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Posted by ブクログ
史実では、スコットランド王ダンカンを、妻にそそのかされて殺害し王位を簒奪したとされるマクベスを主人公とする本作は、その野望によって手にした束の間の栄華と、やがて破滅へと転落していく姿が、日本で古くから語られてきた「栄枯盛衰」や権勢の儚さと深く通じるものがあり、一気に読み進めることができた。
物語の構図は『リチャード三世』にも近い。しかし、マクベス自身はリチャード三世のように権謀術数に長けた人物として描かれているわけではない。むしろ、王位簒奪という罪に苦しみ、良心の呵責に苛まれる人物として描かれている点が印象的であった。権力への執着も、彼自身の純粋な野心というよりは、妻に鼓舞され、追い立てられた末の選択であったように思われる。その意味で、彼はシェイクスピア作品にしばしば見られる理想的で強靱な男性像とは、むしろ距離のある人物として描かれているのではないだろうか。
また、本作を読んでいて興味深かったのは、男性が権力や名誉を追い求める背景には、しばしば伴侶である女性からの期待や圧力が存在するという構図である。もちろん、すべての男性や女性に当てはまるわけではないが、マクベスの悲劇は、男性が自らの本心ではなく、他者から求められる「理想の男性像」に自らを重ねようとした結果として生まれた悲劇とも読める。その意味で、本作は権力の悲劇であると同時に、人間が他者の期待に応えようとすることの危うさを描いた作品でもあるように感じた。
Posted by ブクログ
★4。
「メタルマクベス」と「蜘蛛巣城」のおかげで筋は知ってたけど、改めて戯曲読むと新鮮に面白かったなー。後半の、マクダフ夫人と子の場面、マクダフとマルコムの場面とかは面白そうなので映像で見るの楽しみ。
レディマクベスの死にさらっとしか触れられてなかったのが意外だった。でもこれだけさらっとだと膨らませる余地あるから、かえって色んなバージョンが作りやすいのかなーとも思うね。
新潮文庫版を読んだのだけど、中村保男さんの解説が興味深かったな。その前の福田つねなりさんのもそうだけど、ハムレットとの対比について書かれててなるほどーだった。テナントさんファンは脳裏に思い描きながら読めるからこれわかりやすくてよい。映像楽しみだー!
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