作品一覧

  • P+D BOOKS 演技の果て・その一年
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    1巻880円 (税込)
    芥川賞候補作3篇を含む珠玉の作品集。 ――あの、二年前の別れたあと、私は毎日、新聞の社会面をみるたびにびくびくした。女の自殺ばかりが目につき、不安は半年以上もつづいた。……彼女の死、それが、それまでは新しく生きることも死ぬこともゆるされない、ひとつの刑の期限のように思えたのだ。――  ある女優の自死をきっかけに、冷たく別れたかつての恋人・小田富子のことをあらためて思い起こす〈私〉。突然、消息不明だった富子から「会いたい」という手紙がきて……。  表題作「演技の果て」のほか、米兵に媚びを売る日本人女性に複雑な思いを抱く日本人少年を描いた「その一年」、乳飲み子を船から海に投げ込んだ女の心理を綴る「海の告発」という芥川賞候補作3作品と、「煙突」「猿」「遠い青空」「頭上の海」といういずれ劣らぬ4篇の短篇からなる作品集。
  • 長くて短い一年 ──山川方夫ショートショート集成
    3.5
    1巻990円 (税込)
    将来を嘱望されながらも34歳で亡くなった夭折の天才・山川方夫のショートショートを日下三蔵によって集成するオリジナル・コレクション第2弾。第2ショートショート集『長くて短い一年』、「EQMM」連載のエッセイをまとめた『トコという男』を完全収録。全集からも漏れていた未刊行作品2篇を加えてこの分野における成果を一望できる決定版作品集。小林信彦による「山川方夫のこと」も特別収録。
  • 箱の中のあなた ──山川方夫ショートショート集成
    3.8
    1巻990円 (税込)
    昭和30年代に星新一と都筑道夫が牽引したショートショートブームに純文学畑から参戦し強烈な存在感を示した山川方夫。交通事故死という不運に見舞われ活動期間こそ短かったものの、その作品は今なお多くの読者を惹きつけてやまない輝きを放つ。この分野での著者の成果を一望できる日下三蔵編集によるオリジナル・コレクション全2巻。第1巻は代表作“親しい友人たち”ほか41編を収録。
  • P+D BOOKS お守り・軍国歌謡集
    -
    1巻880円 (税込)
    早世した天才作家の珠玉の作品集。  ミステリアスなショーショートから哲学的な匂いのする短中篇まで、精力的に作品を発表し高い評価を得ていたものの、34歳の若さで亡くなった山川方夫の短篇集。  地方勤務から4年ぶりに本社に戻った妻帯者で事なかれ主義の男が、同期の女性に翻弄される「帰任」。憧れだった団地に入居したものの、その画一性に疲れ果て、極端な行動を取ろうとする「お守り」。相手の顔をまともに見ることができない内気な女性の大胆な行動を描く「箱の中のあなた」。下宿の外から聞こえてくる女性の軍歌に二人の男が惑わされてしまう「軍国歌謡集」など11作品を収録。
  • 決定版 山川方夫全集
    -
    1巻690円 (税込)
    都会的な作風で戦後ショート・ショートの名手として名を馳せた山川方夫。初期から晩年までの約40作品を収録した山川方夫全集の決定版です。 ■目次 愛のごとく 朝のヨット 暑くない夏 あるドライブ 海を見る 演技の果て 煙突 お守り 夏期講習 軍国歌謡集 Kの話 最初の秋 親しい友人たち  待っている女  恐怖の正体  博士の目  赤い手帖  蒐集  ジャンの新盆  夏の葬列  はやい秋  非情な男  菊  メリイ・クリスマス  愛の終り 十三年 新年の挨拶 その一年 他人の夏 千鶴 展望台のある島 トンボの死 箱の中のあなた 春の驟雨 一人ぼっちのプレゼント 昼の花火 歪んだ窓 予感 ロンリー・マン
  • 春の華客/旅恋い 山川方夫名作選
    -
    1巻1,771円 (税込)
    急激に変貌していく戦後日本を背景に新しい感性による現代文学の興隆を牽引し、短い作家活動のうちに数多くの鮮烈な作品を残した山川方夫。その早熟ぶりが同世代の仲間を震撼させた学生時代の作品から、時代を先取りしたモチーフや研ぎ澄まされた文体によってジャンルの枠を超えた才能を開花させた後期作品まで、不慮の事故による早逝が惜しまれる著者の多彩な魅力が凝縮された傑作選。
  • 箱の中のあなた ──山川方夫ショートショート集成

    Posted by ブクログ

    大好きな作家。
    この人の作品は全体的に淡々としているような冷たさがある。でも話に引き込んでいく魅力がある。自分が一番衝撃を受けたのが「お守り」という作品。どの作品も人間の根底を暴いていくような一面があり、読んでいて少しヒヤッとする。でもこれがクセになる。この全集でなくても、買って読んでみてほしい。

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    2024年02月03日
  • 箱の中のあなた ──山川方夫ショートショート集成

    Posted by ブクログ

     終戦直前の疎開先で起きたある出来事のため、少年だった男は暗い記憶を持ち続けてきたが、長じてその地を再訪してある場面に遭遇し、自らの責任はなかったと解放の感を持ったのも束の間、思いがけない事実を知ってしまうという「夏の葬列」、教科書で読んだその作品が、作者の作品を読んだ初めてだった。どんでん返しの面白さとともに、戦争の悲劇とは言え救いようのない結末に恐ろしさを感じた記憶がある。

     その後、作者は山川方夫という人であり、芥川賞の候補に何度もなったこと、ショートショートと呼ばれる作品を多数書いたこと、若くして交通事故で亡くなってしまったことなどを知った。

     本書は、著者のショートショート全編を

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    2024年07月31日
  • 長くて短い一年 ──山川方夫ショートショート集成

    Posted by ブクログ

    山川方夫のショートショート集。山川方夫というと随分昔に代表作?である「夏の葬列」を文庫で読んできりで、イメージとしては純文学の人という認識だったので、文学的なものからミステリやSF仕立てのものまでこれほど多様なショートショートを書いていたとは知らなかったし意外であった。収録されたものではやはり「夏の葬列」の印象が強かったが、「頭の大きな学生」や「僧侶の夢」といったSF風の作品もなかなかのもの。
    巻末には都筑道夫、星新一との鼎談も収録されておりこちらも興味深い。

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    2024年05月15日
  • 長くて短い一年 ──山川方夫ショートショート集成

    Posted by ブクログ

     著者のショートショート全編を全2冊に集成するコレクションの二冊目。

     こうしてまとめて作品を読むと、作者がいろいろなタイプ、趣の作品を書こうとした苦心が伝わってくるようだ。短い中にも人物の心理の襞が感じられるものが多い。

     EQMMに連載されていた「トコという男」は、ちょっと変わったミステリ評論風なエッセイなのだが、少し才が走った論の展開で、読むのに少し苦労した。

     ショートショートを二冊にまとめた贅沢な作品集であり、山川方夫という作家の魅力が十分に伝わってくる。
     純文学とされる他の作品も読んでみたくなった。

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    2024年07月30日
  • 箱の中のあなた ──山川方夫ショートショート集成

    Posted by ブクログ

    すごく面白いけど、暗いねん。
    何かじとーっと暗い。。。
    ホラー要素が必要とあるけど、ホラー嫌いやねん。。泣

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    2023年12月31日

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