アナーキーな神々と英雄たちが繰り広げる、〈世界の始まり〉の物語。
前代未聞のおもしろさ!!日本神話が画期的な口語訳で生まれ変わる!町田康の新たな代表作。
「汝(われ)、行って、玉取ってきたれや」「ほな、行ってきますわ」
イザナキとイザナミによる「国生み」と黄泉国行、日の神アマテラスの「天の岩屋」ひきこもりと追放された乱暴者スサノオのヤマタノオロチ退治、何度も殺されては甦ったオオクニヌシの国作り、父に疎まれた英雄ヤマトタケルの冒険と死、帝位をめぐる争い、女たちの決断、滅びゆく者たち――。
奔放なる愛と野望、裏切りと謀略にみちた日本最古のドラマが、破天荒な超絶文体で現代に降臨する!
Posted by ブクログ 2023年08月27日
初めての古事記。これは町田康さんだからだろうか、こてこての関西弁を話す神たちが、とても人間くさく、単純ワイルドで、親近感さえ感じる。粗暴さも目立つが、一国ができるまでの自然の嵐や山の噴火を思わせるのが、おもしろい。不思議な出来事も、理解に苦しむ流れも、町田康さんの、「そこは神だ、すごい」の一言ですと...続きを読む
Posted by ブクログ 2023年08月15日
いやもう町田康最高。
「古事記」をこんなに楽しく読めるとは。
どの話が一番よかったって、やっぱりスサノオかな。
「この須佐之男命というのが父の命(みこと)に命じられた統治行為を一切しない。しないだけではなく、発達障害というのだろうか、成長していいおっさんになり、伸ばした顎髭が鳩尾に達するようになっ...続きを読む
Posted by ブクログ 2023年07月06日
古事記、日本書紀は、皇学館大学での西宮先生の授業を始め、何回も何回も読んできた。日本古典文学、大系を始め、様々な古事記に改造する書物、子供向けの漫画古事記に至るまで数え切れない位である。
その中でもこの古事記は素晴らしい内容である、神々が、なぜこのような物語として伝わってくるのか、いろいろ興味深い物...続きを読む
Posted by ブクログ 2023年05月15日
【読もうと思った理由】
町田康氏の本は、一冊まるまるは読んだことなかったが、短編一本だけ読んだことがあった。それが「工夫の減さん」だ。その短編が載っているのが、伊坂幸太郎氏が編者として刊行した、アンソロジーの「小説の惑星 ノーザンブルーベリー篇」だ。このアンソロジーは、伊坂氏が子供時代から現在に至る...続きを読む
Posted by ブクログ 2023年07月08日
ページを捲る手が止まらず夢中になって読んでいたのが「古事記」、というのが驚きである。
ひょっとしたら町田康の創作なのでは、と何度も思った。
手練だ。しかも町田節盛りだくさん。
ファンにとってはたまらない一冊となった。
でも町田特有のグルーブ感に慣れてない人(合わない人)には厳しいかも。
「古事記...続きを読む
Posted by ブクログ 2023年05月16日
口語訳されていて読みやすいだけじゃなく、著者の町田さんが関西弁でセリフのやり取りを書いてくださるので、スラスラと読むことができた。
古事記の存在は知っているが今ひとつ理解できない人や、内容まで知らない人にぜひおすすめしたい。
わたしが面白いと感じたのは、身近にある神社は神様を祀っているのが、その系譜...続きを読む