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Posted by ブクログ
〝菅原晋也〟という男の子について、友人らが語っていく甘酸っぱい青春ミステリー
──と思ったら。。。
【第一話 ガラス片の向こうで】
高校一年〜青い火の玉の謎
【第二話 炭酸水の舞う中で】
高校二年〜突然プールに突き落とされた理由
【第三話 黄色い花の下で】
高校三年〜彼が描いた花の絵の意図
語り手が次々と代わる連作で、菅原晋也は悪癖もあるけど憎めない、人懐っこい男の子。
迷子の子犬のような顔だって(・ω・`U)
どの話も〝人には話せない秘密〟が描かれている
大きい小さいはあれど、きっと誰もが秘密を持っているのではないだろうか。
もちろん、私も…
特に思春期の頃って、色々あるよね…
──しかし、甘酸っぱいのはここまで。。。
【第四話 空っぽのロッカーで】
ここで気付かされる…
2011年3月、あの日の話だと…
【第五話 願わくば海の底で】
【最終話 禱(いのり)】
〝彼はもうこの世にいないのに、彼について詳しくなっていく。
これもまた、弔いなのかもしれない〟
菅原晋也は確かに、ここに、生きていた。
私たち一人ひとりには必ず物語があり、生きていた証がある。
その日々は、みんなの心に生きているから…
切なくて優しい物語だった。
Posted by ブクログ
震災関連の話と知って手に取った。
高校の美術部の先輩、同級生、顧問、後輩それぞれの目線で菅原晋也がどういう人物だったのかが描かれている。
大切なものほどなくしてしまう菅原の悪癖に対し、周りの人が一度は強く非難してしまうのは、その裏に菅原への嫉妬があるからなのか。
顧問は若さゆえか、菅原の才能や人間性との向き合い方が分からず、美大受験を目前に控えた菅原に酷い言葉を投げつけてしまい、ひどく後悔しているだろう。
震災から5年が経って、行方不明の祖父の当日の足取りを知りたいという男性が訪ねてきて、菅原の同級生である本郷と後輩の小野寺で案内をする。
これは祖父の足取りを辿っている内に菅原晋也の足取りも分かるというストーリーかなと思っていたら、予想以上の事実が明らかになり驚いた。
もう1つ驚いたことは、菅原晋也が入学するはずだった美大の同期生が、震災から5年以上が経って3月11日の捜索ボランティアに来ていたこと。
彼女や近しい人は震災で直接的な影響を受けなかったのかもしれない。会うことのなかった菅原のことをもっと知りたかったからボランティアに来たという。そんな人と人との繋がりがあるのだなと思った。
菅原晋也と関わりがあった人たちが捜索ボランティアに来るのは、菅原を探すためかもしれないし、他にも行方不明の知り合いがいるからかもしれない。本郷と小野寺が捜索ボランティアに参加しているのかは分からない。
菅原晋也の人となりや、悪癖で周りを傷つけたくないという彼なりの思いやりが、関わってきた人たちの中にずっと忘れられずに残っているのだと感じた。
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