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Posted by ブクログ
父親を喜ばせるように振る舞い、父親の思う通りに生きることを強いられた智佳を中心に、智佳の母、大学の同級生の翔馬、高校の同級生の優亜、それぞれの内なる闘いを描く連作短編集。
中でも、高校生の頃にレイプされ、美容師になった今でもPTSDに苛まれる優亜の物語は秀逸。
男性恐怖症の優亜を心配して、大人になりたくないと泣いた少年のくだりは泣けて泣けて。
物語それぞれの主人公が、今ある状態に留まり流される安易さを選ばず、前に進むために闘う姿が清々しい。
閉塞感から抜け出すには闘うしかないこと。闘えば、傷ついても次にもっと広い場所に行けること。そんなエールを贈ってくれるお話でした。
気がかりだったのは、智佳の父親だけが最後まで悪者扱いだったこと。智佳の母と同じように、父親目線の物語も書いて欲しかった。父親にも彼の立場なりの言い分があるのでは?と思うのは、自分が智佳の父の年齢に近いからかなぁ。
Posted by ブクログ
最後智佳が父親に電話するシーンかっこよかった
無茶苦茶な人間に何を言ってもこちらの声なんて届くことはないけど、智佳の最後まで貫き通して冷静に話す言葉。父親は支配出来なかったことに絶望を覚える。最高の復讐。
あと智佳の母の回が個人的に1番好きだった。
望まれず産まれた 無関心な母親の元で育った雪子
そんな雪子の母親の危篤を聞いて重い腰をあげて尋ねる。この人に以前は認められたかった。でもそれをやめて自分の家族を作れた時 息が吸えたような感覚。亡くなった母親に自分を見て欲しかったと最後ビンタするシーンに雪子の苦しみが溢れてた。
そしていま自分の家族も危ういことを認めざるえなくて、でもそれが果たして最悪のことなのかと、娘を縛りつける夫に加担することは正しいことなのか?そうではないと認めたとき、また春がみえた気がした。
かっこいい。
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小説・文芸
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