愛されなくても別に

愛されなくても別に

小説・文芸
781円 (税込)

3pt

第42回吉川英治文学新人賞受賞作!
祝デビュー10周年!

時間も金も、家族も友人も贅沢品だ。
息詰まる「現代」に風穴を開ける、「響け! ユーフォニアム」シリーズ著者の代表作!


遊ぶ時間? そんなのない。遊ぶ金? そんなの、もっとない。学費のため、家に月8万を入れるため、日夜バイトに明け暮れる大学生・宮田陽彩。浪費家の母を抱え、友達もおらず、ただひたすら精神をすり減らす――そんな宮田の日常は、傍若無人な同級生・江永雅と出会ったことで一変する!

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  • 映画化

    「愛されなくても別に」

    2025年7月4日公開
    出演:南沙良、馬場ふみか、本田望結

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愛されなくても別に のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    「ユーフォニアム」のイメージが強かったので、こういう小説も書けたのかと驚いた。

    それぞれに悩みを抱えた少女たちが時に助け合い、時に傷つけあって成長していく物語。それぞれに重い背景を持っており、現代的な悩みも持ち合わせている。

    個人的に親に良い思いを持っていなかったこともあり、共感できることが多かった。全体的に明るい話とは言い難いが、そこに一筋の光が差し込むような救いがあるのが良かった。

    0
    2026年08月28日

    Posted by ブクログ

    ずっと一人でいると孤独に耐えらんなくなって
    バカなことしちゃう。


    この感覚は10代後半から20歳くらいで誰しもが通ってもおかしくない道で、それぞれの人が何かを抱えているんだと思って生きてる。
    例えば誰かにとっては、不幸や苦痛と感じることは、他の人の物差しで測れば、案外小さなことになってしまうことがある。
    でも人によって経験と記憶は違って、心の成長が年齢に追いつかないことだってあると思う。

    この作品では宮田が主人公として描かれているけど、不幸自慢となるなら3人誰が主人公であってもおかしくないし、ここから幸せを掴むことだって可能なんだと思う。

    愛されなくても別に、という題名の後には何が続くんだろうと考えるが、きっと「生きていける」とかが入るんだろうな。

    本当は宮田と江永間の友情、愛情に、木村さんも入って欲しかったけど、2人の優しさじゃ手に負えないくらい不幸に見えたんだろうな。
    それは木村さんにとっては憎くて憎くて仕方がなかったわけだけど。

    0
    2026年02月07日

    Posted by ブクログ

    家族を愛していると断言できる人になりたいと思う。しかし家族は自分とは他人であることは覆せない事実としてそこにあると知った。家族とは愛される、愛することが当たり前にある関係性だと信じて疑わなかった自分は恵まれた環境で生きてきたと知った。そこに愛があったとしても愛情は全てを帳消しにする魔法じゃない、ということも知った。自分が家族をどんなに想っていたとしても同じ大きさの想いや同じ方向の思いが返ってくるとは限らない。

    でも宮田の行動や考え方に触れて誰かに愛されたいと思うのは人として切り捨てられない感情だと思った。(宮田の場合は母に)愛されたかったからこそ、宮田は母にいつか愛されるという幻想に、そして今まで愛してくれていたという幻想に縋ったのだし、自分が愛する母の悪い部分からは目を背け続けた。そして愛することは信じることでもある。宮田は母を愛しているからこそ母を信じた。母は自分の奨学金には手をつけないだろうと信じた。母が父について言うことは真実であると信じた。
    そしてお金は人を変えてしまうことも知った。宮田の母は娘を愛していなかったわけではないと思う。でも宮田の母が娘に注いだ感情は愛と呼べるかわからない。愛していると毎朝キスをするけれど。だけど愛するというのはどこまでをいうのは私にもわからないし友情、愛情、同情、優しさ、寂しさ(時には感情のない上辺だけの言葉)など色んな感情があるなかで、これが愛です、と断言するのはどの側面を見て言えるのか。

    0
    2025年08月04日

    Posted by ブクログ

    色んな境遇の『孤独』の話であると思うし、それの救いの道を示してくれるような作品だと思った。何度も読みたくなりそうな気がしている。良かった。

    0
    2025年07月16日

    Posted by ブクログ

    子は親を選べないし、逆も同じく親は子を選べない。しかしながら、親子という血縁の事実はくつがえらない。血縁だからって、無条件に愛することはできない。自分自身の幸せを見つけるためには、親とか関係なく、自分自身の選択にかかっていると思う。主人公の二人の逞しさに感服してしまう。この二人の友情がいつまでも続くかはわからないが、どうか幸せになって欲しいと思う・・・、と言うこと自体が僕の偽善だろうか。世の中の不条理はいっぱいある。自分を見失わないようにした。

    0
    2025年06月04日

    Posted by ブクログ

    読むのやめられなくて夜更かしして一気に読んだ。

    孤独な若者たちのものがたり。
    前半はみんなそれぞれ孤独で不幸で、みんな懸命に生きてるのに苦しそうで、少し読むのがつらかった。
    そこから宮田と江永が出会って、孤独じゃなくなって、安らぎを見つけていく過程に心揺さぶられた。

    不幸中毒、「不高度で勝ちたいなんて思ってたら、最終的に自分から不幸になりたがる奴になっちゃうよ」というセリフが刺さった。
    解説で「自分から他者を、愛することができれば。愛されていなくても別に、孤独になることは、ないのかもしれない。」って書かれてたけど、宮田と江永はお互いに愛を与え合えてるから孤独じゃなくなったのでは…?と思った。やっぱり愛されないと孤独じゃない…?あれ?私この小説読み間違えてる…?

    堀口と木村は金銭的には親から与えられているものの、親への不満を抱いているから親から搾取しようとする。宮田にはない発想だけど、こうやって考える人もいるよねぇ。
    宗教にのめり込んだ木村だけは親から離れられず、これからどうなるんだろう。

    こういう本読むと親目線で考えちゃう。
    どう育てても子は何かしら不満を抱くんだろうし、親では癒せない孤独感もあるんだろうなぁ。我が子にはいい人と出会ってほしいな…と感じた。

    0
    2025年04月20日

    Posted by ブクログ

    主人公の陽彩(ひいろ)が置かれた状況は、あまりにも過酷だ。
    学費と家のためバイトに明け暮れる日々。
    勉強して自立されるのを恐れ、学業を妨害する母親。「母に捨てられたら生きていけない」という恐怖から、必死に気に入られようと「私は母を愛している」と自分に言い聞かせる陽彩の姿は痛々しく、父親から送られていた養育費の存在すら隠されていたと知ったときの絶望は言葉にならない。
    子どもにとって親は命綱だからこそ、すがるしかない。世間が押し付ける「家族愛」という言葉がいかに残酷な幻想であるかを突きつけられる。
    そんな息苦しい世界に現れたのが、同級生の江永雅だ。
    「愛されなくても別に」を体現し、世間の価値観をアッサリと薙ぎ払う彼女自身も、実は壮絶な過去を生き抜いてきたサバイバーだ。
    だからこそ、陽彩の痛みがわかり、妥協なく「このままだと自分から不幸を求めちゃうよ(不幸中毒)」とズバッと指摘してくれる。その圧倒的な頼もしさが、物語の大きな救いになっていく。

    また、裕福なお嬢様でありながら「コスモ様」という怪しい宗教にハマり、バイトを始めた木村を陽彩たちがすんでのところで救い出すエピソードも鮮烈だ。
    救われたはずの木村から感謝ではなく「恨み」を向けられる後味の悪さは、人の心の弱みにつけ込む宗教の危険さと、「他人の救済」の難しさを生々しく物語っている。

    バイト仲間の理屈っぽい堀口に「小さく呪いをかける」陽彩のコミカルな抵抗や、葛藤の末に心の中で辿り着いた「世界の正しさは常にアップデートされている」という独白が、より愛おしく深く胸に刺さる。
    親の狭い価値観を抜け出し、自らの力で呪縛を解いた瞬間だ。

    作中に漂うオリンピック延期やマスクの気配など、パンデミック直前の社会の閉塞感も物語の緊張感を高めている。

    「やまない雨はない」といった善意100%の言葉なんて何の救いにもならない。他人の生き方に興味はないし、勝手に生きて勝手に死んでほしい。私もそうするから。

    世間が決めた「正しさ」や「家族の幻想」を捨て、お互いの領域を侵さずに自分の足で立っていく。このドライで切実な割り切りこそが、過剰な道徳に溢れた現代を生き抜くための最高のプロテクターだと教えてくれる傑作だ。

    0
    2026年08月17日

    Posted by ブクログ

    感情と行動の表現がリアルで良かった。同じような境遇にいる人の間に生まれる小さな優しさも感じた。また、色んな形をしたその人の苦しさが表現されてるのも面白かった。

    0
    2026年07月27日

    Posted by ブクログ

     初めて読む作家さんでしたが、テーマが毒親で興味を持ち、手に取りました。テーマが重く、出てくる人みんなが、苦しそうですが、どこか明るく感じられました。

     宮田さんが江永さんと繋がることが出来て、本当に良かった…。家族には恵まれなかった2人にとって、お互いの存在がお互いを支えている。

     私は木村さんのその後が気になりました。

    0
    2026年04月22日

    Posted by ブクログ

    会話のテンポがよく、会話内容も自然な感じで違和感もなくて読みやすかった。
    テーマに出てくる毒親たちもリアリティがあってよかった。
    小説を読んでいると、リアルでこんな会話するやついないだろうなぁと思って萎えることがある。
    この小説にはそういうことが少なく、楽しく最後まで読むことができた。
    非常に会話センスの良い作品めあった。

    0
    2026年03月22日

愛されなくても別に の詳細情報

  • 映画化

    「愛されなくても別に」

    2025年7月4日公開
    出演:南沙良、馬場ふみか、本田望結

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