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Posted by ブクログ
明日町こんぺいとう商店街にあるお店、藍染めののれんには「さとう」とある。
店の中に入ると、からっぽのガラスケースがあり、店主が本を読んでいるが、若いけれど目が見えない。
ここは、お客様の預かり物を一日100円で預かる、あずかりやさんである。
期限まで取りに来ないと、品物は店主のものになる仕組みである。
お話は、あずかりやさんの連作短編のようになっているが、それぞれの主人公が店ののれんだったり、ショーケースだったり、猫だったり、人間以外の視点で描かれているところも面白い。
一つ一つがほっこりする素敵なお話で、そうかと思うと、預かり物が銃だったり、物騒な話もあってスパイスも忘れていない。
店主がちょっぴり恋心をしたとても綺麗な石鹸さん、お店の帰り道、追いかけて来た猫を助けようとして不運な事故に遭ってしまう。
長い月日が経って、のれんが揺れて、石鹸の香りが風に乗って入ってくる。
ああ、石鹸さん、もしかしたら怪我をしただけで良くなってまた来てくれたのかしら、と思ったけれど、その時には店主ももちろんだが、主人公の猫も目が見えなくなっていた。
悲しいけど温かい余韻を感じさせるところもいいなあと思う。
いつかは店主にも幸せが来ますように。
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小説・文芸
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