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八咫烏シリーズ
累計180万部ファンタジー 珠玉の8編 累計190万部のファンタジー「八咫烏シリーズ」の外伝第二弾! とんでもない意気地なし、と噂の少年・雪哉に剣の指導を頼まれた 腕に覚えのある市柳は、おびえる雪哉に自信満々で打ち込むが、 まもなく違和感を覚え始める――(「ふゆのことら」) 貴族の少年たちが、父の跡を継いだ職人が、全身全霊で守りたい ものとは何か。 山内に生きる人々の幸せを誓った彼、そして、権力闘争のはざまに育つ姫君の 心の奥にある思いとは。 読者の胸を刺し貫く魅力でベストセラーとなった異世界ファンタジーシリーズ、 震撼の第二部へと橋をかける必読の8編。 ※この電子書籍は2021年4月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。 -
警視庁捜査一課八係 警部補・原麻希 グリーン・ファントム
いよいよ最終章に突入! 累計42万部突破!大人気警察小説「ハラマキ」シリーズ 黒幕が仕掛けたシリーズ最大の”罠” どうするハラマキ!? トラックから発見された一家3人の全裸死体。 事件の背後に浮かび上がる「愛犬家」の正体とは――!? (あらすじ) 左派の論客のSNSに、「活動を停止しなければフォロワーを殺す」という脅迫が届く。 相談を受けた警視庁捜査一課の原麻希は、よくあるSNSのいたずらと受け流すが、 実際にフォロワー3人が全裸遺体で発見される事件が発生する。 事件を追う麻希だったが、捜査は思いも寄らない方向へと進み、 麻希の新たな相棒・相原寛太郎の身にも危険が迫る――。 (著者プロフィール) 吉川英梨(よしかわ・えり) 『私の結婚に関する予言38』(宝島社文庫)にて第3回日本ラブストーリー大賞のエンタテインメント特別賞を受賞し、2008年デビュー。近著に『ブラッド・ロンダリング』(河出文庫)。そのほか、「原麻希」シリーズ(宝島社)、「新東京水上警察」シリーズ、「海蝶」シリーズ(ともに講談社)、「十三階」シリーズ(双葉社)、「警視庁53教場」シリーズ(KADOKAWA)、「感染捜査」シリーズ(光文社)など著書多数。 -
カンヴァスの恋人たち
私は、幸せになるために芸術をやるんです。 碧波市の美術館に勤める学芸員の貴山史絵は、80歳の女性画家、ヨシダカヲルの展覧会を担当することになる。ヨシダは美術業界から一線を退いたあと、山奥のアトリエでひとり絵を書き続けていた。担当になった史絵は、東京で働く恋人との将来や、職場での人間関係、学芸員としてのキャリアに悩んでいた。今ではほとんど無名と言っても良いヨシダの展覧会開催に疑問を抱く史絵だったが、ヨシダとの交流を重ねるうちに、その不思議な魅力と、ひとり筆をにぎりつづける生き方に魅了され、自身も次第に変わり始める。 展覧会の準備に奮闘する一方で、史絵はヨシダの過去が気掛かりだった。一時は戦後の女性画家として名を上げていたにもかかわらず、なぜ表舞台から消えてしまったのか。ふたたび絵を描き始めるまでの空白の10年間に何があったのか。ふたりが心を通わせたとき、ヨシダが語るのは、秘められた愛についてだった――。 -
愛媛県新居浜市上原一丁目三番地
物語は終わる。けれど、人生は続いていく。 少年時代を過ごし、父母を見送った愛媛県新居浜市の家、劇団「第三舞台」を立ち上げた早稲田大学・大隈講堂裏。 かけがえのない〈場所〉を通して人生の物語を描く、初の自伝小説集! ・「愛媛県新居浜市上原一丁目三番地」 家族の家がなくなる前夜、僕はこの家の物語を書き始めた。 今から五十四年前に始まった、緑の家の物語を。 ・「東京都新宿区早稲田鶴巻町大隈講堂裏」 大学二年の四月、大隈講堂の裏広場に通じる鉄扉を押した。 愛媛から出てきた無名の二十歳の若者が、何者かになるために。 ・「東京都杉並区××二丁目四番地」 演劇を仕事にして四十年。六十三歳の僕は、 終の住処になるかもしれない家で、次の物語を書き始める。 作家・鴻上尚史の原点とともに、一つの時代を描く傑作小説集。 -
嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん 完全版
「君を世界で一番×してる。……嘘だけど」 クラスメイトの御園マユ。まず第一に、とてつもなく美人。他人を寄せつけない孤高の存在。そして、これが大事なんだけど……実は僕の恋人。 ――そう、表向きは。 最近、小学生の誘拐事件が街を騒がせているらしい。 僕はずっと不思議なんだ。マユ……いや、まーちゃん。 君はなぜあの子たちを誘拐したんだろう。 すべての読者を騙し、慟哭と衝撃の真実を突きつけるミステリーが、完全版で蘇る。 【本編の前日譚にあたる、書き下ろし掌編も収録】 -
SGU 警視庁特別銃装班
仲村トオル & 舘ひろし 出演! 「さらば、銃よ 警視庁特別銃装班」 本広克行総監督がドラマ化! 2023年4月より配信開始予定! NTTドコモの映像サービス「Lemino」 ▼詳しくはこちら https://teaser.lemino.docomo.ne.jp/ 明日の見えない今の時代を 生きる人々へ捧ぐーー 書き下ろしSF×警察長編小説!! 【あらすじ】 銃犯罪が急増する日本。 来たる銃社会の危機に 立ち向かうのは 警視庁内に設立された 少数精鋭の特別銃装班 SGUーSpecial Gun-bearing Unitー 本書は彼らの活動の記録である。 <全国の書店員様からのおすすめコメント> 悪を一掃するため、最強のスペシャリストここに集結!リアリティさが秀逸。前代未聞の犯罪計画に驚愕。緊迫感ある銃撃戦が圧巻。精鋭部隊とはこういうことだ!最高にカッコイイぜ!(紀伊國屋書店 仙台店・齊藤様) 悪に対して時に暴力は必要なのかもしれない。しかしそれは、自制し律することが出来る人が手にしていい力。圧倒的なスケールでそしてリアルに描写されるガンアクション小説。(TSUTAYA BOOKSTORE 川崎駅前店・紅様) まるでドキュメンタリーを読んでいるかのようなリアリティと緊張感。そして元陸自レンジャー2人の、真っ直ぐな信念と冷静に闘う姿が最高に格好いい!(ジュンク堂書店 天満橋店・小山様) 物語と現実という境界線すら超越せんとする、アクションエンタメの真骨頂。銃犯罪が加速する世界で戦う、まさに戦士とも言えるSGUメンバーの活躍を見逃すな!(ジュンク堂書店 吉祥寺店・田村様) 著者について ●冲方 丁(うぶかた・とう) 1977年岐阜県生まれ。1996年『黒い季節』で角川スニーカー大賞金賞を受賞しデビュー。2003年『マルドゥック・スクランブル』で第24回日本SF大賞、2010年『天地明察』で第31回吉川英治文学新人賞、第7回本屋大賞、第4回舟橋聖一文学賞、第7回北東文学賞、2012年『光圀伝』で第3回山田風太郎賞を受賞。主な著書に『十二人の死にたい子どもたち』『戦の国』『剣樹抄』『麒麟児』『アクティベイター』などがある。最新刊は『骨灰』(KADOKAWA)。 -
幼な子の聖戦
東京で挫折、信じかけた新興宗教にも失望した史郎は、故郷に戻り村議となり、人妻との逢瀬を楽しんでいた。幼なじみの仁吾が村長選に立候補すると、改革の理想を語る彼への応援を約束。が、県議から人妻の件で決定的な弱みを握られ、仁吾落選のための不正工作に加担。心を引き裂かれた史郎の、破壊的衝動を描く「幼な子の聖戦」(第162回芥川賞候補作)。ビルの窓拭きを専門にする会社に転職した小春は、仲間同士で命を預けて仕事をする緊張感にのめり込んでいる。ある日、ビル内の盗難事件が原因で責任者を下ろされてしまった権田にひそかに憧れていた小春は、思い切って彼を焼き鳥に誘うが……「天空の絵描きたち」。話題の2編を収録。 -
僕たちの幕が上がる
ある事件をきっかけに芝居ができなくなってしまったアクション俳優の二藤勝は、今をときめく天才演出家・鏡谷カイトから新たな劇の主役に抜擢される。勝は俳優生命をかけて、初めての舞台に挑むことに。 様々な困難を乗り越えて、勝は劇を成功させることができるのか?鏡谷カイトが勝を選んだ理由とは――? 飄々とした実力派俳優、可愛い子役の少年、不真面目な大御所舞台俳優など、個性的な脇役たちも物語に彩を添える! 若手アクション俳優&孤高の天才演出家の青春演劇バディストーリー! -
ビジネス小説 もしも彼女が関ヶ原を戦ったら
10万部突破のベストセラー第2弾 最強の徳川家康にビジネススキルで挑む 経営不振に陥った名門歴史ゲーム企業の命運を握る極秘プロジェクト、それは触覚や嗅覚までもが再現されたメタバース空間で行う関ヶ原の戦いだった。歴史もゲームも詳しくない主人公みやびは、その開発中の超絶リアルなゲームのテストプレイを任命され、史実ではあっさり敗れた西軍を勝たせるというミッションを担うことに。AIが搭載された武将をZOPA・DESC・OODAなどの最新ビジネススキルで動かし、弾丸や矢が飛び交う戦場で兵を指揮しながらシナリオを進めてゲームのクオリティ向上に貢献する。 しかし現実世界ではゲームの開発が遅れ、リストラや社内での権力争い、合併話など次々と困難に見舞われてしまい、メタバース空間の関ヶ原では圧倒的に不利な状況に……。 果たして、みやびは西軍を勝利させ、業績不振の会社を救えるのか。そして日本はメタバースで世界を牽引する存在となり“失われた30年”を取り戻せるのか。 -
タイタン
【AIと人類を巡る超巨弾エンタメ小説が文庫化】 今日も働く、人類へ 至高のAI『タイタン』により、社会が平和に保たれた未来。 人類は≪仕事≫から解放され、自由を謳歌していた。 しかし、心理学を趣味とする内匠成果【ないしょうせいか】のもとを訪れた、 世界でほんの一握りの≪就労者≫ナレインが彼女に告げる。 「貴方に≪仕事≫を頼みたい」 彼女に託された≪仕事≫は、突如として機能不全に陥った タイタンのカウンセリングだった――。 アニメ『バビロン』『HELLO WORLD』で日本を震撼させた 鬼才野﨑まどが令和に放つ、前代未聞の超巨大エンターテイメント。 -
緑の箱庭レストラン ~初恋の実りと涙のウェディングケーキ~
少しずつ変化するふたりの関係。そして、みどりの初恋の行方は――? 初恋の人・実咲くんと再会した重度な植物ヲタクのみどりは、彼が営んでいる『箱庭レストラン』で働くことになる。 そのお店は、『完全紹介制&予約制』かつ『料理は基本シェフのおまかせ』と一風変わったレストランだった!? みどりが働き始めて一年が過ぎたある初夏、お店でお客様の結婚祝いのガーデンパーティーを行うことに。 おいしい恋の物語、待望の第二弾! プロローグ 一皿 冬の日とクリームシチューのパイ包み 二皿 遠い記憶と三種の具だくさんホットサンド 三皿 友情と緑のアフタヌーンティー 四皿 風邪引きとクコの実入り生姜粥 五皿 初恋の実りと涙のウェディングケーキ エピローグ ■著者 石川県出身。2016年に「あなたのドコかに花が咲く」で第2回お仕事小説コン特別賞を受賞。 2017年1月にモーニングスター大賞で「余命六ヶ月延長してもらったから、ここからは私の時間です」が受賞。 同年3月に「あなたのドコかに花が咲く」を改題した『花屋「ゆめゆめ」で不思議な花束を』(マイナビ出版)でデビュー。 著書に『金沢あまやどり茶房』(アルファポリス)、『かりそめ夫婦の育神日誌~神様双子、育てます~』『ウソつき夫婦のあやかし婚姻事情~旦那さまは最強の天邪鬼!?~』(ともにスターツ出版)などがある。 ■カバーイラスト ジワタネホ -
あなたの死体を買い取らせてください
5分で読めて、あっと驚き、わっと泣ける。 「君の死体を買い取らせてくれ」大病を理由にプロポーズを断った翌日、突然恋人からそう言われた余命いくばくもない彼女がとった驚きの行動とは――?(「あなたの死体を買い取らせてください」) 「明日の深夜、人間に対して猫が戦争を起こすことになっていて」飼い猫から戦争の開始を告げられた男に待ち受ける数奇な運命とは――?(「にゃんだって!?」) 大人気ショートショート集『余命3000文字』の著者が贈る、涙と笑いと、あっと驚くどんでん返し。通勤・朝読・就寝前、すきま読書を彩る作品集。書き下ろしを含む全24編を収録! -
みつばの郵便屋さん
郵便配達員・平本秋宏には年子の兄弟がいて、いまやちょっとした人気タレント。一方、秋宏は顔は兄とそっくりだが、性格はいたって地味、なるべく目立たないようにしているのだが……。「あれ、誰かに似ていない?」季節をかけぬける郵便屋さんと街の人たちが織りなす、小さな奇蹟の物語。 -
清朝時代にタイムスリップしたので科挙ガチってみた
超絶難関校に通う天才・英俊は、帰路、女子のミニスカからちら見えするパンティーに気を取られ、デコトラに跳ね飛ばされてしまう。気づくとそこは清朝の中国だった。そこで彼は科挙に人生を懸けることにした。ある不埒な目的のために(「清朝時代にタイムスリップしたので科挙ガチってみた」)。同級生が描く尋常じゃないくらい上手いエロ漫画。それを読むことが出来るのはマラソン大会の優勝者ただ一人! 少年たちの熱い火蓋が切られる――(「少年激走録」)。30歳になるまでに必ずや童貞を喪失したい男は、予行演習のためファッションヘルスへ。その後本命のソープランドで喪失予定だった。しかしヘルスでまさかの本番に(「スターライトパレスパート2にて」)。ほか、恋と脱童貞を求める男たちの、悲哀と諧謔に満ちた全9話。 -
魔女たちは眠りを守る
魔女はすべてを覚えている。 ひとの子がすべてを忘れても。どこか遠い空の彼方へ、魂が去って行こうとも。 そして地上で魔女たちは、懐かしい夢を見る。記憶を抱いて、生きてゆく。 その街は古い港町。 桜の花びらが舞う季節に、若い魔女の娘が帰ってきた。 赤毛の長い髪をなびかせ、かたわらに金色の瞳をした使い魔の黒猫を連れて。 名前は、七竈・マリー・七瀬。 目指すは、ひとの子たちが「魔女の家」と呼ぶ、銀髪の美しい魔女二コラのカフェバー。 懸命に生きて、死んでゆくひとの子と、長い時を生きる魔女たちの出会いと別れの物語。 ――― 魔女たちの物語は、物語の形を借りた、わたし自身の想いであり、言葉でもあったのだろう、といまになって、気づいています。 何の力も持たず、歴史を変えられもしない、一本の糸に過ぎないわたしが、誰かのささやかな愛すべき日常に寄り添い祝福し、 不幸にして斃れたひとびとにさしのべたかった「腕」が、この物語だったのだろうと。 そう、わたしには魔法の力はなく、この物語もいつかは忘れ去られてゆくでしょう。 けれど、この物語にふれたどなたかが、ふと、これまで地上に生きてきた一本一本の糸に思いを馳せてくださるなら、 わたしの言葉はそのとき、魔法になるのだと思います。 村山早紀(「あとがき」より抜粋) -
古本食堂
かけがえのない人生と愛しい物語が出会う! 神保町の小さな古書店が舞台の絶品グルメ×優しい人間ドラマ。 大ベストセラー『三千円の使いかた』『ランチ酒』の著者による熱望の長篇小説。 美希喜は、国文科の学生。本が好きだという想いだけは強いものの、進路に悩んでいた。そんな時、神保町で小さな古書店を営んでいた大叔父の滋郎さんが、独身のまま急逝した。大叔父の妹・珊瑚さんが上京して、そのお店を継ぐことに。滋郎さんの元に通っていた美希喜は、いつのまにか珊瑚さんのお手伝いをするようになり……。カレーや中華やお鮨など、神保町の美味しい食と心温まる人情と本の魅力が一杯つまった幸せな物語。 -
死にがいを求めて生きているの
誰とも比べなくていい。 そう囁かれたはずの世界は こんなにも苦しい―― 毎日の繰り返しに倦んだ看護師、クラスで浮かないよう立ち回る転校生、注目を浴びようともがく大学生、時代に取り残された中年TVディレクター。交わるはずのない彼らの痛みが、植物状態の青年・智也と、彼を見守る友人・雄介に重なるとき、歪な真実が露わになる。自滅へひた走る若者たちが抱えた、見えない傷と祈りに触れる物語。 文庫版特典:特別付録/本作と螺旋プロジェクトに寄せて 解説/清田隆之 【電子版巻末に特典QRコード付き。〈螺旋プロジェクト〉全8作品の試し読みを読むことができます】 ※〈螺旋プロジェクト〉とは―― 「共通ルールを決めて、原始から未来までの歴史物語をみんなでいっせいに書きませんか?」伊坂幸太郎の呼びかけで始まった8作家朝井リョウ、伊坂幸太郎、大森兄弟、薬丸岳、吉田篤弘、天野純希、乾ルカ、澤田瞳子による前代未聞の競作企画 〈螺旋〉作品一覧 朝井リョウ『死にがいを求めて生きているの』(本作) 天野純希『もののふの国』 伊坂幸太郎『シーソーモンスター』 乾ルカ『コイコワレ』 大森兄弟『ウナノハテノガタ』 澤田瞳子『月人壮士』 薬丸岳『蒼色の大地』 吉田篤弘『天使も怪物も眠る夜』 -
チグリジアの雨
私を助けて――。生と死の選択は誰が決めるのか!?蔑まれた者だけが知る深淵。声なき声は届くのか!?――。命の重さの重要性を問いかけ、連鎖する“いじめ問題〟に一石を投じる、青春ミステリ小説。東京の進学校に通っていた、高校一年の成瀬航基は、母の再婚をきっかけに、ある田舎町に引っ越すことになった。転入して間もない学校生活は順調に進んでいたが、そんな状況が一変し、突然いじめのターゲットになってしまう。いじめは次第にエスカレートしていき、航基は身も心も耐えられなくなっていく。不条理な目に遭うたびに心は削られ、誰にも相談できずに、我慢の限界を迎えた航基が出した結論は「死」。地元で『ゴーストリバー』と呼ばれる河を自殺の場所に選ぶが、その河でほとんど学校にも登校せず、真面目に授業も受けない、クラスメイトの月島咲真と出会う。そんな咲真が航基に対し、「報復ゲームに参加しないか」という衝撃的な一言を放つ――。 -
【電子特別版】みちづれの猫
帰省するのはいつぶりだろう。大学進学を機に上京して十四年、忙しさにかまけて実家から足が遠のいていた私は、新幹線で金沢に向かっていた。まもなく旅立つであろうミャアを見送るために(「ミャアの通り道」)。離婚以来、自暴自棄の生活を送っていた女性の家のベランダに現れた茶トラが、生活を思わぬ方向へ変えてゆき……(「運河沿いの使わしめ」)――肉親を亡くした時、家庭のある男を愛した時、離婚して傷ついた時…… ふり返れば、いつもかたわらに猫がいた。人生の様々な場面で猫に救われてきた女性たちの心洗われる七つの物語。「犬を亡くした私を救ってくれたのは猫でした」――著者インタビューも収録! -
残されたつぶやき
「関西弁って深刻さが薄れる。スマホのメモ機能に『悩みメモ』というのをつけていて、そこへ書く悩みを関西弁にすることを思いついた」「2021年の極めつけはNHK『あさイチ』のプレミアムトークに出演したこと。その数日前に自宅の階段から落ちて左足を負傷、服や靴を新調したのにサンダルで出演というガッカリな事態に」昨年、突然この世を旅立った著者が2008年から21年までの13年間にSNSでつぶやいた日記や、多くの新聞や雑誌に寄稿した書籍未収録のものを中心にまとめた珠玉のエッセイ集。著者や家族による自然や花の写真と共に、私たちの愛した山本文緒が、オールカラーの文庫で蘇る。 -
レペゼン母
マイクを握れ、わが子と戦え! 山間の町で穏やかに暮らす深見明子。 女手一つで育て上げた一人息子の雄大は、二度の離婚に借金まみれ。 そんな時、偶然にも雄大がラップバトルの大会に出場することを知った明子。 「きっとこれが、人生最後のチャンスだ」 明子はマイクを握り立ち上がる――! 『晴れ、時々くらげを呼ぶ』『檸檬先生』などで最注目の新人賞から、今年も文芸界のニュースターが誕生! 第16回小説現代長編新人賞受賞作。 ーーーーーー 選考委員も激賞! こんなにスカッと面白い作品が新人賞なら、いっそ清々しいじゃないか!(中略)おかんのラップが響く今宵、この余韻! ――朝井まかて 「親との戦い」ではなく、親の側から「子との戦い」を力強く描いた、大人の小説であると感じさせられた。 ――宮内悠介 -
熱源
樺太(サハリン)で生まれたアイヌ、ヤヨマネクフ。開拓使たちに故郷を奪われ、集団移住を強いられたのち、天然痘やコレラの流行で妻や多くの友人たちを亡くした彼は、やがて山辺安之助と名前を変え、ふたたび樺太に戻ることを志す。 一方、ブロニスワフ・ピウスツキは、リトアニアに生まれた。ロシアの強烈な同化政策により母語であるポーランド語を話すことも許されなかった彼は、皇帝の暗殺計画に巻き込まれ、苦役囚として樺太に送られる。 日本人にされそうになったアイヌと、ロシア人にされそうになったポーランド人。 文明を押し付けられ、それによってアイデンティティを揺るがされた経験を持つ二人が、樺太で出会い、自らが守り継ぎたいものの正体に辿り着く。 樺太の厳しい風土やアイヌの風俗が鮮やかに描き出され、 国家や民族、思想を超え、人と人が共に生きる姿が示される。 金田一京助がその半生を「あいぬ物語」としてまとめた山辺安之助の生涯を軸に描かれた、 読者の心に「熱」を残さずにはおかない書き下ろし歴史大作。 ※この電子書籍は2019年8月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。 -
晴れ、時々くらげを呼ぶ
彼女と出会った。僕の日常は変わった。 純度100%! 小説現代長編新人賞受賞作。 売れない作家だった父が病死してから、越前亨は日々をぼんやり生きてきた。亨は、最後まで家族に迷惑をかけながら死んだ父親のある言葉に、ずっと囚われている。 図書委員になった彼は、後輩の小崎優子と出会う。彼女は毎日、屋上でくらげ乞いをしている。雨乞いのように両手を広げて空を仰いで、「くらげよ、降ってこい!」と叫んでいるのだ。いわゆる、不思議ちゃんである。 くらげを呼ぶために奮闘する彼女を冷めた目で見ていた亨だったが、いつしか自分が彼女に興味を抱いていることに気づく。 自分の力ではどうにもできないことで溢れている世界への反抗。本への愛。父への本当の想いと、仲間たちへの友情。青春のきらきらがすべて詰まった一作。 -
風を彩る怪物
「私たち、本当は何になりたいの?」 音大受験に失敗した名波陽菜は自信を取り戻すため、姉の住む自然豊かな奥瀬見にきていた。 フルートの練習中に出会ったのは、オルガン制作者の芦原幹・朋子親子。同い年の朋子と〈パイプオルガン〉の音づくりを手伝うことに。 だが、次第にオルガンに惹かれた陽菜はこのままフルートを続けるべきか迷ってしまう。中途半端な姿に朋子は苛立ちを募らせ、二人は衝突を繰り返す。 そんな中、朋子に思いもよらぬ困難が押し寄せる! 絶望に打ちひしがれながら、オルガン制作を続けるか葛藤し、朋子は〈怪物〉を探しに森の中に入っていくが……。果たしてオルガンを完成させることはできるのか? 二人の十九歳が〈パイプオルガン〉制作で様々な人と出会い、自ら進む道を見つけていく音楽小説。 -
不屈の達磨
従業員5300人を擁する一部上場企業ジャパンテックパワー。日本の将来を背負って、再生可能エネルギーの送電施設を開発・運営する期待の企業は大きく揺れていた。株主総会を間近に控えたある日、社長が失踪。それに端を発した後継者争いが激化していく。混乱を極める会社に追い討ちをかけるように、中国系ファンドの介入も噂されはじめ……。社内派閥、恫喝、誘惑、陰謀、権謀術数、手練手管。保身と欲にかられた者たちが暗躍する権力闘争。一部上場企業の現役役員として現実を知り尽くす著者が圧倒的リアリティで描く経済エンターテインメント。文芸評論家・関口苑生氏絶賛、組織に働くすべての人の胸を打つ、人間ドラマの誕生! -
羊の国の「イリヤ」
この男、絶体絶命! 悪夢のような小説。 食材偽装を告発し経営を刷新しようとした役員への協力を疑われ、子会社に左遷された50歳のサラリーマン、入矢悟。 食品加工工場の過酷な業務に耐えかねて本社への復帰を図ったが、冤罪での逮捕をきっかけに解雇され、家庭は崩壊する。 さらに悪徳プロダクションの罠にはまった大学生の娘に助けを求められるが、歌舞伎町のプロダクションを訪ねたその日、娘に渡そうとした最後の有り金を根こそぎ奪われる。 働き口を求めて、留置場で同房だった男に聞いた自動車修理会社に出向いてみると、今度は経営者が自殺を装って殺害される現場に遭遇してしまう。 入矢もその場で殺されそうになるが、娘を救い出したいと必死に命乞いをして、半年だけ命の猶予をもらう。 「きょうは十月十三日だ――あんたの寿命は、長くても来年の四月十三日までってことだ」 そこにいた殺し屋、四科田了は、あらゆる常識を超越した男だった。四科田の指示どおりに動く日々が始まった。 残された日々で娘の行方を突き止め、救出することはできるのか。そして、四科田から逃げのびることはできるのか。 中盤からの目くるめく展開は圧巻の一語に尽きる。一気読み必至のエンターテイメントだ! ※この作品は単行本版として配信されていた『羊の国のイリヤ』の文庫本版です。 -
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ベストセラー『教場』『傍聞き』の短篇の名手が贈る、心震える9つのミステリ短篇。 人を救うことはできるのか―― 和佐見消防署消防官たちの9つの物語。 雨の翌日、消防司令の今垣は川べりを歩く女性と出会う(「石を拾う女」)。 新米の土屋と大杉は「無敗コンビ」だった(「白雲の敗北」)。 女性レスキュー隊員の志賀野が休暇中に火事を発見(「反省室」)。 西部分署副所長の吉国は殉職した息子のお別れ会で思い出を語るが……(「逆縁の午後」)ほか5篇 巧みな手法と豊かな蘊蓄とが、複雑な人間関係と心理の綾をより鮮やかに浮かび上がらせ、 ミステリを超えた味わいを生み出す。 ※この電子書籍は2019年6月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。 -
地面師たち
辻本拓海は大物地面師・ハリソン山中と出会い、彼のもとで不動産詐欺を行っていた。メンバーは元司法書士の後藤、土地の情報を集める図面師の竹下、土地所有者の「なりすまし役」を手配する麗子の五人。彼らはハリソンの提案で泉岳寺駅至近にある市場価格100億円という広大な土地に狙いをつける。一方、定年が迫った刑事の辰は、かつて逮捕したが不起訴に終わったハリソン山中を独自に追っていた――。次々と明らかになる地面師たちの素顔、未だかつてない綱渡りの取引、難航する辰の捜査。それぞれの思惑が交錯した末に待ちうけていた結末とは? 実在の事件をモチーフに描いた新時代のクライムノベル。 -
マネーの魔術師 ハッカー黒木の告白
日本経済復活のフィクサーか? 廃れゆく伝統文化の守護神か? 天才ハッカーvs.金融資本主義 イランの核施設破壊プロジェクト「オリンピックゲーム」にもCIAの情報職として参加した経験を持つ天才ハッカーの黒木が、和歌山の世界遺産・熊野古道の中辺路に現れた。伝統工芸を研究する大学院生・柴田澪と出会った黒木は、彼女をある試みに誘う。彼はそれを「実験だよ、金融資本主義に抗うための」と嘯くのだが――。黒木は、金融市場が拡大し続ける世界を相手に、何を目論んでいるのか? 現在を分析し未来を予見する、興奮の知的エンタメ巨篇。 【目次】 稲妻 気前のいい客 長い長い夜 夜明けの柴田 ツタエテ TSUTAE‐TE チャンス! 神々の黄昏 また逢う日まで あとがき -
はじめての
「はじめて」は、いつも痛くて、少し優しい。 日本エンターテインメントの最前線&最高峰! 日本を代表する4人の直木賞作家と、“小説を音楽にするユニット”YOASOBIが奇跡のコラボレーション! 小説、音楽、映像など、さまざまなジャンルで作品を展開しながら物語世界をつくりあげていく、壮大なプロジェクトが始まりました。 小説のテーマは、「はじめて〇〇したときに読む物語」。 この書籍『はじめての』には以下の4作品が収録されており、これらの小説を原作としたYOASOBIの楽曲が、2022年中に順次配信リリースされます。(第一弾は、「私だけの所有者」を原作とした楽曲「ミスター」) 「『私だけの所有者』ーーはじめて人を好きになったときに読む物語」(島本理生) 「『ユーレイ』ーーはじめて家出したときに読む物語」(辻村深月) 「『色違いのトランプ』ーーはじめて容疑者になったときに読む物語」(宮部みゆき) 「『ヒカリノタネ』ーーはじめて告白したときに読む物語」(森絵都) ※文字をやや大きくし、漢字にはルビを多めにふっています。 それぞれの作家のファンはもちろん、全ての世代の方々に楽しんで頂ける、「はじめての」読書にもお勧めしたい小説集になりました。 ■YOASOBIからのメッセージ 4作品全て本当に面白くて、読み終えた時、全作品、計4回「めちゃくちゃ面白かった!」と声に出し、原稿の前で拍手をしました。「はじめての」という一つのテーマから生まれた4つの色とりどりな物語が、それぞれ違うゴールへと向かう様に心が震えました。 (YOASOBI composer Ayase) はじめて読んだ物語なのに、私の奥底に眠っている記憶が呼び起こされるような体験でした。 4つの物語、4つの世界と出会って生まれたこの感動を、まっすぐに歌に乗せられたらと思います。 (YOASOBI vocal ikura) ■作家からのメッセージ 初めての挑戦をたくさん詰め込んだら、むしろ自分の原点とも言うべき、好きな人との物語になりました。恋よりも強い絆で結ばれた「私だけの所有者」にこの短編で出会ってください。 (島本理生) 人は誰でも、その出会いの前と後で人生が変わってしまうような一生モノの出会いの経験があると思います。その一夜を通じて、前の自分にはもう戻れなくなるような、そんなはじめての家出を書きました。この小説もまた、読む前と読んだ後で誰かの何かが変わると信じて、送り出します。 (辻村深月) いつも物語をつくる時は、そのイメージに合った音楽を探すようにしています。ぴったりな音楽が見つかれば、その音楽が私を正しい方向に導いてくれるからです。今回はまず物語が先にあり、そこから音楽が誕生するという企画で、私にはまったく新しい経験に、胸が高鳴っています。 (宮部みゆき) 「はじめての」というお題をいただき、私もはじめての設定にトライしてみました。時空を超える片思い――この物語が、読者の皆さんの過去に灯る大事な瞬間とつながってくれますように。 (森 絵都) -
プルースト効果の実験と結果
思春期の苦くて甘い心情を、 鮮やかでポップに描き出す佐々木愛のデビュー作! はじめてのことをするたび、彼を思い出す。 痛々しい自意識過剰、空回る都会への憧れ、思い通りにいかない初恋。 プルースト効果という言葉を教えてくれたのは、同じクラスの男子「小川さん」だった。 「はじめてのキスは想像もつかないところでしよう」小川さんはそう言ったはずなのに…… 表題作「プルースト効果の実験と結果」の他、オール讀物新人賞受賞作の「ひどい句点」、 「春は未完」「楽譜が読めない」の四篇を収録。 狂おしく瑞々しい10代の心情を鮮やかに描き出す、珠玉の恋愛小説集! ※この電子書籍は2019年9月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。 -
円卓
「こっこ」こと華原琴子、早生まれの8歳、小学校3年生。好きな言葉は「孤独」。 2014年に芦田愛菜主演で映画化された話題作! 狭い公団住宅に、中華屋から譲り受けた赤い大きな円卓で食事をする華原家は、頑固で文字好きの祖父、明朗快活な祖母、ハンサムで阿呆な父と美人で阿呆で素直な母、それに中2の美人の三つ子の姉の8人家族。みんなこっこがかわいくてしょうがなく、何かと構うが、こっこは反骨精神豊かに「やかましい!いろいろと」「なんで、て聞くなやボケが」と心で思う。 こっこの尊敬する人物は、祖父の石太と、同じ公団に住む同級生のぽっさん。ぽっさんの吃音を、こっこは心から美しいと思う。吃音や眼帯をした同級生のものもらい、韓国人の同級生の不整脈をかっこいいと憧れ、それを真似したときに、「こっこはなんでそんな風なんや」と大人に怒られてしまう。しかしこっこは感じる。なぜかっこいいと羨んでやったことがいけないのか。こっこはぽっさんに相談し、人の痛みや言葉の責任について、懸命に「いまじん」するのだった。そうして迎えた夏休みの祖母の誕生日。ぽっさんにも「言わない」出来事がこっこに起きて――。 世間の価値観に立ち止まり、悩み考え成長する姿を活きのいい言葉でユーモラスに温かく描く。 ※この電子書籍は2013年10月に文藝春秋より刊行された文庫版を底本としています。 -
サラバ!
ベストセラー!第152回直木賞受賞作! 僕はこの世界に左足から登場した――。 圷歩は、父の海外赴任先であるイランの病院で生を受けた。その後、父母、そして問題児の姉とともに、イラン革命のために帰国を余儀なくされた歩は、大阪での新生活を始める。幼稚園、小学校で周囲にすぐに溶け込めた歩と違って姉は「ご神木」と呼ばれ、孤立を深めていった。 そんな折り、父の新たな赴任先がエジプトに決まる。メイド付きの豪華なマンション住まい。初めてのピラミッド。日本人学校に通うことになった歩は、ある日、ヤコブというエジプト人の少年と出会うことになる。 -
恋が生まれたこの街で #東京デートストーリー
新進気鋭の人気作家・カツセマサヒコ氏をはじめとする、りょかち氏、Shin5氏が執筆する18篇の短編オムニバス小説。50の駅を巡る、おとなのデートストーリー。付き合う前の食事デートや、一緒に暮らすための雑貨を買いに行くデート、将来を想像しながらのんびり過ごすデートなど、いろんなデートを味わえます。 目次 1.「彼女は僕より本が好きだから」 2.「まだ見てなかったものを探しに」 3.「今日だけは先を歩きたい」 4.「まるであの頃の二人のように」 5.「今のままでも、大人になっても」 6.「あなたはいつも正しいよ」 7.「娘がハタチになりまして。」 8.「ゆっくりと時間が流れる場所を探して」 9.「答えなんて、出なくても。」 10.「『またね』が言えなくなる前に」 11.「『また来ようね』と言える幸せ」 12.「だからこれからもよろしくね」 13.「予想外の雨が教えてくれたこと」 14.「飽きっぽい私たち」 15.「東京を、もっと知りたくなった夜」 16.「腹が空くまで歩こうよ」 17.「未来に続く道で、ふたり」 特別書き下ろし小説「昔行ったあの店がなくても」 本書は「東京デートストーリー」のインスタグラムで連載していたものを、加筆修正のうえ、本書オリジナル書き下ろし小説1編を加え、書籍化したものです。 -
六つの村を越えて髭をなびかせる者
直木賞作家の新たな到達点! 江戸時代に九度蝦夷地に渡った実在の冒険家・最上徳内を描いた、壮大な歴史小説。本当のアイヌの姿を、世に知らしめたい――時は江戸中期、老中・田沼意次が実権を握り、改革を進めていた頃。幕府ではロシアの南下に対する備えや交易の促進などを目的に、蝦夷地開発が計画されていた。出羽国の貧しい農家に生まれながら、算学の才能に恵まれた最上徳内は、師の本多利明の計らいで蝦夷地見分隊に随行する。そこで徳内が目にしたのは厳しくも美しい北の大地と、和人とは異なる文化の中で逞しく生きるアイヌの姿だった。イタクニップ、少年フルウらとの出会いを通して、いつしか徳内の胸にはアイヌへの尊敬と友愛が生まれていく……。松前藩との確執、幕府の思惑、自然の脅威、様々な困難にぶつかりながら、それでも北の大地へと向かった男を描いた著者渾身の長編小説! -
にじいろガーデン
三十代半ばの高橋泉は、別居を続ける夫との行き詰った関係に苦しんでいた。仕事帰りのある日、泉は駅のホームで女子高生の島原千代子と出会う。千代子は自由な生き方を認めない両親との関係に悩み、命を絶とうとしていた。心の痛みを分かち合ううち、ふたりは恋に落ちる。お互いをかけがえのない存在だと気づいたふたりは、泉の一人息子を連れて、星がきれいな山里「マチュピチュ村」へと駆け落ち。やがて千代子は、泉と出会う前に関係を持った男性との間の子どもを出産。長女が加わり一家は四人に。ゲストハウス開業、念願の結婚式とハネムーンツアー、千代子の闘病、そして……。喜びと悲しみに彩られた十六年間の軌跡を辿る、新たな家族小説の誕生。 -
跳ぶ男
切り立った岩の上で独り稽古を積む、藤戸藩お抱えの道具役(能役者)の長男・屋島剛。15歳の剛は、急逝した藩主の身代わりとして江戸城に送り込まれた。「能」を使った秘策によって、貧しい藩は生き延びることができるのか。 藩の命運を握った剛は、「想いも寄らぬことをする」決意をした――。 天保年間の土地も金もない弱小藩を舞台に、ひとりの少年武家が辿る過酷な運命が、圧倒的リアリティを通して描かれる。 謎と謀(はかりごと)、美と畏れ。研ぎ澄まされた文章と壮大なる謎、唯一無二の武家小説! 「弱冠十五歳の少年が、柳営の棟梁たる将軍に対して、己の能の技量のみを武器に文字通り徒手空拳で命がけの闘いを挑む。しかも与えられた期間は、わずか七ヶ月しかない。これぞまさにミッション・インポッシブル 」 ――川出正樹 (解説より) ※この電子書籍は2019年1月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
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