天才YA作家 氷室冴子 デビュー45周年
激しくも切ない「90’s青春グラフィティ」
「あたし、高知に行くまでは世間とうまくやってるいい子だったのよ。あれからずっと世間とずれっぱなしの感じがする」
大学進学で上京した杜崎拓は「ある事件」で疎遠になった高校時代の転校生・武藤里伽子が、地元大学への進学を蹴り東京に舞い戻った事を知る。
気まぐれな美少女に翻弄されながら、その孤独に耳を澄ました短い日々を回想する拓に、思いもかけない再会の機会が訪れる。
スタジオジブリの長編アニメーション「海がきこえる」の原作。
キャラクターデザイン近藤勝也氏のカラーイラストを34点収録。
トクマの特選!
イラスト 近藤勝也
〈目次〉
第一章 フェアウェルがいっぱい
第二章 マン
第三章 里伽子
第四章 里伽子ふたたび
第五章 やさしい夜
第六章 海がきこえる
あとがき
解説 酒井若菜
※予約作品はカートに入りません
Posted by ブクログ 2023年08月25日
ジブリのアニメで有名な作品だが、じつは原作もいい。いや、原作の方が好きかもしれない。まだ読んでいない方は、読まないと損だ。
高知の高校を出て東京の大学に進学した杜崎拓は、地元の同級生からの電話で、武藤里伽子も東京にいることを知る。てっきり彼女は地元組だと思っていたのに。そこから拓は、里伽子と過ごし...続きを読む
Posted by ブクログ 2023年07月15日
この本がリアルタイムで出た頃自分はもう氷室冴子作品を読んでいなかったので今更ながら初めて読みました。
もちろん時代的なものもあるけれども不自由だったからこそあった自由を懐かしく思ったりもしました。
恋愛はもどかしいくらいが一番楽しくて、誰かを好きになった時の幸せな気分をこの作品を通して追体験でき...続きを読む
Posted by ブクログ 2023年05月03日
先輩におすすめされたのがきっかけだったのですが、とても良い本で1日で一気に読んでしまいました。
10代後半から20代始めにかけての時期の瑞々しさにあふれた物語です。懐かしい気持ちと、この年代の生きづらさや苦い思い出の両方がリアルに描かれています。
里伽子が久しぶりに東京に戻ったら自分の居場所がなく...続きを読む
Posted by ブクログ 2023年04月11日
ノルタルジックな昭和の恋愛作品写真。思春期の繊細で脆い心理描写や現代からすれば不便にすら感じる社会での恋愛模様が爽やかに書かれていて、読後は後味の良さを味わえました。
東京から訳アリで高知に来る里伽子は容姿端麗で頭脳明晰ながら、田舎を小馬鹿にし、協調性に欠ける態度をとるといった要するに面倒くさい人物...続きを読む
Posted by ブクログ 2023年02月05日
高知市の名門中高一貫校が舞台。
高二の秋に東京から転校してきた武藤里伽子は、新しい環境に馴染めない。
自分勝手で我儘。デレのないツンデレヒロインに振り回される田舎の男子高校生の受難。
そして進学先の東京での思わぬ再会を描いた、90年代の青春小説。
本作の特徴を、あとがきで作者自身が明確に言語化...続きを読む
Posted by ブクログ 2022年08月30日
耳をすませば、の映画を観て、ジブリの恋愛物ならこれもだよな、と実家に帰ってまで本を取り出す。
学生時代の思い出は、瞬間は瞬間でしかなく、それぞれが尖っているから感じ方も一意なことが多い。
角が取れてきたころに振り返ると、瞬間は線になってつながっていき、あの頃は、、と言える青春時代として、綺麗なものと...続きを読む
Posted by ブクログ 2022年08月24日
高校生のときに何度も読み返したくらい大好きな作品で、今回の新装版も迷わず購入しました。氷室冴子さんの文章も近藤勝也さんのイラストもすごく素敵で、出てくる小物や登場人物の髪型服装に時代も感じさせますが、それを超えた普遍的な魅力が詰まっています。
この先どんなに年をとっても、この作品を読んだ当時の青春の...続きを読む
Posted by ブクログ 2022年07月21日
待ちに待った新装版!!
速攻で買いに行きました。
カラーイラストが豊富で泣きそう。
ありがとうございます。
ありがとうございます、続編も新装版待ってます!!
氷室冴子を読み直したいなあと思って、
気づいた時にはほとんど手に入らなくなっていて。
海がきこえる、は絶対欲しかったので本当にうれしい。
...続きを読む
Posted by ブクログ 2023年09月16日
東京から地方へ引っ越してきた女子高生の里伽子と、この地から外へ出たことはない男子高校生、拓。
高校を卒業し、大学のため上京し同窓会の話から、高校時代を回想する。
90年代のあの頃の高校生たちの青春を描いた作品。
続編は大学時代が中心になりそうだけど、まだまだ振り回されそうな予感。
続きが楽しみ。
...続きを読む