「中上健次」おすすめ作品一覧

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作品一覧

2017/07/21更新

ユーザーレビュー

  • 岬

    震える文学。くすぶる地と血、そこから生まれる新たな生の漲りのような物語。

    どれも良かったが特に表題作『岬』は群を抜く。閉塞するような仕事と複雑な家族関係、土地のしがらみのなかで生きる主人公と、中盤の事件からラストにかけての言葉の奔流に呑まれそうになる。

    理解できたとは言いがたい、飲み下すので精一...続きを読む
  • 千年の愉楽
    ネットがこんなに発達していない時代、こういう本は読者一人一人の心の中の、誰とも共有されない深い深い部分にしまわれていたのじゃないかな。
    他人の感想が聞きたいし語り合いたい気持ちもするけれど、それをしてしまえば何かがすっと手の中から飛んで行ってしまいそう。
    だからどんなに狂おしく興奮した部分があったと...続きを読む
  • 日輪の翼
    携帯もなく、Nシステムもなく、駅の自動改札もなく、ソープがトルコだった昭和50年代を舞台にした神話のような小説。熊野の被差別部落の老婆達を盗難車の冷凍トレーラーに乗せて、路地の若衆が伊勢・一宮・諏訪・唐橋・青森・東京を巡る旅に出る。老婆たちは、行く先々の土地でトレーラーを駐車する場所を「路地」にして...続きを読む
  • 新装新版 十九歳の地図
    表題作、十九歳の地図について。
    素晴らしい読書体験だった。
    ここには、青春のただ中にいる一人の青年の、本当のことしか書かれていない。
    そう感じさせるのは、中上健次が、借り物の言葉ではなく自分の言葉で語っているからだろう。
    僕は、今日が19歳最後の夜。
    自分の、やりきれない十代の形にならない想いは、ち...続きを読む
  • 中上健次
    全集で難しいのは数多ある代表作の中から何を選ぶかということだろう。中上といえばよく引き合いに出されるのがアメリカ南部にある架空の地ヨクナパトーファ郡に起きた多くの人々と出来事を描いたウィリアム・フォークナーのヨクナパトーファ・サーガだが、中上がそのサーガの舞台としたのは、架空の場所ではなく彼の郷里で...続きを読む