あらすじ
風汰が中二の時に授業の一環で行われた職場体験。「子どもとあそんでいればいいってこと?」と安易な気持ちで保育園を選んだが、のちにまさかの保育士に。しかも勤務先は、夜間保育園。仕事と育児に追われるシングル保護者、自身も一人の母親である保育士、そして自宅を改築して夜間保育園を開いた園長。様々な想いに触れながら、風汰も保育士として成長してゆく。子どもを幸せにするには、親も幸せにならないと――。都会の片隅で、夜の保育園が灯す温かな光を描いた物語。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
「天使のにもつ」を読んで、続編にあたるこちらを読んだ。課題図書にもなっていた「天使のにもつ」よりもっと大人向けな深刻さを感じられる内容だった。筆者の作品はこちらで二作目だが、何か強い使命感のようなものを持って保育園や親子の愛といったテーマを扱っているように思った。フィクションの小説でありながらノンフィクションルポを読んでいるような気持ちにもなった。2人の保育園児がいる私にとって考えさせられる内容であった。とにもかくにも愛情を伝えよう、自分は愛されてると思わせられるようにしよう、と改めて思った。そして夜間保育園という園があることを知り、そこで働く人々や子供を預ける人々に思いを馳せる機会となった
Posted by ブクログ
一般書のコーナーにいとうみくさんの本がある!と思って読んだら、なんと天使のにもつの続編!風汰くんにまた会えてうれしい〜
夜間保育園のお話。夜間保育園に利用しているのは、夜勤のある人か夜のお仕事の人というイメージでしたが、超多忙な会社員とかも利用しているのだと知りました。子ども側よりは大人の目線がメインのお話です。この園の先生たちは本当に熱心で、子どもにも親にもとことん向き合っていて、頭が下がりますが先生たちの善意で成り立っている状況には危うさも感じます。この保育人数では先生たちの給与もだいぶ低いのでは…と思ったり。
1つの保育園で背負うには重すぎる。もっと広いところでの支援が必要だと感じました。
Posted by ブクログ
「天使のにもつ」で中学生だった主人公が、保育士になって夜間保育園に勤めるようになって再登場。彼自身が成長しているのを見るのも面白いが、今回の彼は脇役に回ることが多い。彼が中心になる話では、男性保育士に女児のオムツ替えをして欲しくないという親が登場する。まだそういう話があるのかと思う。確かに最近も、教育者による事件が起きているけれど、保育の場に男性がいることが当然だし、メリットがあることについて、まだまだ認識が浅いのだと思う。
他に保育園で働く人や、保育園を利用する親子を描いた4つの短編が入っている。これまで夜間保育園という存在について知らなかった。でも、子どもは親だけでなく社会全体で育てるべきと考える私が、今まで気づかずにいたことを反省した。
Posted by ブクログ
トレンディでドラマになりそうな夜間保育園のおはなし。
どんな環境にある子どもでも保育を受ける権利がある…。
(夜間)保育を必要とする環境というのは親の「都合」によって多様であっても良いのだなというのが気づきだった。
例えば母子家庭でお母さんが看護師さん。どうしても夜勤の対応をしなければ働き口がない。
この場合は世間的にも仕方がないと捉えられることも多そう。
だけど、お母さんの職業がホステスだったり、会社員だけど自己実現のために残業や接待も参加したい。これだときっと世間の風当たりはもっと強い。
実際、いま私が死んだら、夫は自己実現と子育てを天秤にかけ、どちらかを選ぶのだろうと思っていたけれど、両方を求めることも選択肢にはあるのかもしれないと思った。
それが社会的には間違ったことで、仕事をセーブしてきちんと子育てをするか、祖父母などに預けるのが「正解」なのかもしれなくても。
子どもの幸せと親の幸せの最大公約数は親子によって違うから。
もっとお互いに迷惑をかけてもいいと思える社会、社会とまでもいわず、小さな人間関係ってどうしたらできるんだろう。
Posted by ブクログ
祖母の家を改築し一階を保育園、二階を自宅にした逢沢涼音が園長の夜間保育所が舞台。夜に仕事をする親の子どもを預かっている。園長をはじめとするスタッフにも色々と抱えてきた事情がありきれいごとばかりではないリアルな世の中。「子どもを幸せにするには、親も幸せにならないと」がモットーである【すずめ保育園】はスタッフにとっても癒される居場所である。前作に引き続き今作でも涙、涙、涙。
※親から愛されていると実感できる子は幸せ
Posted by ブクログ
「天使のにもつ」の主人公の風汰が22歳になり、すずめ夜間保育所に勤めている。「天使のにもつ」からこんな温かい希望に満ちた風汰の将来が想像できただろうか。風汰を取り巻く周りの保育士さん達も魅力的だった。子どもを幸せにするには、親も幸せにならないと”という想いで、夜間保育園を運営している園長の鈴音がとにかく素晴らしい。理想は希望。でも、現実に今困っている子どもや親から目を背けることなく寄り添い続けるすずめ夜間保育園は、素敵のひとこと。
Posted by ブクログ
わたしも夜間保育に偏見あったな
あったなというか読んだいまもあるかな
その生活いつまで続けられるんだろうって思っちゃう
とりあえず〝いいお母さん〟になろうとするのはやめようとおもった
保育園を職場体験に選んだ風汰先生のお話しがかいてある「天使のにもつ」も読みたいな
Posted by ブクログ
なんでか、きょうだい児の本だと思ってたんだよね。きょうだい児の話じゃなかった。
ちょっと辛かった。
夜間保育園のお話なんだけどね、夜間保育園私も考えたことあるよ。
大手の音楽教室の講師って21時くらいまでレッスンしているのは当たり前で。
そうすると家に帰るのは10時とかになっちゃって。
会場も曜日ごとに県内各地に行くから会場の近くとかいうわけにもいかなくて。
同僚の先生からも夜10時までやってる保育園見つけた!なんて話も聞いていたんだけど。
22時に迎えに行って、そこから家に帰ってご飯作って食べさせてお風呂入れて寝る。という生活リズムが全く想像できなかった。
夜間保育料で給料全部飛ぶとも聞いていた。
何のために仕事してるのか分からない。とも。
長女の時は仕事を週2日にして実家に協力してもらった。
21時に帰ってきて、そのまま実家に泊まらせてもらってた。
でも幼稚園に行ったら無理だなというのも分かってた。
だから次女の出産を機に退職したんだよね。
でもそのあと講師担当だった人が今の職場を紹介してくれて、細々と続けてきた。
仕事と収入と子供。
どれも選びたいから苦しい。
子供達を産んだことを後悔したことはないけど、仕事を辞めなかったらって考えたことは何度もある。
でも何度考えても私には育児と楽器店での仕事を両立させることはできなかったなという結論に至る。
難しいよね。
今?もっと仕事したい。
大きくなったから言えることだよね。
本当難しい問題だわこれ。
Posted by ブクログ
どこかでどなたかのレビューを拝読して気になって読んでみた。人気があることに納得。
夜間保育園のお話。
「子供を幸せにするには、親も幸せにならないと」という考えの園長先生。
最近の保護者の方々と接していたら、どんどん日本人がおかしくなってるなと感じることはもう当たり前になってきた。子供の躾以前に親を躾けなければどうしようもないけれど(これは自分にも当てはまる部分がもちろんあり、自分にも言い聞かせております)、保護者を諭したり躾けることって、なかなかそんじゃそこらの人では難しい。
この園長先生は躾けるとか、上からの目線ではなく、本当にその親子のことを考えて親身に、身を削って関わってくれる。温かい世界だ。園で働く保育士も、個性豊かで突飛な所もあるけれど、そんな園長が選んだ人だけあり持っている人と関わる適性が素晴らしい。
親でなくても、こういった心の豊かな大人に、近くにいてもらえた子供は幸せですね。温かさを知って安心感の中で過ごすと、愛着も安定して、自分が大人になった時にまた他の人に優しくしてあげられる。善き循環が生まれる。だからこそ、園長先生は子供の一番近くにいる大人のケアを大切にされているんですね。私も子供が小さいとき、幼稚園の先生の優しさに救われたことがありました。
この園で働く青年が描かれている本もあるみたいなので、そちらも読んでみたい。
印象に残った青年保育士の言葉
◯「大人は子供よりいろんなことを知ってるし、できるし、わかってるはずなのに、平気で大事なものを傷つける。傷つけることだってわかってるはずなのに気づかないふりをして、、。でも子供はそういうことできないじゃないすか。大事なものは全身で全力で大事で。できるわけないってことでもやろうとして、大切なものは必死で守ろうとして」
◯子供は自分が愛されていること、守られていること、信用できる大人の存在を感じることができれば、幸せになれる。自分を尊い存在だと、信じることができる。
Posted by ブクログ
色んな職業の本があるけど、保育園物って初めてだったかも。昨年までお世話になっていたこともあり、色々と思い出しながら読んだが、現実でも起こりえる話で、とてもいい。
Posted by ブクログ
蒼天のほし
いとうみくさん
青空の下では星は肉眼では見えないけれど、実際の空には実在する星。
夜間保育。
周りを頼っていい。
お互いに迷惑をかけあえる社会。
感動した。
夜間保育に関わりたい。と思ってしまう本。
オススメ本。
頑張るとは、我を張る。我を張ってる本人はいいけど、周りの人は迷惑。頑張らないように頑張ることもだいじかな。
誰かに頼るとか、助けてもらうってぜんぜん当たり前。
子どもを幸せにするには、親も幸せにならないと。
わが子のことはだれよりも喜び、だれよりも悲しみ、だれよりも不安になり、だれよりも期待をする。それが親。
Posted by ブクログ
保育園に預けることで全く後ろめたさがないかと言ったら嘘になるけど、親も幸せになるために…ということに結びつけられるのであれば良いのかと前向きに思える本だった。
保育士さんには本当感謝しかない!!
Posted by ブクログ
私自身は母が専業主婦で、小学校に入学する前に1年だけ幼稚園に通っただけで、保育園の経験はなし。昔、母から幼稚園ではなく保育園に通っていた子はかわいそうと聞かされて育った。
親になって、親と一緒にいる時間が長いことが必ずしも幸せなことではないと知っています。
Posted by ブクログ
新宿にある夜間保育園が舞台。
いとうみくさんといえば児童書が中心だが、これは一般書。児童書と同じく読み応えがあった。
夜間保育園をどうしても利用しなければならない親子がいる、それを支える「すずめ夜間保育園」、家庭的で暖かそうだ。
それぞれ事情を抱えた親子、保育士も色々悩みを抱えている。そんな人達が集まって成り立っている「すずめ夜間保育園」。色々経験してきているから問題を抱えた親子を優しく見守りながら支えていく園長をはじめとした保育士の面々に見習うことが山盛りだ。
多様化する現在、もっとこんな保育園があってもいいと思う。しかし公営などになったら、自由裁量がなくなって上手くいかないのかもしれない。しかし、善意だけではやってはいけない、その匙加減もまた難しい。
子どもは何があってもやっぱり父や母が一番なのだ。そんな親子関係を付かず離れず見守り続けてくれることって大事なんだと思った。
「すずめ夜間保育園」の保育士達はそんな人達なんだろう。
日々の保育の中で大きな事故や事件など起こらないかちょっとハラハラドキドキもした。でも保育士が最善の努力をしているから何も起こらないということだろう。
風汰先生が立派な保育士になることを願っている。
Posted by ブクログ
本書に出てくるような、人に相談しにくい事情を抱えた人が安心して子どもと暮らせる社会になってほしい。地元の夜間保育園を調べると数が少なく病院に隣接する園ばかり。夜間保育園はもっと一般的になる必要があると思った。
Posted by ブクログ
読み始めてすぐにギョッとする。これはもしかすると育児放棄とかネグレクトとかの物語だろうか。重いストーリーは読みたくない時であり、放置していた。
数日後、本を開き始めるとページをめくる手は止まらない。
舞台は夜間保育園。一見チャラそうな若い男性保育士や訳ありのベテラン保育士や自分自身が育児放棄されつつあった子供時代、夜間保育園にお世話になった園長先生が働いている。
園に我が子をあずける大人たちが日々の生活で葛藤する中、子供たちのストレートな言葉が心に染みる。
いとうみくさんの本はいつも優しい、ことを思い出した。
Posted by ブクログ
天使のにもつの続編です。前回の主人公であった中学生の風汰くんが、主人公ではありませんが登場して、大人になった姿も楽しめます。中学生の時から変わらず、いい意味でのゆるさと良くも悪くも素直なところがあり、こんな保育士さん子どもたちに人気だろうなと思いました。
今回は、夜間保育がテーマです。子どもだけでの留守番が厳しく取り締まられるようになった昨今では、それに関連するニュースもよく目にします。ただ、ニュースになったり問題として扱われるケースはごく一部で、夜間にひとりで過ごす子どもは少なくないのだと思います。この問題は、親が悪いと片付けてしまうのはあまりに乱暴で、なにも解決しない気がします。綺麗事ではなく、実際に子どもを受け入れられる場所が必要なのだと思いました。
Posted by ブクログ
虐待や育児放棄をする親を責めるだけでは何も解決はしない。ならば、困っている人にいろんな助けの手があれば不幸な事態は回避できるのではないか。それを実践する夜間保育園でのお話は、どれも身近にありそうで辛い。しかし、この園の園長先生や他の保育士の、子どもの幸せと共に保護者の幸せを考えるスタンスは素晴らしい。そんな人たちと関われた子どもにとってそこは、ずっと支えになる心のふるさととなるのだろう。どの親子にも笑顔でいてほしいと思う。
Posted by ブクログ
中学二年生・斗羽風汰が職場体験先の保育園で出会う子どもたちを描いた『天使のにもつ』の続編。
風汰が二十二歳の保育士となって、夜間保育園"すずめ夜間保育園"で働いている。前作に引き続きユルさを持ちながらも子どもたちには人気の"風汰先生"の姿に、やっぱりこういうちゃらんぽらんともとれる、いい意味でユルい人間の方が子どもと関わる仕事には向いているんだろうなと実感。前作での風汰の指導係だった"リンダ"がちらっとだが出てきたのも良かった。"リンダ"は「わたしのおかげで保育士が将来の夢になった」と捉えていたが、最後の章での園長先生の回想に描かれた風汰が保育士になったきっかけ(好きな女の子と同じ学校に願書を出したら保育の学校だった)は、風汰の照れ隠しの理由かもしれないが笑ってしまった。この程度のユルさが本当にいい。
前作では、ただの"職場体験生"の視点から描かれていた保育現場も風汰が保育士となったからか、また舞台が"夜間保育園"という同業のなかからも色眼鏡で見られやすいところであるからか、"預かってもらう側の保護者"の苦悩もよく描かれていた。そして、風汰が男性であるがゆえに"男性には女児のオムツ換えをしてほしくない"といった理不尽な"モンスターペアレント"も描かれる。
結局は、親の要求をどこまで呑むかかなと考えさせられた。園長先生は、そういった要望を(深い考えがあるものの)受け入れるし、同僚も「モンペ」や「だったら家で自分で見ればいい」と言う風汰に対して諌める。また、いろいろな事情で日曜保育や卒園児の家庭への立ち入り、小学生の受け入れも行う。それが「こどものため」という錦の御旗のもと、問題なく滞りなくできているうちは良い。独身の園長先生やベテラン教員、若手の風汰の私生活や体力を余すところなくつぎ込んで入れるうちは良い。だが、もっと持続可能なサポートをと考えた場合、次の保育士たちがどれだけ自分たちを犠牲にして尽くしているかに懸かっているしか道がないのなら、保育士にとっても親にとっても子どもにとっても暗い道にしかならないのではないかと考えさせられた。
Posted by ブクログ
中学のときに職場体験先に選んだのが保育園だったという風汰は、今はすずめ夜間保育園で働いている。
たまたま風汰が同じアパートで見かけた母子、その母親は娘をどこにも預けるところがなくてひとりで留守番させていた…という話から始まり、そこで働く千温が離婚した事情や息子がいるという話。
父子家庭で子どもといっしょの時間の少なさに悩む父の話。
すずめ保育園を開いた鈴音の事情など。
子どもを幸せにするには、親も幸せにならないとというのがよくわかる。
親が少しでも安心できるように。
だれかが支えることで親子の暮らしを守ることができるのであれば、その努力はするべきだという鈴音の気持ちがそのまますずめ夜間保育園になったのだろう。とても家庭的で安心できる保育園だ。
親であっても、祖父母でも親戚であっても、あるいは血のつながりはなくとも、子どもは自分が愛されていること、守られていること、信用できる大人の存在を感じることができれば、幸せになれる。
Posted by ブクログ
夜間保育園
子供を預け夜間まで働く親には様々な事情がありそして働いている保育士も様々
子供を夜間に1人にしたくはないが生活の為
そして子供たちもいろんなことを感じ考える
大人の話を聞き取り感じ取る
Posted by ブクログ
さらっとでもグッとくる
園長先生のお話にガツンとやられた
揉めて怒ってしまって呆れてしまって嫌になってしまう子育ての肯定的、寄り添い的なお話。
子供を育てるってほんと尋常じゃないよな。
Posted by ブクログ
保育園に子どもを預けている身としては、保育園の園長先生や保育士さんたちの言葉が身に沁みた。
保育園は子どもの味方だけど、お母さんお父さんたちの味方でもいてくれる。
それはいつも感じているけど、この本の中ではっきりと言葉で示してくれていて、安心して泣けてくる。
毎日、限りある時間の中で、仕事家事育児をやりくりして頑張っている大人たちに読んでほしい。
Posted by ブクログ
夜間保育園を利用する親、子、
そして働く職員の話
内容的にはまぁ予想の範囲内で特別な印象はないけど
親子の絆、親が親になっていく様が描かれていた
天使のにもつは読んでないから読んでみよう
Posted by ブクログ
夜間保育園を舞台に母子家庭の母娘や保育士、園長など立場の違う人視点で語られる。夜間保育園の抱える問題、いっぱいいっぱいの母子の様子など思わずみんなを応援していました。
園長先生の「お互いに迷惑をかけあえる社会」という言葉が心に残りました。