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多様な都市国家の思惑が交差する海峡地域。その盟主、一ノ谷には「高い塔の魔法使い」と呼ばれる老人タイキがいた。歳のころ六、七である孫娘マツリカは、早くに両親をなくし祖父のもとに身を寄せている。 ある日、タイキを中心に密談が開かれた。海を隔てた潜在的敵国・ニザマとの海戦に備えてのものだった。一方、マツリカは好物の海老饅頭の味が落ちたことを疑問に思い、その理由を解き明かそうとする。 国家の大計と幼女の我が儘が平行し、交錯していく……。
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Posted by ブクログ
これ読んだら、シリーズを全部を読み返したくなる(^o^;)政治も軍事も大事だけれど、海老饅頭が美味しい事が一番大切!!(≧∇≦)b
手元にあるひとつの小さな海老饅頭。これが大きな地政学の理解に繋がるとは。 ミクロからマクロへ、同じような事象が世界を作っているのだと分かっていてもこんな風に鮮やかに描かれるともうため息しかでない。 以前読んだ『砂糖の世界史』でも思ったけど、教科書で習ってきたことに人の暮らしが見えるとその景色が色づき...続きを読む始めるのよね。 さてマツリカ。「あの」マツリカの奥底にある深い泉をのぞかせてもらって(マツリカが登場するページは決して多くないのに)いたく得心した一篇となりました。もう一度シリーズを再読せねば!そう決心して本を閉じました。
良すぎた。最新刊が読めるって最高。 番外編のような立ち位置だと言われていただけに、少しタッチが違った。やはり子どもの心を表すためだろうか、意識的に優しい言葉が使われているような気がした。 にしても、まさかこうくるとは思わなかった。奪われたものと、新しく得たもの。そして、奪われたと思っていたけれどもな...続きを読むくしきっていなかったもの。それらの寂しさと悲しさがよく現れていた。最後の方は泣いてしまった。
終盤で語られるマツリカの祖父タイキの胸中に色々考えることがあった。衆愚になるな、ということか。情と理のバランス。理を尊ぶこと。
実に10年振りの新作! マツリカの先代タイキがメインの話。 今回も解決までの展開が見事!! そして難解な言葉が多発するところも健在。 これに挫折してしまう人もいるのだろうけど、読めば読むほど深みが出る素晴らしいシリーズ。 前作を読み直さないと!
胸が...苦しすぎる... 読み終わった後のこのタイトル...なんやこれ... ボリューム薄なので手は伸ばしやすいかもしれないけど、「本編未読の方もエピソード0からどうぞ!」的な売り出し方には個人的に100%反対。 絶対本編から読むべき。 でないと、本編で物語が一気に面白くなる文庫本2巻のあの場面...続きを読むの驚きが半減どころか3/4減になる。 そしてこのエピソード0の持つ威力も半減する。 この本自体に本編や続編のようなワクワクドキドキ感があるわけじゃなくて、問題解決も淡々と進むし、「ふむふむ分からん」と思って読み進めていくだけで、面白みはあんまりない。 高田大介を読み慣れてない人にとっては苦行でしかないと思う。 本編や続編のような展開の妙よりも、前日譚として登場人物(マツリカ、ハルカゼ、タイキ、ヒヨコ等)を描き、本編に深みを出すことに重きを置いた作品であるため、星5は付けにくい。 でも、心臓をギュッと掴まれるラスト30ページのせいで低評価は付けられない。 端的に言うと、面白みはあんまりないけど前日譚としては100点。 最後に、本編にも言えることながら、作中に出てくる食べ物の描写があまりにも上手すぎる。 おかげで確実に今日のランチは海老です。 高田大介はグルメ番組で食レポしろ。
待ちに待ったシリーズ新作。『もう読めないのかも…』とも思っていただけに、喜びもひとしお。ただでさえ寡作なうえ、前作が個人的に好きなものではなかっただけに、本シリーズに対する渇望たるや…。とはいえ、本作はエピソード0的な内容で、純粋な意味での続編は、やっぱりおあずけ。でも、今年中にって話もどこかで目に...続きを読むしたので、大きな期待を持って待ちたい。もちろん、本作も素晴らしく、特にマツリカの胸に奥に秘められた親子交流への想いなんかは、かなりグッときました。
おもしろかった 少し内容が難しく感じられたが楽しく読めた。 登場人物たちの時折見せる深い優しさに思わず感動した。
相変わらず、地政学、言語学、軍事経済まで、人の営為に対する高い解像度でもって、芝海老饅頭から国家間の暗闘までを理路整然とつなげて語る力量に脱帽。
使われる言葉が難しく、理知的な内容で、頭のいい人の文章。 新作は嬉しいが、過去話ではなく、続きを出してくれ…
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高田大介
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