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〈古本屋探偵の事件簿〉
「本の探偵――何でも見つけます」という奇妙な広告を掲げる神保町の古書店主・須藤康平。半世紀近く誰も見たことがないという稀覯本を手に入れたと豪語するコレクター――果たして入手した本は本物なのか。幻の本を巡る騒動を描く「殺意の収集」、幼少期の愛読書を捜す女、古書店に戦前の本を売りに来る若い男、憑かれたように書物を集める老人の三者を結ぶ線から意外な犯罪が浮かび上がる「書鬼」、須藤が不倶戴天の同業者とオークションで競った花柳文献に隠された驚くべき秘密「無用の人」の全3編を収録する。(『古本屋探偵の事件簿』分冊版)/【目次】『古本屋探偵の事件簿』まえがき/殺意の収集/書鬼/無用の人/『古本屋探偵の事件簿』あとがき/解説対談 紀田順一郎・瀬戸川猛資 -
あの光
ハウスクリーニングサービスで働く高岡紅は、丁寧な仕事と気配りで依頼人からリピート指名が入るほど信頼を得ていた。だが、入社当時からさほど変わらぬ待遇や問題の多い部下に腐心する日々に疑問を抱いていた。 そんな折、母・奈津子から独立を後押しされ起業を決意する。仕事は軌道に乗り、リピート客である船場薫の強い勧めで新事業「開運お掃除サービス」を立ち上げる。薫の仕掛けで紅のブログがインフルエンサーの目に留まり、書籍化も決定。初セミナーも大成功を納め、カリスマ指導者として一躍時の人となった。 そんなある日、紅のメソッドを曲解した一部の会員の行動がSNSで批判され大炎上。窮地に追い込まれた紅は起死回生を試みるのだが……。 承認欲求と自己啓発の闇を撃つ問題作。 -
残像
累計50万部突破『代償』の著者渾身。角川文庫75周年記念、文庫書き下ろし! 浪人生の堀部一平は、バイト先で倒れた葛城をに付き添い、自宅アパートを訪れた。 そこでは、晴子、夏樹、多恵という年代もバラバラな女性3人と小学生の冬馬が、共同生活を送っていた。 他人同士の生活を奇妙に感じた一平は冬馬から、女性3人ともに前科があると聞く。 一方、政治家の息子・吉井恭一は、執拗に送られてくる、過去を断罪する写真に苦悩していた。 身を寄せ合う晴子たちの目的、そして水面下で蠢く企ての行方は――。 暗い過去への復讐を描いた、心震わす衝撃のサスペンスミステリ! 「信頼、裏切り、後悔、敬愛、憎悪、憧れ、友情、希望。 そんなあれこれをぎっしり詰め込みました」 ――伊岡瞬 -
あの日、少年少女は世界を、
「ねえ、わたしと一緒に人助けしない?」「正義」を信じられなくなった少年と、ヒーローになりたい少女。二人が出会った時、世界は少し変わり始める――。 ●STORY 高校生二年生の鈴森実(まこと)は、ある日、クラスメイトの城之崎聖良が、赤いジャージに身を包み、マントをつけた「ヒーロー」に扮して、困っている人を助けているところに遭遇する。「ヒーロー活動」を見られたと知った聖良は、「わたしと一緒に人助けしない?」と実を誘うが、実には彼女と関わりたくない「ある理由」があって……? 傷を抱えながら「世界」と向き合う、少年少女の思いが胸を打つ傑作青春小説。文庫書き下ろし。 -
待ち遠しい【毎日文庫】
これはきっと「あなたの物語」 住み心地のいい離れの一軒家で一人暮らしを続ける北川春子39歳。母屋に越してきた、夫を亡くしたばかりの63歳、青木ゆかり。裏手の家に暮らす、今どきの新婚25歳、遠藤沙希。偶然の出会いから微妙な距離感のご近所付き合いが始まった。「分かりあえなさ」を越えて得られる豊かな関係を描き出した珠玉の一作。 「わたし以外のほかの誰かが決めることじゃないんです」 人と比べられて気まずい思いを強いられたり、「みんな」と同じ条件や要素を手に入れられないことに疎外感を持ったりする世の中にあって、その言葉はすべての「わたし」の人生を支えてくれるお守りのようなものだろう。いうなればこの小説は、ひとりの人間が自分の内側からその言葉を紡ぎ出していく過程を丹念に言語化したものなのだ。(倉本さおり(書評家)「解説」より) -
未来省(The Ministry for the Future)
人類vs気候変動 闘いの30年未来記 2025年、インドを未曾有の大熱波が襲い、2000万人の犠牲者を出す。 喫緊の課題である気候変動に取り組むため国連に組織された、通称「未来省」のトップに就任したメアリー・マーフィー。 つぎつぎと起こる地球温暖化の深刻な事態に対し、地球工学(ジオエンジニアリング)、自然環境対策、デジタル通貨、経済政策、政治交渉……ありとあらゆる技術、政策を総動員。人類の存亡をかけ果敢に立ち向かっていく。 〈火星三部作〉のキム・スタンリー・ロビンスンが描く、現代から2050年代までの気候危機をめぐる近未来SF小説。 -
よかれと思ってやったのに 男たちの「失敗学」入門
恋バナ収集ユニット「桃山商事」の代表をつとめる著者はこれまで1200人以上の失恋話や恋愛相談に耳を傾けてきました。女性からのお悩みに頻出するのが、不可解な言動を無自覚にくり返す男性たちのエピソード。人の話を聞かない、謝らない、すぐに不機嫌になる、話し合いができない……彼女たちをイライラモヤモヤさせている「男性のあるある行動」を20のテーマに分類、背景をひも解くことで見えてくる「オトコらしさ」の問題点とは? 男女の「わかり合えない」を乗り越えるヒントが詰まった必読書! ※本作品は2019年7月、晶文社より刊行されました単行本を文庫化に際し、加筆修正をしたものです。 -
最愛の
「約束して。私のことは跡形もなく忘れる、と」 三〇代の久島は、情報も欲望もそつなく処理する「血も涙もない的確な現代人」として日常を生きている。 だが、学生時代に手紙を交わしつづけた望未だけが、人生唯一の愛として、いまだ心を離れない。 望未は手紙の始まりで必ず「最愛の」と呼びかけながらも、常に「私のことは忘れて」と願い、何度も久島の前から姿を消そうとした。 今その願いを叶えるべく、久島は自分のためだけの文章を書き始める。 愛する人が誰よりも遠い存在になったとき、あらたに言葉が生まれ、もうひとつの物語が始まる。 「永遠の恋人」を描いてきた著者が最高純度で贈る、超越的恋愛小説! -
あと十五秒で死ぬ
死神から与えられた余命十五秒をどう使えば、「私」は自分を撃った犯人を告発し、かつ反撃できるのか? 被害者と犯人の一風変わった攻防を描く、第12回ミステリーズ!新人賞佳作「十五秒」。犯人当てドラマの最終回、エンディング間際で登場人物が前触れもなく急死した。テレビの前を離れていた十五秒間に、一体何が起こったのか? 過去のエピソードを手掛かりに当ててみろと、姉から挑まれた弟の推理を描く「このあと衝撃の結末が」。トリッキーな状況設定で起きる四つの事件の真相を、あなたは見破れるか? 衝撃のデビュー作品集。/【目次】十五秒/このあと衝撃の結末が/不眠症/首が取れても死なない僕らの首無殺人事件/あとがき/解説=千街晶之 -
バチカン奇跡調査官 聖剣の預言
スペイン・バレンシア地方にある小さな村。そこにあるサン・ビセンテ・エスパダ教会には、スペインの名高い聖人、聖ビセンテに纏わる聖剣が祀られていた。 ある時、真昼から美しいオーロラが教会の真上に現れ、村が悩まされていた風土病が治まった。その後、教会に勤める司祭のもとに主からの御言葉が下される。 主の言葉通りに定められた日に教会へ向かうと、そこには同じように主の声を聞いたという11人の男女が集っていた。 聖剣を取り囲むように待つ彼らは、聖剣から不思議な音が発された後、再び主の御言葉を聞く。それは聖剣が下す預言であった。 山間の大火事や政治家の不正の発覚など、聖剣の預言は次々と的中し、ついにはバチカンへ奇跡認定の申請書が送られる。 申請を受けた平賀とロベルトは、バチカンに属する事になったマギー・ブラウン神父とともに現地への調査に赴くが……。 聖剣の下す預言ははたして本物なのか――? イケメン神父コンビが謎に挑む、大人気オカルトミステリ本編第18弾! -
8つの完璧な殺人
雪嵐の日、ミステリー専門書店の店主マルコムのもとに、FBI捜査官が訪れる。マルコムは10年ほど前、もっとも利口で、もっとも巧妙で、もっとも成功確実な殺人が登場する犯罪小説8作を選んで、ブログにリストを掲載していた。ミルン『赤い館の秘密』、クリスティ『ABC殺人事件』、ハイスミス『見知らぬ乗客』、アイルズ『殺意』……。捜査官によると、そのリストの“完璧な殺人”の手口に似た殺人事件が続いているという。犯人は彼のリストに従って殺しているのか? 著者のミステリーへの愛がふんだんに込められた、謎と企みに満ちた傑作長編!/解説=千街晶之 -
君に読ませたいミステリがあるんだ
キュートな文芸部長がたくらむ“大仕掛け”を見破れますか? ユーモアミステリの超快作! ベストセラー『放課後はミステリーとともに』の鯉ケ窪学園に新ヒロイン登場! 4月、新入生の僕は「第二文芸部」の部室に迷いこんでしまう。部長で学園一の美少女(自称)の水崎アンナは、自作のミステリを強引に僕に読ませるのだが――テンポの良い展開、冴え渡るユーモア、そして想像を超える大トリックに一気読み必至の傑作ユーモアミステリ! 〈大反響続々!〉 「一から十まで油断ならない。最高すぎる!」――阿津川辰海さん(作家) 「気持ちよく騙されました。部長……!」――斜線堂有紀さん(作家) 「なにか仕掛けてるぞ、と眉に唾をつけたのに、やられました」――辻 真先さん(作家) 「伏線の名人である著者の本領発揮作。アンナの自己肯定感が強く懲りないキャラクターが実にキュート」千街晶之さん(解説より) -
ホワイトバグ 生存不能
謎の異常気象! 連続怪死事件! その猛烈な吹雪が過ぎ去ると、死体の山が築かれる―― 「あらゆるジャンルを覆い尽くす、前人未到の“絶滅”娯楽小説! “人類絶滅”が絵空事ではなくなった今、本作が描く”犯人“も創作とは言い切れない」 ――小島秀夫(ゲームクリエイター) 「どう考えても、必読の一冊」 ――村上貴史(書評家) 累計137万部突破「生存者ゼロ」シリーズ著者が贈る、衝撃パニック小説 (あらすじ) アフガニスタンと中国を結ぶワフジール峠で、中国の国境警備隊が全滅した。 タジキスタン側から登ってきた日本の気象観測隊も、猛烈なブリザードのもとで何ものかの襲撃を受ける。 果たして極寒の山岳地帯でなにが起きたのか。グリーンランドで同様の現象を目にしたプロ登山家の甲斐は、 連絡の途絶えた気象観測隊の救出に協力するよう政府に求められ、研究者とともにワフジール峠に向かうが…… (著者プロフィール) 安生正 1958年生まれ。京都府京都市出身、東京都在住。京都大学大学院工学研究科卒業。 第11回『このミステリーがすごい!』大賞を受賞し、『生存者ゼロ』(宝島社)にて2013年デビュー。 現在、建設会社勤務の傍ら、執筆活動を続けている。他の著書に『ゼロの迎撃』『ゼロの激震』(ともに宝島社)、『レッドリスト 絶滅進化論』(幻冬舎)、『不屈の達磨 社長の椅子は誰のもの』(角川春樹事務所)など。 -
先輩と僕 総務部社内公安課
宗正義人 (むねまさ よしと)、23歳。 学生時代の留学経験から、海外でのインフラ整備を志し、大不祥事に揺れる総合商社・藤菱商事に周囲の反対を押し切って入社した。 希望に満ちあふれていたが、配属先は薄暗い地下にある総務部第三課。 しかも地下のフロアには業務用エレベーターでしか行けないという……。 予想外の配属に落ち込む義人だが、実は総務三課は社内の不正を突き止め摘発する、という極秘任務を負った「社内公安」だった! 次のターゲットは何と、大学時代の憧れの先輩である真木和実(まき かずみ)。 彼は、義人が藤菱を志望する理由にもなった尊敬できる人なのだが、どうやら経理部で不正を働いているらしく――!? 素直でひたむきな新入社員×しっかり者で頼れる先輩。 商社バディのお仕事事件簿! -
中学生医学生シリーズ
中学生のぼくが、東城大の医学生に!? 天才少年(?)のカオルが小さな勇気を胸に、大学病院に巣食う悪に立ち向かう! *イラストレーター・絵本作家、ヨシタケシンスケ描き下ろしの桜宮市地図、章扉イラスト収録* 曾根崎薫、14歳。 桜宮中学に通う、ごくフツーの中学生の彼が、ひょんなことから「日本一の天才少年」となり、東城大学の医学部で医学の研究をすることに!? 冷や汗と緊張の連続の中、思いもよらぬ大発見をしてしまい、教授も研究室も大騒ぎ。 学級委員の美智子、ガリ勉メガネの三田村、ガキ大将のヘラ沼と「チーム曾根崎」を結成して事態を乗り切ろうとするが、医学研究の矛盾に直面して……。 お調子者のカオルの決意が、あなたの胸に勇気と希望の火を灯す。 賑やかで爽やかな医学ミステリ! ★豪華電子版特典付き! 【電子書籍・共通あとがき】 【著作解説】電子版あとがき『医学のたまご』 【関連小文】1 「自作解説」 初出『ジェネラル・ルージュの伝説』 付録1【海堂尊・全著作リスト】 付録2【作品相関図】 付録3【桜宮年表】 付録4【「桜宮サーガ」年代順リスト】 付録5【「桜宮サーガ」構造】 付録6【「海堂ラボ」登場人物リスト】 付録7【関連小文索引】 ※本電子書籍は、加筆修正のうえ2020年4月に角川文庫より刊行された『医学のたまご』を底本とし、電子特典を加えたものです。 -
キッチン・セラピー
今夜、ひとりでキッチンに立ちたくなる一冊。 第一話 カレーの混沌 旅先での出来事をきっかけに、人生の「迷子」になってしまった大学院生。 ひと皿:スパイスと「ある物」を使って作るカレー 第二話 完璧なパフェ 家事と仕事と子育てに追われ、自分の好きなものを忘れてしまった母親。 ひと皿:「彼女にとって」一点の曇りもなく完璧なマンゴーパフェ 第三話 肉を焼く キャリアを地道に積み上げるも、周りとのライフステージの変化に思い悩む医師。 ひと皿:生きる力を取り戻すための肉 最終話 レスト・イン・ビーンズ 町田診療所の主、モネの過去が明らかに。いま、豆を愛したある人のことを偲ぶ。 ひと皿:持ち寄った、それぞれの大切な料理 「どうして私たちは、大切なことから真っ先に忘れるようにできているのだろう」 -
気まぐれキッチンカーで昼食を
第一回次世代作家文芸賞受賞作家による 絶品飯テロコメディ! ようこそ、パズル・マンカンテへ! 極上の料理とクセの強い推理を ご用意してお待ちしております。 就職した会社になじめず 退職し家事手伝いとして過ごす日々。 そんな私を案じた母の勧めで、叔父の営むキッチンカーを手伝うことになった。 しかし、久々に会った叔父さんはクセのかたまり! メニューは風変わりで気まぐれ。イタリアンのシェフなのに、フレンチ風のルーローハン!? そのうえ、探偵気取りで 客の私生活を推理したがる――。 厄介なシェフとその姪が織りなす飯テロコメディ! -
アナログ
手作り模型や手書きのイラストにこだわるデザイナーの水島悟は、ある日自らが内装を手掛けた喫茶店「ピアノ」で謎めいた女性・みゆきと出会う。自分と似たような価値観を持つ彼女に徐々に惹かれていく悟。意を決して連絡先を聞くも、「お互いに、会いたい気持ちがあれば会えますよ」と言われ、連絡先は交換せず、毎週木曜日ピアノで会う約束を交わす。会える時間を大切にして、ゆっくりと関係を深めていく2人。しかし、突然彼女はピアノに現れなくなってしまい……。毎週同じ日、同じ場所で会う約束。時代に逆らうような“アナログ”な関係を描く、珠玉の恋愛小説。 -
私はだんだん氷になった
冷たくて鋭い氷のペンと、熱くて甘い毒入りのインクで――。 木爾チレンが描き出す、少女たちのこの残酷な謎物語(ミステリー)はきっと、読む者の心に属性を超えて突き刺さり、その深みを掻き乱すだろう。 ――綾辻行人 この小説は私の黒歴史であり、これからの黒歴史になるだろう。 ――著者 辛い現実を生きられなかった少女たちが、誰にも言えない恋に縋ったゆえの、禁断の黒歴史ミステリ。 最愛の父は、エベレスト登頂間際で猛吹雪に巻き込まれ凍死した。学校では陰湿ないじめを受け、家に帰れば義父に性的暴力を振るわれる。氷織の唯一の生き甲斐はアイドル・四宮炭也の推し活だけだった。だが感染病流行によって推しのライブが中止になったことをきっかけに、氷織は推しの「なりきり」とのやりとりにのめり込むようになる。顔を見たこともない相手への恋――。それがすべての悲劇の始まりだった。 前作『みんな蛍を殺したかった』に引き続き、「女による女のためのR-18文学賞」優秀賞受賞者である著者が、少女たちのこころの中に巣くう澱みを鮮烈な感性で抉り出す。 -
一寸先の闇 澤村伊智怪談掌編集
たった数ページで、あなたの日常が蝕まれる……恐怖の深淵を覗く物語21編! ホラー小説の旗手が贈る、戦慄の初ショート・ショート集 「得体が知れないからこそ怖く、面白い。」――野水伊織(声優) ◆「どパァん!……って感じやねん、飛び降り自殺の音って」 自宅マンションからの飛び降り件数が異常に多い理由とは?(「名所」) ◆とある町の小学生たちは、夏休みにも登校するという。「かみさま」を作るために。 僕にはそれがどういう意味を持つのかはわからないが、先生も、親も、その親もずっと続けてきたからだ――。(「かみさまとにんげん」) ◆愚鈍なバイト仲間の人生相談に乗ることになったバイトリーダーの私。 善意で引き受けただけだったが、雲行きはどんどん怪しい方向へ――その衝撃の結末とは?(「さきのばし」) ほか -
M
あなたを知ることは、あなたという人を選んだわたしを知ること。 多民族国家の生きた声を掬う在豪作家が贈る、力強くみずみずしい《越境青春小説》。 父の転勤にともない12歳でオーストラリアに移住し、現地の大学生となった安藤真人。憧れていたはずの演劇の道ではなく就職を選ぼうとしていたところ、デザイン科でマリオネットを制作しているアビーと出会い、人形劇の世界に誘われる。日本人としてのアイデンティティの問題に苦しんできた真人のように、「同じアルメニア人と結婚を」と刷り込まれてきたアビーもまた、出自について葛藤を抱えていた。互いを知りたい、相手に触れたい。しかし、境遇が似通うからこそ、抱える背景の微妙な差が、猛烈な「分かりあえなさ」を生み……。 話題の既刊『Masato』『Matt』につらなる、「アンドウマサト三部作」最終章! -
地方に行っても気がつけばチェーン店ばかりでメシを食べている
「気軽で便利で、安定の美味しさ」を味わえる外食チェーン店の魅力を愛情とユーモアをまじえて綴った 人気エッセイシリーズ 第1弾『気がつけばチェーン店ばかりでメシを食べている』 第2弾『それでも気がつけばチェーン店ばかりでメシを食べている』 第3弾の最新作は、『地方に行っても気がつけばチェーン店ばかりでメシを食べている』! 全国津々浦々の各地では、それぞれの土地で独自の進化をしてきた 「地方チェーン」があり、生活する人たちに密着している。 何を食べて育ってきたかを知れば、その土地に住む人のことが分かるなどというように 日本人に馴染み深い、寿司やカレー、餃子などの人気メニューが、それぞれの地方によって、 どんな道筋を経てきたのかを知ると「地方チェーン」は、もはや身近な異国と思えるほどに奧が深い。 たとえば、「551」という数字の並びを見聞きした時に、 関東と関西にそれぞれに住む人が「ある時とない時」の顔ほどに分かれてしまうほどだったり 回転寿司と言えば、北海道のあのチェーン店でしょ! いや北陸だろう、 それならば石川県か富山県、どのお店?などなど・・・。 日本列島47都道府県の各地で愛され続けている「地方チェーン」の醍醐味をご堪能あれ。 -
インフルエンサーのママを告発します
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 いくら親でも、わたしの同意なしに写真をのせるのは、まちがってるってことだよね? ダルムのママはインフルエンサー。ダルムが生まれてからのほぼすべて日々が、ママのSNSにのせられている。 インフルエンサーのママをもつばかりに、いつも「ほんとうの自分」でいられないダルム。 しかし、クラスメートのアラの言葉がダルムを変える。 SNSに勝手にだれかの写真をのせることは、なぜいけないのか? 自分がいやだと思ったときにどう行動できるのか? 韓国発、SNSを使うすべての人必読のものがたり。 目次 ママは#インフルエンサー 最初はそうじゃなかった みんなとちがうナム・ダルム 今日のコンセプト へいぼんなユン・アラ だれにも言えないひみつ 消えたぼうし うそのパレード いやだと言う勇気 わたしはわたし! インフルエンサーのママを告発します 善良な影響力 -
アコギなのかリッパなのか 佐倉聖の事件簿
政治家事務所の日常は、難問・奇問・珍事件だらけ……その実態は、妖よりも、もっと怪しい!? 佐倉聖は21歳の大学生。異母弟を養うため、元大物政治家・大堂剛の事務所でアルバイトをしている。 後援会幹部殴打の謎、立候補者のダイエット騒動etc. ――大堂を頼って持ち込まれる種々雑多な陳情や難問珍問を、元不良で負けん気は強いが機転の利く聖が、鮮やかに解決する姿を描く! ベストセラー「しゃばけ」の著者が贈る、ユーモアお仕事×ミステリー! 実業之日本社文庫版刊行記念として、著者デビュー直後の現代ミステリー短編「思い出した……」を文庫初収録。 -
月光組曲
月と現世の住人が織りなす異色のSFミステリー 突然の地方赴任、作者不明の詩との出会い、謎めいた美女の出現――。 幾重にも重なる偶然が、必然へと変貌する。現在と過去、生と死が交錯し、照らしだされる真実とは。 夏も終わりかけた8 月下旬。東京で順調にキャリアを積んでいた佐伯俊夫は、 I 県・月ノ石町に異動を言い渡される。この地には「月待池」という池があり、赤いトパーズが採れる伝説があった。しかし、採取した者の不吉な末路から、かつてより「憑き魔血池」と忌諱されてきたのだった。この伝説を知った佐伯は、事業で計画中の記念碑に何としても赤いトパーズを使用したいという衝動に駆られ、現在は立ち入り禁止となっている「月待池」に向かう。 少しずつ、しかし確実に崩壊していく日常の向こうにあるものは一体――。 -
蝶の墓標
半身を覆う蘇芳色の痣と虚弱な心臓を持ちながら、同級生からの揶揄に対して苛烈なまでの矜持を示した少女・夏野(かや)。小学校時代、ほんの一瞬だけ彼女と交流を持った瑞葉(みずは)は、高校生となって再会したとき、さなぎから蝶に羽化したような夏野に魅了された。数年前に奇妙な自殺を遂げたかつての同級生の死を調査するなかで、二人は距離を縮めていく。自殺した少年・要(かなめ)は夏野の痣の絵を描いたという理由でいじめを受け、それを苦に死を選んだと思われていた。彼を罰するかのように、要の死体は肌の半分を赤い絵の具で痣のように汚されていた――。 -
サラと魔女とハーブの庭
七月隆文さんが贈る、ハーブの香りただよう癒やしの物語が、待望の文庫化! 13歳の春休み。家でも学校でも居心地の悪さを感じていた由花は、家族のもとを離れ、田舎で薬草店を営むおばあちゃんと暮らす決心をする――誰にも言えない友達・サラとの永遠の友情を守るために。森の中に佇む古いが落ち着いたお洒落なお店、自分のために作られた手作りの部屋、魔法の本みたいな日記帳、そして、由花のための特別なハーブティー……。おばあちゃんとサラと一緒の田舎暮らしは、由花の心をふんわりと満たしていく。それは、春を迎える再生のはじまりだった。『ぼくは明日、昨日のきみとデートする』や『100万回生きたきみ』など、細やかな心の機微を瑞々しく描く名手・七月隆文さんが綴る、少女達の物語がはじまります。 ※本書は2020年10月刊行の単行本『サラと魔女とハーブの庭』を文庫化したものです。 -
Y駅発深夜バス
運行しているはずのない深夜バスに乗り、彼は摩訶不思議な光景に遭遇した――奇妙な謎とその鮮やかな解決を描く表題作、中学生の淡い恋と不安の日々が意外な展開を辿る「猫矢来」、〈読者への挑戦〉を付したストレートなフーダニット「ミッシング・リング」、怪奇小説と謎解きを融合させた圧巻の一編「九人病」、アリバイ・トリックを用意して殺人を実行したミステリ作家の涙ぐましい奮闘劇「特急富士」。あの手この手で謎解きの面白さを提供する、著者会心の〈ミステリ・ショーケース〉。いいミステリ、あります。/【目次】Y駅発深夜バス/猫矢来/ミッシング・リング/九人病/特急富士 -
チョプラ警部の思いがけない相続
(元)警部と、身寄りをなくした子象。 異色の探偵コンビが、 大都市ムンバイを奔走する! 少年の水死体――それはインド国内を震撼させる大事件の始まり。 CWA(ヒストリカル・ダガー賞)受賞作家が贈るインドミステリ ついに警察官人生が終わる退職日の朝、チョプラ警部のもとに想定外の事態が舞い込んだ。放浪癖のある伯父からあろうことか“子象”を相続したのだ。しかも困惑したまま署に到着した警部を待っていたのは少年の水死体。検死解剖もせず事故として処理されたその死に違和感を覚えたチョプラは独自で調査を始めるが、それはインド裏社会をも巻きこむ大事件に発展し……。“元警部と子象”の異色探偵コンビ、最初の事件! -
うしろむき夕食店
二階建てのレトロな洋館に、ステンドグラスの嵌め込まれた観音開きの扉。ドアの両側には二つずつ背の高い格子窓。そこから見える満月のような照明と、おいしそうな香りが漂ってきたら間違いなし。そこが「うしろむき夕食店」だ。 “うしろむき”なんて名前だけど、出てくる料理とお酒は絶品揃い。名物の「料理おみくじ」は、食事も人生も迷ってしまうお客さんに、意外な出会いを与えてくれると評判だが――。 -
わたしにも、スターが殺せる
《エンタメは必要じゃないかな?》《誰か補償してくれるの?》 コロナ禍、不用意な発言をしたスターをSNSで追い詰めるこたつライター。 “殺される”のは、誰なのか? “自分”も加担していないと言えるのか? 時代の気分を大きく左右したコロナ禍の大衆の心理を生々しく炙り出す、 息もつかせぬサスペンス! コロナ禍、SNSで不用意な発言をした2.5次元俳優・翔馬。これまで【M】と名乗り彼を「上げる」記事を書いていた平凡なこたつライター・真生は、その発言を捉えて彼を「叩く」方へ転じる。彼のファンは大反発し、【M】を炎上させる。しかし程なく流れが変わり、コロナウイルスに危機感を抱く世間が、一斉に翔馬を叩き始め、スターは“殺された”。高揚感が抑えられない真生だったが、以前から【M】の正体が真生だと知る何者かに、自宅マンションを晒されたり、脅迫のような郵便物が届けられていた。半同棲の恋人・春希と共に嫌がらせの犯人を突き止めようとする真生だったが、浮かび上がったのは意外な人物だった……! -
茨城怪談
常総奇怪絵巻 心霊スポットから禁忌の風習まで 県内在住の気鋭が茨城の地に埋もれた怪異譚を徹底取材! 水戸工兵隊碑に出没する女の霊 天翔ける龍神が筑波山に出現 日立市の県道にそびえる一本杉の怪 袋田の滝へ飛び込み続ける死者 牛久沼で相次ぐ河童の目撃談 首都圏でありながら数多の土俗的怪異が今も息づく茨城県のご当地怪談集。 ・診療所の玄関に佇む此の世の者とは思えぬ不気味な男「魚とおじさん」 ・心霊スポットの廃墟で暴れた男性に還る絶望の因果「ホワイトハウス・引いてゆく」 ・牛久大仏をはじめ全国の大仏を巡る友人に迫る怪異「後光」 ・戦慄とともに訪れる異形の獅子舞「黒獅子」 ・一族の災禍を背負わす…県北部の家に伝わるおぞましい風習「鳥籠のなかの女」 ――など、現代恐怖譚に加え土地や家の怪しい因習にも迫る72篇! 不可解で異質…常総の昏き深淵を覗く勇気はあるか。 -
呪物怪談
「五つで忘れる」 親族の背後に子供が並び立つ夢。 白装束の女が囁く呪いのお告げとは… 「絶対に忘れない」より 危険と知りつつ覗かずにはいられない、禁断の書。 呪いづくし実話怪談! 「呪い」「呪物」に纏わる実体験、体験者への聞き書きを集めた実話怪談集。 南東北の村で我流の呪願を続けた女の末路…「かしりのはて」黒木あるじ 山間の村を訪れる呪い屋が授けた禁断の呪具…「簪」嗣人 不審死を遂げた伯父宅の床下から出てきた甕…「醤油の家」蛙坂須美 除霊の儀式中に出てきたモノが発した呪いの予言…「鬼行」八木商店 樹海で拾ったロープに宿る呪力…「例の箱」住倉カオス 按摩師兼拝み屋の男に送られてきた呪いの風…「言呪」営業のK 異様な太り方をするようになった原因は謎のしゃぶしゃぶ店の肉…「豚王の呪い」 乗る者すべてを不幸にする風俗店の曰く付き送迎車…「理不尽な呪い」夜行列車 母の遺品から出てきた呪い日記に綴られた呪法…「知らぬ間に」 人死があった祟りの井戸水を飲む男…「呪恋」他、全23話収録。 業の深い話ばかりを封印した本書こそ、すでに一つの「呪物」なのかもしれない。 -
WALL
202X年のある夏の日、シコタン島(色丹島)の墓地で祈りを捧げていたロシア人老夫婦が、丘の上から半透明のヴェールが近づいていることに気づく。不思議に思った二人が手をつないだままその壁に触れたとき、彼らの腕は「消去」した――。触れた人間の肉体のみが消去される「ウォール」と名付けられたこの巨大な壁は、1日に20km程度という遅さながら、やがて北海道に上陸、本州も射程に、徐々に西へと、人々を飲み込んでいく。本土上陸から首都圏到達まで1か月ほどしか猶予はない。真実とデマが入り混じりながら拡散され、日本はパニックに包まれていく。「ウォール」が暗示するものは、人類を奈落に突き落とす自然災害や疫病であり、経済格差によって人々を「分断」するものであり、無慈悲な「神の制裁」であり、極めて「平等な存在」である。唐突に出現したこの得体のしれない凶器に、人間は科学と人智をもって対峙しなくてはいけない。善悪を問わず本性をむき出しにする人間たちをあざ笑うかのような「WALL」。果たして結末は――。著者渾身の書き下ろし。一気読みのパニックSFミステリー。 -
マナートの娘たち
姉が弟の遺体を浄める。本来これは同性の仕事なのだが、姉は自分がやると主張した――。亡き弟の思い出を情感豊かに紡ぐ「浄め(グスル)」。アメリカの女の子として成長してきたアラブ系移民2世の“わたし”と、波乱の人生をおくった伯母の物語に、窓から飛び降りた女が女神と邂逅する幻想的な光景を織り込んだ「マナートの娘たち」。#MeToo運動以前の映画産業で、あるインターンの女性が受けたハラスメントを描き、問題提起する「懸命に努力するものだけが成功する」。新聞記事や手紙、メールの文章、リアリティー番組の台本やSNS投稿など虚実取り交ぜた多彩な媒体のコラージュで、フロリダで実際に起こったシリア・レバノン系移民夫婦のリンチ事件を核に、アメリカという国家に潜む暴力性や異質なものを排除しようとする人間の本質を浮かび上がらせる野心的な傑作「アリゲーター」。過酷な現実を生きる人々に寄り添い、多様な声を届けようとする全9篇。現代アメリカ文学の新鋭による鮮烈なデビュー短篇集!/【目次】浄め(グスル)/マナートの娘たち/失踪/懸命に努力するものだけが成功する/カナンの地で/アリゲーター/サメの夏/わたしたちはかつてシリア人だった/三幕構成による、ある女の子の物語/謝辞/訳者あとがき -
3分で読める! ティータイムに読むおやつの物語
シリーズ累計120万部突破! 宝島社の大人気「ショートショート」シリーズ、最新刊のテーマは“おやつ”です! “チーム・バチスタ”海堂尊、“元彼の遺言状”新川帆立など豪華作家陣25名による書き下ろしショート・ストーリー ふわふわのホットケーキからほくほくのやきいも…… 感動のストーリーからユーモア、ミステリ―まで、読むと笑顔になる美味しい超ショート・ストーリー。 ほっとひと息つきたいティータイムにぴったりな物語を25作品収録。 [著者] ※五十音順・敬称略 一色さゆり/井上ねこ/海堂 尊/伽古屋圭市/梶永正史/柏 てん/喜多 南/黒崎リク/咲乃月音/佐藤青南/城山真一/新川帆立/蝉川夏哉/高橋由太/辻堂ゆめ/塔山 郁/友井 羊/南原 詠/林由美子/柊サナカ/降田 天/森川楓子/八木圭一/柳瀬みちる/山本巧次 -
よろず占い処
王子稲荷ふもとの平和な商店街に、ある日現れたあやしい店「陰陽屋」。ホストあがりの毒舌ニセ青年陰陽師と、トボけたキツネ耳の中学生男子のコンビが、恋うらないから人捜しまで、お悩み解決いたします! ささくれ心も癒やされるほのぼのミステリ。 -
東京、はじまる
日本銀行本店や東京駅など、近代日本を象徴する建物を矢継ぎ早に設計した、 明治を代表する建築家・辰野金吾。 下級武士から身を立てるべく学問に励み、洋行して列強諸国と日本の差に焦り、 帰国後はなんと恩師ジョサイア・コンドルを蹴落として 日銀の建築を横取りする……! 周囲を振り回しながらも、この維新期ならではの超人・金吾は熱い志で 近代日本の顔を次々を作り上げていく。 日銀の地下にある意外な仕掛け、東京駅の周辺にかつて広がっていた海の 蘊蓄など、誰もが見慣れた建築物の向こうに秘められたドラマを知ることもできる。 ベストセラー『家康、江戸を建てる』の著者が 「江戸を壊して東京を建てた」辰野金吾を描く、大きく楽しい一代記! ※この電子書籍は2020年2月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。 -
赤泥棒
町田康さん推し! 言葉に幅があり、しかもそれが的確に使用されている。辛辣な個性とその周囲を無情に描いていてよい。 (文藝賞選評より) 現役慶応大学院生であり、漫画『踊るリスポーン』の著者・三ヶ嶋犬太朗が鮮烈の文芸デビュー! 「捨てられたものを拾うのは泥棒ではない」と嘯き、女装をして女子トイレに侵入し、捨てられた生理用ナプキンを盗む百枝菊人。女装がバレたら心の性別をたてに被害者ぶろうと思っていたところ、同じ学校の明石睦美に目撃される。彼女は百枝が自分と同じく、性別に違和感を抱いていると思い急速に接近してきた。無理解と偏見がマイノリティを利用し、共感と愛情が暴力を肯定する……。表題作「赤泥棒」に加え、文藝賞最終候補に選ばれた「青辛く笑えよ」、「普通」を唾棄する高校生が才能の塊と出会い自我を崩壊させる「寄食のダボハゼ」をおさめた短編集。 -
色違いのトランプ
「はじめて」は、いつも痛くて、少し優しい。 日本エンターテインメントの最前線&最高峰! 日本を代表する4人の直木賞作家と、“小説を音楽にするユニット”YOASOBIによる奇跡のプロジェクト「はじめての」。 その第四弾となるYOASOBIの楽曲「セブンティーン」の原作となった、宮部みゆき氏の小説「色違いのトランプ はじめて容疑者になったときに読む物語」を電子書籍で単独配信! 〈あらすじ〉 並行世界で起きたテロへの関与を疑われ、捕らわれた愛娘の夏穂。宗一は夏穂を救いに、単身、もう一つの〝鏡界〞へと向かう。 ※漢字にはルビを多めにふっています。 作家のファンはもちろん、全ての世代の方々に楽しんで頂ける、「はじめての」読書にもお勧めしたい小説になりました。 ■YOASOBIからのメッセージ 4作品全て本当に面白くて、読み終えた時、全作品、計4回「めちゃくちゃ面白かった!」と声に出し、原稿の前で拍手をしました。「はじめての」という一つのテーマから生まれた4つの色とりどりな物語が、それぞれ違うゴールへと向かう様に心が震えました。 (YOASOBI composer Ayase) はじめて読んだ物語なのに、私の奥底に眠っている記憶が呼び起こされるような体験でした。 4つの物語、4つの世界と出会って生まれたこの感動を、まっすぐに歌に乗せられたらと思います。 (YOASOBI vocal ikura) ■著者からのメッセージ いつも物語をつくる時は、そのイメージに合った音楽を探すようにしています。ぴったりな音楽が見つかれば、その音楽が私を正しい方向に導いてくれるからです。今回はまず物語が先にあり、そこから音楽が誕生するという企画で、私にはまったく新しい経験に、胸が高鳴っています。 (宮部みゆき) ■著者プロフィール 宮部みゆき(みやべ・みゆき) 1960年東京都生まれ。1987年「我らが隣人の犯罪」でオール讀物推理小説新人賞を受賞しデビュー。1992年『龍は眠る』で日本推理作家協会賞、『本所深川ふしぎ草紙』で吉川英治文学新人賞、1993年『火車』で山本周五郎賞、1997年『蒲生邸事件』で日本SF大賞、1999年『理由』で直木三十五賞、2001年『模倣犯』で毎日出版文化賞特別賞、2007年『名もなき毒』で吉川英治文学賞を受賞。他の著書に『ソロモンの偽証』『ブレイブ・ストーリー』など。時代小説、SF、ファンタジーからホラーまで、様々なジャンルの作品に多数のファンを持つ。 -
バーニング・シーズン
父の妹のエレナはアル中で身持ちが悪く、昔から一家の悩みのタネだった。そんな叔母が不審火でホテルを焼け出され、アパートに転がり込んできたのが、事件の発端だった。やがて叔母の隣人の娘が建設現場で死体となって見つかり、わたし自身にも生命の危機が……シカゴの女探偵ヴィクの怒りの行動を描く第六作。 -
雨月先生は催眠術を使いたくない
文学部2年の織辺玲(おりべ・れい)は、配信アプリで人気のイケメン陰謀論者・ユイリに高額投げ銭をしている友人を案じ、やめさせる方法を大学図書館で調べていたところ、 立ち入り禁止の閉架書庫の中に奇妙な空間があるのを見つける。ふかふかのラグマットに、たくさんの本、なぜか湯気を立てている肉まんも――!? 訝しんで近付くと、背後から「見た……?」と不気味な声が。振り返るとそこにいたのはボサッとした黒髪の、色白痩身の男性だった。 驚く玲に、彼は、「積んであった本のタイトルは?」など、奇妙な質問をしてくる。 なんと彼は、文学部心理学科の准教授・有島雨月(ありしま・うげつ)だった! 閉架書庫を自分のランチ場所にしていたようだ。 やたら不愛想な彼に戸惑う玲だが、心理学の准教授ならば渡りに船。 友人を助けてほしいと訳を話すと雨月は興味を示し、一緒にユイリ主催のイベントに参加することになったのだが――。 「え? 有島先生、催眠術使えるんですか!?」 「はあ? そんな非科学的なもの、この世に存在しません。催眠術なんて、この世には……」 「……なんで君だけ、全然かからないの」 「あはは! 有島せんせー、玲ちゃんに興味津々なんだってさ」 やがて玲は知ることになる。有島雨月の大きな秘密と苦悩を。そして彼が追い求めてやまない「誰か」の存在を。 自分の持つ「不思議な力」を利用しつつも憎んでいるクセ強准教授・有島雨月と、好奇心旺盛な天真爛漫女子・織辺玲。 新・凸凹コンビが科学と非科学の力で謎を解く、心理学×催眠術×現代ミステリ! -
たかが殺人じゃないか 昭和24年の推理小説
昭和24年、ミステリ作家を目指している風早勝利は、名古屋市内の新制高校3年生になった。学制改革による、たった1年だけの男女共学の高校生活。そんな中、顧問の勧めで勝利たち推理小説研究会は、映画研究会と合同で夏休み中の一泊旅行を計画する。顧問と男女生徒5名で湯谷温泉へ、中止となった修学旅行代わりの旅だった。そこで巻き込まれた密室殺人。さらにキティ台風が襲来する8月31日の夜に、学校隣の廃墟で首切り殺人にも巻き込まれる! 二つの不可解な事件に遭遇した少年少女たちは果たして……。戦後日本の混乱期と、青春の日々をみずみずしく描き出す――。各方面から絶賛を浴びた長編、待望の文庫化。/解説=杉江松恋 -
妖異幻怪 陰陽師・安倍晴明トリビュート
大人気シリーズ「陰陽師」のアンソロジー。 夢枕獏による「陰陽師」短編2本と、「オール讀物」の「陰陽師」特集に掲載された新進気鋭の作家4名による短編を収録しています。舞台は平安時代にとどまらず、室町時代・戦国時代の陰陽師まで登場。時と場所が変わっても色褪せない、「陰陽師」の魅力が詰まった一冊です。(解説・細谷正充) 収録作品 ・露子姫が見つけた不思議な烏毛虫は、食べれば食べるほど大きくなり…(夢枕獏「むしめづる姫」) ・信子姫に仕える、耳のいい女房。彼女は右耳には虫が棲んでいて…(蝉谷めぐ実「耳穴の虫」) ・鳥辺野で騒ぎを起こす少年は、博雅の腕を欲していた。その理由は?(谷津矢車「博雅、鳥辺野で葉二を奏でること」) ・足利義教の時代。法師陰陽師の兄弟が、蘆屋道満の式神に出会う(上田早夕里「井戸と、一つ火」) ・戦国大名・細川幽斎とキリシタン陰陽師が、「連歌」をもって妖に挑む(武川佑「遠輪廻」) ・晴明たちが出会った不思議な少年は、唐の国からやってきた「??(なた)」だった(夢枕獏「??(なた)太子」) -
禁じられた館
「ストレートで高純度の本格ミステリ。 よくぞ掘り出してくれました。 1930年代のフランスでこんな不可能犯罪ものが書かれていたとは、 ヴィンテージミステリの世界はまだまだ底が知れませんね。」 ――有栖川有栖(作家) 天外消失の謎に名探偵が挑む! フランス産探偵小説の傑作、遂に発掘! 飲食産業で成功を収めた富豪のヴェルディ ナージュが、マルシュノワール館に引っ越 してくる。これまでの所有者には常に災い がつきまとってきた曰く付きの館だ。再三 舞い込む「この館から出ていけ」との脅迫 状。果たして雨の夜、謎の男の来訪を受け た直後、館の主は変わり果てた姿で発見さ れる。どこにも逃げ道のない館から忽然と 姿を消した訪問者。捜査が難航するなか、 探偵トム・モロウが登場し……『黄色い部 屋の謎』以降の歴史的空白を埋めるフラン ス産不可能犯罪小説の傑作、ついに発掘! -
百合小説コレクション wiz
実力派作家の書き下ろしと「百合文芸小説コンテスト」発の新鋭が競演する、珠玉のアンソロジー。百合小説の〈今〉がここにある。 【著者略歴(五十音順)】 ・アサウラ 1984年生まれ。TVアニメ『リコリス・リコイル』ストーリー原案など。 ・小野繙(おの・ひもとく) 1996年生まれ。第4回百合文芸小説コンテスト・河出書房新社賞受賞。 ・櫛木理宇(くしき・りう) 1972年生まれ。『ホーンテッド・キャンパス』『死刑にいたる病』など。 ・坂崎かおる(さかさき・かおる) 1984年生まれ。第4回百合文芸小説コンテスト・大賞受賞。 ・斜線堂有紀(しゃせんどう・ゆうき) 1993年生まれ。『恋に至る病』『楽園とは探偵の不在なり』など。 ・南木義隆(なんぼく・よしたか) 1991年生まれ。『蝶と帝国』「月と怪物」など。 ・深緑野分(ふかみどり・のわき) 1983年生まれ。『ベルリンは晴れているか』『スタッフロール』など。 ・宮木あや子(みやぎ・あやこ) 1976年生まれ。『雨の塔』『ヴィオレッタの尖骨』など。 ◎カバー装画=めばち ◎カバーデザイン=名和田耕平デザイン事務所 -
カケラ
美容外科医の橘久乃は幼なじみの志保から「やせたい」という相談を受ける。カウンセリング中に出てきたのは、太っていた同級生・横網八重子の思い出と、その娘の有羽が自殺したという情報だった。有羽は高校二年から徐々に学校に行かなくなり、卒業後、ドーナツがばらまかれた部屋で亡くなっているのが見つかったという。母が揚げるドーナツが大好物で、それが激太りの原因とも言われていた。もともと明るく運動神経もよかったというその少女は、なぜ死を選んだのか? 「美容整形」をテーマに、外見にまつわる固定観念や、人の幸せのありかを見つめる、心理ミステリー長編。 -
警視庁FC
人気刑事映画のロケ現場で出た本物の死体。夢と現のはざまに消えた犯人を追え! 警視庁地域総務課の楠木肇(くすき・はじめ)は、普段はほとんどやる気のない男。しかし、事件となると意外な才能を発揮する。楠木が所属する特命班「FC(Film Commission)室」には、地域総務課、組対四課、交通課から個性的な面々が集まっている。 FC室が警護する人気刑事映画のロケ現場で、潜入捜査官役の俳優が脚本通りの場所で殺された。新署長率いる大森署、捜査一課も合流し捜査を始める警察。なんとしても撮影を続行したい俳優やロケ隊。「現場」で命を削る者たちがせめぎ合う中、犯人を捕えることができるのか。人気シリーズ「隠蔽捜査」の戸高刑事も登場! ※こちらの作品は過去に他出版社より配信していた内容と同様となります。重複購入にはお気を付けください
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