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文学部2年の織辺玲(おりべ・れい)は、配信アプリで人気のイケメン陰謀論者・ユイリに高額投げ銭をしている友人を案じ、やめさせる方法を大学図書館で調べていたところ、
立ち入り禁止の閉架書庫の中に奇妙な空間があるのを見つける。ふかふかのラグマットに、たくさんの本、なぜか湯気を立てている肉まんも――!?
訝しんで近付くと、背後から「見た……?」と不気味な声が。振り返るとそこにいたのはボサッとした黒髪の、色白痩身の男性だった。
驚く玲に、彼は、「積んであった本のタイトルは?」など、奇妙な質問をしてくる。
なんと彼は、文学部心理学科の准教授・有島雨月(ありしま・うげつ)だった! 閉架書庫を自分のランチ場所にしていたようだ。
やたら不愛想な彼に戸惑う玲だが、心理学の准教授ならば渡りに船。
友人を助けてほしいと訳を話すと雨月は興味を示し、一緒にユイリ主催のイベントに参加することになったのだが――。
「え? 有島先生、催眠術使えるんですか!?」
「はあ? そんな非科学的なもの、この世に存在しません。催眠術なんて、この世には……」
「……なんで君だけ、全然かからないの」
「あはは! 有島せんせー、玲ちゃんに興味津々なんだってさ」
やがて玲は知ることになる。有島雨月の大きな秘密と苦悩を。そして彼が追い求めてやまない「誰か」の存在を。
自分の持つ「不思議な力」を利用しつつも憎んでいるクセ強准教授・有島雨月と、好奇心旺盛な天真爛漫女子・織辺玲。
新・凸凹コンビが科学と非科学の力で謎を解く、心理学×催眠術×現代ミステリ!
Posted by ブクログ 2023年04月01日
これはシリーズ化してほしいな〜と思った一冊。どのキャラクターも個性的でよかったし、サバサバしていて世話好きな玲ちゃんは特に好感が持てた。(…そういえば、ハイスペだが頼りない一面のある大人を世話する大学生という構図は最近よく目にします…) さておき、催眠術、心理学と、私自身も大学で学んだことのある内容...続きを読む
Posted by ブクログ 2023年04月08日
玲ちゃんが逞しい一方で、雨月先生の口調があまり定まっておらず、今誰が喋ってるんだと混乱することもあったが、最後の解釈を聞いて納得。
なるほどなと。
毒舌なのに急に子供っぽい甘えた喋りになるので、玲ちゃんとどっちが大人何だかと思っていたのだが、ある意味勘違いではなかった。
扱う事件はどれも決して子供騙...続きを読む
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