岩下尚史の作品一覧
「岩下尚史」の「大人のお作法(インターナショナル新書)」「花柳界の記憶 芸者論」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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Posted by ブクログ
「三島由紀夫の本」とでも言えば、高名な作家であった三島由紀夫が綴った何かであると思うであろう。が、本書は「三島由紀夫の本」とは呼び得るのだが、「“三島由紀夫”という筆名で作家活動をしていた平岡公威を知る2人の女性の回顧談を軸に展開する実録」というような内容なのだ。
平岡公威(ひらおかきみたけ)というのは三島由紀夫の本名である。本書に在る回顧談をしている女性達は、「身近に“三島由紀夫こと平岡公威”という人物」を知っていた。そしてこの本名の「公威」に因んで一方は「公威(こうい)さん」と、もう一方は「公ちゃん」と彼を呼んでいた。本書に在る回顧談の中でもそのように呼んでいる。
「“三島由紀夫こと平岡公
Posted by ブクログ
芸者=神代の時代の精神を具現化した存在 という起源論から始まり、常につきまとう性的サービスの提供者、下賤な職業、哀れな女達というステレオタイプに異を唱える。
宮尾文子の小説を読んでから、芸者の人生に圧倒されて興味を持っているが、美貌と芸と才覚にあふれた女性なら政界財界を手玉に大活躍したであろうし、そうでなければ借金や非人道的境遇で苦しんだだろう。
現代のアイドル文化などもこの芸者文化の末裔のような気がするが、フェミニズムの人達とは多分絶対折り合わないような論旨。
にもかかわらず、洗練の極みに至る女性らしさ、厳しい鍛錬、幾多の大物が妻にと求め、芸術の創造源となった芸者文化の魅力は人を惹き