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元中学教師の恭輔は10年前から認知症に、ここ4年は在宅介護を受ける身だ。96歳で亡くなる3週間前、家族と介護士、看護師はどのようにかかわる? 誰もが迎える最期に何が必要? 恭輔が愛した小林一茶の句にある庶民のリズムと見捨てない温かさに包まれた、老衰介護看取り小説。
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Posted by ブクログ
タイトルから想像していた内容ではあったけど、不思議な世界観でした。 教育者だった父、良い主婦の母、二人の娘と一人の弟。 父を介護する母と娘たちの日々の描写はリアルで過酷なのに、さらっと淡々と描かれていて。介護される者の本当はわからないけれど、そうだったら良いな、と思えるような父親のこの世とあの世...続きを読むのうつつの境。 自分はもう準備はできている、お前たちは準備ができているか?と、もし、父が問うてくれていたとしたら… 自宅で看取ることができたら… 家族の時間を奪っても?それでも… いろいろと考えることはあるのに、読んでいるうちに逝く者と送る者の双方のこころにすっと入り込むだけになってしまった。 良い本だなあと思ったし、この作者の他の本も読んでみようと思わされた1冊。
在宅介護を選び、自宅で96歳の父を看取った家族の話 実際はとんでもなく壮絶な日々であろうに、妻と娘2人が協力し合う毎日が時にユーモラスにしたためられている 各章は寝たきりの父の頭の中の妄想から始まる 寝たきりの人の頭の中はこんな風なのかな ほんとにそんな感じがする 過去と今と、あの世とこの世が混...続きを読むぜ合わさった死を受け入れる準備のような不思議な妄想 好きだった小林一茶の俳句が時折妄想の中で彼の心を保たせてくれる 一方家族は排泄のお世話に振り回される日々 世話焼きの妻、志麻 同居している独身の姉、洋子 義父の介護経験者の妹、素子 文句を言いながらも、時折こちらも父が好きだった一茶の俳句を思い出しては笑い合う 弟の誠はたまに送金してくるが、介護にはやって来ない 「パパ、年賀状つくったから年越すまではだめよ!」 「三が日もみんなの迷惑になるからあかん」 「松の内も避けて」 「七日も鬼払いでお寺さん忙しいしやめといて」 という妻の願いをきちんと受けて、父は自宅で息を引き取る 自宅で看取ること どこまでが延命治療なのか 家族の死 もとい、死について かなりリアルな描写でつづられており考えさせられた 自分にしても両親の看取りはきっとそれほど遠くはなく、家族の死が近づいたらまた再読したいかも…と思った本
一茶の俳句。いい具合に効いてる。先生のような老人にはなりたくないが、こればかりは本人の意思では…。それでも家族に看取られ、羨ましい限りの“あっさり”とした最期。「早くくたばれと思っているのに、志麻の行為はすべて一日でも長く生き延びるためにいいことばかり」という奥さんに「ありがとうございました」くらい...続きを読む言って逝けばスッキリしたが…。「姥捨てた奴も一つの月夜哉」「いざさらば死にげいこせん花の陰」
最後は死ぬのに、途中経過の話は可笑しい。 妻の志摩も娘の洋子も素子も誠も、なんか可笑しい。 結局人間は可笑しい生き物、でもそれをどうとらえるかで全然違う。 同じ状況を、別の視点で書いたら悲惨な介護地獄にしかならないはず。 小林一茶の句と重なりながら、天寿をマ全うした恭輔は幸せである。 でも残った妻や...続きを読む娘や息子たちは、こんなふうに見送られることはなさそうな気がする。
いや~これ、うちの実家の話かと思った笑 まさに私の母が言いそうなこと というか言ってることオンパレード!! 看取りが題材でこんなに笑いながら読んだの初めて。
4年間寝たきりとなった96才の元教育長の父親、恭輔の今際の際迄を描いた介護家庭の物語。 介護にまつわる紆余曲折、認知症から身体不自由となり排便処理など、小説からは匂いが届きそうなくらい厳しい現実が描かれる。 しかし見送った家族の「私もいつか灰になるのだ。その未来が、なんの切なさもなく胸にすとんと落ち...続きを読むてくる。」の言葉が、抗う事のできない人間の死を受け止めるしかない切なさを強く伝えていた。 誰にも訪れる”その朝”に、自分は…と強く感情移入してしまった小説だった。
九十六歳・老衰でこの世とのお別れを迎えた元学校教師・恭輔。認知症によるドタバタ介護に日々振り回される家族。ある日、娘の素子が恭輔の部屋にあった「一茶句集」と句集に記入された父の書き込みを発見。これらをヒントに句を読み解くにつれ、彼の考えたであろう生死観への理解を深めていく。 各章冒頭プロローグの...続きを読む夢のような不思議世界に引き寄せられた。現世との繋がりが残り少ない事を予感させる表現がリアル過ぎて少し怖かった。 *個人的には「雨の音のようにそっと世のために働いていよう。雨があがるように静かに死んでゆこう。:八木重吉」が理想だがうまくいきますかどうか。もう一回「死に稽古」シミュレーション必要か? いやいや。
介護、看取りについて知りたいと思って読みました。いろいろ知らないことがわかって良かったです。 人ひとり死ぬということは、こういうことなのだなあと思ったりしました。
タイトルから察しがつく通り、介護から臨終までを描いた小説である。 父恭輔96歳。師範学校を出て教師となり、教頭、校長、教育委員長まで務め上げ、大学教授の時期もあり、叙勲も受けている。父は介護施設でも先生と呼ばれ、人に慕われる人格者でもある。その父が、10年前から認知症を発症した。自宅で介護するのは、...続きを読む元教え子だった妻志麻85歳。老々介護をサポートするのは、未婚で同居の長女洋子と、義父を介護して見送った経験のある次女の素子。長男で末っ子の誠は、金銭面でのサポートはするものの、介護の役にはたたない。 物語は恭輔が好きな小林一茶の俳句と共に進む。各章は夢うつつの恭輔の独白?からはじまり、現実生活での家族の介護と看取りの準備までの心境を明るく率直な愛ある筆致で書かれていく。 なかなかユニークで、参考にもなるし、介護とお別れを前向きな気持ちで考えられる良本だと思う。
理想的な看取りだった。 自分事のように心に響く。 この時が来たら、心持だけでもこの本を手本にしたい。 娘2人はやっぱり頼りになると羨ましく、自分を重ねる。 一茶の俳句が章ごとに重みを増す。 こんなに俳句の意味が伝わってきたのは初めて。 一茶、侮れない。句集を読んでみたい。
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谷川直子
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