国弘喜美代の一覧

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作品一覧

2022/06/08更新

ユーザーレビュー

  • パトリック・メルローズ5 アット・ラスト
    起きた過去は救いがなく、救われるのを待っているだけでは人並みの透明な心は取り戻せない。それでも人生は廻り続け、5歳の頃から歩き出せない主人公にも、人生のさまざまなステップが降り注ぐ。父の死、薬、女性関係、結婚、子育て、そして最後の呪縛を解き放った母の死。
    このシリーズを読みながら、著者の半自伝的小説...続きを読む
  • パトリック・メルローズ3 サム・ホープ
    タイトルどおり、希望の感じられる巻だった。
    主人公の経験と思考は、3巻分のお話を読んだくらいではとても消化できるような内容ではないはずなのに、ずっと付き添ってこられた。著者の表現力には本当に感嘆する。

    そしてもう一人、この物語の中で存在感を示したブリジット。かつては馬鹿なフリをする馬鹿な娘だった彼...続きを読む
  • パトリック・メルローズ2 バッド・ニュース
    "耽美"や”罪悪”という言葉を理解するのに、この本ほど
    適した小説はないのでは。2巻の大きなテーマは、残酷な父の死、そして薬物。薬物中毒者の脳内カオスの再現という、どう考えても困難な表現が流れるように描かれることで、ほんの数日の出来事が驚くほど濃密になって読者を引き込む。著者が"衝撃的な体験をしただ...続きを読む
  • パトリック・メルローズ1
    展開の残酷さが衝撃的すぎて、そちらに意識がいくかもしれないが、ひどい暴力と絶望を体験した作者が、加害者である大人たちの心情をここまで効果的な比喩で表現していることがあまりにもすごい。

    具体的な行為については、パトリックの防衛本能が働くのか、少し空想を交えて語られるところなども逆にリアルで、心が疲弊...続きを読む
  • スパイの血脈──父子はなぜアメリカを売ったのか?
    【「だけど、ほら」ネイサンは笑いながら言った。「うちの家族には冒険がつきものなんだ。そうだろう?」】(文中より引用)

    CIAで高位の職につきながらロシアに寝返ったスパイのジム・ニコルソン。米当局との壮絶な駆け引きの末に彼は刑務所へと送り込まれるのであるが、その監獄の内側から息子のネイサンを同じよう...続きを読む

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