【感想・ネタバレ】図書館の魔女 高い塔の童心のレビュー

あらすじ

多様な都市国家の思惑が交差する海峡地域。その盟主、一ノ谷には「高い塔の魔法使い」と呼ばれる老人タイキがいた。歳のころ六、七である孫娘マツリカは、早くに両親をなくし祖父のもとに身を寄せている。
ある日、タイキを中心に密談が開かれた。海を隔てた潜在的敵国・ニザマとの海戦に備えてのものだった。一方、マツリカは好物の海老饅頭の味が落ちたことを疑問に思い、その理由を解き明かそうとする。

国家の大計と幼女の我が儘が平行し、交錯していく……。

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匿名

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図書館の幼魔女

栴檀は双葉より芳し。マツリカ様は、六歳の頃にはもうマツリカ様だった。
図書館の魔女のエピソードゼロであり、歴代キリヒトと牛目の因縁の始まり。
牛目がなぜ盲目なのかが本作でわかります。

#ドキドキハラハラ #深い

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2025年12月09日

Posted by ブクログ

これ読んだら、シリーズを全部を読み返したくなる(^o^;)政治も軍事も大事だけれど、海老饅頭が美味しい事が一番大切!!(≧∇≦)b

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2025年09月15日

Posted by ブクログ

手元にあるひとつの小さな海老饅頭。これが大きな地政学の理解に繋がるとは。
ミクロからマクロへ、同じような事象が世界を作っているのだと分かっていてもこんな風に鮮やかに描かれるともうため息しかでない。
以前読んだ『砂糖の世界史』でも思ったけど、教科書で習ってきたことに人の暮らしが見えるとその景色が色づき始めるのよね。

さてマツリカ。「あの」マツリカの奥底にある深い泉をのぞかせてもらって(マツリカが登場するページは決して多くないのに)いたく得心した一篇となりました。もう一度シリーズを再読せねば!そう決心して本を閉じました。

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2025年05月22日

Posted by ブクログ

良すぎた。最新刊が読めるって最高。
番外編のような立ち位置だと言われていただけに、少しタッチが違った。やはり子どもの心を表すためだろうか、意識的に優しい言葉が使われているような気がした。
にしても、まさかこうくるとは思わなかった。奪われたものと、新しく得たもの。そして、奪われたと思っていたけれどもなくしきっていなかったもの。それらの寂しさと悲しさがよく現れていた。最後の方は泣いてしまった。

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2025年05月13日

Posted by ブクログ

終盤で語られるマツリカの祖父タイキの胸中に色々考えることがあった。衆愚になるな、ということか。情と理のバランス。理を尊ぶこと。

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2025年04月30日

Posted by ブクログ

ネタバレ

やっぱりよかった。
まさにエピソード0。
主要人物がどんどん現れ、まさかの登場とか驚いた。
タイキのリーダーとしての凄まじさ、ハルカゼに語った話、マツリカの人を動かす賢さ、ハルカゼがマツリカに感じたこととそれによる愛しみ深さ、全て何度も感じたい。

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2025年03月02日

Posted by ブクログ

実に10年振りの新作!
マツリカの先代タイキがメインの話。
今回も解決までの展開が見事!!
そして難解な言葉が多発するところも健在。
これに挫折してしまう人もいるのだろうけど、読めば読むほど深みが出る素晴らしいシリーズ。
前作を読み直さないと!

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2025年03月01日

Posted by ブクログ

胸が...苦しすぎる...
読み終わった後のこのタイトル...なんやこれ...

ボリューム薄なので手は伸ばしやすいかもしれないけど、「本編未読の方もエピソード0からどうぞ!」的な売り出し方には個人的に100%反対。
絶対本編から読むべき。
でないと、本編で物語が一気に面白くなる文庫本2巻のあの場面の驚きが半減どころか3/4減になる。
そしてこのエピソード0の持つ威力も半減する。

この本自体に本編や続編のようなワクワクドキドキ感があるわけじゃなくて、問題解決も淡々と進むし、「ふむふむ分からん」と思って読み進めていくだけで、面白みはあんまりない。
高田大介を読み慣れてない人にとっては苦行でしかないと思う。

本編や続編のような展開の妙よりも、前日譚として登場人物(マツリカ、ハルカゼ、タイキ、ヒヨコ等)を描き、本編に深みを出すことに重きを置いた作品であるため、星5は付けにくい。
でも、心臓をギュッと掴まれるラスト30ページのせいで低評価は付けられない。

端的に言うと、面白みはあんまりないけど前日譚としては100点。

最後に、本編にも言えることながら、作中に出てくる食べ物の描写があまりにも上手すぎる。
おかげで確実に今日のランチは海老です。
高田大介はグルメ番組で食レポしろ。

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2025年03月15日

Posted by ブクログ

待ちに待ったシリーズ新作。『もう読めないのかも…』とも思っていただけに、喜びもひとしお。ただでさえ寡作なうえ、前作が個人的に好きなものではなかっただけに、本シリーズに対する渇望たるや…。とはいえ、本作はエピソード0的な内容で、純粋な意味での続編は、やっぱりおあずけ。でも、今年中にって話もどこかで目にしたので、大きな期待を持って待ちたい。もちろん、本作も素晴らしく、特にマツリカの胸に奥に秘められた親子交流への想いなんかは、かなりグッときました。

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2025年02月27日

Posted by ブクログ

おもしろかった
少し内容が難しく感じられたが楽しく読めた。
登場人物たちの時折見せる深い優しさに思わず感動した。

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2025年08月01日

Posted by ブクログ

ネタバレ

暴動 とは、多数の市民・民衆が集合的に暴行・脅迫・破壊などの暴力的な活動を行うこと。
たぶん著者の言いたいことは全体主義の怖さと理不尽への怒り=気安くあるいは安易に暴力に訴える・加わってはいけない。
何のための暴動か?目的に対し、暴動という手段は違うということ。

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2025年07月27日

Posted by ブクログ

相変わらず、地政学、言語学、軍事経済まで、人の営為に対する高い解像度でもって、芝海老饅頭から国家間の暗闘までを理路整然とつなげて語る力量に脱帽。

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2025年05月03日

Posted by ブクログ

使われる言葉が難しく、理知的な内容で、頭のいい人の文章。
新作は嬉しいが、過去話ではなく、続きを出してくれ…

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2025年04月12日

Posted by ブクログ

ご幼少のマツリカ様はたいそうかわいらしく、わたくしの心臓が破裂するかとおもいました。どうしてくれるんですか!(八つ当たりを少々

ふむふむ、マツリカ様とタイキ様の思い出の小噺かしら?と読んでいたら、もちろん高田大介さんがそんなぬるいお話を書くわけもなく…

高い塔の童心
この副題の意味を知ってしまったわたしは、どうしたらいいんですかね!!??ハンカチ噛みちぎりそうだし、マツリカさまをぎゅうぎゅう抱きしめたいし、この時のあれが本編のあれに…!とあれこれ繋がって床をバンバン叩いて近所迷惑です?(落ち着け

キリヒトは挨拶をしない。
久しぶりにこの文句を目にしてまたもやハートが痺れたね。どのキリヒトも挨拶しない!すごい!残酷!!おかげで後のキリヒトがあんなことに!!(ゼーハー

幼きマツリカ様に言えることがあるならば、大丈夫。貴女はちゃんと人を信じることができるようになるし、大切にすることもできるよおおおお!すきいいいい!


海老饅頭はわたしも食べたいです。

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2025年02月20日

Posted by ブクログ

ネタバレ

マツリカの始まりのお話。
とても楽しく読めた。
作者の難しい単語選びに感心しながら、これがこれからこうなって、と想像していく楽しみにあふれた本だった。

最後の世界情勢の会議は、それこそ「机上の論争」でちょっと詰め込みすぎというか、じっくり書いてほしかったかな。

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2025年12月05日

Posted by ブクログ

なんせあまりにも前作を読んでから時間がたっていて、正直世界観が思い出せないまま読み進める笑
芝海老のパートはおもしろかったけど、芝海老とかおやきとか、もろにこっちの名称が使われているのに少し引き戻されてしまうところがあった。
とはいえ、シリーズ再開?を喜びたい。

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2025年10月26日

Posted by ブクログ

呪いとは。信じるとは。

マツリカやタイキ、ヒヨコやロワン、キリヒトといった錚々たる登場人物が出てくるもの二国を巡るゴチャゴチャっとした政治小話。
実は大戦争が起こらなかった、”起こらなかったことであるから、いつ起こらなかったか、どのように起こらなかったのか、そのように問うても答えはない”という起こらないことの裏の詳細を細かに練り上げた物語。
1番おもしろかったのはキリヒトがミツクビに叩きつけてきた書簡とその解説部分。そこには、呪いという怪奇的なものが、実に心理的な駆け引きをもって科学的に行われるとするならこういうことなのだとハッとする。
また、信じているとはどういうことかをマツリカとタイキが問答する場面がおもしろい。トマサコという人物が二ザマから引き抜かれた丘老師と一同に会し話すこと避けているとマツリカが気づき、話し方の中で名詞の複数形単数形の受け方といった母語以外を学んだ際の過剰訂正といった使い方の誤りについて細かな気づきを指摘する。そして、トマサコが丘老師と同じ二ザマの出身であること、丘老師の言の裏を取る目的で居るが、丘老師への信頼とは別であることが話題となる。では、高い塔は疑うことを仕事としているのか、とマリツカが問う。このような、人や団体に対する信頼性は私たちの日常生活でもよく遭遇するので、ふと身近な関係におとしこんで考えることになる。

他のレビューをみて、これがエピソード0の位置づけだったとようやく気づいた。前作を読んでから時間が経ちすぎていた。なるほど。それは、この時点で才の片鱗をみせている末恐ろしさと幼い心の動きが見られたのはとても面白い一冊だった。

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2025年08月25日

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