黒百合

黒百合

小説・文芸
621円 (税込)

3pt

昭和27年の夏休み。14歳だった「私」こと進と一彦は、六甲山にあるヒョウタン池のほとりで、不思議な雰囲気を纏った同い年の少女と出会う。池の精を名乗ったその香という少女は、近隣の事業家・倉沢家の娘だった。三人は出会った翌日からピクニックや山登りを通して親交を深めてゆく。自然の中で育まれる少年少女の淡い恋模様を軸に、昭和10年のベルリン、昭和15年の阪神間を経由して、物語は徐々にその相貌を明らかにしてゆく。そして、最後のピースが嵌るとき、あらゆる読者の想像を超える驚愕の真相が描かれる。数々の佳品をものした才人による、工芸品のように繊細な傑作ミステリ。/解説=戸川安宣

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黒百合 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    14才の少年少女のひと夏の恋物語…と思いきや伏線とミスリードだらけですっかり騙されました。
    二本立ての映画を観た感じ。

    多島作品は初めて。ほかも読んでみたいな。でもこの作品が最後なんですね。失踪されてるって知って、また驚きました。

    0
    2023年04月23日

    Posted by ブクログ

    信頼できる読書家さんの感想を以前に読み、またある時行きつけの書店でもずらりと棚に並べられた推し作品になっていたこともあり、ずっと読みたかった一冊。
    いや、みごとに騙されました。途中で見抜けたと思いこみいい気になって読んでいたら、最後まさかの事実関係の語りから真相の絵がすべて鮮やかに浮かび上がった時には「うわぁ」と声を上げてしまった。幾重にも広がる人間関係が持った接点でこんなことができるとは。登場する女性達それぞれに意味深な雰囲気があること、語りの3人がそれぞれうまく役割を果たしていること-戦後の14才の夏を振り返ってその時の心情のママのように語る男性、WWII直前のベルリン出張中のビジネスマン、太平洋戦争中の女学生との「ママゴトのような交際」を語る電車の運転手-。特に少年の視点の語りが大部を占めるためか、ミステリのようで青春小説のような不思議な世界にもなっている。単調ながら綺麗で品を失わない文章も魅力的だった。本作脱稿後行方不明となったとのことだが、著者には是非もっと多くの作品を描いて欲しかった。

    0
    2021年02月10日

    Posted by ブクログ

    流れていく時間と丁寧な文体はミステリーを感じさせないほど文学的でとても心地良い作品だったが、それ故に終盤には少し驚いた

    0
    2026年02月18日

    Posted by ブクログ

    多島斗志之の長篇ミステリ作品『黒百合(英題:a Black Lily)』を読みました。
    多島斗志之の作品を読むのは初めてですね。

    -----story-------------
    「六甲山に小さな別荘があるんだ。きみと同い年のひとり息子がいるので、きっといい遊び相手になる。一彦という名前だ」
    父の古い友人である浅木さんに招かれた私は、別荘に到着した翌日、一彦とともに向かったヒョウタン池でひとりの少女に出会う。
    夏休みの宿題、ハイキング、次第に育まれる淡い恋、そして死。
    1952年夏、六甲の避暑地でかけがえのない時間を過ごす少年たちを瑞々しい筆致で描き、文芸とミステリの融合を果たした傑作長編。才人が到達した瞠目の地平!

    *第1位『『ミステリが読みたい!2010年版』国内篇サプライズ部門
    *第2位『ミステリが読みたい!2010年版』国内篇ナラティヴ部門
    *第4位『ミステリが読みたい!2010年版』国内篇総合部門
    *第7位『このミステリーがすごい!2009年版』/国内編
    *第7位 CSミステリチャンネル「闘うベストテン2008」/国内部門
    *第8位『週刊文春』「2008ミステリーベスト10」/国内部門
    *第8位『ミステリが読みたい!2011年版』ゼロ年代ミステリベスト・ランキング国内篇
    -----------------------

    2008年(平成20)に刊行された作品です。

     ■Ⅰ 六甲山 1952年夏①
     ■Ⅱ 相田真千子 昭和10年
     ■Ⅲ 六甲山 1952年夏②
     ■Ⅳ 倉沢日登美 昭和15~20年
     ■Ⅴ 六甲山 1952年夏③
     ■Ⅵ  ………… 昭和27年
     ■Ⅶ 六甲山 1952年夏④
     ■解説 作者渾身の一作 戸川安宣

    六甲の山中にある、父の旧友の別荘に招かれた14歳の私は、その家の息子で同い年の一彦とともに向かった池のほとりで、不思議な少女・香と出会った……夏休みの宿題のスケッチ、ハイキング、育まれる淡い恋、身近な人物の謎めいた死──1952年夏、六甲の避暑地でかけがえのない時間を過ごす少年ふたりと少女の姿を瑞々しい筆致で描き、文芸とミステリの融合を果たした傑作長編。

    物語の最後にすべてのピースがはまったときの衝撃……心地よく騙されましたねー 読後におーっ、そういうことか! という感じで、Ⅱ章、Ⅳ章、Ⅵ章を読み返してしまいました、、、

    叙述と伏線が巧妙な好みのタイプの叙述トリックだったし、14歳の少年少女の成長を描いた好みのタイプの青春小説でもあったので、愉しく読めました……機会があれば、多島斗志之の他の作品も読んでみたいですね。

    0
    2025年08月10日

    Posted by ブクログ

    今回はとりわけ自分の勘の鈍さが浮き彫りになったと感じてます。昭和何年と西暦がよく分からないので時系列の困惑が最初にありました。それが解決した後においてもこのトリックに気づくのにラグが生じていたと思います。
    単純に3人の恋模様だけでは終わらない複雑さと我々のちょっとした先入観を利用したミステリーは他には味わえない深みがありました。

    0
    2025年06月13日

    Posted by ブクログ

     最初は少年少女の淡い恋愛模様と随所に挟まれる過去のパートの繋がりが分からず「読み物として面白いけどどこがミステリーなんだろう?」と訝しげに読みつつ、最後にようやく「あ、これは紛れもないミステリーだ。」という風に驚かされた。思った以上に複雑だったのでまた再読したい。

    0
    2025年03月23日

    Posted by ブクログ

    多島斗志之さんのミステリー『黒百合』
    難しかったーッ(^^;;
    『ラスト五ページの衝撃』?!
    私の場合、わからない事が衝撃だったーッ(笑)
    難しいよ、と聞いていた
    伏線がわからない人はそのままの小説だと思うだろう、と聞いていた
    時代が前後して時系列がわかりにくいので、負けてなるものか!とメモをとりながら読んだのだが。。。

    誰が宝急電鉄の車掌だった?
    ここが一番のポイントだよねー!
    どうしてみんな足を引きずっている?

    わからなくてネタバレを検索した
    人物相関図も見た
    だがいまいちピンと来ない
    ミスリードが多い
    ダミーもいる
    タイトルの意味はわかった
    再読すれば違うはず
    わかっていて読むとまた違うだろう
    でも、この落ち着いた読み心地は好きなんだよね
    少年少女の爽やかな六甲での淡い夏恋物語も良かった
    好きなのにわからなかった、と複雑な気持ちにさせられた作品だった

    0
    2023年04月22日

    Posted by ブクログ

    最後に謎解きで解説してくれないスタイル。
    というわけで、読み直すというほどでもないけど、えーっと、結論としてはどうなん?と振り返る必要はあるかな。賢い人は要らないかもだけど。
    と言ってもめっちゃ難しいことはないので、ちょっとした頭の体操という感じかな。たまにはこういうのも良いか。
    一番のポイントはやっぱおばさんなんかなー。しかしバレないとかあるんかな。いやしかし。
    とかなんとか妄想するのもいとおかし。

    0
    2022年04月28日

    Posted by ブクログ

    読みやすくて、甘酸っぱい恋物語もよかった笑
    途中描かれたあの人は、のちの物語のあの人?って繋がりがみえてくるのがいいよね。
    でももう少し頭の整理必要みたい、、すっきりしたようですっきりしてない部分が残ってるよ〜
    ーーー
    ちょっと解説みて、震えてる。え、あれもこれも全部繋がってたなんて!!
    考え始めたら興奮して眠れなくなったくらい上手い!!
    星もひとつ増やした笑 もっかい読み直そ

    0
    2021年11月08日

    Posted by ブクログ

    帯に"騙される率100%"とか書いてるものだから、かなり身構えてワクワクしながら読んだ。確かに驚く展開ではあったけど、スッキリするようなどんでん返しではなく、そこまでカタルシスは得られなかった。何も知らない方が良かったかな。
    文芸とミステリの融合という売り文句の通り、ミステリ的な快楽は弱めという所も影響してか、なんだか中途半端な印象を受けた。

    0
    2026年08月26日

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