作品一覧

  • ルポ十四歳 消える少女たち
    4.1
    「14歳で変わり、15歳で風俗の世界に飛びこんでくる。もう手のつけようがない」――いとも簡単に援助交際に走る少女たち。救うべき親もまた、何も言えず放任のまま。帰るべき家庭はなく、身を売ることで自分を消す少女たち。その生態を明かす。家族の崩壊と揺れる性を綿密に追う著者最後の渾身のルポ。「帰る家庭もなく、身を売る私たち。でも死なないわ。諦めないわ」という、援助交際する少女たち、 14歳のホンネと生態。
  • プロレス少女伝説
    4.3
    1980年代の女子プロレス。華やかにリングに上がる選手たちと、熱狂する少女たちの怒涛の歓声。あれはいったい何だったのか? 柔道から女子プロレスに転向した一匹狼の神取しのぶ。中国帰国子女で、日本語がわからずに毎日見ていたテレビで女子プロレスに出会った天田麗文。日本の女子プロレスに“就職”したアメリカ人、デブラ・ミシェリー。異質な3人を通して、独自の女子プロレス文化を生みだした日本社会をふかく見つめる、第22回大宅壮一ノンフィクション賞受賞作。
  • もうひとつの青春 同性愛者たち
    4.3
    高校教諭、床屋、会社員……さまざまな経歴と個性の、20代7人の若者の、ただ一つの共通点は、同性愛者。「変態」でも「性風俗業者」でもない、東京近辺でありふれた生活をおくる同性愛者たちを通して描かれるいまの日本は、驚くほど“異性愛的規範”に満ちている。アメリカ・サンフランシスコでの取材と比較して描かれる、わたしたちが住む社会の「異質さを受容しない均質さ」は著しい。しかし苦難のなかから、ほの明るい光も差してきて──魂をえぐる、同時代ノンフィクション!

ユーザーレビュー

  • もうひとつの青春 同性愛者たち

    Posted by ブクログ

    591

    386P

    this book is good.this book`s writer is sent nonfiction award because she is good for writing.i want to refer to it when i write senntences

    Lesbian Harley

    思ったんだけど、同性愛者とかが一定数在るのは、男と女の間に存在する緩衝材みたいなもんなんじゃないかな?例えば、男と女は考えることから何から全く違うけど、その男女がきっぱりと異性愛者だけで分かれてしまえば、管理する上では楽かもしれないけど、仲がいい時はいいけど万が

    0
    2024年07月26日
  • プロレス少女伝説

    Posted by ブクログ

    まず単純に文章がうまい! 取材が綿密!
    これぞ上質のノンフィクション、最高のルポルタージュだと思いました。
    特に神取の発言はヒリヒリする。

    0
    2013年05月25日
  • もうひとつの青春 同性愛者たち

    Posted by ブクログ

    あの時代にこれだけ奥行のある同性愛者と彼らを取り巻く事情を描き出したことに感嘆。構成もうまくて、外的な人物描写が繊細で、中盤以降、何度か泣きそうになった。p.377「絶対貧困というものがないこの時代に、私たちはどうやって成熟するのでしょうね」の一文がずしりと響く。
    ただ、本当に悩んでいる10代の子たちにはオススメしません。良質のノンフィクションだし、歴史的資料としての価値もあると思うんだけど。いまの同性愛者を取り巻く状況に限ればもっと適当なのがあると思うので。

    0
    2012年02月22日
  • ルポ十四歳 消える少女たち

    Posted by ブクログ

    「プロレス少女伝説」や「同性愛者たち」を読んで、なんと類いまれなルポライターだろうかと思っていたら、2001年にあっけなく亡くなり驚きつつ惜しんだ。自分の体を売り街で生きる十代を追ったルポルタージュだ。サンフランシスコと日本で。バブル崩壊後、貧困以外の理由で街でサバイブする子供が増えているそうだ。それからまた10年、今、街で生きる子どもたちは何が原因で街をたゆたうのだろうか。「家庭も家族も、親も子供たちも、少ない例外を覗いて、ほぼ壊れたのです」そして壊したのは私たちです、と本書の終わりの項で井田は言う。それを認めて、そこから始めることしか出来ない、と。そして井田自身は8歳の時自分に起こったこと

    0
    2011年08月26日
  • プロレス少女伝説

    Posted by ブクログ

    大宅賞受賞作。子どもの頃にそういえば女子プロレスのポスターをよく見かけた。長与千種、神取しのぶ、キューティ鈴木。私は関心を抱くことなく終わったが、そのブームの中にいた当事者たちはそれをどうとらえていたのか。当時プロレス雑誌に寄稿していた彼女が、リアルタイムにそのブームを見ながら、プロレスラーとして興行主たちの型にはまらなかった神取、中国出身の天田麗文、アメリカから来たメデューサ。彼女たちの生い立ちから丁寧に聞き取りを重ねた労作。プロレスという格闘技に関心はないけれど、彼女たちが「言葉」で語るそれには心を惹かれた。

    0
    2009年10月04日

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