虞美人草(新潮文庫)

虞美人草(新潮文庫)

605円 (税込)

3pt

大学卒業のとき恩賜の銀時計を貰ったほどの秀才小野。彼の心は、傲慢で虚栄心の強い美しい女性藤尾と、古風でもの静かな恩師の娘小夜子との間で激しく揺れ動く。彼は、貧しさからぬけ出すために、いったんは小夜子との縁談を断わるが……。やがて、小野の抱いた打算は、藤尾を悲劇に導く。東京帝大講師をやめて朝日新聞に入社し、職業的作家になる道を選んだ夏目漱石の最初の作品。(解説・柄谷行人)

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虞美人草(新潮文庫) のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    人名の呼称がコロコロ変わって場面を追うのが難しく、文章が少し難解で文量も多かったため読むのに時間がかかったが徐々に小野の煮え切らない性格のせいでどうしようもない袋小路に突き進んでいく様子は読んでて心が痛んだ。相手の気持ちを想像しすぎるあまり優柔不断になるのはよく分かる。道義が大切。

    0
    2025年01月12日

    Posted by ブクログ

    苦慮して作り上げた文体は正直なところ意味を掴めないが、美しさは伝わってくる。西洋的なハイカラな思想が昔ながらの考えにぶつかる、そこで起きる波紋というのも一つのテーマとして感じる。藤尾は美しく傲慢な女として描かれているが、こんな人は現実に実際いそうだ。自分の美しさを把握しているから、人に対して小悪魔に

    0
    2024年07月15日

    Posted by ブクログ

    久しぶりの漱石先生。恋愛感情や人間関係の表現の巧みさ、情景描写の美しさがたまらない。夏目漱石の世界に浸れます。
    漱石先生が持つ当時の社会や人に対する批判、信条と言ったものがそれぞれの登場人物を通して伺えます。勧善懲悪的な結末で驚きもありましたが、漱石先生の作品の中でもかなり上位に入ると言ってもいい面

    0
    2022年09月15日

    Posted by ブクログ

    面白い!

    明治の知識人階級の男女の四角(五角?六角?)関係であり、家や財産の相続、親の介護、若者特有のプライド、職業的マウンティング、恋愛と結婚、自我と世間体、本音と建前などなど、話自体はまあ渡る世間とかその辺のベタなホームドラマとそれほど変わらないはずなのに、なぜこれほどまでにスリリングでリアル

    0
    2021年05月27日

    Posted by ブクログ

    幾度と無く挫折してきた虞美人草。初めて読み切った感想は「私は大人になった」。少なくとも難しい言葉に惑わされることなく表現の意味するところと文脈を読み取れる程度には。漢文と日本文化の素養に溢れた流麗な言葉遣い素晴らしいですね。

    舞姫やこころと同じく、頭が良いけれど優柔不断な男が八方美人をして思いを断

    0
    2018年10月17日

    Posted by ブクログ

    2017.8.11
    とてもよかった。さすが夏目漱石、読むだけで日本画や歴史、言葉遣いも勉強になる。
    登場人物のだれもがリアルで、いろんな視点で語られるので性格が細かく描写されていてとてもおもしろい。家族の関係、兄妹、師弟、恋の駆け引き…それぞれの想いが見えてどうなるんだろうと読み進めれば、宗近君がす

    0
    2017年08月11日

    Posted by ブクログ

    漱石の時代と現代とで、人間はこんなにも変わらないものなのかと読みながらとにかく驚かされたし、自分自身の醜い部分を時代を超えて見透かされているような気分になってドキっとしました。
    今の自分に喝を入れてくれる様な話で、読むことが出来て良かった。
    真面目にならなければ。

    0
    2015年07月03日

    Posted by ブクログ

    難解な中にもこの時代の美しい文体を楽しむことができる。
    宗近の云う「真面目になること」は自分の心に備え置いてきたことと重なり合う。

    「真面目になれる程、自信力の出る事はない。真面目になれる程、腰が据わる事はない。真面目になれる程、精神の存在を自覚する事はない。天地の前に自分が厳存していると云う観念

    0
    2013年08月07日

    Posted by ブクログ

    『夢十夜』で初めて漱石を知り、『草枕』で文体に衝撃を受け、この『虞美人草』で面白さにどっぷりと嵌った。漱石の小説の中で一番好きかも。
    よく「漱石は女性が描けない」とか言われるけど、だからって別に男性が描けているとも思わない。小説を書いている。

    それはともかく、この人間関係、マンガ的で面白い。ちゃん

    0
    2012年12月11日

    Posted by ブクログ

    職業作家として初の作品だつたからなのか、かなり力の入ったものに感じた。表現の脚色が煩雑に思えるほど多い。
    登場人物の正体をあえて分かりにくくしているのも、読者の気を引くためだろうか。
    冒頭の京旅行から布石があって、ラストは大逆転。藤尾が可哀想なくらい。
    でも、会話は「明暗」を思わせる。テンポが良くて

    0
    2025年07月13日

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