及川茜の作品一覧

「及川茜」の「雨の島」「絶縁」ほか、ユーザーレビューをお届けします!

配信予定・最新刊

作品一覧

  • 地下鉄駅
    NEW
    3.7
    1巻3,080円 (税込)
    生を手離さずにいることは、こんなにも難しい――。 失業、借金、いじめ、病気……駅で自ら死を選ぶ人々と、その防止に奔走する地下鉄職員・葉育安。 現代台湾文学を牽引する作家・何致和が、都会の声なき声を拾い再生を描く台湾発の話題書。 台湾文学賞、誠品読書職人賞など受賞多数! ・ ・ ・ 葉育安(ヨウ・イクアン)、45歳、思春期の娘と認知症の老母との3人暮らし。 優柔不断、すべてに受け身で生きる彼が 地下鉄の自殺防止プロジェクト長として向き合うことになったのは、 地下鉄のホームで今まさに自死へ向かう人たち。 ・ 会社のお金を横領したサラリーマン、SNSで失恋を晒された中学生、持病に悩む老人、周囲から羨まれながらも生きる気力を失った女性……自殺防止プロジェクトリーダーを任せられた育安は、なんとか成果を出そうと試行錯誤を重ねるも、自らの足でホームから飛び降りる人たちを止めることはできない。 それでも群集のなかに身を置いて、日々を生きていく寄るべき人々の体温が、見知らぬ他人をいつしか温めていく――出口のない問題を抱え生きる全ての人へ、ささやかでも、明日へ向かう力の一端になる物語。 ・ 現代社会のひずみや抑圧を描いたソン・ウォンピョン『アーモンド』、ハン・ガン『回復する人間』らにも通じるストーリーテラーの初邦訳。 ・ 《解説:松本俊彦(精神科医・作家)》 読了後、語られなかったこと、描かれなかった余白に読者は深く心を揺さぶられ、何かを考え始める。こうした、読後から始まる独特の余韻、静かな残響音は、本作品における最大の魅力といってよいだろう。 ・ 《台湾文学金典賞授賞/選評 凌性傑(詩人・作家)》 何致和は中年男性の心境をきめ細やかに描き出し、公共交通機関と時代の鼓動を結び付け、地下鉄によって交わる人生を通じ、様々な流動を表現する。その流動感に、多声的な語り、語りの視点の交代が加わることで、重層的で、極めて読みごたえのある作品に仕上がっている。 地下鉄という現代の交通機関は、個々の実存の不安を乗せる一方で、出発と帰還を支えている。本書で最も引き付けられるのは、冷静に傍観しているようでいて、「理解しようとする」やさしさを潜めた語りである。
  • 絶縁
    3.7
    1巻1,980円 (税込)
    奇跡のアンソロジー、日韓同時刊行! 突如若者に舞い降りた「無」ブーム。世界各地に「無街」が建設され――。 (村田沙耶香「無」) 夫がさりげなく口にした同級生の名前、妻は何かを感じとった。 (アルフィアン・サアット「妻」/藤井光・訳) ポジティブシティでは、人間の感情とともに建物が色を変える。 (ハオ・ジンファン「ポジティブレンガ」/大久保洋子・訳) 先鋭化する民主化運動の傍らで生きる「あなた」たちの物語。 (ウィワット・ルートウィワットウォンサー「燃える」/福冨渉・訳) 都市に走った亀裂、浸透する秘密警察、押し黙る人びと。 (韓麗珠「秘密警察」/及川茜・訳) ブラック職場を去ることにした僕。頭を過るのは死んだ幼馴染の言葉だった。 (ラシャムジャ「穴の中には雪蓮花が咲いている」/星泉・訳) 家族の「縁」から逃れることを望んできた母が、死を目前にして思うこと。 (グエン・ゴック・トゥ「逃避」/野平宗弘・訳) 3人の少年には卓球の練習後に集う、秘密の場所がある。 (連明偉「シェリスおばさんのアフタヌーンティー/及川茜・訳) 6人の放送作家に手を出した男への処罰は不当か否か。 (チョン・セラン「絶縁」/吉川凪・訳)
  • 流浪蒼穹
    4.0
    1巻3,190円 (税込)
    地球とコロニーである火星のあいだで戦争が起き、終結した。友好のため、火星の少年少女は使節として地球に送られるが、かれらは地球と火星のどちらにもアイデンティティを見いだせず……。「折りたたみ北京」でヒューゴー賞を受賞した著者の美しきSFドラマ
  • 雨の島
    4.3
    1巻2,640円 (税込)
    ごく近い未来を舞台に、ウイルスプログラム「裂け目」から送られる親しい人々の記憶と、台湾の自然、動植物をモチーフとして描かれる美しい6つの短篇集。著者自作のカラー博物画6点収録。

ユーザーレビュー

  • 絶縁

    Posted by ブクログ

    絶縁という言葉が胸に刺さる物語です。
    特に村田沙耶香の短編は、日常の中で人と人との距離がどんどん遠くなっていく様子を、まるで冷たい風が吹き込む部屋のように描いています。私たちの生活にも似た閉塞感が漂い、そこから逃れたいけれど抜け出せないジレンマがリアルに感じられました。
    特に「普通であること」の意味を改めて考えさせられ、登場人物の孤独や痛みがまるで身近な誰かのつぶやきのように響きます。社会との絶縁、それに伴う心の痛みや喪失感を繊細に表現し、自分の周りの人間関係を振り返るきっかけにもなる一冊です。
    すごく後味悪くて好きです。

    0
    2025年10月19日
  • 絶縁

    Posted by ブクログ

    「絶縁」をテーマに、アジア各国の若手小説家の短編を集めた本。めちゃくちゃ面白かった。

    最初に柚木さんの短編でガツンとやられ、東京タワーに似た色合いの鉄塔を見ると少しゾッとしてしまうようになった。
    各国の性質がかなり色濃く出ていて…これからアジアの文学を読んでみたいと思った。

    1
    2025年09月07日
  • 流浪蒼穹

    Posted by ブクログ

    「宝をめぐって闘うことは、宝そのものより重要だ」
    地球へ向かう輸送艦、老いた艦長から老いた火星総督への伝言、物語はここから始まる。

    舞台である「火星と地球」は、火星独立時の事情から、「統制管理と経済支配」という社会構造の相違から、再び戦火を交える直前にあった。その様子は、まるで現代の「社会主義と資本主義」を比喩しているよう。

    人の幸せとは何か
    自由と保護は相反するのか

    そしてこの大きなテーマは、主人公達の葛藤という内面でのテーマとも通じている。

    「自由とはなにか」主人公ロレインたちの迷い……。
    自由、それは束縛からの離脱、独立。離脱したのちにあるものは、自らが作る新たな束縛?

    レイニ

    0
    2024年04月25日
  • 絶縁

    Posted by ブクログ

    『闇に包まれた穴の底には、龍が横たわっているような気がした。(中略)年寄りたちの言うには、そうした穴は龍が冬眠をする穴ぐらだそうで、龍は夏になると穴からはいずり出てきて天空に飛び立ち、冬になると再び穴に舞い戻ってくるという。穴の付近の雪が解ける理由は、龍の吐く息が穴から噴き出してくるせいらしい。ぼくはその言い伝えを知っていたので、穴の底でひとりぼっちにさせられたとき、龍に食われてしまうんじゃないかと怖くてたまらなかった』―『ラシャムジャ/穴の中には雪蓮花が咲いている』

    「絶縁」というテーマのアンソロジー。村田沙耶香が作品を寄せているというので読んでみたのだけれど、その他のアジア圏の作家の短篇

    0
    2023年04月12日
  • 絶縁

    Posted by ブクログ

    村田沙耶香 著「無」を目的に手に取った本。
    著者の“近未来SF”チックな作風が全開でした。
    フィクションだけど、どこか現実と繋がっている様な…

    0
    2023年03月04日

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