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Posted by ブクログ
短編小説。どの話も、男女のいろんな愛のカタチが切なく、そしてとても優しく描かれていた。
読み終わった後、じわーっと胸に暖かさが残る。それはどことなく月明かりのようなぼんやりとした暖かさにも似ていて、「月のしずく」っていうタイトルがとてもよく似合う本だと思った。
通勤中に電車で読んでいたのだけれど、どうしても涙をこらえられなくて、目に涙をいっぱいためながら本を読んでる変なひとになっちゃった。
失敗したっていい、どんな間違いをしたっていい、ちゃんと自分に見合う素晴らしいひとが身近にきっといて、その素晴らしさを拾い上げられるひとにならねば、と思わせられました。
全部好きだったけど、特に好きだったのはパリで出逢った画家の恋人が忘れられない女性のはなし。
「オルヴォワール」
美しい響き。フランス語の美しさを知っているからこそ、最後に交わすフランス語の別れの挨拶がとても切なく、潔く、美しく心に響きました。
Posted by ブクログ
浅田次郎さんの作品らしい7つの短編集。
ヤクザ、中国人、不器用な男や女が登場し、男と女の関係がまずある。
帯の題にもなっている「月のしずく」が一番だったかな。
美人で次々と男を替えるような女性リエが、金持ちで妻帯者の男性と関係を結び、赤ん坊が出来る。
当然の展開で、結局ケンカ別れになるが、たまたまその場面に出くわしたのが、中年の労務者辰夫。
女性を介抱し小汚ない自分の家に泊めてあげるが、それまで彼女と関係を持った男とは異なり、女性のことを考えて手を出さない。
彼女にとっては新鮮で、心が通うようにもなるが……。
不器用な男の辰夫は、実にいい味を出している。
彼女と関係を結ぶ男性とは真逆だ。
指名手配中のヤクザ岩井章次とその女菊枝、年下だが母親が菊枝のことを可愛がっていた関係で、幼い頃から面識のある和也との、不思議な生活を描く「銀色の雨」も良かった。
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小説・文芸
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