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遊園地に残されたカメラ、撮影現場から失踪した斬られ役、喫茶コーナーで倒れた記憶喪失の男――わずかな手がかりから人生の謎を解き明かし、ねじれた過去を修復するのが、思い出探偵社の仕事。京都府警の刑事だった実相浩二郎、元看護士の一ノ瀬由美、かつて両親を惨殺されたため心に傷を抱える橘佳菜子に、新メンバーを加えた探偵社の面々が繰り広げるハートフル・ミステリ。シリーズ第二弾。
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Posted by ブクログ
立て続けに1作目から読んだが、さらに面白かった。真君にムチャ苛付いたが、最後にはなるようになって、ちょっとあっさりしすぎた? また、私の住んでる街が登場して、ほんま珍しい~ 私には調べて欲しい思い出はないなあ・・・
京都思い出探偵シリーズ、第二弾。 単行本『思い出をなくした男』を改題。 まず、どうして改題したのかな、いいタイトルだったのに…と思いましたが、なるほど、かなりねじれて複雑なお話が多いように思いました。 1作目は、いわゆる“ええ話”と、探偵社のスタッフ自身の、過去を乗り越えるお話が多かった。 探し...続きを読む出された人たちも、会いたくないのは積極的な拒絶というより、“今さら”という戸惑いの方が多かったようです。 今作は、「思い出は誰にとっても良いというものではない」という事をあらためて突きつけられる事案だったり、依頼そのものが独りよがりなのではないかと思えたり。 または、探すべきか探さざるべきか、そこまで踏み込んでいいものか、と思えるものであったり。 思い出は本人だけのもの。 他の人間が捻じ曲げていいものではない。 そういうメッセージもありました。 依頼者の心に寄り添えなかったり、どちらサイドの立場に立つか迷ったり、調査員も人間。 役者としての活動に本腰を入れるために探偵社をやめた本郷のその後も描かれ、彼の補充人員として入ってきた医者の卵の平井真の成長と変化も描かれ、人生の彩り豊かです。 それにしても、人間の心の複雑さをあらためて感じさせられた思いです。 第一章 雨の日の来園者 第二章 大芝居を打つ男 第三章 歌声の向こう側に 第四章 思い出をなくした男
鏑木蓮さんは不思議な方だと思う。 ここまで人の心の描写に時間と 手間暇と言葉を尽くす作家を 私は他に知らない。 ひとりひとりがそれぞれに与えられた 立場や境遇の中で一生懸命に他人を励ます。 背負った…あるいは背負わされた過去に 時に心を揺さぶられながら、それでも 他人の心に寄り添い、自らもまた成...続きを読む長していく。 正解はない。正解は自分たちで作るものだ。 そんな実相の言葉が 過去や現在にとらわれるのではなく それもまた自分自身なのだと受け止めて よりよい未来へと踏み出すように励ます とびきりの応援歌のように聞こえる。 自分を励ます一番の方法は 誰かを励まそうと努力することである。 ここ近年の暮らしの中で この言葉が持つ意味は 全身でわかるような気持ちになっている。 思い出探偵はまだ続くようだ。 もっともっと彼らを見ていたい。
鏑木蓮の連作ミステリ作品『ねじれた過去 京都思い出探偵ファイル』を読みました。 『見えない轍 心療内科医・本宮慶太郎の事件カルテ』、『喪失』に続き、鏑木蓮の作品です。 -----story------------- 遊園地に残されたカメラ、撮影現場から失踪した斬られ役、喫茶コーナーで倒れた記憶喪失...続きを読むの男――わずかな手がかりから人生の謎を解き明かし、ねじれた過去を修復するのが、思い出探偵社の仕事。 京都府警の刑事だった実相浩二郎、元看護士の一ノ瀬由美、かつて両親を惨殺されたため心に傷を抱える橘佳菜子に、新メンバーを加えた探偵社の面々が繰り広げるハートフル・ミステリ。 シリーズ第二弾。 ----------------------- 2011年(平成23年)に刊行された『思い出をなくした男』を改題して、2013年(平成25年)文庫化された京都思い出探偵ファイルシリーズの第2作です。 ■プロローグ ■第一章 雨の日の来園者 ■第二章 大芝居を打つ男 ■第三章 歌声の向こう側に ■第四章 思い出をなくした男 ■エピローグ 思い出は人を幸せにも不幸にもする――京都府警元刑事が始めた「思い出探偵社」をめぐる、切なくて懐かしいハートフルミステリ第2弾。 前作から2年後の設定のようですね……一ノ瀬由美がテレビに出演するようになり、良い意味でも悪い意味でも存在感を増し、新メンバで医師免許を持つ平井真は心に問題を抱えており、気遣いのない言動で周囲を振り回して、チームワークがバラバラという状態での思い出探し、、、 そんな中で心を奪われたのは、遊園地に残されたフィルム付カメラに写された人物を探す『第一章 雨の日の来園者』と、撮影現場から逃げ出した斬られ役を探す『第二章 大芝居を打つ男』ですね……他の作品も好感は持てるのですが、由美や真の存在感が大きく、その分ギスギス感が強くて、嫌な雰囲気の印象が強かったですね。 それぞれの思いがぶつかり合って和が乱れ、「思い出探偵社」は不穏な感じ……このままチームワークが回復してくれないと、なんだか読みづらいな と思いつつも、この後の展開が気になります、、、 京都思い出探偵ファイルシリーズの続篇、機会があれば読みたいですね。
思い出探偵の続編 前作同様、短編連作ストーリとなっています。 前作から2年後が描かれています。 前作のエピソードも出てくるので、順番に読みましょう。 本作は、前作に比べて、ちょっと複雑。 イラつく人物も出てきて(笑)、さらに深み?が増してます。 ■雨の日の来園者 雨の遊園地で置き忘れた使い捨てカメ...続きを読むラに写っていた男の子を探すというもの。 写真の背景から、男の子を探していきます。 明らかになる家族の姿 ■大芝居を打つ男 前作で俳優業に専念するために、探偵をやめた雄高。 時代劇の撮影中に失踪した先輩の男の行方を、追います。その真相と、過去にあったものとは.. ■歌声の向こう側に 喫茶店を営む男から、昔、歌声喫茶で知り合った女性を探してほしいとの依頼。 その依頼を受けたのが佳菜子と新人の医師免許をもつ新人の真。 この真の振る舞いがいろいろ問題あり。イラつきます(笑) しかし、その過去の思い出を明らかにしていくとともに、真の活躍もあって依頼を対応していきます。 ■思い出をなくした男 記憶喪失になった男の過去というかその人自身を明らかにするというもの。 依頼人の女の気持ちはわかるけど、共感はできないなぁ。 ということで、本作も楽しめました。 お勧めです。 順番に読みましょう!
シリーズ2作目。 1作目に比べると気分爽快感は少なく、重たかった。それぞれに思いがあって、依頼者の満足=関係者の満足とはならないからなかなか難しい。 気分が合わなかったのか、読みながら探偵社メンバーや新しく加入した真、依頼人に苛立ちを覚えることも多々あり。浩二郎のみ安定してた。。
シリーズ2作目。 前作から2年後位の設定で、雄高の代わりに新たなメンバー真が加わっている。 由美がテレビの人生相談コーナーに出演するようになっていたりと、1作目とは状況も大分変化がみられます。 前作から思っていたのですがどうも由美が嫌いだ。 自分が女性だからかもしれませんが。 シリーズは今後もまだ...続きを読む続きそうな雰囲気ですね。 今回一番印象的だったのは、余命3ヶ月の身体でエールを送る挑戦を続ける婦人。 浩二郎の「できないことを数えず、できることをゆっくり徐々に増やす」という言葉が胸に響きます。
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