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Posted by ブクログ
順調に人生の駒を進めていると思ったら、就職活動でデカい壁にぶつかってしまった小夜子。
自分を有利にしてくれていた弟も、冴えなかった同級生も、いつの間にか“求めるモノ”や“求められるモノ”になっていた。
自分だけが立ち止まってしまっている。
……彷徨する彼女が呼ばれたのは、見知らぬ故人の通夜だった。
結婚式は、招待された人だけが来る場所であるのに対し、通夜は、その意味で不思議と開いている気さえする。
一緒に悼んでくれること、泣いてくれること。
それは確かに、生きている人にとっての慰めになることのように思う。
最初は、小夜子の、自分だけが置いていかれてしまった寂しさと、時間が止まってしまったような余白の今を、ただただ悲しむための、通夜女だった。
自分に向けられていた感情が、やがて他者を哀しむことへ向けられていく。
小夜子と、通夜女の婆ちゃんのやり取りについては、もっと深めて欲しかった部分もある。
けれど小夜子が抱えたものを、どう表現するかという点で、この『通夜女』という作品は、すごく面白かった。
Posted by ブクログ
小夜子が就職活動に失敗し、引きこもりになってしまった事情には同情する。
だが、傲慢でプライドが高く、ひねくれもので小心者、というキャラクターがなんともイラつく。
両親にとても愛されているのに、それを当たり前に受け止めているのも、お嬢様気質で、キャラクターにブレがない。
他人の不幸を楽しみたいがために通夜を渡り歩くなんて、なんという悪趣味。
だが、通夜で出会った老婆(通夜女)、太陽くん、ケーキ屋さんとの関りを通じて、小夜子は少しずつ変化していく。
厳しかったトキばあと、通夜女が重なる。
通夜女が小夜子を成長させてくれたのだと思う。
ちょっと不思議で、ちょっとリアルな成長物語。
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小説・文芸
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