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明治初期、近代国家としてスタートしたばかりで、東洋の小国に過ぎなかった日本にとって、国際的地位の向上は急務だった。公家の娘として生まれた榮子(ながこ)は、岩倉具視の長男に嫁ぐものの、若くして死別。最後の佐賀藩主で侯爵、外交官だった鍋島直大と再婚し、その美貌と気品で「鹿鳴館の花」と讃えられるほど、外交面で活躍する。しかし、鹿鳴館外交は条約改正に至らず、榮子は自分の役目を模索し――。
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Posted by ブクログ
この本を読みたいと思ったきっかけは、佐賀藩最後の藩主の妻のながこさんのお話しだったからです。鍋島直正についての本や漫画はありますが直大についての本は見たことありませんでした。(もしかしたらあるのかもしれませんが)そして、その妻についての話しもはじめてでしたので楽しみにしながら本を開きました。 次々と...続きを読む展開していく内容であっという間に読み終えました。
女は女らしくと言われていた時代に、皇室と日本赤十字社をつないだ女性の人生。大きく変化した時代に生まれ、試練を乗り越えるのは並大抵ではないです。尊敬という言葉では表せないけれど、心に強く響いた作品でした。
幕末に結ばれた不平等条約の改正は明治政府の悲願。そのための「鹿鳴館外交」だった。 日本はもうハラキリの国ではない、文化国家であると主張し、洋装でステップを踏みながらの外交。 特に、外交官の夫を持ち、貴族の出身である、鍋島榮子(なべしま ながこ)と、戸田極子(とだ きわこ)は「鹿鳴館の花」と称された。...続きを読む しかし、鹿鳴館外交による条約の改正はうまく運ばなかった。 榮子は、最初の夫を十年間看病した。その後は条約改正という目標があった。これから自分は何をしていけば良いのだろう・・・と、人生の行く先が見えなくなってしまった。 そんな時、磐梯山の大噴火に際しての赤十字の救護に協力するよう、夫の鍋島直大(なべしま なおひろ)に依頼される。 日本赤十字社は、直大の父・鍋島直正に重用された元佐賀藩士・佐野常民(さの つねたみ)の設立。 その縁で直大も評議員を務めている。 佐野が同時に立ち上げた「篤志看護婦人会(とくしかんごふじんかい)」の設立には、榮子自身が奔走していた。 被災地での実際の看護を経験し、榮子の胸に、看護婦を育てたいと言う思いが湧く。 榮子は、公家の廣橋(ひろはし)家の出身。二度目の夫・鍋島直大は元佐賀藩主である。 いわゆる「華族」だが、華族のご婦人たちは、今日は帝劇明日は三越などと遊び暮らしてばかりいたのかと思いきや、きちんと「ノブレス・オブリージュ」に務めていたのである。 彼女の夫である直大の佐賀藩であるが・・・ 明治維新に関して「薩長土肥」が主導したと聞いてはいるものの、個人的には、薩長の印象ばかりが強く、土佐・・・坂本龍馬?山内容堂?肥前は・・・何のための付け足し? などと思っていた。失礼を詫びたい。 この作品で詳しく語られるに至って、俄然、佐賀鍋島ひいきになった。 戦地において敵味方分け隔てなく手当てをするという、赤十字の精神を、讃えない人はいないだろう。 しかし、榮子には、自分たち赤十字の活動はまた、戦争の後押しをもしてきたのではないだろうかとの苦い思いもあった。 多くの看護婦を戦場に送り込み、軍人たちもそれが当たり前という顔をしてきた。 そんな榮子に直大は、君のしてきたことは正しい。人の命を助けるのは尊い、ごく単純な理屈だよ。歴史がどんな判断をくだそうとも、鍋島榮子のしてきたことは正しいんだ。と言って全肯定をするのだった。 一章 鹿鳴館の名花 二章 幕末騒乱の都 三章 不平等条約改正 四章 磐梯山噴火 五章 肥前佐賀藩 六章 若き看護婦たち 七章 ひそやかな偉業
公家の娘が岩倉具視の息子に嫁いで、彼の死後、さらに岩倉の勧めで、佐賀藩士出身で外交官の鍋島直大の後添えとして嫁ぎ、彼の外交生活を支え、のちの日本の赤十字の立ち上げの中心人物となる鍋島榮子(ながこ)。 彼女の周りにいる人たちが、皇族、公家をはじめ、歴史上の重要人物ばかりで驚きました。 そういう生活の中...続きを読むで、あの時代、女性が声を上げるというのは、相当な覚悟を持って行わなければならなかっただろうな、と感じます。 鍋島榮子という人物は知らなかったので、こういう人があの時代、どれだけの功績を残したか、どんな苦労があっただろうか、と知れることは、よかったと思います。 こうした奉仕の精神、なかなか持てる人はいないだろうな。
タイトルには鹿鳴館と有りますが、鹿鳴館は前半だけで、むしろ後半の、最後には「日本のナイチンゲール」と呼ばれるようになった鍋島榮子(ひろこと読む)の物語です。 公家の廣橋家に生まれ、岩倉具視の長男・具義の元に16歳で嫁ぐも7年後に夫は病死。その後、義父・具視の周旋で同じ妻に先立たれていた元佐賀鍋島藩藩...続きを読む主・鍋島尚大侯爵と再婚します。 その後は外交官だった尚大の妻として鹿鳴館外交の花の一人と呼ばれたが、目的とした不平等条約の改正は挫折。その後、赤十字活動の存在を知り、侯爵夫人ながら自ら磐梯山噴火の被災者救護に当たり、その経験をもとに看護学校や病院の設立・運営に乗り出して行きました。 章ごとに時代を行き来させながら、当時の時代背景や、登場人物たちの「想い」を上手くあぶりだして行きます(鍋島藩のアームストロング砲の解説だけはかなりの眉唾ものでしたが・・)。 重くも無く、でもきっちりと描かれた好感の持てる歴史小説でした。
薩長土肥と言われていながら、ドラマを通して薩長土しか知らなかったので、肥前藩を知る良い一冊となった。
明治の貴婦人たちの暮らしぶりが映像で見ているみたいに伝わってきました。 日本赤十字と皇室の繋がりも、なるほどとなりました。
良いお話でした。 鍋島榮子さんについては全く知りませんでした。もっといろいろなところで取り上げてられて良い人物。このお話の中では、ご本人は目立ちたくないといっておられたが。 鹿鳴館の花といわれ、不平等条約改正に奔走し、 それが無駄になってしまっても、新たな自分の使命として日本赤十字社の創成期を支えた...続きを読む。 凛として、美しい女性だと思いました。
改革をすることは常に戦い抜いていく覚悟が必要なんですね。 歴史をぬり変えていくには並々ならぬ努力を要することなのだと改めて感じました。
恥ずかしながら、鍋嶋榮子の生涯について全く知らなかった。 歴史はどの角度から見るかによって、無限の物語がある。近代日本の一面をまた一つ知ることが出来た。
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鹿鳴館の花は散らず
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植松三十里
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