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縫箔の職人田毎はパーティでかつての恋人だった鶴子と再会した。かたくなに手仕事をつづける田毎と手広く事業を広げる鶴子。この二人の出逢いが悲劇へとつながる表題作「折鶴」。友禅差しの模様師脇田が旅先でふと聞いた新内がきっかけで、酒と女で身を持ちくずした名新内語りの末路を知る「忍火山恋唄」の直木賞候補作二篇に、「駆落」「角館にて」を収めた。自ら紋章上絵師という職を持つ筆者が、職人の世界に男と女の結びつきの不可解さをからませて描く好短篇集。
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Posted by ブクログ
まだよく理解していない作家。個人的には2冊目。
前回は玩具職人の薀蓄を絡めた殺人事件の推理という話だったが、こちらの短編ではなかなか事件らしい事件が起こらないので、読んでいく重心をどこに取れば良いのかなかなか悩む。
とはいえ、蒔絵師に浄瑠璃、染師、縫箔(ぬいはく)師などという、江戸の技術の職人の世界や古典芸能を軸足にしてるんだなというところはよくわかった。
4篇納められているが、真ん中2篇は結構印象は薄い。最近の小説に慣れすぎているので、専門知識と散文的な会話を元に、本当に純文学をやられるとついて行けずに「もう終わり?」となるのだな。落ちるポイントはわかりやすいけれども。
しかし、この本のメインは、やはり「忍火山恋唄」と「折鶴」であろう。ちゃんと(?)事件が起こるので、読みやすいし筋も置いやすいし、さらに現代である描写も十分。古典の素人なりについていける適当なペースもよろしい。あとで知ったが、両作とも直木賞候補なのね。ふむ。
速読にあまり向かないし、独特の会話の記述など、もう一冊買って読むかわからないけど、電子書籍で買って読むには、本作はちょうどいいんじゃないかね。
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