無料マンガ・ラノベなど、豊富なラインナップで100万冊以上配信中!
うしろ姿が美しい男に恋をし、銀色のダンベルをもらう。掌大の小さな人を救うため、銀座で猫と死闘。きれいな魂の匂いをかぎ、夜には天罰を科す儀式に勤しむ。精神年齢の外見で暮らし、一晩中ワルツを踊っては、味の安定しないお茶を飲む。きっちり半分まで食べ進めて交換する駅弁、日曜日のお昼のそうめん。恋でも恋じゃなくても、大切な誰かを思う熱情がそっと心に染み渡る、18編の物語。※本書の解説は紙の本にのみ収録されています。電子書籍版には収録がございませんのでご注意ください。
...続きを読むPosted by ブクログ 2022年12月28日
川上さん特有の味わいのする18の短編集。
物語に身を置くのにちょうどいい感じで、この長さが私にはしっくりとくる。
人との距離感とか、縁のようなものが、短い文章の中に存分に描かれている。
出てくる人たちはみんな健気で、はかなげで、不器用そうな人たちばかりなのだけれど、自分がふだん思っているよりも、人...続きを読む
Posted by ブクログ 2022年12月26日
なくしたものは が好きだった。
他者性に意識的で読み手と世界を信頼した書きぶりと、一方通行な思いや勘違いの連鎖を描いた物語がマッチしていると思った。
好きだったフレーズは↓
たまに会うと、子供の進学の話や夫の悪口や介護の苦労話を、みんなはした。なんだかみんな、楽しそうじゃないなと思った。でも本当...続きを読む
Posted by ブクログ 2024年04月06日
18の短編集から成る本作。
どの物語もユニークで不思議で完璧。
特に良かったのは、"いいラクダを得る"。
アラビア語を履修している5人組が創設した、流行と逆のことをする逆行サークルを巡るお話。
若いラクダという意味の名前のバクル先生。ラクダのこぶという意味のバクル先生の母親の...続きを読む
Posted by ブクログ 2023年10月07日
穏やかに読んでいると、ん?とヘンテコさが顔をのぞかせますが、それも当たり前のように描かれてて穏やかなまま読めます。
川上弘美さんの世界も好きです。面白かった。
歳が離れてたり、親族でも友人みたいな関係なのが良いなと思います。死者と生者の間も近くてよい。
「二人でお茶を」「儀式」「二百十日」「ルル秋桜...続きを読む
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。