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世にも奇妙な…
実際に世にも奇妙な物語で使われた「昨日公園」以外のお話も全て世にも奇妙な物語でした。
朱川さんの作品を初めて読みましたが他の本も読んでみたくなるようなワクワクする作品ばかりなのでオススメです。
Posted by ブクログ
短編5編収録の作品集。
最も印象に残った短編は「昨日公園」息子と遊んでいた父親が、子どもの頃時間を巻き戻し親友を助けようとした記憶を回想する短編です。
親友を救うため一途に行動し続ける少年の姿、悲しい決断、そしてラストたるや涙を流しそうになってしまいました。読み終えた時登場人物たちに対する愛しさと、切なさがこれ以上ないくらいこみあげてきました。名作の多い朱川さんの短編の中でも一・二を争う完成度の高さと切なさ、悲しくてだけど美しい短編だったと思います。
ホラー系の作品では「死者恋」もかなりの完成度です。朱川さんらしく人間のもつ歪んだ感情を見事に表現しています。朱川さんのホラーは血みどろの怖さではなく、心理的にひたひたと迫ってくる怖さだからか、怖さの中にも一種のスマートさも感じてしまいます。
「月の石」は切ない人間心理に迫りつつも、最後にほんの少しの救いがあり、いろいろな意味で心が救われた短編だったと思います。
「フクロウ男」はミステリ的な仕掛けもあり、主人公の歪んだ感情などの描き方も巧かったです。
「アイスマン」はノンコに惹かれる主人公の少し耽美的な描写が印象的でした。
朱川さんのデビュー作を含む初期の短編集ですが、それでいて完成度が非常に高く、デビュー当時から朱川さんの技術が卓越していたこと、そして朱川さんの作品の世界観や空気感というものが完成していたことが分かる短編集でした。
読み終えてからこの本のカバーを見ると、また感じてしまうものがありますね…
第42回オール讀物推理小説新人賞受賞作「フクロウ男」
日本推理作家協会賞短編部門候補作「死者恋」
Posted by ブクログ
文庫本になってすぐに読んだけど、
いまだにふと思い出して
読み返したくなるくらい、
郷愁を誘う作品。
この小説は短編集だけど、
最初に読んだ時は
そのバラエティーに富んだ
作品の完成度の高さに
ホンマに新人が書いたの?って
ビックリしたし、
妖しい世界観の冒頭から
一気に引き込まれました。
本書は朱川さんのデビュー作であり、
ちょっと不思議でどこか懐かしい
妖しい世界観の短編集が
五編集められています。
見せ物小屋で出会った不思議な少女との淡い恋心と
河童のミイラの謎…、
帰省先の神社で
少年が迷い込む異世界を
ノスタルジックかつ官能的に描いた
「アイスマン」
親友を事故で失ってしまった少年が
何度も過去に戻り、
彼を助けるために奔走する姿を描き
“世にも奇妙な物語”にて
実写化もされた名作
「昨日公園」
フクロウの化身に自らがなり、
都市伝説を作ることに溺れていく愚かな男の狂気を描いた
オール讀物推理小説新人賞受賞作の
「フクロウ男」、
今は亡き作家に恋をした
女たちの狂気を描いた
正統派ホラー
「死者恋」、
など
どれも甲乙付けがたいほど
完成度が高い作品ばかり。
この朱川さんという作家は
地味なんやけど、
淡々とした語り口調で
読者を引っ張りながら、
最後の最後で
物語をひっくり返すうな
オチが本当に上手いんです(≧∇≦)
そして全編を切なく貫くのは、
朱川さんの作品すべてに息ずく
「昭和の香り」であり、
昭和だからこその
おどろおどろしさなのです。
ホラーと言ってしまうと
敬遠する人もいるだろうし、
それで敬遠するには
本当に勿体無い作品なので、
ちょっとノスタルジックな
不思議で切ない話が好きなら、
(また妖しい江戸川乱歩の世界観が好きなら)
または昭和を感じたい人、
昭和の匂いに浸りたい人、
30代以上の人、
先入観抜きで
読んで欲しい作品です(^_^)v
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