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「ふつう」の高校生活を送ってきた、ちぐさ。父の再婚で新しく弟になった晴彦はブラが好きな男の子で――「好き」を大切にしたい全ての人に贈る、青春小説のニュースタンダード!氷室冴子青春文学賞大賞。
第2回氷室冴子青春文学賞 大賞
「ふつう」よりも「好き」を大切にしたい全ての人へ贈る、今最も読むべき青春小説!
「おれは、好きだって気持ちを大事にしたい。正しくなくても、合ってなくても、好き、を手放したくない。うそにしたくない。苦しみも悔しさも、嫌いになりそうな気持ちもぜんぶひっくるめて、好きなものを大事にしたい。それを好きだって思う、自分の気持ちを大事にして、生きていきたいんだ」
父の再婚で新しい母・瞳子さんと弟・晴彦と暮らすことになった、高校1年生のちぐさ。ある日自宅で晴彦がブラジャーを着けているところに遭遇。おしゃれだからブラが好きという彼を家族として「理解」しようとするが――?
解説=三宅香帆
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Posted by ブクログ
ー私はたぶん、願いすぎていた。自分にも、他人にも。
傷つけないから、傷つけないで、と祈っていた。 (p.118)
書店で何気なく手に取った本。とても面白くて、一気に読んでしまった。
父・"悟くん"の再婚で新しい母・"瞳子さん"と弟となった晴彦と暮らすことになった主人公のちぐさ。
親しい友人もいて、恋人もいて、周りの人と上手くやっているいわゆる"普通"の女子高生のちぐさは、ある日晴彦が女性向けのブラを着けているところを目にする。晴彦を受け入れようとしつつも、友人たちの目や周りの"普通"を気にして晴彦を傷つけてしまったちぐさのもがく様子に引き込まれた。
"普通"を気にしすぎて、周りの目も気にしすぎてしまう姿に共感した。
ー他人からすれば些末な、くだらないことでも、自分にとってみたら譲れないことって、きっとある。それが多ければ多いだけ、生きづらくて、傷みやすい。 (p.47)
Posted by ブクログ
「ふつう」でないことに寛容的であることが求められがちだけれど、本当は相手の「好き」を受け入れることが大切なのではないか。
自分の本当に「好き」なものはなかなか他人には話しにくい。
受け入れてもらえないと傷ついてしまうだろうから。
再婚をきっかけに姉弟となったちぐさと晴彦は、家族になりきれていなくどこかぎくしゃくとしていたが、晴彦の「ふつう」でない秘密を共有したことで親密になっていく。
他人というには近すぎて、家族というには遠すぎる曖昧な関係だからこそ、自分の本当の思いを打ち明けやすいのかもしれない。
中高生特有の精神の不安定を抱えながらも、2人の向き合う誠意と真っ直ぐな気持ちが青春の青々しさを感じ清々しかった。
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