【感想・ネタバレ】マクベスのレビュー

あらすじ

かねてから、心の底では王位を望んでいたスコットランドの武将マクベスは、荒野で出会った三人の魔女の奇怪な予言と激しく意志的な夫人の教唆により野心を実行に移していく。王ダンカンを自分の城で暗殺し王位を奪ったマクベスは、その王位を失うことへの不安から次々と血に染まった手で罪を重ねていく……。シェイクスピア四大悲劇中でも最も密度の高い凝集力をもつ作品である。

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Posted by ブクログ

自業自得のお手本のような悲劇、故に時代を超えても楽しめる一冊した。
少し台本の様な文章は詳細が省かれているような書き方も相まって、読んでいるのに観劇している気分になれました!
脳内で勝手に宝塚歌劇団で再生してしまいました!

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2023年08月17日

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お前は王になるべきなのだという他者からの言葉が、マクベスを壊していったのかもしれない。自分とはなんなのかという自信の無さは他者の影響を受けやすい。この作品が近代的要素を含んでいるにしても、人から言われたやらなければならないことは「宿命」ではない。自分のアイデンティティ獲得のためにも、他者からの影響を受け流せる力はつけて行きたい。

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2021年02月04日

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ネタバレ

魔女の予言と夫人の教唆によりダンカン王を暗殺し、王座を手に入れたマクベス。
そんなマクベスを襲ったのは底知れぬ不安と疑心暗鬼だった。
そして、この不安感が罪の連鎖を引き起こす。

福田 恆存さんの解説で「要するに、「マクベス」劇の主題は不安にある」と述べられている様に、主人公マクベスの言動や情緒から"不安"というものを強く感じました。
権力に躍らされ、我を忘れるマクベスですが、後悔や罪悪感にとらわれ狂っていく様は悲劇そのものでした。

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2024年10月22日

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ネタバレ

分かりやすくて面白かった。一つ一つの台詞が個人的に好きだった。100ページほどでここまで楽しめるのは良い作品。他の作品も読んでみたい

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2024年09月19日

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『マクベス』はシェイクスピアが1606年頃に完成させた戯曲です。実在したスコットランド王や将軍を登場させた作品で、王であるダンカンに重用されていた野望に取り憑かれた将軍マクベスが主人公。
マクベスが王を暗殺し自ら王に即位してからマグダフ、子息マルコムに討たれるまでを描いた作品でシェイクスピアの4大悲劇のなかの最後に書かれた作品。
4大悲劇の中では一番短い作品たが、当時のスコットランド王ジェームズ一世(話し中の忠臣バンクオーの子孫)への宮中観覧用作品としたので短いと言うのが定説。劇中にもジェームズ国王に媚びたセリフが多いのが特徴と言われる。
ダンカン王を暗殺し王についたマクベスが劇中ではすぐ遺児マルコムとマクダフにより復讐される(実在は在位17年)。
魔女からいずれ子孫が国王になると予言されたバンクオーはマクベスにより殺されるが、息子は他国に逃れいずれ国王となる。
魔女の予言が厚く信じられていた頃のお話しだが、結果的に後々ジェームズ一世王の時代に王位正当性を持たせる為に好まれており、後から作り出したものとも言える。

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2024年03月20日

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昨年末、午前十時の映画祭で「蜘蛛巣城」を鑑賞。黒澤明監督のとても面白い映画でした。特に次第に狂気に走る三船敏郎と京マチ子の演技には戦慄しました。
この「蜘蛛巣城」の原作が「マクベス」と知り、還暦過ぎて、初めて、シェイクスピアに挑戦しました。

舞台は11世紀のスコットランド。不気味な3人の魔女から武将マクベスはスコットランド王になると告られます。
勇猛果敢なわりに若干小心な武将というマクベスのキャラクターが物語を面白くしています。強欲で頭脳明晰な妻。マクベスは妻と諮り、主君ダンカンを殺し、王位に就きます。しかし、自らの罪に慄き錯乱状態に。緊迫したプロット展開で、娯楽性の高い戯曲です。

福田恒存の翻訳も素晴らしく、朗読してしまいたくなる箇所も多くあります。また、同氏の解題は「マクベス」の上映時期、成立の背景に関する推論も充実していて読み応えがありました。

シェイクスピアの四大悲劇の中では、比較的、とっかかりやすい作品ではないでしょうか?なお、「蜘蛛巣城」は「マクベス」を忠実に映画化しています。「蜘蛛巣城」→「マクベス」がお勧めの鑑賞順序と思います。

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2023年02月02日

Posted by ブクログ

マクベスってこんなに短かったっけ…?という感じで、あっという間に読んでしまった。

自分でいろいろやっていると言われればそうなのだけど、ああ可哀想なマクベス!

IV-2
少年「小鳥のようにして。…いいえ、何でも取れるものを取って、だって、小鳥はそうしているもの、みんな」

V-5
マクベス「あれも、いつかは死なねばならなかったのだ。一度は来ると思っていた、そういう知らせを聞く時が。あすが来、あすが去り、そうして一日一日と小きざみに、時の階を滑り落ちて行く、この世の終わりに辿り著くまで。いつも、きのうという日が、愚か者の塵にまみれて死ぬ道筋を照してきたのだ。消えろ、消えろ、つかの間の燈火!人の生涯は動きまはる影にすぎぬ。あわれな役者だ、ほんの自分の出場のときだけ、舞台の上で、みえを切つたり、喚いたり、そしてとどのつまりは消えてなくなる。白痴のおしゃべり同然、がやがやわやわや、すさまじいばかり、何のとりとめもありわせぬ。」

V-8
マクベス「誰がローマの馬鹿者どものまねをして、己れの剣で死ぬものか、眼の前に生贄があるかぎり、そいつをぶった斬ったほうがましだ」

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2022年08月28日

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シェイクスピアの4大悲劇の1つ「マクベス」
四作品の中でも最後に書かれたものだとか。

あっという間に読んでしまって面白かった。

解説にもあったけどハムレットと似たような構成だけれども、
悲劇に巻き込まれたハムレットと悲劇を作った張本人であるマクベスはまた違ったストーリーで面白かった。

シェイクスピアは難しそうでなかなか手が出ないという人もこのマクベスから入ったら、良い足がかりになるのではないでしょうか。

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2022年06月25日

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短いセリフから、登場人物の背景や場面転換を想像しないと、展開について行けないと感じました笑

右脳が鍛えられますね!

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2022年06月08日

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ネタバレ

初めて本でしっかりシェイクスピアを読んだ。そもそも劇形式なのにおどろき、実際に劇も見たいと思った。マクベスがどんどん悪に染まっていって、最後は殺されるところが、どんどん引き込まれていった。面白かったから他のも読んでみたい。

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2021年06月28日

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スコットランドのマクベスがダンカン王を暗殺して王になり、次々と殺戮を繰り返す際の狂気の裏にある弱さまでを描いた作品。
会話が繰り広げられる中で話が進んでいくので、物語の背景や登場人物の心情など大事なことが会話の中に書かれているので読み飛ばさないように気をつけながら読んだ。

三人の魔女の予言が不気味で、物語に抑揚をつけてくれている。マクベスは挑発的に反論するが予言が心にずっと残り続け、翻弄される姿から、本当はマクベスがとても臆病者だということを表している。
ダンカン王暗殺の首謀者であるマクベス夫人は殺人を犯しても取り乱すこともなく、人々を騙せるほどに精神的に余裕がある様から、真の悪人だと思った。

戦いに向かうアンガスが「葬った人々の血がこびりついて落ちない」とマクベスの残虐な殺人について怒りを表すシーンが特に印象的で、暴君には誰もついてくることはなく、最後には自分で自分を破滅へ追いやってしまうのではないかと思った。
これはいつの時代も同じで、私欲のための支配では決して人々は幸せにならないというメッセージなのかもしれない。

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2021年03月27日

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日本語が凝縮されているという感じで、これは舞台の方が良いのかも。シェイクスピアの4大悲劇といわれるワリにそこまでじゃないなと思ったから。

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2024年12月05日

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1606年頃に成立したシェイクスピアの戯曲。
『リア王』『ハムレット』『オセロー』と並び、シェイクスピアの四大悲劇と称される。

本作の主人公であるマクベスは、実在のスコットランド王(在位1040-1057年)をモデルにしている。

マクベスは、反乱軍の鎮圧に成功した帰路、目の前に現れた三人の魔女から「いずれ王になる」という預言を受ける。
初めは預言を信じなかったマクベスだが、徐々に王位への欲が芽生える。野心家の妻が焚き付けたこともあり、遂にダンカン王を暗殺し、王位に就く。

王となった後、マクベスは自分の地位を脅かす者への恐怖から幻覚・幻聴に悩まされることになる。
マクベス夫人も錯乱し、やがて亡くなる。
心の拠り所を失ったマクベスはより一層の暴政を強いるようになり、これによって貴族のバンクウォー、その子であるフリーアンス、ファイフ領主のマグダフなどが反乱を起こす。

上記があらすじ。


本作で描かれるのは、「預言」に翻弄される人間の姿である。マクベスは、これによって自分の本質を見失い、狼狽し、周りの人間への不信と不安に押し潰され、最期には破綻する。

「預言」は色々なものに置き換えられる。
「運命」、「野心」、「常識」、「社会」、、、。
どれも強力なものだが、これらの侵食から自分を守るのは、自身のビジョンであると思う。明確に自らの行く先を定め、軸をぶらさないことが必要なのだ。

この戯曲が長い時を超えて、国境を超えて多くの人に届いているのは、それが取り扱うテーマが本質的であるからに違いない。

邦訳も平易で、読みやすい。時代背景や宗教的価値観の理解もほとんど必要ないので、シェイクスピア入門に最適ではないだろうか。

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2024年11月14日

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シェイクスピアの四大悲劇の中で一番短く、「未必のマクベス」を読んだ影響もあり読んでみた。

武将マクベスが、「あなたは王になる」という魔女の予言を信じて野心を露わにし、殺人も含め権力に執着する話。

あらすじとしては単純で、話の長さも短いため読みやすい。ただ、時代背景への理解や人間の心理に焦点を当てて考え出すと深みのある内容になっている。

マクベスのように、みんな内心には野心を持っている。魔女の予言という非科学的な示唆に対して疑いを持ちつつ、予言通りの実行を望んだのは、まだ科学より神の信仰が強く、王家の権力が絶大な時代だったからなのか。
そこの選択を誤らなければ人の道に背くこともなかったのか。
(臆病な私なら、いずれ王になると言われても殺人する勇気はない。王になると言われたのなら黙って待ってようと思ってしまいそう)

私としては「悪い嫁持ったなー」とあわれんでしまう笑
人を殺しておいて何故これが悲劇?と思ったが、
予言と嫁に唆されたから?と思ってしまう。

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2024年10月09日

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魔女のフレーズが独特過ぎて覚えたくなる。釜を茹でるシーンは登場する小道具、言葉、全てがドラマチックでどきどきした。臨場感がすごい。終盤ちらっと出てくる少年の、子どもらしいセリフと、子どもらしからぬ達観にぐさっときた。
舞台も観たいし、他の翻訳も読んでみたい。

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2024年09月13日

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シェイクスピア原作の戯曲。(台本と言ったほうがわかりやすい?)
スコットランド王のもとで活躍するマクベスが、3人の魔女の言葉をきっかけに、自身の野心を抑えきれず変貌する。しかし、自らも自身の野心や罪に怯えるようになりおかしくなっていく。
マクベスや夫人が野心に魅入られ落ちていくさまは、現在の戦争や政争とも共通する部分があり、悲しさと虚しさが強く心に響いた。外国の作品、かつ、昔の作品ということもあり読み進めるのは少し難しく、また、展開もかなり早く何度も読み返すことになったが、細部を追うよりもマクベスたちの心情を追うように読み進めるのがよい。なお、後半の解説で、筋書きの背景や謎についても説明をしてくれている。

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2024年07月29日

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1606年頃 シェイクスピア四大悲劇の戯曲。

スコットランドとノルウェイの戦闘。スコットランドの勝利を牽引したマクベス。帰還の途中の荒野で三人の魔女と会う。
マクベスは、「王になる」
一緒にいたバンフオーは「子孫が王になる」
と予言される。
予言を期待するマクベスと、マクベス以上に王妃の座を求める妻。王を殺害して国王となる。
強気の奥さんに翻弄されている様でもあります。
王となっても、復讐に不安は募る。そのため圧政の暴君となり、政治生命は長そうにない。
魔女に再び予言を求める。
「女の産み落とした者の中には、はむかう者は居ない」
「森が進撃してこない限り安泰」
女から生まれない者は居ないと安心するが、今でいう帝王切開で誕生した者は含まれず。
森が動くことはないと思い安心するが、木の枝を持ち森に擬態した敵軍が進撃してくる。
魔女達は、最初に「きれいは穢い、穢いはきれい」と登場する。予言や占いは、言葉の真理や表裏まで読まないといけないのでしょうか。
マクベスは、自分の立ち位置に気がつくが、もはや後には戻れず戦闘にむかいその首を取られる。

ロミジュリよりもわかりやすく、その地位に翻弄されていく悲劇が理解しやすい。と、思いました。

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2023年08月15日

Posted by ブクログ

ネタバレ

戯曲もシェイクスピアも初めて読んだので楽しめるか不安だったけど、最後までかなり面白く読めた。
台詞の掛け合いだけで物語が進んでいったり、人物の複雑な心境を現していたり。
普通の小説にある情景描写や説明的な補足がないのに、場面の想像がつくのがすごい。

マクベスは最初、王や貴族から信頼あつく、親友にも恵まれた真っ当な家臣と思われたのに、
三人の魔女やマクベス夫人に唆されて、あっという間に野心と欲望に飲み込まれて、王殺し、家臣殺し、酷い運命に巻き込まれていってしまった。
展開がものすごくテンポよく、台詞の一言一言がかなり重要なんだなぁと思った。

ただ、この本の出版が昭和四十四年で、訳者の解題ってところには昭和三十六年と記述があるから、昭和三十年代に訳されたくらいなのだろうか。
文体が古すぎて現代人にはさすがに読みづらい。
文学的な価値とか美とか横において、もう少し現代口語的なくだけた文章にしてくれたら、もっとたくさんの人が読んで楽しめると思うのにな~。

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2023年07月18日

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ネタバレ

本編はかなり短く、あっさりとした印象。そして福田さん訳は読みやすくて助かります。(解題部分はすこし難解です、、)

マクベスは魔女からの予言を自己の行いに対する正当化に利用しようとしていて、早々に王を殺してしまった。
ハムレットは父王が殺されたことに対する復讐心にのみこまれるもののある意味復讐に正当性を持っている一方、マクベスは単なる権力欲しさの簒奪行為にみえ、本来その行為に正当性がない。それは恐らくマクベス自身も分かっていて、だから自信がなく、常に不安。不安ゆえの殺害。
シェイクスピアの描く人間たちはみんな愚かしくて、ただだからこそ人間らしさというのが存分に出ていますね..........

以下、解題より引用。

─力の弱い者は、一つの悪事を行うのにも、これこそは自分の逃れられぬ宿命であり、絶対不可避のものだという自己催眠を掛けなければ、容易に事を運びえぬのである。したがって、絶えず自己の行為を正当化するために、自分こそは自己本来の歴史を歩んでいるのだという事を己れ自身に納得させようとして、宿命の片影を探し求め、これこそは自分の宿命だった、必然だったと信じて、始めて心の落着きが得られるのだ。

─自己破壊への隠れた意思を示している。彼は破滅によってしか安心できない人間なのである。なぜなら、他人に対する彼の不信感の根柢には徹底的な自己不信があるからだ。

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2023年06月02日

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シェイクスピアは初めて読んだのだが、文体に慣れることができず、自分はあまり没入できなかった。正直本を読むよりも舞台で見る方が感動が大きいのだろうと感じた。話自体は人間の不安を言葉巧みに描いており、マクベスに感情移入できる場面も多くて楽しめた。

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2023年02月06日

Posted by ブクログ

 初めてのシェークスピア作品。そのことと、舞台劇を前提に描かれている作品かつ英国歴史など馴染みがないことだらけで、短い作品ながらも中々読むのに骨が折れた。初心者向けに登場人物の簡単な解説があればより親しみやすくなるかと思われた。
 シェークスピアの四大悲劇ということであるが、マクベスの自業自得で、それが何故に悲劇なのかと最初は感じたが、そこには魔女の預言という体だが、運命に翻弄され、名将と言われた人物ですら、王としての権力に固執し、狂気を抑制できない一人の人間の移り変わる様と、抗いながらも預言(運命?)通りになってしまうことに、人間としての不完全さが悲劇と言われるのであろう。
 まだまだ勉強不足で、もっとシェークスピア作品を読まなければ理解が至らないか。

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2022年10月15日

Posted by ブクログ

シェイクスピアの戯曲は前にリア王を読んで以来、数年ぶりです。堅苦しいと思っていたけど、読みだすとマクベスの良心と悪心の葛藤がマクベス夫人の助言により悪になっていくのが面白い。130ページぐらいですが、展開が早いのですいすい読めました。

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2022年08月20日

Posted by ブクログ

シェイクスピアは恥ずかしながら読んだことがなかったのですが、主君を殺してしまった後の錯乱状態の心理描写が良かった。
 最期には変わり果てた横暴な言動が目立つが、マクベスも人であったのであろうと、思った。

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2022年03月21日

Posted by ブクログ

ネタバレ

シェイクスピアの本を初めて読んでみた。
大筋の内容は理解できたものの、聞きなれない言葉も多く、この演劇の本当の良さをどこまで理解できたかはわからない。
スコットランドの力ある武将であったマクベス。三人の魔女に出会い「王になる」という預言を聞いたことをきっかけに、少しずつ歯車が狂い始める。
まずは王殺しを実行し、預言通り王となることはできた。ここで終わればよかったものの、今度は王の座を失うことの恐れから、さらに殺しの手を強めていく。
その手を強めれば強めるほど、マクベスは自身の身を破滅の道へ導くこととなってしまう。最終的には、唯一信頼していた夫人にも先立たれ、身内を殺された復讐者により葬られてしまう…内容としてはこんな感じである。
人間誰しも人には言えない秘めた欲望がある。それは仕方ないものであると思う。
ただ、それを実現するためには適切なステップを踏まなければならない。
一足飛びに手に入れよう、実現しようと思うのではなく、日々コツコツと努力を重ねることが大事である。
また、そのような努力を重ねても叶えられない欲望、夢もあると思うが、それが自身の「身の丈」だということも、どこかで受け入れる必要があるのではないか。
人間誰しもスーパーマンではない。
渋沢栄一「論語と算盤」の中でもそのような示唆があったと記憶している。
今一度自身の「身の丈」というものを意識してみようと感じた一冊であった。

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2022年03月12日

Posted by ブクログ

いやこれさ。

マルコム即位。

A.自分で言っていたように色ごとにうつつを抜かしてしまう。
B.マクベスを打倒したマクダフの人気に嫉妬、自分の立場への危機感を感じ粛清。
C.シーワード率いるイングランド軍がそのまま駐留を続け略奪を始める。

また魔女が暗躍してこのどれかになるだろ。
そしたらバンクォーの息子が帰還してマルコム王を…

妄想が絶えん!

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2022年02月18日

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シェイクスピアの劇作品。
スコットランド王に反逆した「マクベス」を描く。
解説によると、これが書かれた17世紀はジェームズ一世の時代。この王様はエリザベス女王が亡くなったあと、イングランド王となったがそれまではスコットランド王を兼ねていた。反逆者を対比的に劇に書くことで王様を礼賛しようとする意図があった。
この劇で描写したかったのは人々の不安の心らしい。
活字で読んでもピンと来なかった、というのが本音だが、いざ劇を見ると見方が変わるのかもしれない。いや、そうであってほしい…

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2021年10月11日

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今さらながら、シェイクスピアデビュー。戯曲というジャンルは中学生の頃のファウスト以来。有名なので内容はさておき、シェイクスピアに手を出すに当たって検討したこととその結果を記す。
1. どれから読むか
どこかのブログで、最初は短めの喜劇、夏の夜の夢。次に悲劇のマクベス、あとは好きに、とあった。その2冊を買ってみて、確かに短くて読みやすく、面白いか試すには良かった。
2. 誰の翻訳か
これもブログで、同じフレーズの翻訳を比較しているサイトを参考にした。有名なセリフ(生きるべきか死ぬべきか…など)が、訳者にやよって全然異なる。皆が知ってそうなセリフに訳されている方が、いろいろ使えるとも思ったが、まあシェイクスピアのセリフを口にする機会もそんなになさそうなので、原文の諧謔表現にも配慮しつつ、肌に合う表現だった福田氏の翻訳をした。結果的に、文庫の巻末解説が手厚くて、シェイクスピアの世界に更に興味がもてた。

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2021年10月09日

Posted by ブクログ

シェイクスピアに触れてみたかったこともあり、有名で短いマクベスを読んだ。
正直途中から飽きる内容で劇場で見るのものは劇場で見てから書籍を読んだ方が理解が深まるのかなと思った。

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2021年02月19日

Posted by ブクログ

スリープノーモアが好きすぎてマクベスを読んだ。
シェイクスピア四大悲劇。

『やってしまって、それでやったとけりがつくなら、さっさとやるに限る。』

良いようにも、悪いようにも使えるこの言葉が印象的でした。なんて動物的な権力争いなんだろう。

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2020年10月03日

Posted by ブクログ

ハムレットと比べると話が短く、また、読みやすかった。とはいえやはり表現力に富んでいる部分は理解し難い文が多かった。ハムレットとマクベス、対照的な人物像だと感じた。

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2020年10月02日

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