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Posted by ブクログ
一口に編集者と言っても、いろんな編集者がいる。児童書、ビジネス書、雑誌…分野によっても、全然違う。
そんな中、「小説」の編集者と作家は、こんな感じでチームを組むのね、と分かって面白かった。新人賞も獲って、その後も刊行を重ねていても、ボツはくらうし、毎日書くことを「当たり前の習慣」に落とし込んで、プロとしての矜持を持って書き続けていても、作家自身の感覚としては「2勝8敗な感じ」という所も、妙にリアルでよかったな。
この主人公の作家が小野寺さん自身だとして、ファンの読者としては、これからも淡々と書き続けてほしい。結局、続けた人だけが、道を伸ばしていけるのだもの。走り続けてほしい。小野寺さんの本の新刊を楽しみに、私もがんばるよ。
Posted by ブクログ
横尾成吾、50歳、職業作家。新人賞をもらったり、小説が映画化されたりはしたが、その後は鳴かず飛ばすの状態だ。ただ書くことにはストイック、早朝4時に起きて書くことを自らに課している。食生活だってストイック、おかずはいつも納豆、キムチに1パック30円の豆腐だ。最近豆腐のパックが開けにくいのでメーカーのコールセンターに電話するが強く言えず、安くて美味い豆腐を提供してもらえることにお礼を言っちゃったりするなんとも気の良いヤツだ。
そんな頑張ってる男に陽が当たらないはずがなく、編集者の菜種くんと二人三脚で成長していく物語り。作家の苦労や編集者の仕事が良くわかる、全ての本好きに読んで欲しい本だ。
Posted by ブクログ
ヒット作を出したことが無い作家と、ヒット作を出したことがない編集者が主人公のお話。
食っちゃ寝て「書く」主人公が、作家の横尾成吾。
作中の横尾は売れない作家とは言うものの、何冊も本を出した息の長い作家。
キャリアの割に自分に自信はなく自虐的。
でも書く、ひたすら書く、書き続ける。
ひたむきに「書く」ことに向き合っている。
代わって、食っちゃ寝て「読む」のが編集者の井草菜種。
こちらもやっぱり自分に自信がなく、やはり自虐的である。
でもそこは編集者。
読む、とにかく読み込む。
ひたむきに「読む」ことに向き合う。
どちらも仕事だからと言われればそれまでだが、
本気で向き合う姿に熱いものを感じた。
どちらも自分に自信がなく自虐的、
でも、仕事き対して信念を持って取り組んでいる。
良い結果が出るのはもちろん望ましいことだし、目指すべきだけど、どれだけ本気で向き合えるか。
大切なことに改めて気付かされた。
な、なんか最後すごかったんだが???50代の作家と若き編集者のとある日常、掛け合いを書いただけの小説と思ったら、最後にとんでもない種明かしが😮😮あまりにもしれっと出てくるからびっくりした。これはもう1回読んだらまた違う角度から楽しめるかも??!仕掛けが分かったあとに前の方を見返してみたら「あ~そういうことだったのね~」ってなれて面白かった。
Posted by ブクログ
登場人物
横尾成吾
ヒット作や映画化された作品を持ってはいるが、知名度は低めの作家
50歳を目前にして、将来への漠然とした不安、意欲作を没にされたショック、一人暮らしの寂しさ、…などを抱えている
井草菜種
前担当者から横尾の担当を引き継いだ、編集者
30歳近くになり、ヒット作を出せていないことへの焦り、目標を達成してこれなかった自信のなさ、人付き合いの下手さ、…などを抱えている
物語
横尾成吾が自信を持って出した草稿がついに没になり、担当の赤峰も井草に交代。
作家として食い繋ぐにはどうすればいいか、次にまた没を食らったらどうしよう、…不安に駆られる。
一方の井草菜種も、どのように付き合っていけばよいか、編集者としてどのように作品作りにアプローチしていけばよいか、悩みあっていた。
悩み、踠きながら少しずつ前進しようとする2人の周りには、25年来の友人や妹や編集者仲間_
さまざまな人との関わり合いの中で、自分と向き合い、自分に気づいていく…
読後感
小野寺さんらしい、人の悩みや葛藤を柔らかなタッチで繊細に描いている一冊
なので、悩みもがいている中でもどこか明るく重い気分にならないように作られているのはさすがだと感じた
物語のクライマックスが遅く、一気に上がってくるので、途中冗長に感じられるところがあったのも正直なところ
だが、終盤の盛り上がりや最後に明らかになること、また結びの言葉は驚きと爽やかさを運んできてくれるので、全体としてはとてもよかった
大切なキーワードが散りばめられているので、時間をおいて何度も読み返すべき、味のある作品だと思った
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