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Posted by ブクログ
全くの偶然に、屑ニートが「社会復帰」するような小説を続けて読むことに。これまた偶然にも、子供が大学を辞めてしまいニート状態だったので、とても他人事とは思えず(^ ^; 感情移入しながらむさぼり読んだ(^ ^;
テーマも展開も、ひっじょ〜に「今風」の作品で。根底に横たわる問題の本筋も、本当に「今の日本」が抱えていつつ皆「見えない振り」しているようなことで。そして、まぁありがちではあるが、どんなに社会がデジタル化しようとも、人間関係だけはアナログの極致な訳で。
いわゆる大学卒業→就職→出世→結婚→家庭人みたいな、昭和的あたりまえな(と皆が思い込んでいる)ルートに乗りきれない人たちも、うまくピースがはまりさえすれば、こんなにも活躍できる。分かってはいても、なかなか勇気がなくてできないことを、痛快なエンタメに昇華させながらも力強く、分かりやすく伝えてくれる本書。新卒採用〜終身雇用という昭和的モデルが成り立たなくなりつつある今、若者とおっさん世代にぜひ読ませたい一冊である。
Posted by ブクログ
加納朋子さんのハートウォーミングストーリーですね。
久しぶりに加納朋子さんを読みたくなって、積ん読本を探って見つけました。
ニートたちの再生をめざす成長物語。
そもそも「俺」が、大学を卒業して就職戦線に溢れて、引きこもりのニートになった。毎日パソコンでゲーム三昧。そんなところに、父親の兄つまり叔父が亡くなって、叔父の所有の南の島のリゾートマンションを相続することになった。「俺」の親たちは、「俺」に管理をして欲しいと説得する。
他にする事が無い「俺」は、見に行くだけでもと出掛けるが、なんと島に置き去りにされて、親たちに連絡しても繋がらない。一緒に来た弁護士からは、親たちから愛想を尽かされ捨てられたと告げられる。
「俺」は、仕方無く島での生活が成り立つように、動き始める。島の住民は十八人、年寄りばかりだ。
考えたのは、リゾートマンションを利用してニートたちを集めよう思った。
こうして、集まったニート、T大卒業のマザコン虚弱体質の引きこもり、仕事に疲れたトラウマ元医者、現役の大学生で女性からふられまくって引きこもりになった筋トレ男。
いずれもパソコンゲームで仲間になる四人と島の住民の温かな交流と事件で成長をしていくドラマ。
自虐あり自信喪失ありネガティブになり勝ちだが、島の住民にほだされて、次第に心を開いていきポジティブに変わっていく人情ドラマにほっこりします。
さすがに加納朋子さんの文章は説得力がありますね。久しぶりに加納節を堪能しました(=゚ω゚=)
Posted by ブクログ
加納朋子さんの作品に期待を裏切られたことはありませんが、本書でも楽しいひと時を過ごすことが出来ました。
帯や裏面のあらすじを読む限り、ミステリー的な要素は殆どなく、『七人の敵がいる』や『我らが荒野の七重奏』のような系統の作品なのだろうと勝手に思い込んでいました。
読み進めていくと、予想通りミステリーと感じられる個所は全くと言っていいほど見受けられずに物語が展開していきます。(私が愚かでした!)
後半になって物語の振幅が大きくなると共に展開もスピードアップしていき、面白さも最高潮に達して、このままハッピーエンドとなるのかなと思いましたが、そこは加納さん!そこから一捻り、二捻りされた真相が姿を現します。
とりわけ、3**ページの一文(第一弾)を読んだときは、驚きと感動のあまり、固まってしまいました。
ただ、これだけで終わりません。
その後も、第二弾、第三弾の心温まる真相が待ち構えていました。
人(親)って、ありがたいですね!
『空飛ぶ馬:北村薫』の読後感を思い出しました。
Posted by ブクログ
突然実家を追い出され、島生活をすることになったゲーム好きニートの主人公。
自己肯定感が低く臆病でありながらも、島のお年寄り達や少しずつ増えていく落ちこぼれ仲間達と色んな困難を乗り越え、前向きに人生を歩み始めていく物語。
プレイヤー名しか知らないゲーム仲間達とのやりとりが度々出てくるのだが、現実世界とは違う「面倒見が良くて優しいアニキ」を演じている主人公の姿は少し共感できるところがある。SNSやオンラインゲームで、普段とは違う自分になった気分を味わうこと、そこにリアルの友達よりも深く共感しあえる趣味が絡んでくることは、今の時代経験したことがある人が多いのではないだろうか。
散りばめられたエッセンスを気にしながら読み進めた先に、ちょっとした種明かしがある点が、加納朋子さんの小説らしさがあってよかった。
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小説・文芸
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