キム・フンの作品一覧

「キム・フン」の「ハルビン」ほか、ユーザーレビューをお届けします!

作品一覧

  • ハルビン
    4.2
    1巻2,365円 (税込)
    1909年10月26日、ハルビン駅。伊藤博文に凶弾を放った安重根――それは英雄でもテロリストでもない、悩める青年だった。大地主の家に生まれるも勉学よりも狩猟を好み、義兵部隊は日本人捕虜を解放したことでクビ。やり場のない怒りを抱え、凶行へと駆り立てられた青年の姿を描く、歴史小説の第一人者による話題作。

ユーザーレビュー

  • ハルビン

    Posted by ブクログ

    最初に断っておくと、本書は小説だ。
    参考文献の記載も無く、ノンフィクションに分類されていない時点で、本書の歴史的事実に関する記述の正確さを考慮して評価を下すことは適切ではない。あくまで実際に起こった事件を土台として、当事者や関与した人間がどのように考えて行動したかを考える作家の想像力の方向性と、それを再現するための文章能力や演出方法に注意を向けて読むべきだ。当時の情勢や声を現代に届けてくれる資料として本書に目を通していくことはあまり意味がないように思う。それが作家の意図する全てではない。

    金薫は、安重根の若く力強いエネルギーと行動力を是が非でも取り上げ、作品として昇華させたいと長年思っていた

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    2025年11月22日
  • ハルビン

    Posted by ブクログ

    安重根の意識は戦争状態であり、暗殺は敵国のリーダーの影響がないものにしたということだった。当時、彼の行為は理解されることなく、信仰していたカトリックからも罪人扱いにされていた。テロ行為だからね。でも、戦後になって名誉回復になった。

    0
    2024年11月25日
  • ハルビン

    Posted by ブクログ

    前々から安重根の物語は読みたいと思っていた。この「ハルビン」は安重根に肩入れするために伊藤博文を貶めていることなどはなく、事実に多少の脚色を施しながら淡々と描かれている。寡黙ながらも毅然とした安重根の実行力とその正当性がよく伝わってきた。

    0
    2024年05月25日
  • ハルビン

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    安重根と伊藤博文それぞれの人生を交互に描きながら、暗殺シーンの見せ場までに読者の気持ちをジワジワ高めていく手腕がお見事。
    「暗殺はまだかな?」とドキドキワクワクしながら読み進めていました。
    2人が少しずつハルビンに近づいてくるのを追いかけるのがまた楽しい。地図がついてたら嬉しかった。

    乾いた硬質な文体で、どの人物にも特段肩入れすることなく淡々と描いているのだが、しかしどの人物にもやけに生々しい存在感があり、「実際こういう人間であったのだろう」と思わせるリアリティに満ちている。

    ただ、個人的に、理想を掲げて突っ走る英雄タイプの歴史上人物が苦手なので、「奥さんと子ども置いて金も送らんと何してん

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    2025年11月14日
  • ハルビン

    Posted by ブクログ

    歴史小説ということで読む前は身構えていたけれど、すごく読みやすくストーリーに没頭できた。今まで読んできた本と繋がるところもあり理解が深まり、だけどまだまだ知らないことが自分には沢山あって、知りたいことも増えた本でした。読んで良かった。

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    2025年06月04日

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