真実の口

真実の口

1,320円 (税込)

6pt

夏の読書感想文全国コンクールの課題図書に作品が選ばれる常連であり、野間児童文芸賞、ひろすけ童話賞、河合隼雄物語賞など児童文学の主要な賞を続々受賞した、いとうみくによる書きおろし最新作。

中3の冬、受験を控えた青山湊(あおやま・みなと)、七海未央(ななみ・みお)、周東律希(すとう・りつき)の三人は、
祠の前にしゃがんでいる小さな女の子を見つけた。雪はやんだようだが、気温は下がっている。何もしゃべらず、動こうとしない少女を放っておけば、凍死してしまうかもしれない。三人が下した判断は、この子を交番に連れて行くというものだった。それから四週間後、校長室に呼ばれた三人を迎えたのは、警察官たちだった。適切な判断と思いやりに感謝状が贈られたのだ――。
高校生になった年の夏、三人はファストフードで再会する。七海が「これ見て」と出したスマホの画面には、親による子どもの虐待事件のニュースが映し出された。もちろん、あのときの女の子とは別人のニュースだ。しかし、三人それぞれがあのときの女の子の様子に不審なものを感じていた。名前や住所を尋ねてもけっして口を開こうとしなかったこと、交番に連れて行こうとしたとき暴れて抵抗したこと……。「もしかして、わたしたちすごい誤解をしてたってことはないかな」。警察から感謝状を贈られた三人は、自分たちの行動が間違っていなかったかをたしかめるため、あのときの女の子を探し始める――。

児童文学界のトップランナーが、人の善意とは、正しい行いとは何なのかを模索する高校生たちを描き切る。

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  • カテゴリ
    小説・文芸
  • ジャンル
    児童書 / よみもの
  • 出版社
    講談社
  • ページ数
    272ページ
  • 電子版発売日
    2024年04月10日
  • コンテンツ形式
    EPUB
  • サイズ(目安)
    6MB

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真実の口 のユーザーレビュー

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    Posted by ブクログ

    ある雪の降る冬の夜、中学3年生の律希、湊、七海は、祠の前で震えている4歳の少女を見つけます。少女はなかなか口を開こうとしませんが、ようやく「ありす」と名乗ります。少女の様子から迷子と思い、三人は彼女を交番に連れて行きます。少女の母親が迎えに来て少女は無事に家に帰されます。

    1ヶ月後、三人は事件事故

    0
    2025年09月17日

    Posted by ブクログ

    児童虐待がテーマ。
    母親に愛されている子は母親に対していい子であろうなんてしない、というセリフにグッときた。
    ありすちゃんが三人に出会えてよかった。
    ヤングアダルト向き。

    0
    2025年05月17日

    Posted by ブクログ

    中学3年生の男女3人が雪のある日、迷子かと思われる4歳の女の子を保護して交番へ連れていった。翌日その功績を称え表彰されるが、3人は女の子の状況に違和感を抱えたまま…そして一年たち、3人が起こした行動とは…
    というさわりの話だけで引き込まれて読みたくなった。高校生の細かい心の動きを読むのが、とても興味

    0
    2025年03月30日

    Posted by ブクログ

    読み始めて主題が見えて3日置いた。

    タイトルが気になってまた手に取ってからは一気に。

    高校生ってこんなに素直?こんなに優しい?勇気ある?
    その違和感が読み進めるとひとつずつ解けてなくなっていく。

    迷いながらも一歩を踏み出してくれた 西村さんの言葉に涙…

    人を思う気持ちと
    自分自身を生きること

    0
    2025年02月01日

    Posted by ブクログ

    自分がやった事は本当に正義だったのかという事を思わず考えてしまう本だった。中学生三人はコンビニで座っている女の子を見つけ、その子を迷子だと思って交番へ連れて行って感謝状まで貰ってしまうが、彼らが高校生になったとある日再びコンビニ前で女の子を見つけてしまう。店から出てきたお母さんはその女の子を犬の様に

    0
    2024年06月09日

    Posted by ブクログ

    正しいと一般的に言われることが、必ずしも正しいとは限らないことを改めて考えた。
    自分の価値観も、本当にそれであっているのか、自問自答したい。

    0
    2024年04月22日

    Posted by ブクログ

    「助けた自分たちは間違っていたのだろうか」
    保護した少女ありすが見せた抵抗に中三の周東律希、青山湊、七海未央は違和感を抱く。"真実"を知りたいと三人はありすを探しだし…。

    初めての作家さん。
    虐待を受けるありすに関わる三人が、大人への不信感を募らせながら自分の無力さにも打ちのめ

    0
    2025年07月23日

    Posted by ブクログ

    こどもって無力だよな、と改めて感じる。お金も持ってないし、自由になる時間もあまり無いし。
    そんな中で精一杯出来ることを考えた3人の姿は、現実と乖離していなくて、良かった。

    0
    2025年05月27日

    Posted by ブクログ

    やや「不幸てんこ盛り」感はあるものの、中高生が社会問題を考えたり、他人の気持ち(は自分とは違うということ)を理解したりするきっかけになるのではと思う。

    0
    2024年12月25日

    Posted by ブクログ

    なかなかに重たくて、難しい本だな。中高生がこれをやるってダメだと思うし、そこまで責任を負ってはいけないような気もする。自分が彼らの親だったらという目線で読んでしまったから。最後の相談できる大人が信用できないってのがいちばんの問題なんだよね。ありすちゃん、幸せに暮らしてね

    0
    2024年06月01日

真実の口 の詳細情報

  • カテゴリ
    小説・文芸
  • ジャンル
    児童書 / よみもの
  • 出版社
    講談社
  • ページ数
    272ページ
  • 電子版発売日
    2024年04月10日
  • コンテンツ形式
    EPUB
  • サイズ(目安)
    6MB

閲覧環境

  • 【閲覧できる環境】
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