あらすじ
うしろ姿が美しい男に恋をし、銀色のダンベルをもらう。掌大の小さな人を救うため、銀座で猫と死闘。きれいな魂の匂いをかぎ、夜には天罰を科す儀式に勤しむ。精神年齢の外見で暮らし、一晩中ワルツを踊っては、味の安定しないお茶を飲む。きっちり半分まで食べ進めて交換する駅弁、日曜日のお昼のそうめん。恋でも恋じゃなくても、大切な誰かを思う熱情がそっと心に染み渡る、18編の物語。※本書の解説は紙の本にのみ収録されています。電子書籍版には収録がございませんのでご注意ください。
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Posted by ブクログ
ちょっぴり生きづらい人たちのお話。生きやすく生きられるならとっくにそうしてるんだけど、今の生きづらい生活もちょっぴり愛おしい。窮屈なのがかえって心地いい。そんな人たちのお話。
「ずっと雨が降っていたような気がしたけど」「銀座 午後二時 歌舞伎座あたり」「儀式」「二百十日」「土曜日には映画を見に」がとくに好き。サブカルチャーとはこういう作品だと僕は思う。孤独を孤独のままに受け止めてくれるもの。いつも僕はそういうけど多分この本みたいなことなんだと思う。どれもマジックみたいなお話だった。どのへんがマジックか、実はあんまりピンときてないんだけど、「マジック」って言葉が頭のなかに浮かんでる。だからマジックみたいなお話。
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川上弘美の作品は、高校の現国の授業以来、「神様」以来だ。神様も、不思議ですべてを語らない感じが好きだったのだが、この作品も多くを語らない不思議な世界観が好きだ。短編集ということもありすんなりと読めてしまった。特に天罰を下す人間(?)の話と3人の女性が旅館で2人の男性に出会う話が良いと思った。また彼女の作品を読みたいと思えた。
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川上さんの短編は好みです。何冊か読んだので、少しずらしたような部分を、これこれ、と楽しみながら読み進めたり。
解説にある 脳内のワイルドな部分をより味わえる が共感です。
Posted by ブクログ
中年期に差し掛かる人々の恋愛模様をメインとする短編集。最後の「廊下」が特に秀逸。
何もかも失う展開に、終盤はただ「消えないで…消えないで!」と悶えてしまった。
年始からじんわりさせられたな。
Posted by ブクログ
短編集。
やはり川上さんの作品好き。
普通に生きる人々。でも、ちょっとだけずれている。でも別に、斜に構えてるわけでもない。主人行も含め、(私にとっては)小気味よい、登場人物たち。
あっという間に読み終えた。
一番好きな話は、土曜日には映画を見に、かな。
Posted by ブクログ
優しい暖かさに包まれたいならこの一冊。初めての川上弘美作品。完全に惚れた。
感想を無理に言葉にしなくてもいいのかな、と思えたのが感想。笑 全ての物語が完全には理解できなくて、だけど愛おしくて。
初めてこんな文章を書ける小説家になれたらいいなという(今まで小説家になりたいなんて思ったことはない)想いを抱いてびっくり。私、こういう表現が好きなんだ。27歳になってもまだまだ自分の知らない部分は多い。
特に好きだったのは、以下。
大聖堂、ずっと雨が降っていたような気がしたけれど、ぼくの死体をよろしくたのむ、いいラクダを得る、無人島から
Posted by ブクログ
短文だけど、とっておきの一文が来る感じ。小説と詩の間みたいな文章だった。展開もロマンチックで、一話は短いものの、満足度が凄い。後味が残るから、すぐ次に行かずに、暫く余韻を感じていたいと思えた。
お気に入りの話は二百十日、土曜日には映画を見に。
p200
弱いってことは、とても強いことなんだな。
p216
好物じゃないネタの回転寿司のお皿が流れ去る、みたいな感じだな
p238
あのころ、わたしは小西さんと知りあったばかりで、小西さんとセックスしたり共に生活したりするさまを、ほんのぽっちりも想像できなかった。小西さんはでぶで汗かきでオタクで全然魅力的ではなかった。
でもわたしは、小西さんのことをなぜだか「いいな」と思ったのだ。今まできちんと考えてみたことはなかったけれど、たしかにそうだったのだ。
Posted by ブクログ
川上弘美さんのお話は とっても不思議でどこか共感できるそんな感じがします
自分のできる事の60%くらいで 生きてていいんだなぁと思ったりしました
「いいラクダを得る」「二百十日」がよかったです
Posted by ブクログ
なんてことない日常の中に紛れるはずの無い違和感が当たり前のように存在していて、読んでいて脳がバグったしとても不思議な気持ちになった。 こんな話の内容、ジャンル?に出会ったことがなかったため非常に新鮮な気持ちになった。
Posted by ブクログ
初めて川上さんの本を読みました。最初は正直「なんじゃこの世界観」と思っていましたが、短編集なこともあり、気づけば読み終わっていました。二百十日、お金は大切、ルル秋桜、土曜日には映画を見に、スミレ、無人島から、廊下、が好きでした。
どの作品でも恋愛に不器用な人が多いイメージで、惚れた腫れたを強調しないふんわりした雰囲気が好きでした。他の作品も手に取ってみようと思います。
Posted by ブクログ
「なくしたものは」 コロコロ視点が変わるのが面白い。
「二百十日」 亡くなる悲しい話ではあるけど伯父さんの家族愛が感じられて心があったまった。
「お金は大切」 不思議な話だけどストンって心に来るものがあった。
どの話もスッキリする話ではないけど柔らかい文体と余韻が心地いいなって思った。
Posted by ブクログ
最初の1行が秀逸だと思ってる。
本の表紙を見て本を手に取るのと一緒で、最初の1行を読んだだけで、心がときめいてしまう作家さんだ。
「鍵」
うしろ姿に胸がときめいたのは、生まれてはじめてのことだった。
「大聖堂」
リンゴン、リンゴン、と聞こえるのは、二号室の人の目覚ましの音だ
「ずっと雨が降っていたような気がしたけれど」
とろりとした繊細なブラウスだった。
「二人でお茶を」
今日のあたくしの服、ちょっと痛い、って言われたの。それってどういう意味?
「銀座午後2時 歌舞伎町あたり」
どうして私は今、こんなところにいるんだろう
「なくしたものは」
起きたらすぐおまじないを唱える
「儀式」
私の一日は、とても静かです。
「バタフライ・エフェクト」
二階堂梨紗
「二百十日」
風の強い日だった
「お金は大切」
はい、と差し出された金を、財布に入れた瞬間の自分の指先やそそけた財布のいつもの開き具合や、店にかかっていた音楽のリズムは、今もはっきり覚えている。
「ルル秋桜」
深緑色の缶の、ふたを開けると、幾人もの死体が入っている。
「憎い二人」
行きの新幹線の中から、私はその二人連れに注目していた。
「ぼくの死体をよろしくたのむ」
で、ほんとうに、死ぬの?
「いいラクダを得る」
土曜日の午後二時。
「土曜日には映画を見に」
日曜日は、いつもとても静かだ。
「スミレ」
引越しトラックは、午後にやってきた。
「無人島から」
とらおの部屋は、川のほとりにある。
「廊下」
日曜日の夕方というのは、どうしてこんなにいつも心ぼそいのだろう。
全部書き出してみてしまった。
書き出しが私はどれも好きだ。
強いて言えば、「ルル秋桜」、次に「廊下」かな。
短編の中で、時々繋がりの見えるお話がある。
短編と言いつつも、全て一つの世界で起こっていて、どこかで、小さく繋がっているのかもしれないと思い、繋がりを見つけようとしていた自分がいた。
詩のように、読めた。
圧力がなく、すーっと染み渡る。
ずーっとずーっと川上弘美さんの言葉を感じていたいと思った。
自己啓発本の様に、私達は何か正解というものに引っ張られていきそうになるけど、正解なんて無いんだ。
正解がほしい自分がいるだけ。
誰かに正解って言ってほしい自分がいるだけ。
そして、正解なんてない、という正解を持っている自分がいるだけ。
正解が無ければ、どんな自分でも良いと肯定できる様な気がする。
川上弘美さんの文章を読むとそう思える気がする。
きっとそう思えたら、誰かの事も受け入れる事ができる様になるのかな。
どれが1番好きだろうか…
選べないな。
強いて言えば、
「銀座午後2時 歌舞伎町あたり」だろうか。
ななおさん、に私もあってみたい。
Posted by ブクログ
タイトルと表紙のインパクトにつられて買った。
最初はなんだかふわっとして不思議な世界観が今までには読んだことのない感じで、好きなタイプの本じゃないかもと思った。でも読んでるうちに、これは理解するとか共感するとかではなく、雰囲気を楽しむ、身構えずに私もふわっと読むと楽しめることに気づいた。
「逆行サークル」の話は年齢が近いこともあり、どちらかというと共感だったかも。
印象的な言葉が多く、おもしろい設定なんだけど全体的にきれいなお話が詰まっている。
Posted by ブクログ
大聖堂
不動産屋 1匹だけ動物飼うという設定
面白い なかなかない
1号室のカーブァーさん じつはキレイな人
ずっと雨が降っていたような気がしたけれど
普通でない、変わった、その人しかないもの
女性ってひかれる?
同じものを2つ買う主人公
好きな男の人のスペアもほしいという
世界に二人といない珍しい男になりたいというのに惹かれた
光月と出会って、スペアのことを考えることやめた
二人でお茶を
トーコさんはっきり発言していて、自分の素直な気持ちそのまま言えてる。純粋、うらやましいとも思ってしまった。
なんだかんだ、トーコさんとミワさんがニコイチで息が合ってるのかな
銀座 午後2時 歌舞伎座あたり
ロマンチックなのか…小さな人を助ける姿とか、猫のアジトとか、屋上行って、おれから離れないようにとか守ってる姿…魅了されるものか…
なくしたものは
鳴海と成田と、渚、犬の小太郎、それぞれなくしたものあり、虚しさを感じたりするけど、だからこそまだ先があり、キラキラしているものもある、希望がある
儀式
人間の姿した、神様…?
バタフライエフェクト
二人ともパートナーのこと触れてる、相手を探してるかのような感じ
結局二人は会わなかったんだ
出会いはいつあるのか分からない、蝶で見て通り過ぎてしまったと一瞬の出来事。不思議なストーリー
210日
るかの姿をしてまで、主人公の女性と会いたかったんだなあと。
姿を変えられる魔法使えるのいいなと。
お金は大切
和田さんという不思議な存在
ダンスを習い始めてるのも和田さんの影響
にくい二人
よく二人食べるなと、食べるとこしか書いてないからか。
よく会う人って、いたりする
3人そろって、楽しそうと思った
逆行サークル
ハブられることで、よりそのサークルの仲が深まってくだろうな、自分もあったら入ってみたいと思った
会えなくなったら、寂しいだろうな
土曜日には映画を見に
小西さんでいいの?結婚と読んでるこっちも思ってしまったけど、なんか二人だけの空間を大事にしてるというか、幸せなのかなって思った。
スミレ
結婚しようという気持ちあったのに、精神年齢が増し、時がたってそんな気持ちなくなってった。気持ちというのは時たつにつれ、変わっていく。
村松さんはほんと大人と思った
親のことを、名前で呼んで、家族をやめた
家族解散がそんなことあるみたいな
甘えちゃいけないんじゃなくて、当然と考えるのが、甘えなの 印象的
最後、好きっていう言葉に、安心感めちゃめちゃあったんだろうな
廊下
飛夫、忘れそうになってる自分が悲しくて泣いてたんだろなと。
不思議なエピソードの数々
ファンタジー
Posted by ブクログ
寂しくてあたたかい不思議な短編集だった。
誰を好きになってもいいし、歳の離れた友人がいてもいいし、自分の気持ちを大事にしていいんだよと気付かされるような、自由な感覚を取り戻させてくれる作品が多かった。
特に印象に残ったのは6作品。二百十日、ルル秋桜、ぼくの死体をよろしくたのむ、土曜日には映画を見に、スミレ、廊下。どれも劇的な展開や強い感情や、そういった派手なものは書かれていないのだけれど、悲しくて優しくて胸がざわざわして惹きつけられる。
作者の書く、ミステリアスで余裕のある魅力的な女性が大好き。
Posted by ブクログ
短編集。何話かダンベルおじさん(ブルーシートおじさんでもいいけどなんだか長いしイメージ違う)で繋がりを感じてうれしかった。
人の心の奥深い部分に触れてるみたいな感覚だった。
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短編なので1つ読み終わる度に何度も読み直しました
日々生活していく中でのザワザワを引き取って助けてくれるような感覚になります
人間関係だったり、時間の流れだったり、日々なんとなく通り過ぎてる感情にきづいたり
読み返す度心の中がじわっと暖かくなります
たぶんこれからも何度も読み返すとおもいます
Posted by ブクログ
非現実だと気づいた瞬間スッとその世界に入り込んでしまう
着地点が想像できずふわふわと読み進められて心地良かったです
一編が短いのに登場人物がどういう人なのか分かりやすく書かれているから読みやすくて楽しめた
川上弘美先生の本は初めて読みました、一見ミステリーのようなタイトルなのにゆるいかわいい表紙でどんな本なのだろうと買ってみたのですが見事にハマりました。
他の本も読みます。
Posted by ブクログ
丁寧に作られたパフェを食べているようだった。
おやこんな展開、おやこんな設定、おやこんな描写…と新鮮な驚きが続き、驚きつつもどれも心地よい驚きだった。
「風が吹いて、何かの匂いをはこんできた。それはきっと、失われたたくさんのものの、きれいなきれいな匂いだ。」
娘を胸に抱いたときの温かさや重み、娘のつむじの優しい香りは、いつかわたしがそれを思い出せなくなっても、風に吹かれて心地よいと感じたときに、風と一緒に運ばれているのだろう。
Posted by ブクログ
18の短編集から成る本作。
どの物語もユニークで不思議で完璧。
特に良かったのは、"いいラクダを得る"。
アラビア語を履修している5人組が創設した、流行と逆のことをする逆行サークルを巡るお話。
若いラクダという意味の名前のバクル先生。ラクダのこぶという意味のバクル先生の母親のヒンド。バクル先生の双子の娘は、アラワとリム。山のヤギと白いカモシカという意味。
偶蹄目がキーになっていてなんだかおもしろい。
"スミレ"も良かった。
技術が向上し、特定の施設の中では精神年齢が見た目年齢に反映されるようになった世界。(設定にすこしナオコーラさん味がある)
実年齢53歳・精神年齢が18歳の主人公は、実年齢14歳33歳の松村さんと恋愛をしている。この精神年齢はずっと一定ではなく突然一気に年を取ってしまうことがある。もちろんそれに伴い、見た目の年齢も年を取る。
年齢による隔たり。切ない。
ラストの"廊下"もいい。
主人公の前から突然いなくなった飛夫。結婚と出産を経た十年後、美術館の廊下であのころと変わらない飛夫の姿を見かける。
こちらもじんわり切なく愛しい物語。
こうしてみると後半の話ばかりなので、前半は単に忘れてしまっているだけかもしれない。
また読み返したい一冊です。
Posted by ブクログ
不思議な読み心地の本でした
後半につれて好きな話が多かったです
『ルル秋桜』『土曜日には映画を見に』『無人島から』『廊下』が特に好きでした
日常から少しずれた人たちがたくさん出てきて、熱烈な愛ではないけど、誰かを思う大切な気持ちがたくさん描かれている柔らかな短編集です
Posted by ブクログ
おつむの弱いわたしにはよく分からないのか、それともそういう手法で読ませるようにできているのか。分からないけど、読み進めていくにつれ次はどんなお話かな、次は . . とページをめくる指が止まらなかった作品だった
Posted by ブクログ
事実ベースで書く作家さんだ、と思った。
「大聖堂」「なくしたものは」「お金は大切」「廊下」が好きだ。
「お金は大切」がベストかなあ。とっても好きだ。
Posted by ブクログ
何の前触れもなく、急に不思議な路地裏に迷い込むような感覚の短編集。
表題作はタイトルからは想像がつかないような、心が温まる縁のお話だった。
表題作に限らず、どのお話も家族や友人、果ては見知らぬ人への親愛がじんわり染み込んでいるようで、柔らかな心持ちになれた。
精神年齢の見た目で生活する話は、実際にこの制度があったらこんなことで悩みそう、などとあれこれ空想してしまう程パンチのある設定だった。
Posted by ブクログ
不思議な本だった。すごく感動するとか、心打たれるとか、そういうのは一切なくて、なんだろう‥めちゃくちゃシュールな本だった。短編集なんだけど、現実的な内容と現実離れした内容があって、今回の話はどっちだ?って戸惑いながら読んだ。個人的には「土曜日には映画を見に」が1番好き。
Posted by ブクログ
味わったことのない読後感。
現実と狂った世界を行き来してるような不思議な気持ちになった。
続きが気になるとかではないけど「もうちょっと読んでみたいかも」という気持ちが最後まで続いた。
人々の会話の中の抜け感や、『間』が心地よい。
それぞれの生死観で、それぞれの人の愛し方がある。
『この感覚っておかしいのかな?』というような個々にしか発生し得ないような気持ちを丸ごと受け止めてくれる作品です。
Posted by ブクログ
川上弘美先生の本、『センセイの鞄』以来、二作目でのチャレンジ!
『センセイの鞄』も不思議な感覚で読みましたが、やはり独特の世界感を持つ作家さんなのかなぁ。決して、読みにくいわけではありません。でも、登場する人物は、私の周りにはいない変わり種の人物かも。
短編集で、皆、変わり種で楽しめました。