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就職活動に失敗し心が折れた24歳の小夜子は、偶然見知らぬ誰かの通夜に参列することに。会場には香の匂いが漂い、お経、木魚のリズムやすすり泣く声が響き、悲しみが溢れていた。世の中、辛いのは私だけじゃない。その日から通夜通いにのめり込んでいく小夜子だったが、奇妙な老婆との出会いがきっかけで人生に目的ができた。通夜を渡り歩き遺族を慰める「通夜女」。彼女に弟子入りしたい!
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Posted by ブクログ
就職活動の躓きから引きこもりとなってしまった主人公が、ふとしたきっけかから他人の通夜に潜り込むことに楽しみを見出し、そこからいろいろな出会いを経て自分の居場所を見つけるお話です。少し不謹慎ともいえますが、少し大き葬儀になれば、参列者をすべて把握できている人はたぶんいないので、一人二人紛れ込んでもわか...続きを読むりませんね。もとはシナリオらしいので、映画で見てみたい気もします。
良かった。 色々な人生の章が描かれている。 小太郎と時尾さんが よい味出してる。 みんなそれぞれ生きてるなぁ。。とおもえる。 なんとなく、まんざらでもないと思える一冊。
お葬式の捉え方は人それぞれ違うと思うし、大体は悲しみを持って参列していると思うけど、笑顔で 見送る方が故人のためだと感じる人たちも居ると思 う。本作は就職活動に挫折して、引きこもってしまった24歳の小夜子が、他人のお通夜に紛れ込んで、自分の中の不幸な気持ちを浄化させていくお話なのですが、そこで、自分...続きを読むと同じようにお通夜に紛れている「通夜女(つやめ)」という謎の老婆に遭遇し、小夜子は彼女の弟子なる。小夜子と老婆の奇妙な師弟関係、なんで関係の無いお通夜に参列するのか、奇妙ながら何故か共感してしまう作品だと思います。
最初はお化け的なものか?と思ったけどそうではなく。 通夜女に出会ったからこそ変わった価値観ってなんだろうと考えたりしてみました。
失敗が怖いのは分かる。 そんな怖がりが、就活から逃げて、1年ちょっとも引き込もれるのか?自立に失敗しそうなのに、目を背けていられるのだろうか?考え方が甘すぎてムカつく。 そんなふうに感じたのは、前半。 後半に入り、小夜子の自己分析が進むにつれ、すこし共感できてしまったりして。 結局、人は、どうし...続きを読むても嫌なことを回避しようと足掻くんだな、と思った。 当然嫌なことは人それぞれ違うから、その選択を理解するのは難しい。
小夜子が就職活動に失敗し、引きこもりになってしまった事情には同情する。 だが、傲慢でプライドが高く、ひねくれもので小心者、というキャラクターがなんともイラつく。 両親にとても愛されているのに、それを当たり前に受け止めているのも、お嬢様気質で、キャラクターにブレがない。 他人の不幸を楽しみたいがため...続きを読むに通夜を渡り歩くなんて、なんという悪趣味。 だが、通夜で出会った老婆(通夜女)、太陽くん、ケーキ屋さんとの関りを通じて、小夜子は少しずつ変化していく。 厳しかったトキばあと、通夜女が重なる。 通夜女が小夜子を成長させてくれたのだと思う。 ちょっと不思議で、ちょっとリアルな成長物語。
ドラマを見ているようだった。 登場人物の人間味が強すぎた。主人公は人のせいにしすぎ。 死とは、自分の周囲を形作っている世界から、ひとつのピースが欠けること。それを認識し、世界を再構築するために、人は葬儀をするのかもしれない。 先に進むには、喪失を受け入れる覚悟が必要で、葬儀はそのための儀式。
帯は、 ------------------------- 前向きになれる通夜通いのススメ!? さよならから はじまる人生がある。 ------------------------- 就職活動に失敗し、 ひきこもりになった小夜子24歳。 ずっと下に見ていた弟の結婚。 中学受験に不合格だった友人のイギ...続きを読むリス留学。 周囲と比較し、卑屈になる。 現実逃避したくなる。 思えば幼少期から、祖母に何かと言われ、 良い思い出もない。 そんな小夜子が偶然参加した他人の葬式。 読経とお香。 誰かの死に怒って、悲しんで、憔悴して。 他人とその周りの死を、傍観(同席)することで癒される小夜子。 自分を客観視できず、責任転嫁する。 傷つきたくないから自分から動きたくない。 ちょっと性格悪そうな小夜子なんですが、 気持ちはわかる。 通夜通いをやめられない小夜子の前にあらわれた老婆。 「通夜女」と出会う。 正直、お通夜に知らない人が紛れ込むって、 普通に考えると怖いし、不謹慎すぎて。 だけど、人の死を悼んで偲む空間というのは、 厳かで人間らしい場所なのかもと思いました。 葬儀社に関わる人達と、通夜女、友人、弟、両親、 登場人物全員が少しずつ苦しんでいたり、 その人たちなりの物語と背景があることに気づいて、 少しずつ視野を広げ、 取り戻して立ち直る小夜子の姿が良かったです。 24歳なんて自分のことで必死過ぎて良い。 視野が狭くても仕方ない。 両親への感謝とか、家族への無償の愛とか、 正直私が24歳だったときもわからなかったし。 だけど、通夜通いは多分私はしない。苦笑 「喪失を受け入れ、世界を再構築すること。」 小夜子が求めていたのは、逃避ではなく再生だったのかも。
就活で言われたたった一言が主人公をひきこもりにしてしまう。たった一言なのにと思うようだけど今まで否定されずに生きた環境が彼女の精神面では受け止めれなかったのはなんだかよく分かる。 叱られたことが極端に少ないと叱られることを受け止める力がすごく弱くなる。褒められてるのにたった一つの叱られることによって...続きを読むそれが勝ってしまう。唯一幼い頃に亡くなった祖母だけが彼女を厳しく育てようとしていた。だからって主人公の親が悪いわけじゃなく、彼女を想う気持ちも伝わってきた。 そういう弱ってる時に偶然他人の通夜に行ってしまいそこから通夜に癒しを求めて通うようになる主人公。そこでは亡き祖母を思わす通夜女がいて、この人幽霊なのかなと思ったけど結局はホームレスのお婆さんだったことがわかる。 最初はわりと笑いもあるけど後半からは通夜に癒しを求めた代償が返ってくるし、切ない場面が結構ある。 最終的にはちゃんと主人公は就職できるし、ちゃんと歩いていけてる。
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