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三浦綾子 電子全集 この土の器をも ―道ありき 第二部 結婚編
愛を持続させることはいかに大切であるか――。新婚生活から新聞懸賞小説に入選するまでを綴った自伝的小説。 37歳で結婚し、綾子の実家に近い一間だけの小さな新居で始まった結婚生活。新聞社の1,000万円懸賞小説に『氷点』を投稿し、入選するまでの愛と信仰の日々を描く。「大きな愛」に包まれた「小さな家」には、さまざまな人が立ちあらわれる。また日常生活の中で、人を信じる、愛することの重要性を説く。 「道ありき 青春編」の続編。 「三浦綾子電子全集」付録として、週刊新潮1999年10月28日号の記事「墓碑銘・作家、三浦綾子さんの苦難を支えた信仰と夫の愛」を引用収録! -
黄金の服
復活した悲運の作家の青春小説集 泳いで、酔っ払って、泳いで、酔っ払って…。夏の大学町を舞台に、若い男女たちが織りなす青春劇。プール、ジャズ、ビール、ジン、ラム、恋愛、セックス、諍い、そして暴力。蒸し暑い季節の中で、「僕」とアキ、文子、道雄、慎の4人は、プールで泳ぎ、ジャズバーで酒を飲み、愛し合い、諍いを起こし、他の男たちと暴力沙汰になり、無為でやるせなく、しかし切実な日々を過ごす。タイトルの出典であるガルシア・ロルカの詩の一節「僕らは共に黄金の服を着た」は、「若い人間が、ひとつの希望や目的を共有する」ことの隠喩。僕たちは「黄金の服」を共に着ることができるのだろうか? 他に、職業訓練校での野球の試合をモチーフとした「オーバー・フェンス」、腎臓を患って入院している青年の日々を描く「撃つ夏」を収録。青春の閉塞感と行き場のない欲望や破壊衝動を鮮烈に描いた短篇集。「黄金の服」と「オーバー・フェンス」は芥川賞候補作品。 -
三浦綾子 電子全集 塩狩峠
明治42年に実際に起こった鉄道事故を元にした人間のあり方と愛と信仰の物語。三浦綾子の代表作であり、多くのファンに愛される大ベストセラー作品! 東京で、父と厳格な祖母に育てられた信夫は、祖母の死後、キリスト教徒であったために家を出されていた母親とも暮らすようになる。母と妹、そして父までもが信じるキリスト教に違和感を抱きながらも、まっすぐに成長していく信夫。やがて、少年時代からの友人・吉川に誘われ北海道に渡り、鉄道会社で働くようになる。この地で信仰に目覚めた信夫は自らも洗礼を受け、吉川の妹・ふじ子との結婚を決意する。結納のために汽車で札幌に向かうが、塩狩峠の頂上にさしかかったとき、信夫の乗った客車が突然汽車から離れ、暴走を始めた……。 「三浦綾子電子全集」付録として、夫・三浦光世氏による「創作秘話」などを収録! -
ALWAYS 三丁目の夕日’64
舞台は東京五輪の昭和39年、あの感動再び! オリンピックを前に活気に溢れる昭和39年の東京。夕日町三丁目には、今日も人情味あふれる人々の暮らしがあった。前作で芥川賞の最終候補にもなった小説家の茶川龍之介は、もうすぐ妻ヒロミとの間に新しい命を授かることになっていたし、店をビルディングにしようと奮闘する鈴木則文の経営する鈴木オートも確実に仕事を広げていた。そんなある日、少年誌の「冒険少年ブック」に小説『銀河少年ミノル』を連載していた茶川の前に、強力なライバルが出現する。同じ雑誌で『ヴィールス』という小説を連載する緑沼。茶川の作品をおしのけ人気が出てきた緑沼の作品のため、『銀河少年ミノル』は打ち切りの危機に。一方、5年前に集団就職で鈴木オートに就職してきた六子もすっかり大人になり、近所の医院で知り合った菊池先生と銀座でデート。しかし、菊池には怪しい影が付きまとい、よからぬ噂も六子の耳に入ってきて人知れず悩んでいた。今回も涙と笑いがいっぱい、シリーズ初の3Dで公開する映画「ALWAYS 三丁目の夕日’64」のノベライズ。 -
ラブコメ
香里奈主演映画化原作! 待望の電子化!25才花屋の店長・松田真紀恵は、恋をする暇もなかった。 朝5時に花市場に仕入れに行き、一日の労働を終える頃にはすでに夜の9時。店の片付け→夕食→お風呂が済むと、もう起床時間までわずかに5時間しかない。 遊びに行くことはもちろん、流行りのドラマを見ることもできず、友達と長電話することはおろか、ペディキュアはいうに及ばずマニキュアを塗る時間もない。 そんなわけで、性格はきついわ、男っぽい言葉遣いながらものすごい美人なのに、もう1年11か月も恋をしていない。 ところが、恋の神様はどこかにいるもので――。 -
いじめ14歳のMessage
第18回パレットノベル大賞審査員特別受賞作。14歳の著者が学校でのいじめ体験を基にえがいた小説。ごく普通の中学2年生の彗佳は、イジメられていた同級生をかばったせいで陰湿ないじめを受けるようになり…。 多数の応募作品のなか、今にも消え入りそうな手書きの原稿が、14歳の著者が実際に乗り越えた「小学6年生の時のクラスで受けたイジメ」、「中学校での部活内イジメ」をモチーフにいじめられっ子の悲痛な日常を描いたこの小説だった。文章力や構成力に幼さは目立つものの、大人には決して描くことのできない学校現場からの生の叫びが聞こえてきたのだった。これは、大人が押しつけたいじめに対する建前論を語った本ではない。なぜ、いじめがいけないのか、どうすれば相手を思いやれるのかを。たった14歳の著者がこの小説を通して読者に訴えかけてくる。「いじめなんかに負けないで! 自分を見失わないで」というメッセージを送ってくる。著者と同世代の読者には、同世代だからこそ持てる同じ視点の言葉に共感し、人間の心のあり方を考える材料となるに違いない。 -
きずもの
5年ぶりの長編小説、新たなる代表作。 小説家・松川貢は、郷里の幼馴染みである田持猛とゆるやかにSNSで繋がり続けていた。 運動が得意だった猛は、貢にとって仰ぎ見る存在だったが、いまやその関係性は真逆のものになっていた。 某写真家のパーティーで貢と出会った遥は、ある出来事を機に、カナダ・バンクーバーで生活を続ける親友の万千花のルームシェア相手になる。 幼少期から互いを知る二組には、それぞれの時間が着実に流れていた。 執筆3年。 絶望と勇気が肩を組んでやってくるような、 直木賞受賞作「サラバ!」、がん治療ノンフィクション「くもをさがす」著者の新たなる代表作。 ※この作品はカラーが含まれます。 (底本 2026年9月発売作品) -
花菱夫妻の退魔帖
大正9年の東京。侯爵令嬢の瀧川鈴子はとある事情から浅草出身で、怪談蒐集を趣味としている。ある日、室辻子爵邸に呼ばれて芸妓の悪霊を目撃した際、花菱孝冬という青年に出会う。彼は十二単を纏う謎の霊を使い、悪霊を「食わせた」のだった……。掴みどころのない孝冬を気味悪く思う鈴子だったが、なぜか孝冬に求婚され――! 逃れられない過去とさだめを背負う二人が結ばれることで、動き出す未来とは。 -
ママはもういないんだ
かつて戦隊ヒーローの一人として活躍していた朝井蒼太。しかし、今ではすっかり売れない俳優となってしまった。生活のためにバイトを続ける蒼太だが、常に彼を応援してくれていた妻の真白をステージⅣの胃がんで亡くしてしまう。時を同じくして、バイトも解雇された彼は、保育園に通う息子・空を養うため、俳優業にも見切りをつけ、定職を探し始める。そんなままならない生活に失望する彼の35歳の誕生日に、亡き妻から手紙が届いた。そこには、「箪笥に私のへそくりが隠してあるから、それをぱーっと使ってください」というメッセージとともに、チェックポイントを示した手書きの地図が入っていた。不思議な思いを抱えながら、蒼太は空とともに車でチェックポイントとされた場所を訪ねて行く。そこで出会った人たちと語り合ううちに、彼は自分の本当にやりたいこと、そして、息子に伝えなければならないことを見つけていく。息子と旅するロードムービーの合間に、妻との恋愛時代を回顧していく、感動の家族小説。 -
あなただけに許す距離
満たされない恋と人生。珠玉の恋愛短篇集。 「きょう、いま、わたしは愛する人にやさしくされたいのだ」 満たされない恋とままならぬ人生を情感豊かに綴った、珠玉の恋愛短篇集。 はじめはただの推しだった。ファストフード店の飄々とした店員。非常識だけれど情緒はある男に、振り回されながらも、わたしは恋を愉しんでいる。愛されているかどうかってそんなに重要なんだろうか。自分が相手を好きかどうかよりも?(「パーソナルスペース-9.8cm」) 日菜は24年生きてきてはじめて知った。空白ができると好きと言いたくなること。セックス後の彼氏はセックス前の彼氏より百倍恰好よく見えること。なのに彼氏は言う。「俺の優先順位を、もう少し下げてくれない?」。なぜそんなことを言われなければならないのか。(「恋と厚顔」) あのとき彼と結婚していたら、もっと違う現在があったのだろうか。「そんな結婚、変」。5年前はそうとしか思えなかった。ふっと、彼の香りが蘇る。あの不思議な二人はいま、幸せに暮らしているだろうか。(「卵とキウイ、あるいは跨線橋」) -
物語の種
読めば心が躍り出す! どこから読んでも面白い、ほっこり&胸キュンの物語たちが生まれました!! 読者からの投稿=蒔かれた種を元に、著者が芽吹かせた十篇の小説! 解説・帯は、元宝塚歌劇団の俳優・七海ひろきさん! 「好きなところから読んでいい。でも途中ではやめられない! 10粒の種は、有川先生の水やりで芽吹き花開く。本当に面白い!」 第一話 SNSの猫 SNSで目にした保護猫に心を鷲づかみにされた主人公。ある日、事件が起きて……。 第二話 レンゲ赤いか黄色いか、丸は誰ぞや 祖母を亡くした妻、父を亡くした旦那。二人の会話から見えてきたのは……? 第三話 胡瓜と白菜、柚子を一添え 静岡生まれの旦那の実家にて、高知生まれの妻は何を思う? 第四話 我らを救い給いしもの 中学の社会の時間にクラスメイトが発したある意見に、主人公は痺れた。 第五話 ぷっくりおてて 小学生の夏休みに祖父の家に預けられた主人公の、ほのぼのハッピーな成長譚。 第六話 Mr.ブルー ある家電メーカーで出世街道驀進中の研究所長には、意外な秘密があった。 第七話 百万本の赤い薔薇 ある夫婦の、40年にわたる結婚記念日の物語。 第八話 清く正しく美しく エステサロンに勤める主人公。強欲な店長の元で働くことに悩んでいて……。 第九話 ゴールデンパイナップル 祇園祭によさこい祭。祭の復活は、やっぱり嬉しいもので。 第十話 恥ずかしくて見れない ある家電メーカーで働く主人公は、3歳年上の先輩のことが気になっていた。 -
鋼鉄のレガシー
「刑事・鳴沢了」「警視庁失踪課」「ボーダーズ」「警視庁追跡捜査係」「ラストライン」「警視庁総合支援課」「アナザーフェイス」…… 無限に広がる“堂場ユニバース”を1冊に圧縮! 主要シリーズオールスター、待望の豪華初競演 デビュー25周年記念、書き下ろし大河警察ドラマ! 捜査一課の若手刑事・日下啓太は、8年前に失踪した元代議士再捜索の特捜チーム参加を命じられた。 その元代議士が八王子市内で同じく失踪中の暴力団幹部と一緒に目撃され、朝比奈由宇をリーダーとする特捜チームが発足したのだ。 日下が沖田大輝と組んで捜査を開始した直後、若い女性の誘拐事案が勃発し、日下は捜査一課に連れ戻される。 容疑者の名は鳴沢了ーー伝説の刑事。 日下と鳴沢。合まみえたことのない二人の運命が交錯する。 どのシリーズから誰が、何役で出てくるか!? 「集大成」にして「大入門編」! -
海の教場
桃地政念は、海上保安官の中でも調理・経理・庶務などを担当する縁の下の力持ち部門「主計」の専門官。海上保安官といえど、海猿でもヒーローでもなく、小柄でメタボが気になる独身彼女ナシの中年だ。 霞が関勤務の彼がある日、学生時代のマドンナ・高浜彩子から呼び出された。彩子は女性ヘリ操縦士の草分け的存在で、桃地とはある因縁を持つ。 ドキドキしながら向かった待ち合わせ先で告げられたのは「肝臓がんで余命一年」。京都府舞鶴市の病院に入院するという。シングルマザーの彩子は、息子の悠希が春から舞鶴の海上保安学校に入る予定で、そのそばで過ごすためのようだった。 彼女のために現地への異動を企てた桃地は同校の教官として赴任することに。船舶運航システム課程主計コース3組の担任となったが、腐れ縁の校長・比内から、ある事情がクラスに重い影を落としていることを聞かされ……。 命と向き合う機会の多い、海上保安官という仕事。明るく人間味あふれる桃地の、学生たち、そして愛する人とのかかわりの日々に、感涙間違いなし! -
ミサゴの守る町
再び迫りくる大水害。 100対10万―。 叫べ、祈れ、手を伸ばせ。絶対に、助けてくれるから。 『龍の守る町』続編。 「こちら、119番。火事ですか、救急ですか」ミサゴ(ルビ:魚鷹)が空を舞う瑞乃町。伝説の消防士・秋月龍朗(あきづき・たつろう)は五年前の大水害での後悔から、現場を離れることになった。辿り着いた指令室は声だけで命を繋ぐ場所。新たな仲間と業務に取り組み、子供たちの成長を見守る日々を過ごしていた。再び時間が動き出したように見えたある日、町の南方で線状降水帯が発生する。それは、五年前と全く同じ形をしていた―。 人は誰かのために再び立ち上がれる。未来へと命を繋ぐ、感涙のレスキュー・ヒューマンドラマ。 -
一角通り商店街のこと
迷い込んだのは、個性派ぞろいのユートピア! 大学入学を機に富山から上京し、一人暮らしを始めた雄士。「夕飯、どうするかな」「米、炊くか」 実家から送られてきた米を一合研いで、炊飯器のボタンを押した。おかずを求めて向かった近所の商店街で初めて買ったのは、豊倉惣菜店のメンチカツ(タイムサービスで100円)と煮玉子(引越し祝いでサービス)だった。アパートのお風呂を持て余して通い始めた銭湯、銭湯で知り合ったシゲさんに連れて行ってもらったおにぎりの店、アルバイトをすることになった喫茶店──。 地図を描くように商店街を歩き、世界を広げていく雄士の日々を、美味しく、楽しく、温かく描く。 「小説丸」の連載で人気を博した、エッセイ『酒場の君』『西高東低マンション』で注目を集める著者の初小説が書籍化! 一角通り商店街にあるのはどんなお店? 目次をご紹介! 豊倉惣菜店 鶴亀湯 おにぎり徳ちゃん 喫茶ネムノキ イッカクベーカリー 立ち飲みジョン ちとせや一号店・三号店 パティスリーポーリー 獏の夢書店 一角通り動物病院 魚辰 茶舗なかむら堂 一角通り商店街振興会 徳森眼鏡店 -
でも、ほしい
ほしくて、ほしくて、たまらなくほしくて、いったいどうしてほしいのかも、本当にほしいのかももはやわからないーー。 寿退社から3年、優しい夫との生活に欠けているのは子供だけなのだが、ほしがっていることを誰にも悟られたくない中原多恵は、ひそかにネットから条件に合致した優良な男の精子を購入し、“普通”のレールに戻ろうと励んでいる。 多恵の大学時代の同級生、守山みつきは新卒から勤める出版社で現在はファッション雑誌の編集職に就いている。恋愛よりも仕事に精を出してきていたのだが、33歳となった今では若かった頃のような本能のままの恋愛はできず、頭でっかちに、自分にしか判別つかない理想を基準にマッチングアプリで出会う男を探求している。 20歳の安西桃の生きるモチベは推しのケイくんで、推し活のためには身体を売ることも厭わず、数少ない友人の彼氏とも寝ている。 一方、そんな向こう見ずな姪がかわいくて仕方のない田崎侑美は、食生活にも気をつかうなど妊活に力を注ぎ、夫を愛しているがゆえに夫の分身がほしいと強く望んでいる。 恋愛、結婚、出産について動機も熱量も異なる女性4人のドラマ。 欲望と葛藤の先、思いもよらない衝撃のラストへ―― -
GOAT
【電子版限定特典 ゴートくんのデジタルアクリルスタンド付き!】 ジャンル、国境を越える豪華執筆陣の文芸誌。 紙を愛してやまない《ヤギ》にちなんで名づけた、《Greatest Of All Time(=かつてない)》文芸誌が誕生! ジャンルや国境を越えて豪華執筆陣が集結しています。 ○大特集「愛」 【小説】 西加奈子 小川哲 市川沙央 パク・ソルメ 島本理生 冲方丁 麻布競馬場 葉真中顕 芦沢央 チョン・ヨンス 長塚圭史 嶋津輝 戸田真琴 【短歌】 朝吹真理子 小佐野彈 高瀬隼子 スケザネ 【 詩 】 大崎清夏 小原晩 水沢なお 【哲学対話】 永井玲衣×『GOAT』編集部 【エッセイ】 アフロ(MOROHA) 塩谷舞 チョン・セラン 町田そのこ ワクサカソウヘイ 【インタビュー】 一穂ミチ ○『GOAT』×monogatary.com 文学賞 [選考委員長:加藤シゲアキ] 総応募数753作から大賞受賞作を誌上で発表! ○私の「GOAT本」 上白石萌音 けんご 斉藤壮馬 鳥飼茜 夏川草介 三宅香帆 ○出せなかった手紙 彩瀬まる 佐原ひかり ○短編小説 尾崎世界観 蝉谷めぐ実 安壇美緒 乗代雄介 八木詠美 大木亜希子 野崎まど その他、特大企画多数! ※電子版では、掲載されないページや、掲載順序が違うページなどがある場合がございます。 ※本書に掲載されている二次元バーコードは、デバイスの機種やアプリの仕様に よっては読み取れない場合もあります。その場合はURLからアクセスしてください。 ※この作品は一部カラーが含まれます。 (底本 2024年11月発売作品) -
それでも、夜をこえて
裸足で踊る。痛みのすべてを、私の自由にするために。 「指輪はやれない。教会での愛の誓いも。代わりにこれを」 愛した男に贈られたのは、血のように赤い、呪いの靴だった。 神に選ばれなくても、私たちはこの足で明日を踏みしめる。 行き場を失った4人の男女がたどり着いた「選択」の物語。 【秘密のパティオ】 連載打ち切りの危機にある漫画家・葉月。異国の地で突如始まった、認知症の老婦人との同居生活。彼女は老婦人が最期まで隠し続けた「生涯ただ一度の恋」を知る。 【バレンシアの灰】 自堕落な生活を送る寿司職人見習いの栄太。全てを失い、火祭りの夜に「元闘牛士」の男に拾われた彼は、自身の手に残る「本当の想い」と向き合う。 【裸足のペテネーラ】 不幸を呼ぶ女「ペテネーラ」と呼ばれたダンサー・美鶴。妻子ある闘牛士テオとの破滅的な愛の果てに、彼女が選んだ「答え」とは。 【光の衣装と巡礼】 夢を諦め、ガイドとして生きる竜斗。かつての親友・セバスティアンとの再会が、封印したはずの情熱を呼び覚ます。二人が選んだ結末は、希望か、それとも。 -
君が異端だった頃
「オレは必ず小説家になり、空回りと空騒ぎに終始した恥ずべき高校時代を全て書き換えてやる」と誓った高校時代。「英語とロシア語両方できれば、世界の美女の半分に自分の思いを伝えられる」とロシア語漬けの大学時代。ソビエト留学中に知り合った男性に、小説を持ち込むことを勧められ、『優しいサヨクのための嬉遊曲』でデビュー後、芥川賞候補になるも、その後5回も落選するとは想像もしなかった。そして、昭和の文豪たちに振り回される日々が始まり……。孤独な幼年期や若き日の煩悶、文豪たちとの愛憎劇や禁断の女性関係までを赤裸々に描く、自伝的青春私小説。第71回読売文学賞小説賞受賞作。 -
京都下鴨 神様のいそうろう
京都の下鴨神社近くにある親戚宅で暮らす春宮萌子(はるみや もえこ)は、平凡な高校1年生。 幼い頃は、不思議なものが視えたり、人の心の声が何でも聞こえてしまうことに苦しめられていたが、強い力を持つ美貌の幼馴染・賀茂理龍(かも りりょう)と出逢い、彼に救われた。 今は理解ある場所や友人にも恵まれ、大学生となった理龍を「生き神様」と崇め、彼を“推し活”する平和な日々を送っている。 そんな萌子の許には、ときどき「神様のいそうろう」という不思議な存在がやってくる。 彼らは、動物たちの体を借りて現世を視察しにきた神様や神使たちのことで、理龍と萌子は、彼らの困り事の解決や願いを叶える手助けをしている。 新たに萌子の許にやってきたのは、つがいのモルモットに入った神様。 けれど、2匹(2柱)は、自分たちが本当は何者で、何のために現世にやってきたのか記憶を失ってしまっていた。 さらに、「都七福神」を祀る7つの神社から、それぞれ七福神たちが消えてしまうという事件が起きて……!? -
おまわりさんと招き猫
海辺の下町商店街・かつぶし町の交番に赴任した、おまわりさんの小槇悠介(こまき・ゆうすけ)。 この交番にはずっと昔から、人の言葉を話す謎の猫・おもちさんが住み着いている。 「相手の声を聞こうとする気持ちさえあれば、案外なんとかなるものですにゃ」 町の人々から愛されるおもちさんは、触ると願いが叶うとか、おやつをあげるといいことがあるとか、いろいろな言い伝えがあるらしい。 でもそれが本当かどうかは誰も知らない。 そんな彼らの周りには、優しい町の人々だけでなく、さまざまなあやかしたちの姿もあって――。 百鬼夜行に巻き込まれたり、河童に恩返しされたり、突然の神隠しもあり!? 人と人ならざるモノのあわいで起こる、ふしぎで優しい物語。 -
私たちはたしかに光ってたんだ
2026年の青春小説はこれに決まり! 大好きなバンドを辞めた。 大好きだから、辞めた。 『死んだ山田と教室』でデビューし、同作で2025年本屋大賞にノミネートされるなど注目を集めた新鋭・金子玲介が贈る、ド直球の青春小説! ◆◆◆ 高校生の瑞葉(みずは)がクラスメイトの朝顔(あさがお)に誘われて結成したバンド〈さなぎいぬ〉。 4人の夢は、いつか紅白に出ること。 荒唐無稽に思えたその夢は、朝顔が初めて作ったオリジナル曲「光」を聴いた瞬間、色を変える。 ……10年後、26歳の瑞葉は会社でPCを睨みつけていた。 休憩時に目にしたネットニュースで、さなぎいぬの紅白初出場を知る。 心から愛し、だからこそ辞めたバンドが、ついに紅白に出る。 ◆◆◆ “あの時”と“今”の光が交差し、私の未来を照らす。 青春小説の最前線! -
奈良千夜一夜物語
■金の小野 別れ話で口論となり、彼氏を奈良公園近くの猿沢池に突き落とした大学生の霧江。すると池から奈良時代の采女装束の女が現れ、彼女に選択を迫ってくる。「あなたが落とした彼氏は――」 ■「私メリーさん、今から奈良県十津川村へ行くの」 グラフィックデザイナーの俺は、フリーランスへの転身を機に奈良県十津川村へと移住した。東京のワンルーム暮らしとは別世界の、のんびりとした生活に少しずつ馴染んできた矢先、スマホに非通知の着信が。「私メリーさん。いま、東京駅にいるの」 ■シンデラレン 冴えないホテルマンの新出礼助は、家族との冷え切った関係に悩みながら夜の東大寺を歩いていた。大仏殿の東側に「猫段」と呼ばれる石段があり、ここで転んだ人間は猫になってしまうという。そんな伝説を思い出した礼助が、鳴り響く鐘の音に合わせて石段を登り始めたところうっかり足を滑らせて――。 ■逆杜子春 大手ゼネコンの社長・御子柴俊春は、筋金入りのミニマリスト。しかし社長という立場が彼の理想を妨げていた。ある日、藤原宮跡で出会った僧侶のような老人が、俊春の「理想の暮らし」を叶える方法を告げる。「今日の午後三時ちょうどに、お前はきっと、お天道様の下に立っとるはずや。そのとき、自分の影の頭に当たる場所を、思いっきり掘れ」 -
小説 ゴルフ人間図鑑 波乱万丈編 ゴルフ人生、泣いて、笑って
人気シリーズ「小説ゴルフ人間図鑑」待望の続編! ゴルフは単なるスポーツではない。人の生き方、価値観、心の揺れまでも映し出す「人生の縮図」である。 『小説ゴルフ人間図鑑2 波乱万丈、ゴルフ道』は、現代のゴルフ場を舞台に、立場も年齢も異なる人々の心模様を描き出す全5話の連作短編集。どんな相手にも怖気づかない勇気、人生の再挑戦、家族の絆、世代交代、引き際の美学まで。ゴルフという舞台を通じて「人がどう生きるか」を照らす短編が集う。 第1話「キャディ里子の矜持」…会社員・久常譲二は務めている会社のとある秘密を知ってしまう。それを胸に抱えたまま、その秘密の核心人物である会長とコンペでコースをともにすることに。しかしその場で会長が…。 第2話「支配人圭吾の憂鬱」…クラブ運営の重圧に耐える支配人・圭吾が主人公。経営者の期待、会員の不満、人間関係の軋み――プレッシャーの渦中にありながらも、ゴルフそのものへの愛によって心を立て直していく姿を描く。 第3話「レッスンプロ浩二の勇気」…元実力者でありながらプロになれず、「ゴルフ場のホストのようだ」と自嘲するレッスンプロ・浩二。娘がプロテストに挑戦すると知ったことをきっかけに、彼も再び挑戦を決意するが、彼には昔から治らない癖があり…。 第4話「食堂係恵美子の献身」…ゴルフ未経験で食堂係として働き始めた58歳の恵美子。問題を抱えるクラブを恵美子が変えていく方法は……? 第5話「女子リーダー榊原弥生の焦燥」…所沢の不動産会社を継いだ榊原弥生。女子研修会リーダーとして長年クラブを支えてきたが、年齢による衰え、台頭する若い世代に押され、自信を失いかけているが… ゴルフの技術描写だけでなく、そこに生きる“人間”を深く描ききる。本作は、ゴルファーはもちろん、働く人、挑戦する人、壁にぶつかった人、すべての読者に勇気を届ける物語である。 -
はくしむるち
デビュー作『月ぬ走いや、馬ぬ走い』で群像新人文学賞と野間文芸新人賞をダブル受賞した大型新人が、圧倒的な筆力で描く衝撃の長篇第一作! 暴力が支配する世界に、「ヒーロー」は現れるのか? 戦争の傷が刻まれたこの島で、新しい地図を描くための「戦い」がはじまる。 きみは沖縄に生まれ育ち、ウルトラマンに憧れるオタクになった。小中学校とエスカレートする「いじめ」を生き抜いたきみは、この島を分断する「壁」に向かって、ある「計画」を実行していく――。 沖縄の今を生きる少年少女と、80年前の戦場を生きた少年兵たち。ともに白紙のような彼らを呑み込んでいく巨大で残酷な暴力に、どう立ち向かうのか?現代と戦中戦後の時空を交差させて描く、鮮烈な青春小説にして、新しい世界文学の誕生! -
しっぽ食堂の土鍋ごはん
神社の裏にある「しっぽ食堂」はぶっきらぼうな店主・中堂と看板猫のしっぽがいる、土鍋でつくるあたたかな朝ごはんのお店。 売れないシンガーソングライター、夫が病気になってしまった妊婦、落ち込んでいる保育園の園長先生、片思いしている男子高校生……悩めるお客を美味しい料理で癒していく。
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