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Posted by ブクログ
父の転勤で北九州へ引っ越してきた高見森。同じ社宅の子どもたちとも仲良くなっていく彼だが、その社宅の中に学校に通っていない子どもが一人いて…
元々児童書の体裁で出されたらしい本作ですが、大人が読んでも十分に楽しめる一冊だと思います。
ミステリとしては児童書のためそこまで凝ったものでもない…と思いきや一仕掛けあってきちんとしたミステリ作品なんだな、と思います。そして森のわんぱくっぷりが昔読んでいた児童文学の主人公の少年たちの姿と被っていて懐かしくも感じました。
社宅の子どもたちもそれぞれ個性的。大人しいながらも友達思いのココに全員男子の竹本5兄弟、美少女ながらビシビシものを言って九州訛りのすごいあや。そして森と同じくわんぱく坊主の、謎めいた少年パック。
新天地での個性豊かな友達との友情と成長譚が表向きの物語ですが、解説にもある通り一歩踏み込んでいくとそこには子供の限界がどうしようもなく残酷に描かれてもいます。そうした面は案外大人の読者の方が身につまされるかもしれません。
それでも子供たちの優しさが物語の背景にあるからか話に暗さはあまり感じられません。どうしようもないことがあってもそれでも子供たちは、それを自分なりに受け入れ前を向き続けます。
解説の感じだと続巻もあり得そうな感じです。切りよく終わってはいるものの、やっぱり今後が気になる子もいるので、加納さんにはぜひこの続きの物語も書いてほしいです(もちろん無理はなさらない程度で)。
Posted by ブクログ
腰痛で寝てるもんで、読書が進んで...(^ ^;
内容を全く知らず、「加納作品だから」で購入。
いやバッチリ素晴らしい内容で一気読み(^o^
初刊時は「少年少女文学」みたいに売り出したそうだが、
これは大人が読まないともったいない(^ ^;
「子供にも分かる」ように書いてはあるが、
「大人でないと分からない」ポイントがあちこちに(^ ^
いやもう、登場人物のキャラ設定から、
プロローグやモノローグを挟む構成やら、
ナゾの少年の「謎さ」、巧みな伏線とミスリード、
どこを取っても「隙がない」のはさすが(^ ^
それでいて「かっちり構成されてる」というより、
「ふわっとした」温かな読後感なのは
全編に網羅された「北九州弁」のおかげもあるか(^ ^
とにかく老若男女、どなたにもお勧めの佳作(^o^
続編に期待大(^ ^
Posted by ブクログ
加納朋子のぐるぐる猿と歌う鳥を読みました。
東京の小学生高見 森(たかみ しん)は高いところが大好きな向こう見ずの少年です。
森は公園の隣の家のあやという女の子と友達になり、一緒に遊んでいたのですが、森が誘拐されそうになった事件のあとあやは忽然と姿を消してしまいます。
森は父親の転勤で北九州市に行くことになり、そこで気の強い女の子十時あや、気の弱い男の子ココちゃん、竹本5兄弟といった友人たちと学校生活をすることになります。
それにパックという正体不明の少年が絡んで物語が進んでいきます。
プロローグで消えてしまったあやの事件の真相や、パックはいったい誰なのか、というようなことが明らかになるにつれて、ジュブナイルの顔をしてはいるけど重いテーマを描いている小説であることが見えてきます。
巻末の解説で知ったのですが、加納朋子は最近大きな病気をしたそうで、一時は覚悟をきめたそうです。
身体を大事に、まだまだ作品を発表してもらいたいと思ったのでした。
Posted by ブクログ
数年寝かせてあったかも。ようやく読んだ。なんか、自分で買いはしたものの、タイトルがあまり心惹かれなくて。
でも何よ〜面白いじゃないの! 途中からはすっかり夢中になって一気に読んじゃった。
私が読んだことのある加納朋子さんの作品同様、小さな謎を解いていくし、ゆったりとした感じもある。それに加えて、先がとっても気になる展開。後半はぐいぐい読まされてしまった。
彼らの日常の中には、嫌な過去、悲しい状況、未来への不安などが横たわっていて、脳天気なだけの毎日ではない。最後にはひと通りいろいろ解決するものの、どうにもならない部分もある。それでも悲壮感はなく、全体を通じて感じるのは、楽しい雰囲気。
パックと心が通っていく様子は、読んでいて嬉しくなった。そして私には、あの親子を目一杯ギャフンと言わせたい気持ちが今もある!
続きは出ないのかな。みんなの今後をもっと読みたい。
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