熱源

熱源

小説・文芸
880円 (税込)

4pt

樺太(サハリン)で生まれたアイヌ、ヤヨマネクフ。開拓使たちに故郷を奪われ、集団移住を強いられたのち、天然痘やコレラの流行で妻や多くの友人たちを亡くした彼は、やがて山辺安之助と名前を変え、ふたたび樺太に戻ることを志す。
一方、ブロニスワフ・ピウスツキは、リトアニアに生まれた。ロシアの強烈な同化政策により母語であるポーランド語を話すことも許されなかった彼は、皇帝の暗殺計画に巻き込まれ、苦役囚として樺太に送られる。
日本人にされそうになったアイヌと、ロシア人にされそうになったポーランド人。
文明を押し付けられ、それによってアイデンティティを揺るがされた経験を持つ二人が、樺太で出会い、自らが守り継ぎたいものの正体に辿り着く。

樺太の厳しい風土やアイヌの風俗が鮮やかに描き出され、
国家や民族、思想を超え、人と人が共に生きる姿が示される。
金田一京助がその半生を「あいぬ物語」としてまとめた山辺安之助の生涯を軸に描かれた、
読者の心に「熱」を残さずにはおかない書き下ろし歴史大作。

※この電子書籍は2019年8月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。

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  • カテゴリ
    :
    小説・文芸
  • ジャンル
    :
    小説 / 国内小説
  • 出版社
    :
    文藝春秋
  • 掲載誌・レーベル
    :
    文春文庫
  • タイトル
    :
    熱源
  • タイトルID
    :
    1169652
  • ページ数
    :
    496ページ
  • 電子版発売日
    :
    2022年07月06日
  • コンテンツ形式
    :
    EPUB
  • サイズ(目安)
    :
    3MB

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熱源 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    アイヌに関心を持ち始めて手に取った。

    とにかく熱い。

    大きな力や時代の荒波のなかで
    自らのアイデンティティを揺るがされながらも
    時に抗いながら
    極寒の地で魂を燃やし生き抜いた人々。

    印象的な場面を挙げるときりがない。

    0
    2026年09月22日

    Posted by ブクログ

    滅びていい民族などない。
    民族に優劣などない。
    改めて日本の先住民族や、第二次世界大戦あたりの歴史を考えさせられた本。
    アイヌの伝統や生活を知れてよかった。
    これから世界を相手にどれだけ成長できるかが大事な日本、国際的に戦える国にもう一度盛り返すために必要なことは何か、改めて自分自身のルーツを見つめ直すきっかけにもなった。

    0
    2026年09月14日

    Posted by ブクログ

    ​普段は歴史小説をあまり好まないがこの作品が放つ圧倒的な「熱」に、気づけば最後まで引き込まれていた。
    極寒の地を舞台にしながらそこに生きる人々の生命の息吹き、
    守り抜こうとする文化、そして剥き出しの葛藤が、
    文字通り熱源となって読者の胸に迫ってくる、
    ​境遇の異なる二人の主人公の人生が時代という荒波の中で交錯していく群像劇。
    単なる歴史の記録ではなく人が人として尊厳を持って生きるための「想いの源」が丁寧に描かれている。
    読み終えた後も、彼らが放った熱い鼓動が自分の中に残り続けるような生命力に満ちた長編傑作だ。

    0
    2026年03月29日

    Posted by ブクログ

    読み始めてすぐに力のある作品だと思った。帯を見ると直木賞受賞作とある。なるほど。

    サハリン島に棲むアイヌやロシア人やギリヤーク、オロッコなどの民族たちの物語。明治維新後いつの間にか日本にされ、なぜかロシアになり、日露戦争後日本になり、第二次世界大戦後ふたたびロシアになった地で、それでも彼らは住み続ける。

    アイヌ人のヤヨマネフクは、妻を娶り、子を授かり、疫病で亡くし、金田一京介と知り合って、アイヌ文学などを書かせ、南極探検隊に行った。彼らは力強く生きた。

    0
    2026年01月27日

    Posted by ブクログ

    至高の小説。
    読み始めは難しいなと思いながら進めると、どんどん物語に入り込んでいける。
    何度も何度も訪れる絶望に呑み込まれる主人公たち。だが諦めない。
    どうにもならないことは仕方ない。
    だがその中で自分にできること、失ってはいけないことのために、彼らは行動を続ける。

    読んだのはもう3年ほど前だろうか。
    あの頃、仕事で望まぬ異動があり燻っていた。
    モヤモヤしていた。そんな時に読んだのがこの『熱源』だった。
    このような一節が、心を貫いた。
    「自分が何者であるかを決定した彼女のふるまいを、何よりも美しいと思った」
    こんな文章を書けるだけの心が、川越宗一さんにはあるんだ。
    自分もやらなきゃ。自分の心に素直になって、今できる限界の仕事に挑戦しようと、熱い心に誓った瞬間を今も覚えている。
    やるかやらないか、世界を変えるのは自分の行動ひとつだ。

    0
    2026年01月15日

    Posted by ブクログ

    勧められて読んでみた。とても面白かった。読んだ後の余韻がすごい。ぜひ読んだ人と意見を交わしたいぐらい。
    行動で人を動かす作品。どの登場人物の視点にたっても、ぐっと来る。個人的にはイペカラが大好き。
    色んな視点が楽しめてワクワクしながら読んだ。難しく感じていた作品だが、これはメッセージ性がつよい。何を熱源として捉えるか?自分ごとのように感じさせる。忘れられない一冊。

    0
    2026年01月04日

    Posted by ブクログ

    樺太アイヌのヤヨマネクフ(山辺安之助)と、ポーランド人ブロニスワフ・ピウスツキを軸に、民族の文化とアイデンティティを守ろうとする姿を描いた歴史小説です。ヤヨマネクフが「私たちの土地は、私たちが守り続けてきた」と語る場面では、民族の誇りと土地への深い愛情が伝わり感動しました。一方、ブロニスワフはアイヌ文化を記録する使命に燃えながらも、「記録しても守りきれないかもしれない」という苦悩を抱えています。この二人が文化を未来へと継承しようとする姿勢に心を打たれました。

    「人は誰もが、自分の熱源を持っている」という言葉が特に印象に残りました。自分にとっての「熱源」とは何かを考えさせられる作品です。文化や伝統を尊重し、時代の波に負けずに生きることの大切さを学びました。

    0
    2025年02月09日

    Posted by ブクログ

    とても壮大な歴史小説でした。フィクション?ノンフィクション?
    わかりませんが。。。
    時代と国家に翻弄されたマイノリティ。
    日本に同化を迫られるアイヌの人たち。その中でもいろんな生き方があり。ロシアの同化政策で囚人にされたリトアニア生まれのポーランド人。
    故郷ってなんだろ国籍ってなんだろ。
    考えさせられることが多い小説でした。
    かなりオススメです!

    0
    2025年01月04日

    Posted by ブクログ

    とても面白かった。
    明治維新後のアイヌだったり、日露戦争前後のロシアだったりと重くなりそうな時代背景を重厚過ぎない読み口で物語の次を楽しみながら読めました。

    0
    2024年10月07日

    Posted by ブクログ

    物語の時代と範囲が広く、全体にまとまっているというより、個別の短編集的な感じの作品。人や民族は簡単には死なない、胸を張って生きていけばいいという言葉には心を打たれるし、未開人だからといって蔑む理由は何もないという指摘には深く考えさせられる。

    0
    2026年09月14日

熱源 の詳細情報

  • カテゴリ
    :
    小説・文芸
  • ジャンル
    :
    小説 / 国内小説
  • 出版社
    :
    文藝春秋
  • 掲載誌・レーベル
    :
    文春文庫
  • タイトル
    :
    熱源
  • タイトルID
    :
    1169652
  • ページ数
    :
    496ページ
  • 電子版発売日
    :
    2022年07月06日
  • コンテンツ形式
    :
    EPUB
  • サイズ(目安)
    :
    3MB

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