【感想・ネタバレ】マクベスのレビュー

あらすじ

かねてから、心の底では王位を望んでいたスコットランドの武将マクベスは、荒野で出会った三人の魔女の奇怪な予言と激しく意志的な夫人の教唆により野心を実行に移していく。王ダンカンを自分の城で暗殺し王位を奪ったマクベスは、その王位を失うことへの不安から次々と血に染まった手で罪を重ねていく……。シェイクスピア四大悲劇中でも最も密度の高い凝集力をもつ作品である。

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ

猫町読書会のシェイクスピア読書会の課題図書なので読んだ。
強いの武将なのにすぐに占いを信じてしまうマクベス。
亡霊が見えてしまうシーンが面白かった。
実際のお芝居を観たくなった。

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2025年10月26日

Posted by ブクログ

自業自得のお手本のような悲劇、故に時代を超えても楽しめる一冊した。
少し台本の様な文章は詳細が省かれているような書き方も相まって、読んでいるのに観劇している気分になれました!
脳内で勝手に宝塚歌劇団で再生してしまいました!

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2023年08月17日

Posted by ブクログ

近代の物語が進化し過ぎてて、新しい発見は無いものの、言葉の言い回しが渋くて面白い。
言い回しが難しくて読みにくいが、長さ的には短いので取っ付きやすいと思う。

王国っていう舞台設定は個人的に興味無いので、
没入感を持って読むことが出来なかったな…。

マクベス夫人が怖すぎる。
一番野心に駆られていたのは彼女でしょう笑

YouTubeで解説の動画みます。

追記
Youtubeで中田敦彦さんが解説してた。
シェイクスピアについても勉強出来て、本書の背景も分かって、物語の解説も実に面白い。
一度読んだ後に視聴すると面白いと思います。

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2025年11月14日

Posted by ブクログ

初めてのシェイクスピアということで、
四大悲劇のひとつである本書を読んだ。

結末は予想できていたものだったり、戦いの描写やクライマックスは思ったよりもあっさりとしたものだった。
しかしながら、序盤のマクベスの葛藤や、自身の野心や本心に加え、妻からの誑かしで悪い方へと身を流してしまうシーンがとても読み応えがあった。
結局は自業自得という言葉で片付いてしまいそうな内容だが、その中には人間の善と悪の判断や欲望といった奥深さが綴られていてとてもおもしろかった。

次に四大悲劇を読むのなら、「ハムレット」を読んでみたいと思う。

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2025年10月24日

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自宅の本棚に6冊ある家人の新潮社文庫シェイクスピア 手はじめに「マクベス」を読んでみた こちら同じく1969年発行本で表紙はイラストなし 本書は1606年頃/戯曲四大悲劇「ハムレット」「リア王」「オセロー」より後に書かれたものらしい 日本で1600年と言えば関ヶ原の戦いがあり戦国時代の終焉から江戸時代への転換点 今更シェイクスピアでもないけど日本語訳が物凄く読みやすい 読まず嫌いだったかな

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2025年08月29日

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★4。
「メタルマクベス」と「蜘蛛巣城」のおかげで筋は知ってたけど、改めて戯曲読むと新鮮に面白かったなー。後半の、マクダフ夫人と子の場面、マクダフとマルコムの場面とかは面白そうなので映像で見るの楽しみ。
レディマクベスの死にさらっとしか触れられてなかったのが意外だった。でもこれだけさらっとだと膨らませる余地あるから、かえって色んなバージョンが作りやすいのかなーとも思うね。
新潮文庫版を読んだのだけど、中村保男さんの解説が興味深かったな。その前の福田つねなりさんのもそうだけど、ハムレットとの対比について書かれててなるほどーだった。テナントさんファンは脳裏に思い描きながら読めるからこれわかりやすくてよい。映像楽しみだー!

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2025年05月17日

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3人の魔女がマクベスの野心を表しているのならばそれは亡霊と一緒なのでは?彼の野心を正当化するためなのか。

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2025年03月28日

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ネタバレ

魔女の予言と夫人の教唆によりダンカン王を暗殺し、王座を手に入れたマクベス。
そんなマクベスを襲ったのは底知れぬ不安と疑心暗鬼だった。
そして、この不安感が罪の連鎖を引き起こす。

福田 恆存さんの解説で「要するに、「マクベス」劇の主題は不安にある」と述べられている様に、主人公マクベスの言動や情緒から"不安"というものを強く感じました。
権力に躍らされ、我を忘れるマクベスですが、後悔や罪悪感にとらわれ狂っていく様は悲劇そのものでした。

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2024年10月22日

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ネタバレ

分かりやすくて面白かった。一つ一つの台詞が個人的に好きだった。100ページほどでここまで楽しめるのは良い作品。他の作品も読んでみたい

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2024年09月19日

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『マクベス』はシェイクスピアが1606年頃に完成させた戯曲です。実在したスコットランド王や将軍を登場させた作品で、王であるダンカンに重用されていた野望に取り憑かれた将軍マクベスが主人公。
マクベスが王を暗殺し自ら王に即位してからマグダフ、子息マルコムに討たれるまでを描いた作品でシェイクスピアの4大悲劇のなかの最後に書かれた作品。
4大悲劇の中では一番短い作品たが、当時のスコットランド王ジェームズ一世(話し中の忠臣バンクオーの子孫)への宮中観覧用作品としたので短いと言うのが定説。劇中にもジェームズ国王に媚びたセリフが多いのが特徴と言われる。
ダンカン王を暗殺し王についたマクベスが劇中ではすぐ遺児マルコムとマクダフにより復讐される(実在は在位17年)。
魔女からいずれ子孫が国王になると予言されたバンクオーはマクベスにより殺されるが、息子は他国に逃れいずれ国王となる。
魔女の予言が厚く信じられていた頃のお話しだが、結果的に後々ジェームズ一世王の時代に王位正当性を持たせる為に好まれており、後から作り出したものとも言える。

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2024年03月20日

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昨年末、午前十時の映画祭で「蜘蛛巣城」を鑑賞。黒澤明監督のとても面白い映画でした。特に次第に狂気に走る三船敏郎と京マチ子の演技には戦慄しました。
この「蜘蛛巣城」の原作が「マクベス」と知り、還暦過ぎて、初めて、シェイクスピアに挑戦しました。

舞台は11世紀のスコットランド。不気味な3人の魔女から武将マクベスはスコットランド王になると告られます。
勇猛果敢なわりに若干小心な武将というマクベスのキャラクターが物語を面白くしています。強欲で頭脳明晰な妻。マクベスは妻と諮り、主君ダンカンを殺し、王位に就きます。しかし、自らの罪に慄き錯乱状態に。緊迫したプロット展開で、娯楽性の高い戯曲です。

福田恒存の翻訳も素晴らしく、朗読してしまいたくなる箇所も多くあります。また、同氏の解題は「マクベス」の上映時期、成立の背景に関する推論も充実していて読み応えがありました。

シェイクスピアの四大悲劇の中では、比較的、とっかかりやすい作品ではないでしょうか?なお、「蜘蛛巣城」は「マクベス」を忠実に映画化しています。「蜘蛛巣城」→「マクベス」がお勧めの鑑賞順序と思います。

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2023年02月02日

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マクベスってこんなに短かったっけ…?という感じで、あっという間に読んでしまった。

自分でいろいろやっていると言われればそうなのだけど、ああ可哀想なマクベス!

IV-2
少年「小鳥のようにして。…いいえ、何でも取れるものを取って、だって、小鳥はそうしているもの、みんな」

V-5
マクベス「あれも、いつかは死なねばならなかったのだ。一度は来ると思っていた、そういう知らせを聞く時が。あすが来、あすが去り、そうして一日一日と小きざみに、時の階を滑り落ちて行く、この世の終わりに辿り著くまで。いつも、きのうという日が、愚か者の塵にまみれて死ぬ道筋を照してきたのだ。消えろ、消えろ、つかの間の燈火!人の生涯は動きまはる影にすぎぬ。あわれな役者だ、ほんの自分の出場のときだけ、舞台の上で、みえを切つたり、喚いたり、そしてとどのつまりは消えてなくなる。白痴のおしゃべり同然、がやがやわやわや、すさまじいばかり、何のとりとめもありわせぬ。」

V-8
マクベス「誰がローマの馬鹿者どものまねをして、己れの剣で死ぬものか、眼の前に生贄があるかぎり、そいつをぶった斬ったほうがましだ」

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2022年08月28日

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シェイクスピアの4大悲劇の1つ「マクベス」
四作品の中でも最後に書かれたものだとか。

あっという間に読んでしまって面白かった。

解説にもあったけどハムレットと似たような構成だけれども、
悲劇に巻き込まれたハムレットと悲劇を作った張本人であるマクベスはまた違ったストーリーで面白かった。

シェイクスピアは難しそうでなかなか手が出ないという人もこのマクベスから入ったら、良い足がかりになるのではないでしょうか。

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2022年06月25日

Posted by ブクログ

短いセリフから、登場人物の背景や場面転換を想像しないと、展開について行けないと感じました笑

右脳が鍛えられますね!

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2022年06月08日

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デンゼル・ワシントンの演じた「マクベス」をもう一度見たいなぁ。DVD化しないのかな。
シェイクスピアの作品を読んだのは恐らく2冊目。ほぼ覚えていないが、戯曲を本にすると、このような書き方に表現されるのだなと改めて思い出した。ストーリー的にはなんとなく先の見通せる話でしたが、史実を基にできているとは驚き。 しかしながら一番の悪役はマクベス夫人かと⋯。

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2025年09月28日

Posted by ブクログ

「人生は舞台。人はみな大根役者。」


〈あらすじ〉
スコットランドの将軍マクベスは戦争からの家路で3人の魔女に遭遇する。魔女はマクベスはいずれ領主、そして王になるという。半信半疑だったマクベスだがその後戦果をあげた褒美として領主に任命され、魔女の予言が本物であることに気づく。それから強欲になり続けるマクベスは、殺人に手を染め自らの身を滅ぼす。


〈珍しくファンタジー〉
マクベスはシェイクスピアの四大悲劇の中で唯一ファンタジー要素を有している作品である。リア王、オセロー、ハムレットはいずれも生身の人間を中心に人間の愚かさを描いているが、マクベスだけは「魔女」が登場するからだ。
四大悲劇を立て続けに鑑賞している身としては新鮮で面白い。が、マクベスだけに魔女を登場させたシェイクスピアの意図は何なのか、人間で描く人間の愚かさ、という一貫性を破ってまで魔女が必要だった理由は何なのか、気がかりでしょうが無い。もしかすると魔女はマクベスの強欲が創り出した妄想で、魔女もまた人間の愚かさの一部だったとしたら...と考えずにはいられなかった。

〈連鎖する悲劇〉
最初はダンカン王を殺し自身が王となることが目的だったマクベスだが、王を殺したことによりその座を守るため親友を、次はその家族を、といった様に次々殺人に手を染めていく。罪に罪を重ねどんどん気が狂っていくその様子はまさに悲劇であると同時に、シェイクスピアの、罪を庇える罪など無い、というメッセージも受け取れると感じた。


四大悲劇のうちの一つであるマクベス、強欲が生んだ悲劇だった。

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2025年09月21日

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忠実な武将だったマクベスが、魔女の言葉に唆されて王を殺して王位を奪うも、最後には全てを失って殺されてしまう。

一言で言えばそんな物語。

魔女の話を聞いた時にマクベスは「そんなバカなことがあるか」と言いながらも、満更でもない感じでした。元々心の中にそんな野心があって、「じゃあその予言に乗っかるか」みたいな感覚もあったのではないかなと思います。

野心は必要かもしれないけれど、人としての仁義は捨ててはいけません。

それを持たないなら、人ではなく獣や悪魔と変わらないのかもしれないな、と思います。

約400年前の物語を今でも数百円で読むことができるというのは、やはり本は素晴らしいなと感じて読みました。

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2025年04月14日

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日本語が凝縮されているという感じで、これは舞台の方が良いのかも。シェイクスピアの4大悲劇といわれるワリにそこまでじゃないなと思ったから。

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2024年12月05日

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1606年頃に成立したシェイクスピアの戯曲。
『リア王』『ハムレット』『オセロー』と並び、シェイクスピアの四大悲劇と称される。

本作の主人公であるマクベスは、実在のスコットランド王(在位1040-1057年)をモデルにしている。

マクベスは、反乱軍の鎮圧に成功した帰路、目の前に現れた三人の魔女から「いずれ王になる」という預言を受ける。
初めは預言を信じなかったマクベスだが、徐々に王位への欲が芽生える。野心家の妻が焚き付けたこともあり、遂にダンカン王を暗殺し、王位に就く。

王となった後、マクベスは自分の地位を脅かす者への恐怖から幻覚・幻聴に悩まされることになる。
マクベス夫人も錯乱し、やがて亡くなる。
心の拠り所を失ったマクベスはより一層の暴政を強いるようになり、これによって貴族のバンクウォー、その子であるフリーアンス、ファイフ領主のマグダフなどが反乱を起こす。

上記があらすじ。


本作で描かれるのは、「預言」に翻弄される人間の姿である。マクベスは、これによって自分の本質を見失い、狼狽し、周りの人間への不信と不安に押し潰され、最期には破綻する。

「預言」は色々なものに置き換えられる。
「運命」、「野心」、「常識」、「社会」、、、。
どれも強力なものだが、これらの侵食から自分を守るのは、自身のビジョンであると思う。明確に自らの行く先を定め、軸をぶらさないことが必要なのだ。

この戯曲が長い時を超えて、国境を超えて多くの人に届いているのは、それが取り扱うテーマが本質的であるからに違いない。

邦訳も平易で、読みやすい。時代背景や宗教的価値観の理解もほとんど必要ないので、シェイクスピア入門に最適ではないだろうか。

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2024年11月14日

Posted by ブクログ

シェイクスピアの四大悲劇の中で一番短く、「未必のマクベス」を読んだ影響もあり読んでみた。

武将マクベスが、「あなたは王になる」という魔女の予言を信じて野心を露わにし、殺人も含め権力に執着する話。

あらすじとしては単純で、話の長さも短いため読みやすい。ただ、時代背景への理解や人間の心理に焦点を当てて考え出すと深みのある内容になっている。

マクベスのように、みんな内心には野心を持っている。魔女の予言という非科学的な示唆に対して疑いを持ちつつ、予言通りの実行を望んだのは、まだ科学より神の信仰が強く、王家の権力が絶大な時代だったからなのか。
そこの選択を誤らなければ人の道に背くこともなかったのか。
(臆病な私なら、いずれ王になると言われても殺人する勇気はない。王になると言われたのなら黙って待ってようと思ってしまいそう)

私としては「悪い嫁持ったなー」とあわれんでしまう笑
人を殺しておいて何故これが悲劇?と思ったが、
予言と嫁に唆されたから?と思ってしまう。

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2024年10月09日

Posted by ブクログ

魔女のフレーズが独特過ぎて覚えたくなる。釜を茹でるシーンは登場する小道具、言葉、全てがドラマチックでどきどきした。臨場感がすごい。終盤ちらっと出てくる少年の、子どもらしいセリフと、子どもらしからぬ達観にぐさっときた。
舞台も観たいし、他の翻訳も読んでみたい。

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2024年09月13日

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シェイクスピア原作の戯曲。(台本と言ったほうがわかりやすい?)
スコットランド王のもとで活躍するマクベスが、3人の魔女の言葉をきっかけに、自身の野心を抑えきれず変貌する。しかし、自らも自身の野心や罪に怯えるようになりおかしくなっていく。
マクベスや夫人が野心に魅入られ落ちていくさまは、現在の戦争や政争とも共通する部分があり、悲しさと虚しさが強く心に響いた。外国の作品、かつ、昔の作品ということもあり読み進めるのは少し難しく、また、展開もかなり早く何度も読み返すことになったが、細部を追うよりもマクベスたちの心情を追うように読み進めるのがよい。なお、後半の解説で、筋書きの背景や謎についても説明をしてくれている。

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2024年07月29日

Posted by ブクログ

1606年頃 シェイクスピア四大悲劇の戯曲。

スコットランドとノルウェイの戦闘。スコットランドの勝利を牽引したマクベス。帰還の途中の荒野で三人の魔女と会う。
マクベスは、「王になる」
一緒にいたバンフオーは「子孫が王になる」
と予言される。
予言を期待するマクベスと、マクベス以上に王妃の座を求める妻。王を殺害して国王となる。
強気の奥さんに翻弄されている様でもあります。
王となっても、復讐に不安は募る。そのため圧政の暴君となり、政治生命は長そうにない。
魔女に再び予言を求める。
「女の産み落とした者の中には、はむかう者は居ない」
「森が進撃してこない限り安泰」
女から生まれない者は居ないと安心するが、今でいう帝王切開で誕生した者は含まれず。
森が動くことはないと思い安心するが、木の枝を持ち森に擬態した敵軍が進撃してくる。
魔女達は、最初に「きれいは穢い、穢いはきれい」と登場する。予言や占いは、言葉の真理や表裏まで読まないといけないのでしょうか。
マクベスは、自分の立ち位置に気がつくが、もはや後には戻れず戦闘にむかいその首を取られる。

ロミジュリよりもわかりやすく、その地位に翻弄されていく悲劇が理解しやすい。と、思いました。

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2023年08月15日

Posted by ブクログ

ネタバレ

戯曲もシェイクスピアも初めて読んだので楽しめるか不安だったけど、最後までかなり面白く読めた。
台詞の掛け合いだけで物語が進んでいったり、人物の複雑な心境を現していたり。
普通の小説にある情景描写や説明的な補足がないのに、場面の想像がつくのがすごい。

マクベスは最初、王や貴族から信頼あつく、親友にも恵まれた真っ当な家臣と思われたのに、
三人の魔女やマクベス夫人に唆されて、あっという間に野心と欲望に飲み込まれて、王殺し、家臣殺し、酷い運命に巻き込まれていってしまった。
展開がものすごくテンポよく、台詞の一言一言がかなり重要なんだなぁと思った。

ただ、この本の出版が昭和四十四年で、訳者の解題ってところには昭和三十六年と記述があるから、昭和三十年代に訳されたくらいなのだろうか。
文体が古すぎて現代人にはさすがに読みづらい。
文学的な価値とか美とか横において、もう少し現代口語的なくだけた文章にしてくれたら、もっとたくさんの人が読んで楽しめると思うのにな~。

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2023年07月18日

Posted by ブクログ

ネタバレ

本編はかなり短く、あっさりとした印象。そして福田さん訳は読みやすくて助かります。(解題部分はすこし難解です、、)

マクベスは魔女からの予言を自己の行いに対する正当化に利用しようとしていて、早々に王を殺してしまった。
ハムレットは父王が殺されたことに対する復讐心にのみこまれるもののある意味復讐に正当性を持っている一方、マクベスは単なる権力欲しさの簒奪行為にみえ、本来その行為に正当性がない。それは恐らくマクベス自身も分かっていて、だから自信がなく、常に不安。不安ゆえの殺害。
シェイクスピアの描く人間たちはみんな愚かしくて、ただだからこそ人間らしさというのが存分に出ていますね..........

以下、解題より引用。

─力の弱い者は、一つの悪事を行うのにも、これこそは自分の逃れられぬ宿命であり、絶対不可避のものだという自己催眠を掛けなければ、容易に事を運びえぬのである。したがって、絶えず自己の行為を正当化するために、自分こそは自己本来の歴史を歩んでいるのだという事を己れ自身に納得させようとして、宿命の片影を探し求め、これこそは自分の宿命だった、必然だったと信じて、始めて心の落着きが得られるのだ。

─自己破壊への隠れた意思を示している。彼は破滅によってしか安心できない人間なのである。なぜなら、他人に対する彼の不信感の根柢には徹底的な自己不信があるからだ。

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2023年06月02日

Posted by ブクログ

シェイクスピアは初めて読んだのだが、文体に慣れることができず、自分はあまり没入できなかった。正直本を読むよりも舞台で見る方が感動が大きいのだろうと感じた。話自体は人間の不安を言葉巧みに描いており、マクベスに感情移入できる場面も多くて楽しめた。

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2023年02月06日

Posted by ブクログ

 初めてのシェークスピア作品。そのことと、舞台劇を前提に描かれている作品かつ英国歴史など馴染みがないことだらけで、短い作品ながらも中々読むのに骨が折れた。初心者向けに登場人物の簡単な解説があればより親しみやすくなるかと思われた。
 シェークスピアの四大悲劇ということであるが、マクベスの自業自得で、それが何故に悲劇なのかと最初は感じたが、そこには魔女の預言という体だが、運命に翻弄され、名将と言われた人物ですら、王としての権力に固執し、狂気を抑制できない一人の人間の移り変わる様と、抗いながらも預言(運命?)通りになってしまうことに、人間としての不完全さが悲劇と言われるのであろう。
 まだまだ勉強不足で、もっとシェークスピア作品を読まなければ理解が至らないか。

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2022年10月15日

Posted by ブクログ

シェイクスピアの戯曲は前にリア王を読んで以来、数年ぶりです。堅苦しいと思っていたけど、読みだすとマクベスの良心と悪心の葛藤がマクベス夫人の助言により悪になっていくのが面白い。130ページぐらいですが、展開が早いのですいすい読めました。

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2022年08月20日

Posted by ブクログ

シェイクスピアは恥ずかしながら読んだことがなかったのですが、主君を殺してしまった後の錯乱状態の心理描写が良かった。
 最期には変わり果てた横暴な言動が目立つが、マクベスも人であったのであろうと、思った。

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2022年03月21日

Posted by ブクログ

ネタバレ

シェイクスピアの本を初めて読んでみた。
大筋の内容は理解できたものの、聞きなれない言葉も多く、この演劇の本当の良さをどこまで理解できたかはわからない。
スコットランドの力ある武将であったマクベス。三人の魔女に出会い「王になる」という預言を聞いたことをきっかけに、少しずつ歯車が狂い始める。
まずは王殺しを実行し、預言通り王となることはできた。ここで終わればよかったものの、今度は王の座を失うことの恐れから、さらに殺しの手を強めていく。
その手を強めれば強めるほど、マクベスは自身の身を破滅の道へ導くこととなってしまう。最終的には、唯一信頼していた夫人にも先立たれ、身内を殺された復讐者により葬られてしまう…内容としてはこんな感じである。
人間誰しも人には言えない秘めた欲望がある。それは仕方ないものであると思う。
ただ、それを実現するためには適切なステップを踏まなければならない。
一足飛びに手に入れよう、実現しようと思うのではなく、日々コツコツと努力を重ねることが大事である。
また、そのような努力を重ねても叶えられない欲望、夢もあると思うが、それが自身の「身の丈」だということも、どこかで受け入れる必要があるのではないか。
人間誰しもスーパーマンではない。
渋沢栄一「論語と算盤」の中でもそのような示唆があったと記憶している。
今一度自身の「身の丈」というものを意識してみようと感じた一冊であった。

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2022年03月12日

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