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「日本最凶」の古典怪談、ここに甦る……。
ある地方の古着屋が入手した、青海波模様の縮緬布団。以来、その周囲では血塗れの美女が出現する怪現象が続発し、ついに死人まで――読む者を虚実のあわいに引きずり込む、独特の恐怖世界。日本怪談史上屈指の名作として読み継がれる表題作ほか、現代ホラー界の先駆的存在である著者初の怪談ベスト・セレクション全七篇。
【目次】
Ⅰ
蒲団(1937)
棚田裁判長の怪死(1953)
棺前結婚(1952)
Ⅱ
生不動(1937)
逗子物語(1937)
雨傘の女(1956)
帰らぬ子(1958)
〈解説〉朝宮運河
Posted by ブクログ 2023年03月11日
好きなホラー作家が新しくできた!
岡本綺堂作品が好きであればこちらも好きなのでは。私は情景描写から怪異のあらわれ方がとても頭の中に映像として現れる。
昔の話になるが、読んでいるうちに、自分が見たかのような映像が浮かんでくるほどの怪談はなかなかない。
あと、ホラー というより怪談、の方がしっくりくる。...続きを読む
Posted by ブクログ 2023年10月09日
橘外男の日本を舞台とした怪奇小説を集めたもの。執筆は1937(昭和12)年から1957(昭和32)年。
初めて聞く名前の作家で、全然知らなかったのだが、江戸川乱歩と生年が同じらしい。
巻頭の『蒲団』を読んで衝撃を受けた。昭和12年の作品などとは信じられない、実に素晴らしく、傑出したホラー短編な...続きを読む
Posted by ブクログ 2022年10月07日
橘外男の怪談を集めた文庫オリジナルの短編集。
表題作の「蒲団」は格安で手に入れた蒲団に纏わる話。よく出来た怪談ではあるが、今読むとまとまり過ぎな印象。
印象的だったのは「棚田裁判長の怪死」と「棺前結婚」の2作。
「棚田裁判長の怪死」ははっきりした説明も解決もない実話怪談の先駆けともいえるような話。「...続きを読む
Posted by ブクログ 2023年08月13日
“日本怪談最恐”の一篇と名高い表題作や恐怖と哀切を湛えたマスターピース「逗子物語」の代表作2篇他、「棚田裁判長の怪死」「雨傘の女」「帰らぬ子」など虚実のあわいを描いたバラエティ豊かな怪談7篇を収録。
・とにかく“怖い”と有名な「蒲団」だが、実際なぜこの話はそこまで怖いのか。現れる女の幽霊の描写か、...続きを読む
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