いとうみくの作品一覧
「いとうみく」の「あおぞらこども食堂はじまります!」「あっちもこっちもこの世はもれなく」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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「いとうみく」の「あおぞらこども食堂はじまります!」「あっちもこっちもこの世はもれなく」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
Posted by ブクログ
バスの交通事故により視力を失った兄・朔と、そのバスに乗る原因をつくった弟・新を軸に、後悔や羨望といった暗い感情を整理していくお話。
朔が突然視力を失い、急激に変化する環境で新を許せないのも、母親が現実逃避の手段として新を責めるのも、新が自分を責めると同時に母親の言葉に(本人は自覚していないかもしれないが)傷つくのも、すべてが追い詰められた人間の自然な感情であり、それがむしろ物語全体の切なさややるせなさを強調していると感じた。人間の汚い、暗い感情から目を逸らさず、丁寧に言葉を紡ぐことができるいとうみくさんには脱帽する。
中学受験時代、塾のテストで出題されたことを機に読み始めた。小学生の頃は、
Posted by ブクログ
感想を書き直しました。
お気に入りの本で、何度も読んでいる一冊。
朔(さく)と新(あき)は兄弟だが、久しぶりに再会した。理由は、朔が盲学校に通っていたためだ。事故で失明した朔は、長い間家族に顔を見せず、寺社に籠っていた。飲酒した運転手が運転するバスに偶然乗り込んだ朔と新。事故が起こる直前、近くの席の女の子が落とした荷物を拾おうと、朔はシートベルトを外していた。
重い。辛い。事故が起こったのは飲酒運転していたせいなのは明確だ。けれども朔と新の母、加子が新に当たるのも分かってしまう。そのバスに乗る原因となったのは新で、前々から新は反抗期だったため加子によく当たっていた。だからこそ、新のせいに