あらすじ
1980年代の女子プロレス。華やかにリングに上がる選手たちと、熱狂する少女たちの怒涛の歓声。あれはいったい何だったのか? 柔道から女子プロレスに転向した一匹狼の神取しのぶ。中国帰国子女で、日本語がわからずに毎日見ていたテレビで女子プロレスに出会った天田麗文。日本の女子プロレスに“就職”したアメリカ人、デブラ・ミシェリー。異質な3人を通して、独自の女子プロレス文化を生みだした日本社会をふかく見つめる、第22回大宅壮一ノンフィクション賞受賞作。
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Posted by ブクログ
大宅賞受賞作。子どもの頃にそういえば女子プロレスのポスターをよく見かけた。長与千種、神取しのぶ、キューティ鈴木。私は関心を抱くことなく終わったが、そのブームの中にいた当事者たちはそれをどうとらえていたのか。当時プロレス雑誌に寄稿していた彼女が、リアルタイムにそのブームを見ながら、プロレスラーとして興行主たちの型にはまらなかった神取、中国出身の天田麗文、アメリカから来たメデューサ。彼女たちの生い立ちから丁寧に聞き取りを重ねた労作。プロレスという格闘技に関心はないけれど、彼女たちが「言葉」で語るそれには心を惹かれた。
Posted by ブクログ
もう絶版になっていて、プロレスとか格闘技系が結構好きだと言ったら
文春の営業さんが貸して下さいました。
プロレスもののノンフィクションを読むのは2冊目で
でもこれは女子プロレスに焦点を当てて書かれてる。
色々と興味深い部分も沢山あって
日本人じゃない選手の葛藤とか
ショーとしてのプロレスについては他の本で
理解済みだったけど
それにこんなにも固執して作り上げて来た人が居たこととか
神取忍は有名な選手なのに、
実はこんな苦悩と葛藤とがあったとか
ほんとに知られざる事実ばっかり。
身体一つで戦えるわけでなく
団体との契約があったり
ファイトマネーであったり、縦社会であったり。
私がプロレスとかを理解しはじめたころには
もうクラッシュギャルズはいなくて
でもそれを、芸能に疎いはずの母親が知ってるってことは
本当に、その時期に女子プロレスが全盛期だったんだなってことを
物語っている気がした。
女相撲には衝撃を受けました。