国内小説 - 文藝春秋 - 文春文庫作品一覧
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3.6どこにも、逃げられないよ──。 長老との結婚を拒絶する女は舌を抜かれてしまう、という掟のある村で、ある少女が結婚相手として選ばれる「雀」。 ある日突然、武装集団によって、泥に囲まれた島に拉致された女子高生たちを描いた「泥」。 アイドルを目指す「夢の奴隷」である少女。彼女の「神様」の意外な姿とは?(「神様男」)。 管理所に収容された人々は「山羊の群れ」と呼ばれ、理不尽で過酷な労働に従事し、時に動物より躊躇なく殺される。死と紙一重の鐘突き番にさせられた少年の運命は?(「山羊の目は空を青く映すか」)……など。 時代や場所にかかわらず、人間社会に現れる、さまざまな抑圧と奴隷状態。 それは「かつて」の「遠い場所」ではなく、「いま」「ここ」で起きている。 あなたもすでに、現代というディストピアの奴隷なのかもしれない――。 様々な囚われの姿を容赦なく描いた七つの物語。 桐野夏生の想像力と感応力が炸裂した異色短編集。 カバーイラストは、かわいさと残酷性を併せ持った作風で物議を醸すLA在住の画家、Luke ChuehのRough Waters。 解説・白井聡 ※この電子書籍は2017年12月刊行の文春文庫を底本としています。
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4.1作家、女優、映画監督、映画、タレント……豪華26人が「恋文」を競作! 史上最高の執筆陣が放つ、心を鷲づかみにする名文集 あなたはラヴレターを書いたことがありますか? 恋心ほどやっかいで愛しいものはない。 かつての同級生、年齢の離れた伯父、昔自分を弄んだ男、 はたまたオンビニエンスストアなど、贈り先は多種多様。 史上最高の執筆陣による、他の追随を許さない異色の恋文アンソロジー! 〈アンソロジー執筆者 以下、掲載順〉 吉本ばなな 川上未映子 二階堂ふみ 西川美和 壇蜜 小池真理子 横尾忠則 山本容子 俵万智 桐野夏生 小島慶子 姫野カオルコ 山中千尋 松尾スズキ 加藤千恵 松田青子 村田沙耶香 春風亭一之輔 砂田麻美 中江有里 島田雅彦 岩下尚史 高樹のぶ子 皆川博子 橋本治 長塚京三
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3.7善と悪、愛と憎しみ、生と死が交錯する直木賞受賞作! 著者が切望した、「いま世界に一番いて欲しい人」とは? 不慮の死を遂げた人々を“悼む”ため、全国を放浪する若者・坂築静人。静人の行動に戸惑いと疑念を覚え、その身辺を調べ始める雑誌記者・蒔野。末期がんに冒され、家族とともに最後の時間を過ごしながら、静人を案じる母・巡子。そして、自らが手にかけた夫の亡霊に取りつかれた女・奈義倖世。 静人の姿が3つの視線から描かれ、その3つのドラマが、やがて1つの大きな物語の奔流となる。「この方は生前、誰を愛し、誰に愛され、どんなことで人から感謝されてでしょう?」静人の問いかけは、彼を巡る人々の心を、少しずつ動かしていく。 家族との確執、死別の悲しみ、自らを縛りつける呪縛との対決。そして避けられぬ死の傍らで、新たな命が――。静かな感動が心に満ちる感動の巨編!
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4.4『大いなる助走』から四半世紀、巨匠・筒井康隆が再び文壇の内幕を鋭く描く! パソコンソフト会社で成功を収めた狭山銀次が創刊した、前衛的な文芸誌「ベラス・レトラス」。破格の原稿料に釣られ、常連執筆者となった作家たち。実験的な作風で知られる錣山兼光、ホラー小説の旗手・伊川谷幻麝、盲目の詩人・七尾霊兆、革新的な作品で派手に登場した笹川卯三郎……。そうした作家たちの成功を妬む同人誌作家が爆弾テロを起こすところから物語は始まる。小説世界の内と外は自在につながり、過激なメタフィクションが展開、ついには「筒井康隆」を名乗る人物が語り始める。現代の文学を取り巻く状況を風刺する、ブラックユーモアに満ちた快作。
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3.8「絶対めんどくさい女になってやると思ったけれど、それもめんどくさい」 いじめも自殺も恋愛もセックスもすべて日常――17歳の濃密な二日間 「感情はサブカル。現象はエンタメ。 つまり、愛はサブカルで、セックスはエンタメ。私は生きているけれど、女子高生であることのほうが意味があって、自殺したどっかの同い年がニュースに流れて、ちょっと羨ましい……。」(冒頭部分) 女子高生の唐坂和葉は17歳。 隣のクラスの沢くんへの告白の返事は「まあいいよ」。 いつもヘッドフォンをつけていて「ハブられている」クラスメイトの初岡と、沢の会話を聞きながら、いろいろ考える。 いじめのこと、恋愛のこと、家族のこと。 十代のめまぐるしく変化する日常と感情と思考を、圧倒的な文体で語る新感覚の小説。
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3.6心と身体がざわつく恋愛短篇集 恋をして求め合う。その普遍的な欲求は、時にあたたかく、時にスリリングに日常を照らす。生きることの輝く半分は、ここにある――。 一人息子を妊娠して以来、夫とはセックスレス。このままでは三十代の十年間を一度もセックスしないですごすことになる、と思った皆子は、同じような境遇の男性と関係を持つことを決意する。(「アローン・トゥゲザー」) 結婚して七年になる直哉は、何気なく食事に誘ったアルバイトの女性と帰り道でキスをしてしまう。はじめ驚いていた彼女は、次の瞬間、思いもかけぬ提案をしてきた。(「いれない」) アメリカのブルーフィルムを上映している映画館で、年上の女性と出会った男子高校生の一志。彼女は脚本家で、AVの脚本を書く参考に一志の話を聞きたいという。(「水の香り」) など10篇を収録。 解説・いしいのりえ
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4.1主人公の長嶺亨は大学院卒業後、サラリーマンをしていたが、父親の訃報をきっかけに奥秩父の山小屋を継ぐことになった。そんな亨をサポートしているのが「ゴロさん」。父親の大学の後輩で、ひょんなことからホームレス生活をしていたが、亨の父親と再会。父親の死後は亨を手伝い始めた。ある日、年配の刑事がゴロさんそっくりの指名手配のチラシを持って亨の家にやってきた。あまりにも謎に包まれたゴロさんの過去。亨の心にうまれた疑いの灯――。奥秩父の山小屋を舞台に、山を訪れる人々が抱える人生の傷と再生を描く、感動の山岳ヒューマン小説。監督・木村大作、主演・松山ケンイチで感動の映画化!
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3.6恩田陸にしか書けない、緊迫の舞台型ミステリー 舞台は、アパートの一室。 別々の道を歩むことが決まった男女が、最後の夜を徹し語り合う。 初夏の風、木々の匂い、大きな柱時計、そしてあの男の後ろ姿――共有した過去の風景に少しずつ違和感が混じり始める。 濃密な心理戦の果て、朝の光とともに訪れる真実とは。 不思議な胸騒ぎと解放感が満ちる傑作長編! 「一つの部屋に、男女が一人ずつ。具体的な登場人物はこの二人だけ。そして、章ごとに男の視点と女の視点が入れ代わる。 読み進むうちに、どうやら、二人は今まで同居していて、引っ越しを決め、最後の夜を共に過ごそうとしていると分かってくる。 そして、さらに読み進めれば、二人はある殺人事件に関わっているのかもしれないという予感がしてくる。 ……まだ、小説を読まないまま、先にこの解説を読み始めた人に伝えられるのはここまでです。」 (解説・鴻上尚史)
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3.9金持ちなのにドケチな女社長・中島ハルコ第二弾! ドン引きレベルの傲慢さで、どんな悩みもスパッと解決。 金持ちなのにドケチな女社長・中島ハルコは超パワフルなスーパーマダム。 そんなハルコのもとには、様ざまな悩み事を抱えた人たちが集まる。 恋も仕事もパッとしない菊池いずみもその一人。 ハルコの核心を突く毒舌と正論で長年の不倫生活から脱却した。 最近は、ハルコに何かと用事を言いつけられて……。 肥満に悩む財閥御曹司、夫の浮気に苦しめられる梨園の妻、医学部を辞めた息子の進路などなど。 悩める子羊たちにハルコはどんな救いの手を差しのべるのか? ※この電子書籍は2016年7月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
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3.6クリープハイプ尾崎世界観、慟哭の初小説! 「尾崎祐介」が「尾崎世界観」になるまで。 書下ろしのスピンオフ短篇「字慰(じい)」を文庫版で初収録。 「俺は俺を殴ってやろうと思ったけれど、どう殴っていいのかがわからない。」 スーパーでアルバイトをしながらいつかのスポットライトを夢見る売れないバンドマン。恋をした相手はピンサロ嬢。どうでもいいセックスや些細な暴力。逆走の果てに見つけたものは――。 人気ロックバンド「クリープハイプ」のフロントマン尾崎世界観、渾身の初小説。 「祐介」の世界からスピンオフした「字慰」は、著者最新の書き下ろし作品です。 解説は『コンビニ人間』が世界的高評価の芥川賞作家、村田沙耶香さん。 たったひとりのあなたを救う物語。
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4.0大泉洋主演で映画化! 話題の映画のノベライズ。 鹿野靖明、34歳。 難病の筋ジストロフィー患者で、 一人では寝返りも打てない。 だけど、自由に生きたい! 自ら集めたボランティアに支えられての 自宅暮らしはわがまま放題。 バナナが食べたくなったら、 たとえ真夜中でも我慢しない。 病院で、天井を見つめて ただ生きているだけなんて、意味がない。 そのわがままは命がけだった。 壮絶ながらも、命の輝きに満ちた日々を描く 笑って泣ける話題の映画のノベライズ版。 大宅賞、講談社ノンフィクション賞をW受賞した 原作から生まれた映画のノベライズ版。
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4.0中島ハルコ52歳、バツ2、女社長。自称・いま最もブレイクしているオバハン。金持ちなのにドケチで、口の悪さは天下一品。新幹線ホームのキヨスクで週刊誌を立ち読みしたり、大地震が起きたとき、無理矢理運送会社のトラックに自宅まで送らせたりといった無茶苦茶なエピソードが満載。そんな彼女の周りには、なぜか悩みごとを抱えた人間が寄ってくる。「十年間付き合ってる不倫相手に貸した三百万円が返ってこない」「老舗の和菓子屋の跡継ぎ息子がミュージシャンになると言い出した」「自分の学歴(東大卒)が高すぎてオトコができない」「40過ぎてやっと結婚したい相手が現れたのに、同居している実家の両親が結婚に猛反対」など、さまざまな相談が持ち込まれる。これらの悩みを、ハルコは決してきれいごとは言わず、独特の人生観によって解決していく。 心あたりのある人は読んで恐ろしくなり、若い読者にとっては、きたる人生の参考書にすらなるのではないだろうか。常識にとらわれず、本音で行動するハルコの歯に衣着せぬ物言いには、聖人君子の教えにはない、不思議な説得力がある。胸のすくような啖呵と、ハルコの傍若無人なようで鋭い洞察力が、悩める人々の背中を押してくれる、痛快エンタテインメント小説。※本作品は 2017年10月5日まで販売しておりました単行本電子版『中島ハルコの恋愛相談室』の文庫電子版となります。 本編内容は単行本電子版と同じとなります。
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3.0佐藤愛子九十歳・奇跡の話題作、待望の文庫化! 老作家・藤田杉のもとにある日届いた訃報――それは青春の日々を共に過ごし、十五年間は夫であった畑中辰彦のものだった。 「究極の悲劇は喜劇だよ」 辰彦はそういった。 それにしても、どうして普通じゃ滅多にないことばかり起るのか。 当時の文学仲間たちはもう誰もいない。 共に文学を志し、夫婦となり、離婚の後は背負わずともよい辰彦の借金を抱え、必死に働き生きた杉は、思う……。 あの歳月はいったい何だったのか? 私は辰彦にとってどういう存在だったのか? 杉は戦前・戦中・そして戦後のさまざまな出来事を回想しながら、辰彦は何者であったのかと繰り返し問い、「わからない」その人間像をあらためて模索する。 枯淡の境地で、杉が得た答えとは。 『戦いすんで日が暮れて』『血脈』の系譜に連なる、かつて夫であった男と過ぎし日々を透徹した筆で描く、佐藤愛子畢生の傑作長編小説。
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4.0第二十回松本清張賞受賞。スキャンダルを逆手にとり人気画家にのしあがった財閥令嬢・八島多江子。謀略渦巻く戦時下の上海で、多江子が愛する運命の男たち。 昭和17年10月、八島財閥令嬢にして当代の人気画家・八島多江子は、戦時統制化の日本を離れ、上海にやってきた。そこで、招聘元である中日文化協会に潜入していた憲兵大尉・槙庸平から、民族資本家・夏方震に接近し、重慶に逃れた蒋介石政権と通じている証拠を探すように強要される。 「協力を断れば、8年前の事件の真相をマスコミに公表する」 8年前、多江子が夫・瑠偉とその愛人によって殺されかける有名な事件が起きた。愛人は取り調べ中に自殺し、瑠偉は証拠不十分で釈放されたものの、親元の伯爵家から除籍され、満州へ追われた。そして奇跡的に一命を取り留めた多江子は、スキャンダルを武器に人気画家へのし上がった。だが、その真相は、愛人と外地へ駆け落ちしようとした瑠偉を許せなかった多江子が、他殺に見せかけて自殺を図ったのだった。槙は何故か、その秘密を嗅ぎつけていた――。
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3.7原作者・原田マハが、山田洋次の映画を自らノベライズ! 奇跡のコラボ 「一晩で読んでしまった。 魔術にかかったみたいだ。 脱帽するしかない。」 ―-山田洋次監督 「人生で分からないことがあったら、映画を観ろ。答えはぜんぶ映画の中にある」 この映画には、人間や人生への愛が溢れている。 原作者・原田マハが、映画「キネマの神様」に感銘を受けて、みずからノベライズ! 壊れかけた小さな家族をつなぎとめたものは、映画だった――映画人の熱い想いと挑戦をを描いたヒューマンドラマ「キネマの神様」は、山田洋次監督の手で原作小説に大幅に手を加えられ、コロナ禍下で製作された渾身の名作。その映画に感銘を受けた原作者の原田マハが、映画を自らノベライズ。映画を愛する全ての人に捧げる物語。 ※この電子書籍は2021年10月に文藝春秋より刊行された単行本 「キネマの神様 ディレクターズ・カット」の文庫版を底本としています。
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3.5泉鏡花文学賞を受賞した傑作中篇集。 語り手の「私」が、自分の子供のころの母親の思い出を語りだす。と思いきや、突然思い出を断ち切るように、二十歳ごろのうらぶれた京都旅行の話が始まる。線路で泣いている仔犬を救おうとした話、田舎の郵便局で働く巨漢の元力士、千年前の源平時代の領主の話、裸の大将・山下清の話、そして行き着くのは百年前にハワイに移民した日本人の話――自在に空間と時間を往来する、「私」を巡る五つの物語。 タイトルになった〈往古来今〉とは、「綿々と続く時間の流れ。また、昔から今まで」を表す中国の四字熟語。時空がなだらかに転調していくこれまでのスタイルを踏襲しながらも、新しい挑戦に挑んだ意欲作である。 解説・金井美恵子
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4.3この著者にしか描けない、沖縄と美術の物語! 終戦後の沖縄。米軍の若き軍医・エドワードはある日、沖縄の画家たちが暮らす集落――ニシムイ美術村に行きつく。 警戒心を抱く画家たちだったが、自らもアートを愛するエドは、言葉、文化、何よりも立場の壁を越え、彼らと交流を深める。 だがそんな美しい日々に影が忍び寄る――。 実話をもとにした感動作! 「原田マハ氏は、小説家の優れた才能と人間的な温かさにより、どんなに善意の人間であっても、理解できない事柄があることを明らかにした。私は日本人が書いた沖縄をテーマとする小説で『太陽の棘』がいちばん好きだ。」 ――佐藤優(解説より)
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4.1小さな南の島に住むティオと出会った人々を中心に、つつましくも精神的には豊かな島の暮らしをさわやかに描く。 お父さんとティオが経営しているホテルに絵はがき屋さんがやってくる。島やホテルの風景の絵はがきをお客さんが買って手紙を出すと、もらった相手は、どうしてもこの景色をみたくなる。だから、このホテルに必ず人を連れてくるはがきなのだという。 この夢のような話を信じたティオに、絵ハガキ屋さんが最後におまけにくれた一枚とは? 花火で「空いっぱいの大きな絵」を描いた黒い鞄の男などの個性的な人々とティオとの出会いを通して、つつましさのなかに精神的な豊かさに溢れた島の暮らしを爽やかに、かつ鮮やかに描き出す連作短篇集。第41回小学館文学賞受賞した作品に、「海の向こうに帰った兵士たち」を加えた増補版。解説・神沢利子 ※この電子書籍は2010年11月に文藝春秋より刊行された増補版文庫を底本としています。
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