中上健次の作品一覧
「中上健次」の「紀州 木の国・根の国物語」「異族」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
- 作者をフォローする
- フォローすると、この作者の新刊が配信された際に、お知らせします。
無料マンガ・ラノベなど、豊富なラインナップで201万冊以上配信中!
「中上健次」の「紀州 木の国・根の国物語」「異族」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
小説・文芸
小説・文芸
小説・文芸
小説・文芸
小説・文芸
小説・文芸
小説・文芸
小説・文芸
小説・文芸
小説・文芸
小説・文芸
Posted by ブクログ
・面白かった〜。
・すごい昔(子供の頃、と言っても良いかも)に読んで、今イチピンと来ていなかったのだけど、読み返して、こんなに面白いとは…となった。
・とにかく「怒り」の総量が現代の作品ではちょっとお目にかかれないくらい、と思った。「怒り」が作品にベースにある作品は今でももちろんあるけれど、量や質が桁違い。イメージとしてはでかい岩がゴロンとしてあるのではなくて、濃厚な霧の様にあたりに立ち込めている。そんな「怒り」。
・この「怒り」は歴史とも接続している。それこそ室町、江戸時代ぐらいからの連続性も感じる様な土着としての「怒り」。そういう歴史との連続性を感じる様な「怒り」って(何故か)今の作品から感じる事はほとんど無い(良いか悪いかは、分からない)。
・何か、圧巻、って感じだったな。
Posted by ブクログ
めっちゃ良かった!!
ずっと積読していて、今回が中上健次の作品読むの初めてだが、魅力に気づけた。
舞台は和歌山県南部、田舎の貧困が蔓延っている狭い集落が主な舞台。どうやら、いわゆる被差別部落を描いているそうなのだが、あまり部落の歴史に対して知識がなかったのでわからなかった。戦後の混乱期のことも結構出てくるので、そういう時代だったのかなあとか思ってしまった。まあ中上自身も、部落というものを解放しよう!みたいな社会的意義を小説内で表現したいのではないく、その部落で起きる物語や人間ドラマを描きたいのだと感じるが。
そんな集落では、戦後の混乱や貧困のせいで人間関係がドロドロだ。腹違いの兄弟がいるのは当たり前、父親が愛人を作ってほっぽり出したり、人が傷つくのをなんとも思ってなさそうな性格だったり、主人公も荒っぽく、現代の観点から見ると妻とかをボコボコにしてるシーンとかあって引いてしまう。
主人公は、そんな場所に生まれ、生まれてしまったがゆえにこの家族内の因縁や、ちゃんと愛してもらえなかったことを抱えて生きている。しかも、父親が全く尊敬できない人間なのに、自分も自分の母親のことも捨てたのに、そんな尊敬できない父親の血を引いておりカッとなると暴力的になってしまったりして自己嫌悪に陥ることなどが、この短編集の中で繰り返し描かれる。
この作品の登場人物、特に主人公は強く愛を求めている。誰かから本当に必要にされたかったということ、けどそれを過去の時点では、充分に満たしてくれる人がいなかったということ。それをそれぞれ抱えて生きており、だから衝突したり、暴力沙汰が起きたり、他人と完全に関係を回復できなかったりする。なんかそんな人間関係の生々しさと苦しさが、特に『岬』はすごい濃度で描かれており、圧倒された。