両手にトカレフ

両手にトカレフ

小説・文芸
858円 (税込)

4pt

14歳のミアは、図書館でカネコフミコの自伝と出合う。ミアは同級生の誰よりもフミコが近くに感じられる一方、学校では自分の重い現実を誰にも話せなかった。けれど、同級生のウィルにラップのリリックを書いてほしいと頼まれたことで、ミアは少しずつ変わり始める――。『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』の著者が放つ、心揺さぶる物語。西加奈子氏、ヨシタケシンスケ氏、推薦!

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両手にトカレフ のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    『僕はイエローでホワイトで、ちょっとブルー』を読んで、ブレイディみかこさんの本をもっと読みたくなり、小説ジャンルから本書を手にした。

    ストーリーは主人公の少女、ミアの厳しい日常と、彼女が手にして読み進める、日本の大正時代の活動家、金子文子の自伝とを交互に行き来しながら進む。どちらも貧困で、家族にも恵まれず、厳しい。そして、ミアの日常は、『僕はイエローでホワイトで…』で描かれる現代イギリスと地続きで、登場人物たちにもどこか既視感を感じる。

    ミアやウィルや、ゾーイに、『僕は…』で垣間見られた著者自身や息子さんや配偶者、近所の素朴な人たちの横顔を感じる、それだけにシングルマザーの母親が依存症や精神疾患に囚われることの子どもにとっての悲劇に、胸が痛くなる。

    でも、それでも出口がある。緊縮財政で厳しくなるばかりのイギリスでも、コミュニティが生きていて、助け合いがあることに、日本の現代都市に生きる私としてはとても考えさせられた。現代イギリスのリアルを伝える、ブレイディみかこさんの著作をもっともっと読みたくなった。表紙もクールで、とてもいい。まさにミアのイメージ。

    0
    2026年07月16日

    Posted by ブクログ

    いたたまれない物語。
    主人公のミアは中学生ぐらいか。
    依存症の母親のケア、次の食事、弟の迎え、学校で平然とすること、お金が足りていないこと、、、
    そもそも「打つ手がない」と悩むこともできない
    生命を維持することが直結する毎日。
    その上、ソーシャルワーカーが来ると、ろくな目に遭わない。
    偶然手にした「カネコフミコの自伝」
    現実から離れるための本だったが、フミコの世界と自分が重なる。
    という物語で、主人公ミアの壮絶な環境に胸が苦しくなるが、決して大袈裟ではない現実に気づかされ、惹き込まれます。

    自分だったらミアを守るための手は打てたのか。自分が当事者になれるのか。ゾーイと同様、「引き取る」ことは正直難しいと腰が引ける。悩まされました。

    加えて、知らなければいけないのは「金子文子」のこと。
    おそらく作者もそれを伝えたいんだろう。
    大正期に23歳で大逆罪で獄死した人物ということだが
    いかんせん、何も知らない。
    折角なので調べていこう。

    0
    2026年03月25日

    Posted by ブクログ

    主人公ミアの現実世界の話とそのミアが読んでいる本に書かれてる話の行ったり来たりだったけど個人的にはどっちにも入り込めた。
    こういう世界で生きている子供たちがいるということを知るだけでも意味があると思う。自分に何が出来るというわけではなくとも読んでよかったと思える。
    「私は私だ。私の価値を決めるのは私。」

    0
    2025年11月09日

    Posted by ブクログ

    読み終わった後にも余韻が残る。
    ふと背表紙のあらすじを読んで、
    あ、そうか。
    自伝、ってことは、終わらなかったんだ。
    変えられるんだ、と思った。
    さらに参考文献を見て、
    なんだ、めっちゃ変わってる、と思った。

    0
    2025年08月27日

    Posted by ブクログ

    帯にあったよう、ブレイディさんにしか書けない、と思いました。移民や貧困、ネグレクトやヤングケアラーなど様々なテーマが軽すぎず重すぎず描かれていて、遠い日本の時代も違うカネコフミコとのオーバーラップ( overlap)と音楽のラップ(rap)を軸にティーンエイジャーの弱さ、強さ、青春が輝いて切ない中にも希望がある小説でした。

    0
    2025年05月26日

    Posted by ブクログ

    ブレイディみかこ、らしく英国の貧困に焦点を当てた小説。
    貧困家庭の少女が、金子文子という実在した日本人女性の自伝に書かれている少女と、自分を照らし合わせながら日々を懸命に生きていく話。
    主人公の少女がクールで非常にカッコ良い。

    本作はフィクションだが、主人公の少女を取り巻く環境はおそらく事実に基づいていることが多いと思われる。
    ブレイディさんの貧困をテーマにした本はいつも非常に解像度が高い。
    中流階級で生きる人からの、善意や褒める言葉が結果的に貧困階級の人を傷つけてしまうといったような、生きる階級が違うことによる隔たりが巧みに描かれている。

    とても面白い小説でお勧め。個人的には黄白青より面白い

    0
    2025年02月18日

    Posted by ブクログ

    一気に読んでしまった。
    日本でも今では「ヤングケアラー」と言う言葉がよく聞かれるようになってきた。
    自身がまだ子供であるミアが、弟を食べさせるために自分が食べるのを我慢したり、世話をしたり。
    でも、チャーリーがいたからこそ、死んではいけない生きなければ、と思ったり。
    すごく苦しかった。
    ゾーイやレイチェルなど、信じていい頼っていい大人が近くにいるということ、まだミアの世界は変わっていけること、私も信じたい。

    0
    2025年02月01日

    Posted by ブクログ

    一気読みしてしまった。
    これでもかとキツくなる状況に胸が苦しくなる。
    福祉と大人と繋がれる機会があっても、福祉や大人に裏切られる傷つけられてきた過去がそれを選ぶことを出来なくさせる。

    大人として、エンパシーをもってこの小説を受け取りたい。
    そして今同じように苦しんでいる子どもにとって、この小説は救いになるかもしれない。ミアにとってのフミコのように。

    0
    2025年01月19日

    Posted by ブクログ

    弟を守るために、心を病んだ母親から、そして貧困から逃げずに頑張る中学生ミア。今日の食事にも困る中でも、弟のために頑張る姿が健気ですが傷ましい。
    そして青い表紙の本のフミコの自伝とミアの日常が重ねられながら進んでいく物語がハラハラしっぱなしでした。でもいつの場面でも心折れることなく弟のためにまっすぐに全力に頑張るミアは、痛々しくも応援せずにはいられません。何より自分で考え、自分をしっかり持っているミアが羨ましい。
    舞台がイギリスとはいえ、これは日本でも現在進行形だと思う。声を上げられない子供たちは今もどこかで闘ってる。
    「見ないふりをせずに、言い訳をせずに、何かをしなくてはいけないのは大人たちのほうだから」大人としては心に刺さりました。

    0
    2025年01月13日

    Posted by ブクログ

    積読消化
    小口ギリギリまで詰められた文章に圧倒されたけど、ミアと文子の人生に引き込まれてすぐ読めました
    言葉の弾丸でこれからも強く優しく生きていって欲しいな
    巻末のバービーさんとブレイディみかこさんの対談まで含めて、大人たちこそ読んだ方が良い

    これからを生きる子供たちのために何ができるのか、考えるきっかけになりました

    0
    2026年09月14日

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