作品一覧

  • 目的をもたない意志 増補版 ――山川方夫エッセイ・コレクション

    目的をもたない意志 増補版 ――山川方夫エッセイ・コレクション

    小説・文芸

    3.5
    1巻1,067円 (税込)
    「『文学』は私にとり、まず私の存在のしかたであり、態度なのだ」。大江健三郎、サルトル、石原慎太郎、若尾文子、日劇、『去年マリエンバートで』、『キングコング対ゴジラ』……文学はもちろん映画や自由、恋愛まで作家がクールな文体で語るエッセイ集。新たな7篇のほか、妻・山川みどりによる作家との出会いや夫婦の生活をめぐるエッセイ4篇を増補した決定版。
  • P+D BOOKS 演技の果て・その一年

    P+D BOOKS 演技の果て・その一年

    小説・文芸

    -
    1巻880円 (税込)
    芥川賞候補作3篇を含む珠玉の作品集。 ――あの、二年前の別れたあと、私は毎日、新聞の社会面をみるたびにびくびくした。女の自殺ばかりが目につき、不安は半年以上もつづいた。……彼女の死、それが、それまでは新しく生きることも死ぬこともゆるされない、ひとつの刑の期限のように思えたのだ。――  ある女優の自死をきっかけに、冷たく別れたかつての恋人・小田富子のことをあらためて思い起こす〈私〉。突然、消息不明だった富子から「会いたい」という手紙がきて……。  表題作「演技の果て」のほか、米兵に媚びを売る日本人女性に複雑な思いを抱く日本人少年を描いた「その一年」、乳飲み子を船から海に投げ込んだ女の心理を綴る「海の告発」という芥川賞候補作3作品と、「煙突」「猿」「遠い青空」「頭上の海」といういずれ劣らぬ4篇の短篇からなる作品集。
  • 長くて短い一年 ──山川方夫ショートショート集成

    長くて短い一年 ──山川方夫ショートショート集成

    小説・文芸

    3.5
    1巻1,067円 (税込)
    将来を嘱望されながらも34歳で亡くなった夭折の天才・山川方夫のショートショートを日下三蔵によって集成するオリジナル・コレクション第2弾。第2ショートショート集『長くて短い一年』、「EQMM」連載のエッセイをまとめた『トコという男』を完全収録。全集からも漏れていた未刊行作品2篇を加えてこの分野における成果を一望できる決定版作品集。小林信彦による「山川方夫のこと」も特別収録。
  • 箱の中のあなた ──山川方夫ショートショート集成

    箱の中のあなた ──山川方夫ショートショート集成

    小説・文芸

    4.1
    1巻1,067円 (税込)
    昭和30年代に星新一と都筑道夫が牽引したショートショートブームに純文学畑から参戦し強烈な存在感を示した山川方夫。交通事故死という不運に見舞われ活動期間こそ短かったものの、その作品は今なお多くの読者を惹きつけてやまない輝きを放つ。この分野での著者の成果を一望できる日下三蔵編集によるオリジナル・コレクション全2巻。第1巻は代表作“親しい友人たち”ほか41編を収録。
  • P+D BOOKS お守り・軍国歌謡集

    P+D BOOKS お守り・軍国歌謡集

    小説・文芸

    -
    1巻880円 (税込)
    早世した天才作家の珠玉の作品集。  ミステリアスなショーショートから哲学的な匂いのする短中篇まで、精力的に作品を発表し高い評価を得ていたものの、34歳の若さで亡くなった山川方夫の短篇集。  地方勤務から4年ぶりに本社に戻った妻帯者で事なかれ主義の男が、同期の女性に翻弄される「帰任」。憧れだった団地に入居したものの、その画一性に疲れ果て、極端な行動を取ろうとする「お守り」。相手の顔をまともに見ることができない内気な女性の大胆な行動を描く「箱の中のあなた」。下宿の外から聞こえてくる女性の軍歌に二人の男が惑わされてしまう「軍国歌謡集」など11作品を収録。
  • 決定版 山川方夫全集

    決定版 山川方夫全集

    小説・文芸

    -
    1巻690円 (税込)
    都会的な作風で戦後ショート・ショートの名手として名を馳せた山川方夫。初期から晩年までの約40作品を収録した山川方夫全集の決定版です。 ■目次 愛のごとく 朝のヨット 暑くない夏 あるドライブ 海を見る 演技の果て 煙突 お守り 夏期講習 軍国歌謡集 Kの話 最初の秋 親しい友人たち  待っている女  恐怖の正体  博士の目  赤い手帖  蒐集  ジャンの新盆  夏の葬列  はやい秋  非情な男  菊  メリイ・クリスマス  愛の終り 十三年 新年の挨拶 その一年 他人の夏 千鶴 展望台のある島 トンボの死 箱の中のあなた 春の驟雨 一人ぼっちのプレゼント 昼の花火 歪んだ窓 予感 ロンリー・マン
  • 春の華客/旅恋い 山川方夫名作選

    春の華客/旅恋い 山川方夫名作選

    小説・文芸

    -
    1巻1,870円 (税込)
    急激に変貌していく戦後日本を背景に新しい感性による現代文学の興隆を牽引し、短い作家活動のうちに数多くの鮮烈な作品を残した山川方夫。その早熟ぶりが同世代の仲間を震撼させた学生時代の作品から、時代を先取りしたモチーフや研ぎ澄まされた文体によってジャンルの枠を超えた才能を開花させた後期作品まで、不慮の事故による早逝が惜しまれる著者の多彩な魅力が凝縮された傑作選。

ユーザーレビュー

  • 箱の中のあなた ──山川方夫ショートショート集成

    Posted by ブクログ

    ポッドキャスト「朗読のアナ」でたまたま「十三年」が流れてきて、なんなんだこのお話は! と打ちのめされて。そこで初めて山川方夫の名を知り、本書を手に取りました。いやあ、すごい作家さんを亡くしたものです。
    「十三年」もいいし、「夏の葬列」「予感」「はやい秋」などもお気に入り。

    星新一が解説で、「夏から秋にかけての作品が多い。山川さんはこの季節が好きだったのかな」というようなことを書いており、今読めてよかったと思った。この、揺らぎやすい時期の気分に寄り添うような作品集。

    0
    2026年09月10日
  • 箱の中のあなた ──山川方夫ショートショート集成

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    恋愛や恐怖、サスペンスなど様々な黄泉味を持つショートショート終生。同じショートショートでも今まで読んできた星新一のものとは全く雰囲気が違うのが面白い。それでいて星のものと同じ時代を超えていくような普遍的な面白さというものは共有しており、迫力や貫禄を感じる。この才能が若くして失われてしまったことは本当に口惜しいことだ。ファンタジーやSFではなくある程度身近な現代の話が多く、人間の奇妙な運命や出来事が数々のどんでん返しや感情を動かすようなざわめくような奇妙ながら身近な感覚を呼び起こす。恋愛系も皮肉なものが多い星と比べて愛自体はしっかりと存在しているのが印象的な。(時折恐怖に変貌する)さらに印象に残ったこととして爽やかな夏の終わりと秋の初め、晴天を思わせる作品が多いのにじっとりしたあるいはさっくりとした閉塞感もまた印象深いことがある。取り返しがつかないことやどうしようもないことが急に目の前に現れる場面、そうした時にあらわれる自覚も言語化も難しい感覚を発見して提示させることにより得られる深く共感する感覚といってもよいだろうか?かつて共感できはずなのにもうできない、もはや輪郭だけしか見えないものへの未練か…。作者の死によってこの感覚は完成しているのかも?
     夏の葬列。この中でも特に名高い一作だがそれも納得だ。あまりにも残酷ながらどこか爽やかな印象。
     はやい秋。叙述トリックが予想もつかずに驚かされた。
     彙集。ある意味で人間の強さといったところか?
     メリイ・クリスマス。最初ベランダのシーンの未知との遭遇感が印象的だ。終わり方も爽やかな暖かさがある。
     ロンリー・マン。恨んで殺してもなお隣にいて当然と声をかけてしまう相手。
     箱の中のあなた。主人公の擬態ぶりにすっかり騙されたゆえに変化への印象が強い。弱々しい女から恐ろしく魅惑的な妖女への転身。異様な迫力と魅力のある表紙と合わせて良い。
     暑くない夏。もはや手の届きそうもない誰かの感覚への一瞬の接続。なんとも言えず言葉に詰まるが心が動いた。
     トンボの死。コモン的な人生のままならなさを、思いもよらぬ角度で具現化しているのが印象的。
     新年の挨拶。どこにでもありそうな見たこともない奇妙な現実。
     昼の花火。一瞬の中にあり消えゆく思い出。記憶が苦手ゆえに少し違う意味だが身に覚えがあり一体化するような感覚。
     猫の死と。あまり強い言葉はないが閉塞感と暗さが一段重い短編。 
     夫婦の仲。微笑ましい秘密のふれあいとでも言おうか?王道がこういうのが好きだ。
     「別れ」が愉し。あまりにも別世界の人生。だがどこか憧れるし羨ましい、どこか嫌でこうはなりなたくない。玉虫色の他者に触れる面白さ。
     未来の中での過去。人間の感性と受け取りとは、周囲の環境や時代の変化などあらゆる刺激から生まれる。それゆえに別の場所や別の時代に生まれた人間とは根本的に共有できないものである。そういう事実を再認識させられるようなお話。向こうは自分と同じ人生や感情をこれから永遠に生きようとも獲得などしないし、自分のそうした感じかたなどは永遠に他人と共有できず自分だけのものでありここにしかない。その不安感と寂しさ。
     昭和の雛人形。逆にそうした自分の感性の中に沈み込むことのできる聖域とした人間を側から見る物語。上と合わせて読むと面白い。
     ゲバチの花。失われてしまったものが、ほんの1日だけそこにある。奇妙な巡り合わせであり、その感性と感覚がほんの一瞬だけ現れて永遠に消えてしまうこと、それを繋ぎ止めたいと願う思い。
     蛇の殻。どうしようもない事情によりどんどん取り返しがつかなくなっていく感覚だけがある閉塞。隣にいたはずのヒトが容易くそれを脱いで進んでいく孤独感。暗黒に自分だけ沈み、周りが消えて1人だけになっていくような緩慢な絶望。
     遅れて坐った椅子。その時、そのタイミングしか感じられない感性や経験や景色がある。それを永遠に取り逃してしまったことを後からじっくりと味わうことになった場面。もはや遠く永遠に不明のままであり、取り返しがつかないことをもう手遅れになってから知ること。もう永遠に満たされたないと分かった上で新しく生まれてしまった未練。
     

    0
    2026年06月02日
  • 箱の中のあなた ──山川方夫ショートショート集成

    Posted by ブクログ

    大好きな作家。
    この人の作品は全体的に淡々としているような冷たさがある。でも話に引き込んでいく魅力がある。自分が一番衝撃を受けたのが「お守り」という作品。どの作品も人間の根底を暴いていくような一面があり、読んでいて少しヒヤッとする。でもこれがクセになる。この全集でなくても、買って読んでみてほしい。

    0
    2024年02月03日
  • 長くて短い一年 ──山川方夫ショートショート集成

    Posted by ブクログ

    うーむ、第1巻の「箱の中のあなた」のほうが読みやすかったかな……
    第2巻に難易度高めの作品を集めた編集テクニックの妙を味わえる作品ではある。

    0
    2026年09月28日
  • 箱の中のあなた ──山川方夫ショートショート集成

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    印象的でゾワッとする良い話が多かった。ただ刺激的な話というだけでなく、生き方や家族、伝統などがテーマとして根底にあるようなものをいくつか感じ、短いストーリーの中で色んな人生を垣間見ることが出来た感じだった。乱歩もゾワッとだけど、乱歩はもっとじっとりとしている感じだが、山川方夫はスーッと冷たい風が通り抜けるような感じだ。短編だったが、話がたくさん入っているので読み切るのは大変だった。

    0
    2026年02月18日

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