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地方に暮らす仲良し5人組は高校卒業と同時にそれぞれの道へ。ライターとなるが挫折して地元に帰ってきた志津。母の言いなりで市役所に勤務した万里奈。奔放な美人で不倫の日々をブログに綴る理恵。三人の子供を育てながらネット中毒となった法子。そして、受験に失敗し孤独を感じていた三千花はバラバラ死体で発見される。「彼女に何があったのか?」女たちの苦しみと絶望を描く、著者渾身の書下ろし長編!
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Posted by ブクログ
ジャケ借りしたらその中身とのギャップに戦慄した… 高校の仲良し5人組、卒業後にその内の1人 三千花が残虐な事件に巻き込まれて殺されてしまう それから16年後 ライターになった志津が三千花に何があったのか、旧友と再会して事件を紐解いていく という話 なんかもう、女の暗くて黒い感情が詰まっていた本だっ...続きを読むた でも程度の差はあれど、どの感情に対しても「分かる…」って思ってしまった 嫉妬と羨望は紙一重だし、潜在的なコンプレックスゆえの見栄も張るし、リターンがないものは無意味というのも頷けるし、こびりつくような寂しさにも覚えがある 三千花が死んだのは自分のせい、という罪の意識をみんなそれぞれ抱えていたけど私は仕方ないんじゃないかと思っちゃった 高校を卒業したての19歳、新しいコミュニティに行けば新しい人間関係の中での生活がメインになって過去のコミュニティの人とは疎遠になるのは普通だと思う 友達よりも恋人を優先しちゃうのもあるあるだし、本にもあった通りお互い様だと。 でも三千花は受験に失敗してバイトを転々としていたから新しいコミュニティで友達ができなくて、ずっと楽しかった高校時代にしがみついて寂しかったんだよなあ 寂しさといえば、三千花以外の登場人物みんなもそれぞれ寂しさを抱えてるんだよね で、それを男や不倫やネット依存や友達への執着で誤魔化そうとするっていう… 寂しさを埋めるものがもっと健全なものだったら良かったのにね
16/11/21 装丁は可愛らしくて、でもちょっと不気味というか不穏なかんじを発してて、そしたら中身もそんなかんじでした。 湊かなえの『贖罪』ぽいかなあ。 ・今日のことをこの先何度でも思い出すだろう。 そんな未来をこの時あたしは予感していた。(P10)
5人の友情は永遠と誓い、地方の高校を卒業した女子高校生たち。5人はそれぞれの道に進むが、その中のひとり三千花がバラバラ死体で発見される。大学を卒業後ライターになり、失意ののちに地元に帰ってきた志津は、三千花に何があったのかをルポに纏めたいと思い、事件の16年後、当時の友人たちを訪ね取材を開始するが・...続きを読む・・
高校時代の仲良し4人の女子の卒業式の後からスタートし 一人の子が、遺体で見つかった事件から物語は始まる。 寂しい気持ち、このままこの狭い世界に閉じ込められて何処にも出ていけないんじゃないかと思う気持ち、こうなるはずじゃなかったのに未来が変わってしまったこと、幸福を手に入れたと思ったはずなのに こころ...続きを読むが満たされないでいること、母の呪縛から逃れなれないでいること それぞれの「彼女」の人には見せない人間の面が赤裸々に描かれている作品だった。 自分もある時まで 私は、へらへらして寂しくて仕方なかった。あえて笑をとりながらも何処にも身を置けなかった。 でも、ある時から あ友人がずっとそばにいてくれることに気がついて寂しいと感じなくなった。 いつも会えるわけでもない。 だけど、彼女が居てくれるそれだけで一人じゃないんだなって思えることが何よりも1番の私の宝だと思う。
仲良し5人が高校を卒業する。衝撃敵な事件から始まり、それについて何が起こったのか、どうして起きたのだろうかと思っても、知りたくない、知ろうとしない。卒業するとあんなにいつまでも友情みたいなことを言っていながら、疎遠になる。でも、志津は
あらすじを読んで謎解きものかと思ったが違った。やっぱり吉川トリコが描くのは、女たちの心の深淵だ。 高校時代の仲良し5人組。 「銀チョコラバーズ」とチーム名をつけて、くっつき合って笑い合って「5人揃えば最高で最強」だと信じていた。きっと誰もが経験したことがある、輝きに満ちた怖いもの知らずの日々。 ...続きを読む卒業から2年後、仲間の一人がバラバラ死体で発見され、彼女の死にそれぞれが罪の意識を抱えながら16年の月日を経て、4人は再会する。 「本当に知りたいことのほとんどを私たちは卒業してから学ぶことになる。多くの場合、その学習には痛みを伴う。時には大きな喪失が要らないおまけのようについてくる。」p156 「どこからが自分でどこからが相手なのかもわからなくなるぐらい同じ温度でひとかたまりになっていたあの春は、もう二度と戻らないのだ」p197 それぞれの道に進む中で、もはや彼女たちは(私たちは)あの時の少女のままではいられない。 けれど、自分が「あの春」からどれくらい遠くまで行けたか、あるいは未だ辿り着けないでいるのか、比較し意識し続けるのは、常に「あの春」を共に過ごした友人たちの存在だ。 「私ね、思うんだけど、友だちって密に連絡をとりあって、ずっとそばにいればいいってもんでもないんじゃないかな。若い時はさびしさに負けてわからなかったけど、いまならわかる。どっかで無事に生きててくれるだけでいいなって。」p290 相手を傷つけ、自分も傷つくような、未熟で剥き出しの人間関係の中で出会ったからこそ、かけがえのない存在。 過去を振り返る作業は、痛みと後悔と身勝手な自己欺瞞とに満ちて、全編通して息苦しい。
昔は仲の良かった同級生も月日が経つとともに大きく変化していくよなぁ。 違って当たり前と思っておかないと、数十年経ってから会ったりできないかもしれない。
仲良し“だった”女子5人組。 こんなにも複雑で、 だけどこんなにも繊細で。 女同士ってこんなにも厄介な関係だと まざまざと見せつけられた感じ。 とにかく一番不気味だったのが法子。 彼女の異常に粘着質な執着心が恐ろしい。
女子高生5人は「あたしたち最高」の関係だった。だが、制服を脱ぎ捨てた時から変わってしまう。田舎過ぎず都会過ぎないそこに残った者、出て言った者。もう、高校生の時のように無邪気なだけではいられなくなる。そして、20歳で三代花は殺された。16年後に地元に戻ってきたライターの志津は、三代花が殺されたころの事...続きを読むを友達に聞こうとする。でもそれは開けてはいけない「パンドラの箱」だった。「最高の関係」だった友達へのねじ曲がった感情。もう、重なる事も無い友情。三代花の抱えていた閉塞感。もうあの友情に「光」は当たらない。
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