Posted by ブクログ
2016年08月18日
「限界集落」「シャッター通り商店街」
…そのあたりの、さびれてしまった町や村、若者に見向きもされなくなった土地の経済をどうしよう…という作品がいくつかあって、こちらもその一つ。
若い子の、夢優先…ではなく、中年齢層の、お役所や地元の自営業者との関わりも合わせて描いて行く作品。
万事うまく行きました!...続きを読むという結びではなく、「陽が昇る」というタイトル通り、夜明けが見えたところで終わっているのが、いい塩梅である。
上手く行くとも行かないとも分からないのだ。
しかし、心意気というものは、読んでいて伝わってくる。
個人商店街もなあ…
時代に合っているとは思えない部分もあるけれど…
小説としては、ヒロインの心の有り様、生き方の方が重要なのだ。
その点、女々しい男をすっぱり切って、自分のやりたいことを追求することを選んだヒロインの未来を応援したい、気持ちのいい結末だった。