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古典確率では説明できない双子の相関やそれに関わる現象
斉藤勇魚と斉藤真魚。男女の双生児でともに二十歳の大学生。二人の人生は、年の離れた弟の誕生で一変した。 広島の大学に通う勇魚は親友に恋人を奪われ荒んだ日々を送り、北九州の実家で暮らす真魚も最愛の人に突然捨てられ世界に絶望する毎日。 そして二人は、奇しくもそれぞれの隣人との奇妙な交流に救いを求めていく……。 やがて気付いてしまった家族の真実。親子、恋人、親友――すべての日常が絶望と綯い交ぜとなった双子の青春の行き着く先とは? 大人になることの「痛み」をリアルに描き、第31回電撃小説大賞で《メディアワークス文庫賞》《川原礫賞》をW受賞した、ままならない愛と青春の物語。 -
あの日、タワマンで君と
かつてない、タワマン文学×恋愛ミステリ! 山下創一は配達員をしながら日々を食いつないでいる。ある日、高級レストランから料理を届ける仕事が入った。依頼人は六本木でもっとも高いタワーマンションの最上階に住む多和田という男で、創一が到着すると、強引に部屋に上がらせた。戸惑う創一だったが、窓の外に広がる地上47階の景色に心を奪われてしまう。さらに、そこに現れた人物に驚く。それは高校時代、密かに想いを寄せていた静香だった。リビングに入ってきた女は「玲良」と名乗り、多和田は自分の婚約者だと紹介した――。 配達員の登録番号「4443番」にちなみ「ヨミ」と名付けられた創一は、金を持て余している多和田の享楽的で奔放な言動に振り回されながらも、誘われるままタワマンに通う。やがて玲良との距離も縮まりだしたころ、多和田は唐突にヨミと自分の「入れ替わり」を提案した。この暮らしを、この景色を自分のものにできるならと交換生活を受けいれたヨミに、多和田は告げる。「約束してくれ。このタワマンから絶対に一歩も出ないこと」。そして、三人の関係は大きく歪み始めるのだった。 彼らのあいだに隠された秘密とは? 太陽にもっとも近い虚飾の密室で起きる恋愛ミステリ。 -
団地メシ!
ベストセラー『じい散歩』『団地のふたり』(ドラマでも評判!)の著者による、人生が愛おしくなる団地と散歩の物語!「ゆっくりでいいよ、わたしはいつも花の味方だよ」16歳の花は高校になじめず、ずっと休んでいる。そんなある日、母方のおばあちゃんのゆり(70歳)から、むかし住んでいた「つつじが丘の団地に行ってみたい」と言われ――そこからふたり(たまにいとこも参戦)は、つつじヶ丘、狛江、豊洲……といろいろな団地をのんびりめぐって、お寿司、蕎麦、カレー、ケーキ、ラムネなどおいしい御飯やスイーツを楽しむことに。花&ゆりの年の差コンビが、お互いを思いやりながら、ちいさな幸せをみつけていく。 -
交番相談員 百目鬼巴
交番相談員が見抜く、警察官たちの闇と罪。 2025年度最注目の連作ミステリ短編集! 警察を定年退職し、非常勤の「交番相談員」として働いている百目鬼巴(どうめき・ともえ)。 見た目は普通のおばさんで、性格も穏やかだが、彼女には妙な噂があった。 「彼女には県警本部の刑事部長でも頭があがらない」 「現役時代には、未解決事件の捜査にあたってほしい、と熱烈なお呼びが掛かっていた」 「なぜか科学捜査の知識も豊富に有している」 半信半疑で一緒に働いていた若手警察官は、 しかしすぐにその噂が真実であることを知る。 彼女は卓越した洞察力で、目の前で起こっていることの 真相・裏側を立ちどころに見抜いてしまうのだ――。 『教場』シリーズの著者であり、 当代きっての短編ミステリの名手による、 新「警察小説」シリーズ、開幕です! -
もの語る一手
将棋は、決断のゲームである。無数の選択肢から、一手を選ぶ。 将棋は、明快なゲームである。残酷なまでに白黒がはっきりとつく。 しかし、単純な「結果」にたどり着くまでの間に、無数の思いが凝縮されている。 だからこそ、将棋は物語の宝庫なのだーー。 超豪華執筆陣による「決断」をテーマにした傑作将棋小説アンソロジー。 青山美智子「授かり物」 「俺、東京に行く。漫画家になるんだ」 二十歳の天才棋士と同じ日に生まれた、平凡な我が子。初めて知る息子の夢に戸惑う芳枝だったが――。 葉真中顕「マルチンゲールの罠」 将棋の強さにだけは自信があった。 思い出話をきいてくれ。 あの日、俺は頼まれたんだ。 「天才」かもしれない少年を、この道場から追い出してほしいと――。 白井智之「誰も読めない」 名人戦、第五局。一日目の対局が終わり、ひと息ついた挑戦者が、 拉致された。連れ去った人物は、挑戦者に頼んだ。 ある殺人事件の犯人を見つけてほしい――、と。 橋本長道「なれなかった人」 元・天才棋士の青柳は、アマチュアとしてプロ棋戦を勝ち上がってきた段という男と対局する。彼は、青柳が三十年前に奨励会から蹴落とした相手だった。因縁の再戦を前に、二人がした約束とは。 貴志祐介「王手馬取り」 「両家の父が結婚式に来なかった」 井上家で未だに残る謎を解決するのは、元真剣師を名乗る老人で―― 芦沢央「おまえレベルの話はしてない(大島)」 奨励会員の息子を持つ男性が自己破産申請にやってきた。担当する弁護士の大島は自分も元奨励会員で事情もよく分かり、あと一歩のところまで順調に手続きが進んでいたが――。 綾崎隼「女の戰い」 「朱莉さんって銀みたいな人ですよね」 数少ない女性奨励会員として奮闘する倉科朱莉の、苦悩と成長の日々。 奥泉光「桂跳ね」 菅原香帆の日録に記された、将棋を通じた友との交歓の日々。 桂跳ねに込められた、友人の悲愴な決意とは。 -
悲母
天才少女はなぜマンションから転落したのか。 世田谷区のマンションから小学六年生の少女・青島まどかが転落し、意識不明の重体となった。そのニュースは、世間を震撼させる。 なぜなら彼女は、中学受験に向けた模試で全国1位を取り続ける天才少女だったからだ。事故か、あるいは受験生を狙った何者かによる犯行なのか。日ごろ、高慢な態度で周囲の反感を買っていたまどかを疎ましく思う人間は多く、彼女が所属する塾・新光学院の保護者たちは噂話に余念がない。 そんななか、唯一まどかの心の内を知る大学生チューターの玲奈は、保護者たちの言動に怒りを覚え、事件の真相を探る決意をする。塾の室長に睨まれながらも、まどかについての情報を収集する玲奈。やがて不審な行動をする保護者が目に着くようになる。 ある日、塾に刑事たちがやってきた。室長に跳ね返されるように出ていった彼らを、玲奈はこっそりと追う。次に刑事たちが向かった先は、新光学院の塾生が住むマンションだった――。 受験という、人生の転機に翻弄されるいくつもの家族と母たちの業。そしてその先にある再生の光を描き出す。家族に真に必要なものは何かを見つめる、中学受験ミステリー。 -
バックミラー
宝の持ち腐れのような袋小路に、僕はいた――。シニカルな笑いと冷徹な観察力で、都会の人々のままならぬ人生を写した、令和の《没落小説》、爆誕! 日常版「滅びの美学」――麻布競馬場推薦。 「宝の持ち腐れのような袋小路に、僕はいた。」 元ストーカーと暮らしながら他人のストーカーを覗き見る、落ち目のミュージシャン 極度の無駄嫌いで、ビジネスのため東京駅至近の高層マンションに住むM&A会社社長 緑豊かな公園前の低層マンション生活を送るも、突然樹木伐採が始まり困惑する女…… 麻布競馬場(作家)、 推薦!。 “日常版「滅びの美学」――極限まで乾燥したユーモアが、人生の空虚を容赦なく照らし出す。” シニカルな笑いと冷徹な観察力で、都会に生きる人々のままならぬ人生を写す、令和の《没落小説》爆誕! 『バックミラー』発売記念 著者コメント 初の短編集です。厳選した12作の中には、名刺がわりにしたい作品が幾つもある一方、「これは見られたくない」という、作家や人間の恥部そのものを表出させつつ、思わぬ角度から光を当ててくる作品もあり――。結果的に、代表作と思える一冊になりました。 -
〈秘密の階段建築社〉の事件簿
“ひらけごま”と唱えると現れる秘密の読書室や、秘密の花園に通じるドアが隠された柱時計。だれもが一度は夢見た仕掛けに特化した工務店〈秘密の階段建築社〉がテンペスト・ラージの家業だ。イリュージョニストとしてラスヴェガスで活躍していた彼女だったが、ある事故の責任をとらされて、サンフランシスコに帰郷せざるをえなくなり、この家業を手伝うことに。だがその初日、仕事先の古い屋敷の壁を崩したところ、そこから死体が見つかる騒ぎが……。ラージ家に伝わる、あの呪いと関係があるのか? 楽しい不思議が満載のシリーズ第1弾! -
絵馬と脅迫状
医者、患者、病気、医学部、医学研究、医療。 生まれてから死ぬまで、人は病院と医者から離れられない。 「医」と「病」をめぐる6篇の傑作短編小説集。 学生時代に自殺した親友と瓜二つの男が、新人医師として自分が勤務する病院で働きだした。以後、不可解な事件が頻発する。彼は誰なのか?(「「爪の伸びた遺体」」)著書はベストセラー、新聞の人生相談も好評、患者からの信頼も厚い女性精神科医のもとに「二度と人前に出られなくしてやる」と差出人不明の脅迫状が届いた(「悪いのはわたしか」 )。信心がまったくない医学信奉者の内科医が、病院の近所にある神社で同僚外科医の絵馬「手術が無事に終わりますように」を誤って割ってしまった。以降、降りかかる悲劇 (「絵馬」 )。突如として髪が増え始め、若返った元教員・泉宗一(68)の数奇な体験 (「リアル若返りの泉」)など全6篇。 -
探偵機械エキシマ
【人間は、馬鹿だ。ただの機械に、命のないモノに、自分の命を懸けてしまう。】 大学生の実沙は、「探偵の記録者」のアルバイトを教授から頼まれた。探偵事務所を訪ねると、そこにいたのは、AI探偵・エキシマと、エキシマにこき使われる助手・空木のコンビだった。どこか不自然な科学者の家、13年前の少年の死の謎を解こうとする容疑者の集まり、殺人犯が出歩く雪の夜道……。エキシマは、誰よりも早く殺人犯を見つけ出し、ある目的を達成しようとする。不自由な機械の体で犯人を探すエキシマ、彼女が唯一心を許す空木、そして「最悪の未来」を回避するために真相究明を急ぐ実沙の推理バトルが幕を開ける! -
しずかなパレード
私はあの人と付き合うとるとよ。 あの人を好いとると。 そう言い残して、一人の女が姿を消した。 失踪したのか、死亡したのか――。 圧倒的な「不在」がもたらす感情を炙り出す、 不穏でミステリアスな物語。 誰にでも自分だけの神様がいるのかもしれない。 だとすれば、その神様は私の味方であるはずだ。 東京から佐世保の和菓子店に嫁ぎ、娘を育てながら若女将として生きる、晶。誕生祝いの夜、夫から贈られたエルメスのバングルを手首に巻きながら、好きな人がいる、その人のところへ行くと告げ、いなくなった。残された夫・伸吾の怒りと嘆き、愛人・武藤の不審と自嘲、捨てられたと感じながら成長する娘・結生……。「不在」の12年間を、さまざまな視点から綴る長編小説。 -
つぎはぐ、さんかく
【選考員満場一致!第11回ポプラ社小説新人賞を受賞作、待望の文庫化!】 惣菜と珈琲のお店「△(さんかく)」を営むヒロは、晴太、蒼と三人兄弟だけで暮らしている。ヒロが美味しい惣菜を作り、晴太がコーヒーを淹れ、蒼は元気に中学校へ出かける。 しかしある日、蒼は卒業したら家を出たいと言い始める。ヒロは、激しく反発してしまうのだが、三人はそれぞれに複雑な事情を抱えていた― -
※個人の感想です
無責任な言葉とわかっていても、振り回されずにいられないのが私たち。切れ味抜群、なのに愉快でクセになる全4編。 ――― not for me(is myself) フィットネス系YouTubeチャンネル「かなめジム」を運営するインフルエンサー・かなめは、読者モデル時代の同期の穂乃花から、信者のような熱量のおかしい人がコメント欄にいるから気をつけた方がいい、と忠告を受ける。いつでも正直に、ただ、伝え方に気を配って、優しく明るく発信をしてきたのに……。 純粋に疑問なんだけど 大好きな小説の編集部から「ノンフィクション部門 ネットメディア班」に異動し、インフルエンサーの書籍を担当するようになった若手編集者の野村。異動後はじめて出版のオファーをしたYouTuber・はしゆりは破天荒で、彼女のやることなすことすべて、野村にはわけがわからない。 「なんで怒らないんですか?」 「世間ずれしていない関さんの新鮮な感覚が必要」。衛星放送の番組制作も手がけるNPOで契約職員として働く関は、いまの職場環境に満足している。四十にもなって専門技術もない「平凡な主婦」を重宝して、新たな仕事まで任せてくれるのだ。ところがインターンに来ている大学生の小田嶋さんは、まったく異なる思いを抱いているらしい。 人の整形にとやかく言う奴ら アイドルオーディション番組に参加して、ファイナル一歩手前で落ち、韓国の事務所を辞めて日本に戻ってきて五年。「ダンスクイーン」由良すみれは今、地元の学習塾で事務職をしている。普通の生活を取り戻せて本当に良かったし、同時に応援してくれたファンの人たち全員を今も愛している。愛と感謝を伝えるために残しているSNSアカウントに、この頃不穏な空気が漂い始めた。 -
舞踏会(乙女の本棚)
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 人気シリーズ「乙女の本棚」第44弾は、文豪・芥川龍之介×イラストレーター・Sakizoのコラボレーション! 小説としても画集としても楽しめる、魅惑の1冊。全イラスト描き下ろし。 「私は花火のことを考えていたのです。我々の生(ヴィ)のような花火のことを」 鹿鳴館で行われる舞踏会に初めて参加した明子。そこで彼女は、あるフランスの海軍将校に声をかけられる。 芥川龍之介の名作が、ロマンティックな世界観や装飾をあしらったデザインが好評を博すイラストレーター・Sakizoによって描かれる。名作文学と現代の美麗なイラストが融合した、珠玉のコラボレーション・シリーズ。 自分の本棚に飾っておきたい。大切なあの人にプレゼントしたい。そんな気持ちになる「乙女の本棚」シリーズの1冊。 -
CF
元総理への凶弾と宗教問題。 刊行時に予言的作品とメディアを揺るがせた超問題作! 書評続々掲載! 読売新聞、日本経済新聞、毎日新聞、産経新聞、共同通信、週刊文春、文學界etc. 脳が侵され、やがて全身が洗脳されていく。 人間とは、かくも弱い生き物なのか! (芳林堂書店高田馬場店 江連聡美) 超巨大企業・Central Factory(通称CF)は加害の責任、被害者の苦しみを取り除く「無化」を行い、人々を平穏な世へ導いてくれている。だが、人類最高のシステムに疑問を持つ男がひとり。男はCFへのテロを計画していた。なぜ男は夢の世界を壊そうとしているのか。その時、理想郷を壊されようとされている人々は……。予言的作品と話題を呼んだ物語が待望の文庫化。 -
砂男
ついに読める! 火村英生 幻の事件 都市伝説“砂男”を調べていた学者が刺殺された。 死体にはなぜか砂が撒かれていて……。 奇怪な殺人事件に火村とアリスが挑む表題作など、 これまで雑誌掲載のみとなっていた幻の〈火村シリーズ〉2作をはじめ、 〈江神シリーズ〉やノンシリーズの貴重な作品6編が一冊に! すべて単行本未収録。 江神二郎と火村英生が一冊で競演する、贅沢なミステリ作品集。 【目次】 女か猫か(☆) 推理研VSパズル研(☆) ミステリ作家とその弟子 海より深い川(★) 砂男(★) 小さな謎、解きます ☆……江神二郎シリーズ ★……火村英生シリーズ -
怪談禁事録 朝が来ない
禁忌を暴き、恐怖を浴びる! 見てはならぬモノ。行ってはならぬ場所。 禁忌には必ず隠された理由がある。それも恐ろしい理由が……。 ◆東北の寒村で年に一度山から下りてくる狐面の行列。訪いを受けた家は…「山からやって来るモノ」 ◆朝目覚めると娘の全身に無数の噛み傷。原因は一族の血筋に…?「狗神というもの」 ◆山陰地方の入山禁止の山。人を喰うバケモノが棲むと言うのだが、騙されて踏み入った少年は…「ころがりわらし」 ◆夜、海辺でキャンプをしていると、沖のほうから無人の小舟がやってきて…「舟葬」 ◆財布の中に突如現れ、忽然と消えた白い紙。翌日、彼女の世界は光を失ってしまい…「朝が来ない」 ◆夜、出かけて行く母と入れ違いに布団に入って来る老婆の歌う不気味な子守歌…「子守歌」 ◆古民家に使われていた立派な柱を新居に使ったところ起こる怪異。実はとんでもない曰くが…「大柱だけ残した」 ◆樹上で過ごすの恐怖の一夜。不気味な女が囁く「はむか、のむか」の意味とは…「サバイバルキャンプ」 他、著者渾身の取材による本能がアラートを発する最新最凶怪談全25話! -
慄く 最恐の書き下ろしアンソロジー
角川ホラー文庫30周年を記念し、最大の恐怖を詰め込んだアンソロジー、待望の第3弾。有栖川有栖×霧に閉じ込められた学生たちの悲劇。北沢陶×大阪の商家で聞こえる、恨めし気な声とは? 背筋×集められた怪談から導かれる真相。櫛木理宇×あなたを追いかける謎の男。貴志祐介×姉の自死を怪しむ妹と叔父の心理戦。恩田陸×車窓から見える看板が描き出す恐怖。本書でしか読めない、夢の競演。ホラーの真髄がここにある! 有栖川有栖「アイソレーテッド・サークル」 北沢陶「お家さん」 背筋「窓から出すヮ」 櫛木理宇「追われる男」 貴志祐介「猫のいる風景」 恩田陸「車窓」 -
夏の匂いがする
【電子版巻末には岩倉しおり先生によるカバー用写真をそのまま収録!】 恋とも友情とも言えない同性に強く焦がれる気持ちを描く、 少女たちのひと夏の物語――。 「制服を着ているときにしか聴こえない夏の音や、大人にも子供にも見えない夏の映像を、私たちはちゃんと日々感じながら生きていた。」 ――瑠璃色を着ていた 「ねえ白、人はみんな、半分で生まれてくるのかもしれない。そしてその半分を、必死で埋めようとしている。」 ――植物姉妹 ……ほか、R-18文学賞優秀賞を含む、初期短編五篇を収録。 著者自らそれぞれの作品コメントも書き下ろしたファン必携の一冊。 -
ミステリな建築 建築なミステリ
名探偵は「事件」の謎を解き明かし、 小説家は現場となった「建築」の謎を解く。 『グリーン家殺人事件』(ヴァン・ダイン)が書かれてから九十六年、『黒死館殺人事件』(小栗虫太郎)から九十年、『虚無への供物』(中井英夫)から六十年。いまでも謎解きのミステリは世界中で書かれ続けています。 ミステリの核となるトリックは、事件の舞台となった建築にこそ隠されています。 また、時代が移り変わる中で、春風のように颯爽と登場した近代建築の中にも多くの思念と謎が秘められています。 この本では、前半に「鹿鳴館」「中銀カプセルタワービル」「水晶宮」などの近代建築から建築に潜むミステリを読み、後半では『Yの悲劇』『ねじれた家』『悪魔が来りて笛を吹く』などの名作ミステリから近代建築を論じます。 本格ミステリ「建築探偵桜井京介の事件簿」シリーズなどで有名な、建築を愛する小説家・篠田真由美さんが紐解きます。 建築に潜むミステリを、ミステリの鍵となる建築を解き明かす一冊。 -
コージーボーイズ、あるいは消えた居酒屋の謎
昨日行った居酒屋が消えた? 引き出しのお金が四万七千円も増えていた? だれも死んでいないのに姉が四方八方に喪中はがきを送りつけていた? ミステリ談義の集まりにひとりゲストをお呼びして、毎回カフェ〈アンブル〉でゆるゆると行う推理合戦。それなりにみんながんばるのだけど、いつも謎を解き明かすのは店長の茶畑さんなのだった。──もっと気軽に謎解きを楽しみたいと思っていた皆さんへ贈る、ほがらかなパズル・ストーリー7編。期待の新鋭がデビューを果たした安楽椅子探偵シリーズ第1弾。/【目次】コージーボーイズ、あるいは消えた居酒屋の謎/コージーボーイズ、あるいはありえざるアレルギーの謎/コージーボーイズ、あるいはコーギー犬とトリカブトの謎/コージーボーイズ、あるいはロボットはなぜ壊される/コージーボーイズ、あるいは謎の喪中はがき/コージーボーイズ、あるいは見知らぬ十万円の謎/コージーボーイズ、あるいは郷土史症候群/単行本版あとがき/文庫版あとがき -
もしもわたしがあの子なら
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 平凡な自分にモヤモヤとした気持ちを抱えていた中学2年生のひとみは、交通事故に遭い、気づいた時にはクラス1の美少女で人気者のしずかになっていた。そしてしずかはクラス1の嫌われ者押川さんに、押川さんはひとみになっていて……。接点がなかったクラスメイト3名が入れ替わることで、他人の苦労や葛藤を知り、相手も自分も“ありのまま”を肯定できるようになる物語。第12回ポプラズッコケ文学新人賞大賞受賞作! -
神楽坂つきみ茶屋
★★★★★講談社文庫、2021年最初の勝負作★★★★★ 突然、事故死した両親に代わって、神楽坂の割烹「つきみ茶屋」を継ごうと決意する剣士。 幼馴染の翔太とワインバーへ改装しようと夢見るが、ある晩、翔太が代々伝わる“禁断の盃”で酒を飲んでしまう。 すると、豹変。 「おいおい、鮪の脂身なんざぁ、生で食ったら死ぬぜ!」 食べかけの大トロを窓から投げ捨て、見たこともない料理を作り出す。 これはまさか…江戸時代の料理!? なんと、翔太に江戸時代の料理人・玄の魂が憑いてしまったらしい! 果たして翔太は元に戻れるのか?そして「つきみ茶屋」の行方は――。 面白さ、天下一品!笑って泣ける絶品グルメ小説第1弾! ※シリーズ第2巻は2021年5月発売予定 -
だめになった僕
著者23年ぶりの書き下ろし長篇恋愛小説。 綾「私は初めて会った16年前から涼さんを愛し続けている」。涼「僕にかかわった者は、みんな死んでしまう。女も男も。僕が綾を愛しすぎているせいで」―― 音村綾(旧姓・上里)は30代半ば。現在は信州でペンション経営兼漫画家として活躍。夫・子ども・母と4人で暮している。 祥川涼。画家。40代後半。妻を失い、その後同棲していた女性とも別れ、現在は酒浸りの日々を送っている。 冒頭の「現在」では、綾のコミック発売記念サイン会のシーンの衝撃的事件から始まり、「1年前」「4年前」「8年前」「10年前」「12年前」「14年前」、そして二人が出会った「16年前」へと時をさかのぼり「現在」に戻る。謎とサスペンス、そしてストーカー小説の雰囲気も交えた〈究極の恋愛小説〉である。 この作品は、2001年に刊行された『もう切るわ』以来、23年ぶりの「書き下ろし」長篇! (底本 2024年10月発行作品) -
家族
動けなくなった家族は、誰が看るのですか? 自宅火災の跡から殺害された家族三人の遺体が出た。唯一生き残った長女は典型的なヤングケアラーだった。少子高齢化、認知症、貧困、格差、少年犯罪、教育――。日本が抱える問題は、すべて家族の問題につながっていく。いずれ誰もが直面する現実を描く問題作! 雑誌記者の笹山真由美は、若年性アルツハイマーを発症した父に付き添い病院を訪れた。彼女はその病院のICUで、頭に包帯が巻かれ、複数の管につながれた意識のない少女・美咲が流す涙を目撃する。美咲の家族は殺害され、自宅火災の焼け跡から遺体で発見されていた。事件を調べ始めた真由美は、美咲が典型的なヤングケアラーだったことを知る。重度の障害者の兄と認知症の祖母の面倒を、看護師の母にかわって一人で看ていた美咲が、衝動的に家族を殺して放火したと考える警察の見解に違和感を覚えた真由美が突き詰めた衝撃の真実とは……? -
悪霊物語(乙女の本棚)
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 人気シリーズ「乙女の本棚」第41弾は、文豪・江戸川乱歩×イラストレーター・粟木こぼねのコラボレーション! 小説としても画集としても楽しめる、魅惑の1冊。全イラスト描き下ろし。 目で見てはちっとも美しくないけれども、手でさわれば、たまらない美しさです。 小説家大江蘭堂は、取材のため人形師のアトリエに赴いた。そこでは怪しげな老人と、想像を遥かに超える作品たちが彼を待っていた。 江戸川乱歩の名作が、映画のワンシーンを切り取ったような美しさを持つ作品で人気を集めるイラストレーター・粟木こぼねによって描かれる。名作文学と現代の美麗なイラストが融合した、珠玉のコラボレーション・シリーズ。 自分の本棚に飾っておきたい。大切なあの人にプレゼントしたい。そんな気持ちになる「乙女の本棚」シリーズの1冊。 -
ひとでなし
作家人生の集大成 嫌な気分は何もかもノートにぶちまけて、言葉の部屋に閉じ込めなさい。 尊敬するセミ先生からそう教えられたのは、鬼村樹(イツキ)が小学五年生の梅雨時だった―― 「架空日記」を書きはじめた当初は、自分が書きつけたことばの持つ不思議な力に戸惑うばかりの樹だったが、やがて生きにくい現実にぶち当たるたびに、日記のなかに逃げ込み、日記のなかで生き延び、現実にあらがう術を身に着けていく。 そう、無力なイツキが、架空日記のなかでは、イッツキーにもなり、ニッキにもなり、イスキにもなり、タスキにもなり、さまざまな生を生き得るのだ。 より一層と酷薄さを増していく現実世界こそを、著者ならではのマジカルな言葉の力を駆使して「架空」に封じ込めようとする、文学的到達点。 -
その怪異はまだ読まれていません
わたしはこの本を書くために、3名の人物に取材をおこないました。 彼らの身の回りでは不気味な出来事が起きているそうです。 「ワニみたいな生き物」がいるという通報、見えない何者かに付け回され噛まれている女性、放課後の理科準備室で発見したつきのうらがわのほん、コックリさんが流行ったとある学校…… みなさんも彼らの話を一緒に聞いてあげてください。 【目次】 #1 マヨイガ人間 #2 下水道に棲む白い…… #3 皮膚の下のかみおとこ #4 つきのうらがわのほん #5 いたかもしれない弟 #6 やとのさたことくぬし #7 うしのくびとわたし -
飽くなき地景
土地開発と不動産事業で成り上がった昭和の旧華族、烏丸家。その嫡男として生まれた治道は、多数のビルを建て、東京の景観を変えていく家業に興味が持てず、祖父の誠一郎が所有する宝刀、一族の守り神でもある粟田口久国の「無銘」の美しさに幼いころから魅せられていた。家に伝わる宝を守り、文化に関わる仕事をしたいと志す治道だったが、祖父の死後、事業を推し進める父・道隆により、「無銘」が渋谷を根城にする愚連隊の手に渡ってしまう。治道は刀を取り戻すため、ある無謀な計画を実行に移すのだが……。やがて、オリンピック、高度経済成長と時代が進み、東京の景色が変貌するなか、その裏側で「無銘」にまつわる事件が巻き起こる。刀に隠された一族の秘密と愛憎を描く美と血のノワール。 -
アーセナルにおいでよ
スタートアップ企業を立ち上げようと奮闘する4人の訳アリな若者たち。 『バッテリー』『NO.6』から連なる、著者4年ぶりの現代青春小説! 若者たちに、生きていく武器をちゃんと身につけてもらいたい。 そういう思いを込めて書きました。――あさのあつこ 今、注目の起業家たちからも、絶賛のコメントが寄せられました! 「社会を変えるのは常にはみ出しものたちだ。生きづらさを武器に戦う若者たちの、起業物語」 ――家入一真(株式会社CAMPFIRE 代表取締役) 「僕も、自分たちで生み出した、眩いばかりの閃光に人生を変えられた一人。これは初期衝動からしか生まれない奇跡の軌跡!」 ――片石貴展(株式会社yutori代表取締役) 「高校生が挑む、自分たちの居場所革命! 正解のない時代に、生きる希望をくれる一冊」 ――福田恵里(SHE株式会社代表取締役/CEO・CCO) 【あらすじ】 「おれ、今度、起業するんだ」 幼馴染で初恋の相手・甲斐から突然呼び出された高校3年生の千香は、その文章力と思索力を見込まれ、スタートアップのメンバーとしてスカウトされた。会社の名前は「アーセナル」。“武器庫”を意味するという。容姿にコンプレックスを持つ千香。中学生で不登校になった甲斐。詐欺に巻き込まれて逮捕歴のある陽太。バツイチのコトリ。それぞれの痛みを抱えたメンバーたちは、起業という一つの目標に向かい、生きる「武器」を手に入れていく。 ネットの中傷、不登校、詐欺など学校や社会に馴染めずドロップアウトした4人の若者たち、彼らが起業という一つの目標に向かい、奮闘し、生きる「武器」を手に入れていく、まさに現代に求められる、青春小説の新たなる傑作です。 【著者プロフィール】あさの・あつこ 岡山県生まれ、在住。大学在学中より児童文学を書き始め、小学校講師ののち、1991年『ほたる館物語』で作家デビュー。97年『バッテリー』で第35回野間児童文芸賞、99年『バッテリーII』で第39回日本児童文学者協会賞、2005年『バッテリーI~VI』で第54回小学館児童出版文化賞、11年『たまゆら』で第18回島清恋愛文学賞を受賞。他の著書に『NO.6』『ランナー』『火群のごとく』『透き通った風が吹いて』『野火、奔る』など多数。児童文学から時代小説まで様々なジャンルの書き手として、幅広い世代に親しまれている。 -
僕たちの保存
メモリ16KBの青春がよみがえる。サブカル満載、大人のロードノベル 語り手“ゲンさん”「胃袋だけは十年前と同じで老けてないのかな」 年上の友人・武上さん「クラウドってのは、なんなの。なんか、たまに聞くけど」 その引きこもりの甥シンスケ「昭和のオタクは、足だけは丈夫なんです」 人気漫画家の亀谷さん「すごくいい話ですね」 ――新幹線、自転車、バス、テスラに乗って、おかしな一行は旅に出る。 震災被害者の形見のMSXパソコンが過去と現在をつなぎ、思いもよらぬ光が未来を照らす。 イーロン・マスクやホリエモンにはならなかった、あのとき無数にいた「僕たち」の物語。 千葉雅也氏推薦! 「何かが残る。残らないものもある。忘れられたものが回帰する。歴史とは、「どのように保存するかの歴史」だとも言えるし、文学もそのメディアのひとつだ。長嶋有の新作は、情報とモノの置き場が劇的に変わっていったこの約半世紀、すなわち「パソコン以後の世界」の本質を、静かに描き出そうとする。」 -
老いぼれを燃やせ
予言的ディストピア小説『侍女の物語』の著者が放つ辛辣なユーモア。老境の平穏からはほど遠く、未練と怒りまみれの高齢者らの紆余曲折を描く傑作短篇集! 「老いぼれを燃やせ」――老人ホームで暮らすウィルマは視力が衰え、幻覚症状が現れていた。踊り騒ぐ小さな人の群れが見えるのだ。ある日、米国の老人ホーム連続放火事件の報せが入る。やがて彼女の施設も暴徒に取り囲まれ……。「アルフィンランド」――ファンタジー小説シリーズで成功を収めたコンスタンスは、かつて恋人に酷く裏切られた経験があった。そんな彼女が仕組む復讐とは? 「蘇えりし者」「ダークレディ」とで三部作を成す。「岩のマットレス」――ヴァーナは退職後、北極圏クルーズ船で旅に出た。そこにいたのは、高校時代に彼女の人生を変えた男。これまで4人の夫を看取ってきた彼女は、ある計画を立て……。「フリーズドライ花婿」――インチキ骨董商のサムには妄想癖があった。自分が殺され女性医師に解剖されるところを思うと、心が癒やされるという。そんなサムがオークション用の倉庫で出くわしたものは? 人間心理の闇を見つめ、痛いほど的確に、強烈なユーモアをもって描き出す9つの作品を所収。予言的ディストピア小説『侍女の物語』の著者による傑作短篇集!