うたかたの彼

うたかたの彼

587円 (税込)

2pt

3.5

波多野一人、通称・ヒトリ。誰もが彼に、ひとときの恋をする――。恋に不器用な大人の女性に贈る、甘くて苦い恋愛小説集。「デリバリーサンタクロース」/三十代前半・女性ライター。クリスマスを間近に控えたある日、編集者から渡されたいかがわしげなチラシ。URLにアクセスしてみると、ずらり並んだ若い男たちの中に、かつてのクラスメイト――波多野一人の名前があった。「漂泊シャネル」/二十代半ば・OL。お金もないのに靴を買ってしまった帰り道、犬猫でも拾うような気軽さで、シャネルを背負った男の子を拾った。「東京タイガーリリー」/女子中学生。渋谷ハチ公前。混雑と暑さにうんざりしていたあたしの前に、魔法みたいにそいつは現れた。「ウェンディ、ウェンズデイ」/三十代後半・専業主婦。水曜日。夫と子どもたちを送り出すと、ランチバッグにお弁当を詰めて、あの場所へ向かう。渋谷の路地裏に存在するネバーランドへ――。「ティンカーベルは100万回死ぬ」/義理の妹。「ずっとおまえがほしかった」。あたしの目を見てヒトリが言う。なんべんもくりかえしみた夢。もういいよ。もういやだ。こんなのもう、だれか鋏で断ち切って――。「屋根裏のピーターパン」/波多野一人。部屋の外に置かれていたとんでもなく物騒なブツを前におれは途方に暮れる。「まじかよ」――いまに限らずもうずっと、おれは途方に暮れているんだ。 「東京ネバーランド」改題。

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うたかたの彼 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    さくっと読める短編集。恋愛…というより一人の男を巡る備忘録みたいな読み物でした
    作者さんの本初めて読みましたが、表現や比喩がするする~っと胸に入っていく感じ。自分好みでした。2012年あたりの時勢!懐かしいー!とにっこりしました

    0
    2023年07月06日

    Posted by ブクログ

    女の子を魅了してやまない「ヒトリ」と、彼と出会った女の子たちの短編集。

    個人的には「漂泊シャネル」が1番好きでした。自分は食費や交通費などの生活を楽にする部分を節約できない性分なので、食費を削って靴やバッグを買うナオさんや世の女性はすごいなと思ってしまいました。さらっと出て行ってしまうのは寂しいけ

    0
    2016年01月04日

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