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パレードのシステム
鮮明で美しく、静謐かつ余韻に満ちたレクイエム、芥川賞作家の新境地。 人生はパレード、荘厳な魂の旅路。台湾と日本、統治と戦争の歴史に及ぶ記録と記憶の軌跡――。 祖父の自死をきっかけに実家のある地元に帰った美術家の私。祖父が日本の植民地だった戦前の台湾に生まれ育った「湾生」と呼ばれる子どもだったことを知り、日本統治下の台湾について調べ、知人からも話を聞き、誘われるまま台湾を訪れることになる。祖父の自死の原因、理由を探り、自身のルーツ・アイデンティティを確かめるための台湾訪問だが、何かに導かれるように台湾先住民の系譜にある人物の葬儀に参加することになる。日本とは全く違う儀式や儀礼、風景に触れるうち、戦争や生と死・祖父の思い出・美大時代唯一の友人の死、様々なイメージが想起され喚起されていくのだった。 -
絞首商會
昭和・平成のミステリの技法をフル装備し、 乱歩デビュー前の大正時代半ばに転生して本格探偵小説を書いたら……。 そんな夢想が現実のものになったかのような極上の逸品。 この作者は、令和のミステリを支える 太い柱の一つになるだろう。 有栖川有栖 大正の東京。 秘密結社「絞首商會」との関わりが囁かれる 血液学研究の大家・村山博士が刺殺された。 不可解な点は3つ。遺体が移動させられていたこと、 鞄の内側がべっとり血に濡れていたこと、そして、 遺族が解決を依頼したのが以前村山邸に盗みに入った元泥棒だったこと――。 頭脳明晰にして見目麗しく、厭世家の元泥棒・蓮野が見つけた 四人の容疑者の共通点は、“事件解決に熱心過ぎる”ことだった――。 『方舟』が各界から激賞されたミステリー作家、衝撃のデビュー作! -
銀行員 生野香織が許さない
建設会社のパワハラ疑惑と内部対立、選挙の汚れた裏側……。 結婚間近の花嫁は、なぜ悲劇に見舞われたのか? 一介の窓口係が、天下り社長に物申す! ドラマ化された話題作「多加賀主水」シリーズ初のスピンオフ作品! 第七明和銀行高田通り支店の元気印、生野香織に悲報が届く。 友人の稲葉麗子が結婚を間近に控えて亡くなったのだ。警察の見解は自殺。だが不審な点があった。 麗子の婚約者であり支店の同僚でもある安井壮太とともに、香織は友の無念を晴らすべく動き始める。すると麗子の勤務先にパワハラなどの黒い噂が……。 天下り社長の威圧も何のその、香織は解決に向かって突き進む! -
3分で仰天! 大どんでん返しの物語
シリーズ累計120万部突破! 宝島社の大人気「ショートショート」シリーズの中から “最後の1行”“最後の1ページ”であっと驚くどんでん返しの物語だけを集めた傑作選、第2弾です。 「チーム・バチスタ」シリーズの海堂尊、「岬洋介」シリーズの中山七里、「珈琲店タレーラン」シリーズの岡崎琢磨、『元彼の遺言状』の新川帆立、『木曜日にはココアを』の青山美智子など、ベストセラー作家が勢揃い! 【著者】 ※五十音順 青山美智子/一色さゆり/岡崎琢磨/海堂 尊/柏 てん/喜多 南/喜多喜久/黒崎リク/佐藤青南/沢木まひろ/志駕 晃/上甲宣之/新川帆立/辻堂ゆめ/塔山 郁/友井 羊/中山七里/英アタル/林由美子/柊サナカ/堀内公太郎/三好昌子/山本巧次 -
七つの裏切り
レイモンド・チャンドラーが「ウルトラ・ハードボイルド」と評した幻の作家の代表作7編を収録した傑作集。 町なかで別人と間違われて呼び止められた男。そのまま倒れこんでしまった相手を助けてタクシーに乗せたものの、彼はすでに絶命していた。こうして町の裏世界に関わることになった男は、驚くべき行動に出る…… 強剛な文体とスピーディな展開、複雑なプロットと鮮烈な謎解き。1930年代、伝説の雑誌「ブラック・マスク」を飾るも早々に姿を消したポール・ケイン、復活。 〈解説〉木村仁良 -
死にたいあなたに男子大学生がお肉をごちそうしてくれるだけのお話
「料理好きの男子大学生」。最近、私が夢中になっているお料理動画アカウントだ。 疲労と憂鬱を溜め込んだ重たい体で帰宅して、スマホで彼の動画を見るのが唯一の癒し。 どうやらお肉が大好きらしい彼は、ハンバーグにサイコロステーキ、メンチカツなどなど、いつも素敵なレシピを解説付きでアップしてくれる。 その軽快なトークと、柔らかい語り口に、私はすっかりハマってしまっている。ああ、今日もなんて美味しそう……! 寄生ぶりっ子マウント女、純情女子大生から金も身体も巻き上げるクズ男、同担拒否SNS粘着女。 嫌なことは全部この包丁で刻んだのちにじっくり焼いてコトコト煮込んで、ハンバーグにしちゃいたい! 読めばスカッと、大人のための暗黒童話的メシウマ小説! -
贄の花嫁
私は今日、顔も知らぬひとのもとに嫁ぐ――。 雨月智世(うづき ともよ)、20歳。婚約者の玄永宵江(はるなが しょうえ)に多忙を理由に結納をすっぽかされ、一度も会えぬまま今日に至ったのだ。 初めて顔を合わせた彼は、恐ろしいほどに整った顔と、美しい黒曜石のような瞳を持つ美丈夫だった。 智世を見つめる彼の目に浮かんでいたのは紛れもない歓喜。「嫁に来てくれて本当に嬉しい」――。 何故宵江がここまで想ってくれるのか分からぬまま、智世は玄永家での生活を始めるが、宵江は相変わらず多忙らしく、すれ違い生活が続く。 この結婚について、そして自分のことを本当はどう思っているのか、何も話し合えぬまま、智世は不安な日々を過ごす。 だが、宵江は常に智世に優しく、また玄永家の屋敷のものたちも智世に気軽に話しかけてくれるため、智世の心もほぐれ、新生活を楽しめるようになってきた。 そんなある日、屋敷の書庫で智世は玄永家の秘密を知ってしまう。 実は玄永家は人間ではなく狼の一族。先祖代々時の政権に仕え、国の平和を乱す異形に対処する「異形専門」の警察部隊だったのだ。 しかも、そこには自分の生家・雨月家の家系図も。なんと雨月家は代々、神に仕える巫女――神凪(かんなぎ)の家系だったという。自分はもしかして、宵江に捧げられた生贄なのか……。 疑問が頭をうずまくなか、何も教えてくれない宵江に智世は不安を覚えるが、宵江の溺愛ぶりは全く変わらずで調子が狂ってしまう。 その頃から、智世が嫁ぐ前から横行していた辻斬りが激しくなり、宵江の周りもきな臭くなり、智世は自分に出来ることはないか苦悩するが……。 これは、優しい旦那様と一生懸命な花嫁の、幸せな物語。 イラスト/烏羽雨 -
ジャパン・ディグニティ
22歳の美也子は津軽塗職人の父と、デイトレーダーをしているオネエの弟との三人暮らし。母は、貧乏暮らしと父の身勝手さに愛想を尽かして出て行った。 美也子はスーパーのレジ係の傍ら、家業である津軽塗を手伝っていたが、元来の内向的な性格と極度の人見知りに加え、クレーマーに苛まれてとうとうスーパーを辞める。しばらくの間、充実した無職ライフを謳歌していたが、やがて、津軽塗の世界に本格的に入ることを決めた。五十回ほども塗りと研ぎを繰り返す津軽塗。一人でこつこつと行う手仕事は美也子の性に合っていて、その毎日に張りを与え始める。 父のもとで下積みをしながら、美也子は少しずつ腕を上げていき、弟の勧めで、オランダで開催される工芸品展に打って出ることに。 -
絶縁
奇跡のアンソロジー、日韓同時刊行! 突如若者に舞い降りた「無」ブーム。世界各地に「無街」が建設され――。 (村田沙耶香「無」) 夫がさりげなく口にした同級生の名前、妻は何かを感じとった。 (アルフィアン・サアット「妻」/藤井光・訳) ポジティブシティでは、人間の感情とともに建物が色を変える。 (ハオ・ジンファン「ポジティブレンガ」/大久保洋子・訳) 先鋭化する民主化運動の傍らで生きる「あなた」たちの物語。 (ウィワット・ルートウィワットウォンサー「燃える」/福冨渉・訳) 都市に走った亀裂、浸透する秘密警察、押し黙る人びと。 (韓麗珠「秘密警察」/及川茜・訳) ブラック職場を去ることにした僕。頭を過るのは死んだ幼馴染の言葉だった。 (ラシャムジャ「穴の中には雪蓮花が咲いている」/星泉・訳) 家族の「縁」から逃れることを望んできた母が、死を目前にして思うこと。 (グエン・ゴック・トゥ「逃避」/野平宗弘・訳) 3人の少年には卓球の練習後に集う、秘密の場所がある。 (連明偉「シェリスおばさんのアフタヌーンティー/及川茜・訳) 6人の放送作家に手を出した男への処罰は不当か否か。 (チョン・セラン「絶縁」/吉川凪・訳) -
良妻の掟
女たるもの、したたかでなくては。 元バリキャリ・現小説家志望のアリスは不満だった。夫に伴い渋々引越した古い屋敷は、相当な手入れが必要な物件だったのだ。いざ掃除すると、古い料理本や1950年代の雑誌など、前の女主人ネリーの暮らしていた痕跡が見つかった。 庭と植物を愛する、良妻の鑑であったはずのネリーには、どうやら深い秘密がありそうで…。 ニューヨーク郊外の屋敷を舞台に、時代を超えたシスターフッドを描く。 北米ベストセラー・エンタテインメント小説! 【著者プロフィール】 カーマ・ブラウン(Karma Brown) カナダのオンタリオ州生まれ。ジャーナリスト、作家。ウエスタン・オンタリオ大学で心理学と英語を専攻し、その後ビジネスコンサルティング会社のマーケティング部門で働きながら、ライアソン大学大学院でジャーナリズムを学ぶ。 のちに小説やノンフィクションを執筆するようになり、本書は小説5作目にあたる。 現在はトロント郊外で夫、娘、犬と暮らしている。 【訳者プロフィール】 加藤洋子(かとう・ようこ) 文芸翻訳家。ハンナ・ケント『凍える墓』、デレク・B・ミラー『白夜の爺スナイパー』『砂漠の空から冷凍チキン』(以上集英社文庫)、クリスティン・ハナ『ナイチンゲール(上・下)』(小学館文庫)、ケイト・クイン『戦場のアリス』『亡国のハントレス』『ローズ・コード』(以上ハーパーBOOKS)など訳書多数。 【原題】 Recipe for a Perfect Wife -
死の湖畔 Murder by The Lake 三部作
妻は殺された-- 封印された呪いの扉を開いて……。 解っていても騙される! 叙述トリックの鬼才が仕掛ける騙しの迷宮にようこそ! 一本の電話が、彼を栄光の頂点から地獄へと突き落とした。── 脳外科学会で、最先端技術の論文発表を成功させた大学助教授・堂上富士夫に届いたのは、 妻が田沢湖で溺死したという報せだった。 彼女は中学時代に自らが遭遇した奇妙な密室殺人の真相を追って同窓会に参加していたのだった。 現地に飛ん だ堂上に対し口を重く閉ざした関係者たちは、次々に謎の死に見舞われる。 (旧題「田沢湖殺人事件」) イラスト 田中寛崇 〈目次〉 プロローグ ◆第一部 湖畔に死す 第一章 堂上富士夫 第二章 堂上美保 第三章 元村佐十郎 第四章 谷原卓二 ◆第二部 密室の過去 第一章 秋庭ちか子 第二章 名城貞吉 第三章 狩野友市 第四章 北田健一 第五章 和久井憲三 第六章 浪風理太郎 第七章 添畑明子 ◆第三部 死者の手紙 第一章 和久井俊一 第二章 米山年男 第三章 山口照雄 第四章 金沢久子 第五章 谷原奈那 第六章 真犯人 エピローグ 解説 千街晶之 -
密室狂乱時代の殺人 絶海の孤島と七つのトリック
密室トリックマシマシ!増量! 『このミステリーがすごい!』大賞・文庫グランプリ受賞作、続編 密室のスペシャリストの前に立ちはだかる7つの密室。 密室の不解証明は、現場の不在証明と同等の価値がある――“密室殺人”に初めて無罪判決を下した元裁判官も加わり、謎を解くため奔走する! 日本有数の富豪にしてミステリーマニア・大富ケ原蒼大依が開催する、孤島での『密室トリックゲーム』に招待された高校生の葛白香澄は、変人揃いの参加者たちともに本物の密室殺人事件に巻き込まれてしまう。そこには偶然、密室黄金時代の端緒を開いた事件の被告と、元裁判官も居合わせていた。果たして彼らは、繰り返される不可能犯罪の謎を解き明かし、生きて島を出ることができるのか!? (著者プロフィール) 1985年、山口県宇部市生まれ。東京理科大学理工学部卒業。現在はシステム開発会社に勤務。第20回『このミステリーがすごい!』大賞・文庫グランプリを受賞し、『密室黄金時代の殺人 雪の館と六つのトリック』(宝島社)でデビュー。 -
伝言猫がカフェにいます
もう会えない人からの「想い」を猫が届けます。『今宵も喫茶ドードーのキッチンで。』の著者が贈る、心があたたかくなる感動の連作短編集。あの世とこの世の境にあり、「会いたい人に会わせてくれる」と噂のカフェ・ポン。天寿を全うした猫のふー太は、「仕事を5回達成すると、会いたい人に会える」という報酬につられ、店主・虹子のもとで働くことに。亡くなった父に個展を見てもらいたい絵本作家、生まれなかった我が子を思い続けている保育士など、彼らが「会いたい」人からの言葉を“伝言猫”が伝えるべく奮闘するハートフルストーリー。文庫書き下ろし。 -
文豪たちが書いた「酒」の名作短編集
私たちの生活と切っても切れない関係にある、お酒。 愉しく飲む人、浴びるように飲む人、味にこだわる人。お酒の楽しみ方は千差万別ですが、それは名だたる文豪たちも同じだったようです。 酒を求めた飲んべえたちが繰り広げるドタバタ劇が楽しい夢野久作「ビール会社征伐」や、酔った時の奇妙な癖をユーモラスに描いた梅崎春生「百円紙幣」、はたまた酒飲みの美学を端正に語る林芙美子「或一頁」まで……。本書では、文豪たちのお酒にまつわるエッセイや短編小説をセレクトして掲載しました。 ミステリアスな文豪たちの人間味が溢れる珠玉の15編。ぜひ、今夜の晩酌のお供にお読みいただけますと幸いです。 -
種もしかけもない暮らし
こんにちは、豆苗です。ふたり暮らしのマジシャン姉妹の部屋で育てられています。 妹のいずみさんはほんわか癒し系。強力接着剤で親指と人差し指をくっつけてしまい、「一生『オッケー』しかできない!」って、悩むのそこなんですか。 姉のちずさんはしっかり者で少し腹黒。オッケーしか返せない妹に「いずみのアイス食べていい?」「ホラー映画見ていい?」と鬼畜な所業。 そんな姉妹のゆるくて楽しい毎日を、豆苗は(収穫されるまで)見守りたいと思います。 -
孤独の俳句 ~「山頭火と放哉」名句110選~(小学館新書)
こんな時代だからこそ心に沁みる名句がある。 「孤独」や「孤立」を感じる時代だからこそ、深く心に沁みる名句がある。 漂泊・独居しながら句作を続けた“放浪の俳人”種田山頭火と尾崎放哉の自由律俳句が今、再び脚光を浴びているという。その厖大な作品の中から、現代俳句の泰斗・金子兜太が生前選んだ山頭火55句と、お笑い芸人で芥川賞作家の又吉直樹が選んだ放哉55句を合わせて110句を厳選・解説した“奇跡の共著”。 労れて戻る夜の角のいつものポストよ 山頭火 ……東京暮らしには多少の余裕が出てきたものの、妻と別れて一人身になった孤独感は、やはり深かったのだろう。そんな折だから、町角のポストに友だちのような親しみを感じるのである。(金子) こんなよい月を一人で見て寝る 放哉 一人で月を眺めていて、「よい月だな」と感慨にふけることがある。……だが、どこかでこの喜びを誰とも分かち合うことができない淋しさも感じてしまう。……一人だからこそ感じることのできた喜びと淋しさが句の内部で循環している。(又吉) うしろ姿のしぐれてゆくか 山頭火 ……感傷も牧歌も消え、生々しい自省と自己嫌悪も遠のいて、宿命をただ噛みしめているだけの男のように、くたびれた身体をゆっくりと運んでいる姿が見えてくる。(金子) 咳をしても一人 放哉 ……誰もいない孤独が満ちた部屋で咳をする。その咳は誰にも届かず、部屋の壁に淋しく響く。一つの咳によって部屋に充満していた孤独や寂寥が浮き彫りになる。(又吉) 「孤独」を磨き続けた2人の自由律の名句を“再発見”する一冊。 -
火喰鳥を、喰う
全ては「死者の日記」から始まった。これは“怪異”か、或いは“事件”か。 選考委員、激賞!令和初の大賞受賞作! 「恐怖と謎がしっかりと絡んでいる。ミステリ&ホラー大賞にふさわしい」――有栖川有栖氏 「謎への引きこみ方が見事。読了後は心地よい酩酊感に襲われました」――辻村深月氏 信州で暮らす久喜雄司に起きた二つの出来事。ひとつは久喜家代々の墓石が、何者かによって破壊されたこと。もうひとつは、死者の日記が届いたことだった。久喜家に届けられた日記は、太平洋戦争末期に戦死した雄司の大伯父・久喜貞市の遺品で、そこには異様なほどの生への執着が記されていた。そして日記が届いた日を境に、久喜家の周辺では不可解な出来事が起こり始める。貞市と共に従軍し戦後復員した藤村の家の消失、日記を発見した新聞記者の狂乱、雄司の祖父・保の失踪。さらに日記には、誰も書いた覚えのない文章が出現していた。「ヒクイドリヲクウ ビミナリ」雄司は妻の夕里子とともに超常現象に造詣のある北斗総一郎に頼ることにするが……。 ミステリ&ホラーが見事に融合した新鋭、衝撃のデビュー作。 -
白野真澄はしょうがない
小学四年生の「白野真澄」は、強い刺激や予想できない出来事が苦手だ。横断歩道も黒いところを踏むと心に影が差すような気がして、いつも白いところだけを渡って歩いている。なるべく静かに日々を過ごしたいと思っているのだが、翔が転校してきてから、その生活は少しずつ変化していき……(表題作)。頼れる助産師、駆け出しイラストレーター、夫に合わせて生きてきた主婦、恋人への不満を紛らわすように浮気をする女子大生。五人の不器用な「白野真澄」たちが抱える五者五様の生きづらさを、曇りのない眼差しでまっすぐに見つめた傑作短編集。/【目次】名前をつけてやる/両性花の咲くところ/ラストシューズ/砂に、足跡/白野真澄はしょうがない/解説=大矢博子 -
ファイナルガール・サポート・グループ
ファイナルガール(名詞)――ホラー映画で最後にただひとり生き残る者 『13日の金曜日』最初の〝ファイナルガール〟も推薦! 「警告しておきます。 本書は、深刻な不安を引き起こす可能性があります。 私を1980年代に引き戻した、クレイジーでエモーショナルな ジェットコースターのような作品」 ――エイドリアン・キング 『13日の金曜日』『悪魔のいけにえ』『ハロウィン』『エルム街の悪夢』『悪魔のサンタクロース 惨殺の斧』『スクリーム』 ーー名作ホラー/スラッシャー映画へのオマージュが満載。 シャーリーズ・セロン+アンディ・ムスキエティ監督(『IT イット』)で、 HBO MAXにてドラマシリーズ企画が進行中! 〈あらすじ〉 〝ファイナルガール〟とはーー ホラー映画でクレジットロールが流れるラストまで生き残った者のこと。 殺人鬼に反撃し、打ち負かし、友人たちの仇を討つ者。血まみれになりながらも勝利をおさめる者。 だが、サイレンが遠ざかり、観客が立ち去ったあと、彼女はどうなるのか? リネット・ターキントンは22年前の大殺戮を生き延びた現実のファイナルガール。 その経験は以後の彼女の生きる日々を決定づけた。 彼女はひとりではない。 想像を絶する殺人事件で生き残った女性のためのサポート・グループに10年以上にわたって参加。 ほかの5人のファイナルガールたちとセラピストとともに、壊されてしまった人生をひとつひとつ組み立て直そうとしている。 ところが、ひとりのメンバーがグループを欠席したとき、リネットの最大の危惧が現実のものとなる――。 グループの存在を知った何者かが彼女たちの人生を破壊しようと決意したのだ。 そして最初の犠牲者が……。 犯人は誰か? 真の目的は? そして〝ファイナルガール〟たちは、生き残ることが出来るのかーー。 -
大聖堂 夜と朝と
世界2000万部突破の大ベストセラー『大聖堂』の前日譚、登場 キングズブリッジ・シリーズ最新作! 997年、イングランドの港町コームは、襲来したヴァイキングによって掠奪の限りを尽くされ、壊滅的な被害を受ける。 船大工を営んでいたエドガーの一家も、父が殺され、造船作業所も灰燼に帰してしまう。 大黒柱を喪った家族はシャーリング司教ウィンスタンを頼って、ドレングズ・フェリーという郊外の集落に移り住む。 痩せた土地で小作農として苦労するなか、船着き場の渡し守の職を得たエドガーは、 遠くフランスから州太守の元に輿入れしてきた伯爵令嬢ラグナと運命的な出会いを果たす……。 -
はけんねこ
「ねこを好きなの、バレてるぜ」 NNN(ねこねこネットワーク)がこの猫、あなたに託します。 笑いも涙もまたたびとともに呑み込んで――猫生は案外ハードボイルド! CIGAR BAR「またたび」に集まる、ワケありの野良猫たち。話題は「どこの家の人間が猫好きか」。そう、ここはNNN――ねこねこネットワークの情報交換の場だ。野良猫の幸せを目的に、人間に猫を斡旋する、猫による猫のための組織。中心メンバーのちぎれ耳と片目は、困っている猫をなんとかして救ってやりたいが!? 涙がとまらない、せつなくも優しい猫の世界。NNNが今宵も肉球を派遣します! KORIRI・装画 -
龍神の子どもたち
大人になって忘れてしまったかもしれない 他人を思いやる物語 書店員さん本読みのプロから感動の声が続々! 生きていくうえでの強さを知る術を教えてくれる作品。(伊吉書院 盛岡南サンサ店 土屋静香さん) 神への畏れ、自然との共生、思いやりの心……。いまいちばん拡散したい一冊だ! (ブックジャーナリスト 内田剛さん) 誰かのためを想い、行動することで、一生忘れられない絆が生まれる。読んで一緒に成長できる奇蹟の物語。 (うさぎや 矢板店 山田恵理子さん) 大人の私たちにこそ、いま何が必要かを導いてくれる力がある。(ジュンク堂書店 滋賀草津店 山中真理さん) 極限状態のなかで結んだ友情。そして学んだ“自分で考えて生きる”という力。 新中学生の長谷部幸男は憂鬱だった。自分の集落が都市開発の余波で、地元派とニュータウン派とに 分かれてしまったのだ。新興地の子は洋式便所を自慢し、地元の子は鍵っ子という存在を訝った。 夏休みになると幸男ら両派の男女九人は林間学校に参加した。その晩、突然の土砂崩れが宿舎を 飲み込み大人は全員死亡してしまう。集落には神の山と、天災が絶えない禁忌の山が並ぶのだが、 開発派は戒めを無視してそこに建てた。呆然とする九人は必死に神の山を目指す。闇に怯え 難所を超えるなか、お互いを理解し始め……。 -
九人の偽聖者の密室
伝説の「さまよえるユダヤ人」を名乗るアハスヴェルが主宰する教団「光の子ら」を糾弾すべく準備を進めていたカルト宗教の研究者ウルフ・ハリガンは、ひょんなことから知り合った作家志望の青年マット・ダンカンの協力を得、二人は「光の寺院」で開かれる教団の集会に参加する。その集会の場で、全身に黄色い僧衣をまとった教祖アハスヴェルは、信者たちとともに「ナイン・タイムズ・ナイン」の呪いを唱え、ウルフの死を予言する。 その翌日、ハリガン家の家族とクロッケー場でゲームに興じていたマットがふとウルフのいる書斎を見ると、ウルフの机に身をかがめている黄色い僧衣を着た人物の姿が目に入る。窓は施錠されており、邸内の扉から書斎に入ろうとするものの、やはり鍵がかかっていて中に入れない。再び外に出て窓から中をのぞくと、ウルフは顔面を撃たれて床に倒れており、存在したはずの黄色い衣の人物は消え失せていた……。 この不可解な密室殺人の謎に直面したダンカンは、探偵小説嫌いのマーシャル警部補と共に「密室派の巨匠」ジョン・ディクスン・カーの《密室講義》を参照しながら推理・検討をするのだが、なんと《密室講義》のどの分類にも当て嵌まらないことが判明する。困惑する捜査陣を前に、難事件の経緯を知った尼僧アーシュラは、真相究明のために静かに祈りを捧げるのだった……。果たして異色の尼僧探偵の祈りが通じ、神をも畏れぬ密室犯罪の真相が看破されるのだろうか!? ジョン・ディクスン・カーに捧げられ、エドワード・D・ホックが主催する歴代密室ミステリ・ベストテンにも選出された、都市伝説的密室ミステリが新訳によって半世紀の時を経てここに甦る! 装訂・シリーズロゴデザイン=坂野公一(welle design) -
自宅怪談
「もう逃げられない!」 自宅に巻き起こった怪異だけを蒐集した究極の超怖い話集。 最も逃げ場のない「自宅での怪談」だけを蒐集。 玄関、廊下、台所、リビング、トイレ、風呂場、洗面所、書斎、子ども部屋、寝室、ベランダ、物置、押し入れ、天井裏、隣室の壁……日常、安息の場、そのすべてが怪異に染まる…… 【目次】 玄関 深夜二時四十五分の来訪者/手招き/出られない リビング 友の挨拶/格安の除霊/例の番組 キッチン 理想の家族/冷蔵庫のにおい 洗面所 代償の鏡/洗濯機の怪─奇談三景─ トイレ 父の名残り/ぺたぺた/トイレの青子さん 風呂場 うなじ/カーテンの向こう側/ひとりかくれんぼ 子ども部屋 あなたは何もわかっていない/七つまでは神のうち 仏間 仏壇荒らし/寝ずの番 庭 嫌いな犬/タスケテ ベランダ/ロフト 飛び降り事故/可哀想な子ども 押入れ/階段 隙間引き/トントンさん 寝室 こっちをみて/枕返し -
両面宿儺の謎 桜咲准教授の災害伝承講義
『このミステリーがすごい!』大賞シリーズ。洪水・津波・疫病など過去の災害についての伝承を調べ将来の教訓とする「災害伝承」を研究し、マスコミ露出も多い新進気鋭の民俗学者・桜咲竜司准教授。神や妖怪の名を借りた災害伝承について研究する「妖怪防災学」を確立した彼いわく、「妖怪退治とは、人為を超えた不可解な出来事を克服してきた歴史、すなわち防災の伝承でもある」。「新地名に隠された危険な旧地名」や「伝承や神話に登場する怪物の正体」などの講義や書籍が人気で、災害に関するコメンテーターも務める異色の民俗学者である。が、彼には論文盗用の疑いもあった。よく知られた「桃太郎と鬼退治」「河童と人柱」「両面宿儺(りょうめんすくな=頭部の前後両面に顔があり、手足が合わせて八本もある鬼神)の正体」の謎を解く彼の研究は、やがて、思いもよらぬ結論を導き出すこととなり……。そして論文盗用疑惑に隠された悲しい真実とは。知的興奮に満ちた歴史民俗学ミステリー。由来を解き明かされる実在の地名も多数登場します。 -
子供が王様
青春時代にテレビのリアリティ番組に夢中になったメラニー。彼女は今や、サミーとキミーという兄妹の母となり、YouTubeで彼らの動画を公開し、何百万人もの視聴者を獲得している。サミーとキミーはキッズインフルエンサーとして有名になり、たくさんのスポンサーがついていた。しかしある日、かくれんぼの最中に六歳のキミーの姿が消えた。誘拐が疑われ脅迫状も届く。金目当てか? 成功者への嫉妬か? 怨恨か? 小児性愛者か? パリ司法警察局が捜査を開始し、メラニーと同世代の警察官で捜査記録官のクララも事件を精査しはじめる。クララもかつては、親に隠れてリアリティ番組を見ていた少女だった。ネット社会で翻弄される人たち……。そしてSNSネイティヴの子供たちの未来を知る人はまだいない……。SNS全盛の現代、子供たちを、そして人々を待ち受ける闇をミステリ的筆致で描いた恐ろしくも予言的な問題作。母親は言う。「我が家では、子供が王様なんです」と。 -
親愛なる怪盗たちに告ぐ
その大学には、噂がある。『白峰界人』と名乗る怪盗団の存在。依頼内容に納得すれば、彼らはどんなものでも盗み出してくれるという。 怪盗団のリーダーを務めるのは、黒森零士。表の顔は大学の「王子」にして、大企業の御曹司。過去の事件の真実を探ることが目的だ。 何も知らない貧乏女子大生・赤石満は、ある日そんな怪盗団に祖父の形見のブローチを取り戻してほしいと依頼を出すが――。 TVドラマ化もした、 『探偵・日暮旅人』シリーズ著者が描く痛快ミステリ! ――怪盗団『白峰界人』のメンバーたち―― 赤石 満(あかいし みちる) 赤ジャージを愛用する天涯孤独な大学一年生。 黒森零士(くろもり れいし) 華麗な容姿の御曹司。怪盗団のリーダーを務める大学四年生。 綿野勇吾(わたの ゆうご) 茶髪にピアス、チャラいが気のいい大学二年生。 波雫(なみだ) 『ナミダ』の名前でカリスマモデルとして活躍。 西京一弥(さいきょう かずや) 怪盗団のフィクサー的存在。呉服店の店主。 -
屋久島トワイライト
「この島には異世界がたくさんあるんです。それぞれ別々の場所にあって、複雑に重なり合ってる。 けれども、どの世界もふつうの人間には立ち入ることができないんです」 (本書より) オカルト雑誌<オーパーツ>の編集者である野々村舞は、伝説や実話怪談を集めて記事にするため、世界自然遺産・屋久島へ飛んだ。 ツアーガイドの狩野哲也とともに、“河童博士”や口寄せを行う巫女に会った後、屋久島最高峰の宮之浦岳縦走へと向かった舞。 彼女はそこで、不思議な世界に迷い込んでしまう――。 現実と虚構が交錯する、屋久島山岳怪異譚。 大藪春彦賞作家・樋口明雄の最新刊! カバー装画=山田章博 ■著者について 樋口 明雄(ひぐち・あきお) 1960年、山口県生まれ。 山梨県北杜市在住。山梨県自然監視員。 2008年に刊行した『約束の地』(光文社)で、第27回日本冒険小説協会大賞および第12回大藪春彦賞を受賞。 13年には『ミッドナイト・ラン!』(講談社)で、第2回エキナカ書店大賞を受賞。 南アルプス・北岳を舞台とした山岳小説「南アルプス山岳救助隊K-9」シリーズのほか、ノンフィクション『北岳山小屋物語』(山と溪谷社)など著作多数。 『還らざる聖域』(角川春樹事務所)は、本書と登場人物がクロスオーバーする姉妹編。 -
ムーミン谷のしあわせレシピ
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 「気持ちのいいものは、なんだっておなかにもいいのよ」(ムーミンママ) ムーミン谷のやさしさに包まれた、キャラクターたちにちなんだ楽しいメニューが満載。 名言と美しいさし絵入りで、85の北欧料理レシピをどうぞ! ●著者紹介 トーベ・ヤンソン 絵と引用文 画家・作家。1914年8月9日フィンランドの首都ヘルシンキに生まれる。父は彫刻家、母は画家という芸術一家に育ち、15歳のころには、挿絵画家としての仕事をはじめた。ストックホルムとパリで絵を学び、1948年に出版した『たのしいムーミン一家』が世界中で評判に。国際アンデルセン大賞、フィンランド国家文学賞受賞。おもな作品に「ムーミン童話」シリーズ(全9巻)のほか、『少女ソフィアの夏』『彫刻家の娘』などがある。2001年6月逝去。 末延弘子 訳 東海大学文学部北欧文学科卒業。フィンランド国立タンペレ大学フィンランド文学専攻修士課程修了。白百合女子大学非常勤講師。『清少納言を求めて、フィンランドから京都へ』など、フィンランド現代文学、児童書の訳書多数。2007年度フィンランド政府外国人翻訳家賞受賞。 ●主な内容 ムーミンママのロールキャベツ スナフキンのさすらい煮こみ ミムラのむすめのびっくりスープ ムーミンパパ流ヤンソンさんの誘惑 ちびのミイのさかさまこけももケーキ ムーミン谷の地下室のベリージャム など。 -
きょうも延長ナリ
◆『死にたい夜にかぎって』著者・爪切男が贈る風俗店での"恋愛ごっこ"エッセイ 毎日なんとなく退屈で、なんとなく満たされない。 そんな迷える40男はきょうも風俗店に通う。 狭いホテルの一室で風俗嬢と二人きり。 一緒にかくれんぼをしたり、サッカーを観戦したり、 ときにはコンプレックスを抱える女性を励ましたり。 "Hなこと"をするだけでは終わらない、ちょっとおかしな風俗回遊記。 「風俗も人生も、楽しみ方はひとつじゃない」 ◆地下セクシーアイドル、ベッド・イン推薦! 人間愛と生き様にシビれる45分一本勝負。 やまだかつてない名試合に バナナの涙を流し、笑って、イキヌケ! ――益子寺かおり 人間が裸になるって なぜこんなにも、滑稽で情けなくて美しいのか。 きょうも刹那の快楽に身を委ねて…性YES! ――中尊寺まい -
生きるために闘う
元気ですよ! 幾多の名勝負を繰り広げ、ファンを熱狂させた”燃える闘魂”。現在もまた、難病の「全身性トランスサイレチンアミロイドーシス」と闘う姿を公表し、多くの人に生きる勇気を与え続けている。そんなリングのレジェンドが、かつて魂をぶつけ合ったライバルとの名勝負を解説する。ドリー・ファンク・ジュニア、ジョニー・バレンタイン、ルー・テーズ、カールゴッチ、アンドレ・ザ・ジャイアント、モハメド・アリ、タイガー・ジェットシン、ローラン・ボック、マサ斎藤、ストロング小林、ラッシャー木村、長州力、藤波辰爾、タイガー・キング、前田日明他、40試合について言及している。 -
喪失の冬を刻む
ミステリ文学賞五冠の傑作ハードボイルド 先住民族の居留地で起こった麻薬密売事件に巻き込まれた甥を救うため、白人と先住民の血を引く“おれ”は巨悪に立ち向かうが―― -
オックスフォード連続殺人
『2007本格ミステリ・ベスト10』海外部門第4位! 殺人予告、暗号、数学論議、迸る知的興奮……不可能犯罪に天才数学教授が挑む!アルゼンチン発、驚愕の超論理(スーパーロジカル)ミステリー アルゼンチンからの奨学生として、オックスフォード大学に留学した「私」は22歳。渡英したのもつかのま、下宿先の未亡人の他殺死体を発見してしまう。一緒に第一発見者となった世界的数学者セルダム教授のもとには、謎の記号が書かれた殺人予告メモが届けられていた。その後も、謎のメッセージを伴う不可能犯罪が矢継ぎ早に起こって…。知の巨人セルダムの叡智がいざなう、めくるめく論理のラビリンス。南米アルゼンチンから突如現われた、驚愕の本格ミステリーに瞠目せよ。 -
レヴィンソン&リンク劇場
『刑事コロンボ』『ジェシカおばさんの事件簿』等の推理ドラマで世界を魅了した名コンビが、ミステリー黄金時代に発表した短編小説の数々! 郵便配達人が知った大事件の秘密を描くデビュー作「口笛吹いて働こう」を筆頭に、コロンボの原型となった殺人劇「愛しの死体」など、田舎町からショウビズ界まで、さまざまな舞台で展開される、多彩な犯罪物語や怪談といった、謎と興趣に富んだバラエティあふれる作品を収録。 ※本電子版は、著者との契約により、「幽霊の物語」の1作品が収録されておりません。ご了承ください。 -
思い出トルソー~針の魔法で心のホコロビ直します~
引きこもり気味の日壁エレナは、裁縫師だった祖母の縁で北千住にある仕立屋『テーラー・ランタナ』を手伝うことになった。オーナー・悠木智広のホスト時代の客だった双子の姉妹から、亡き伯母のウエディングドレスをリメイクして欲しいと依頼されたのだが、二人の好みは見事にバラバラで……。エレナは祖母譲りの技術で依頼人の思いに応えられるのか!? -
坂の上の赤い屋根
わたしが人殺しになったのは、この街のせい――。 人格者と評判も高かった夫婦が、身体中を切り刻まれコンクリート詰めされて埋められた。血を分けた娘と、その恋人によって……。 その残虐性から世間を激震させた『文京区両親強盗殺人事件』から18年後。 事件をモチーフにした小説が週刊誌で連載されることになる。 そこで明らかになる衝撃の真実とは!? 真梨ワールド炸裂! 極上のイヤミス長篇。あなたは騙される快感を知る。 〈目次〉 一部 〇章 早すぎた自叙伝 一章 ある企み(2018/9/某日) 二章 飯田橋にて(2018/10/1) 三章 連載開始 四章 神楽坂にて 五章 市川聖子の忠告 六章 坂の上の隣人 七章 女の正体 二部 八章 死刑囚の妻 九章 ナチュラル・ボーン・キラーズ 一〇章 嫉妬 一一章 厄病神 一二章 追いつめられて 一三章 坂の上の赤い屋根 三部 一四章 真相 最終章 (2018/12/19) 回顧 (2014/4/1) -
氷の木の森
その華やかで美しい旋律は、凄惨な死を引き寄せる。 音楽の都で出会った孤高の天才バイオリニストと、純真無垢なピアニスト。 相反する彼らを待ち受ける悲しき運命とは……。 音楽×ミステリ×ファンタジーの傑作、待望の邦訳。 すべての音楽家の故郷であり聖地であるエダン。 この平和な都市のはずれで惨たらしい殺人が起きた。 その中心にいたのは孤高の天才バイオリニスト、アナトーゼ・バイエル。 そして、数多の音楽家を魅了し、その命を奪ってきた罪深きバイオリン〈黎明(れいめい)〉。 稀代の音楽家と伝説の名器、そして、導かれた者しかたどり着けない『氷の木の森』。 数奇な運命がもたらすのは世にも美しい旋律か、残酷な死の呪いか―― 世代を超えて愛される韓国ファンタジーの名作! -
灰色の評決
被告人は無罪か、有罪か? 裁判員として公正であろうとした婚約者は何故姿を消したのか。 裁判員だった主人公がたどりつく、意外な真相とは―― 読みながら、彼女の無事を願わずにはいられなかった。/織守きょうや ごく普通の一般人である二宮智樹はある殺人事件の裁判員として裁判に参加することになる。その裁判では、美容師の男が若い姉妹を殺害した事件が裁かれることになっていた。智樹ら裁判員の多くが美容師の有罪へと意見が傾くなか、八木麻衣子と名乗る若い女性は美容の無罪の可能性を訴える。だが評決になって、麻衣子は一転して有罪へと意見を変え、美容師には死刑判決が下る。裁判から数か月後、智樹は麻衣子とつきあうようになり結婚を申しこむが、なぜか麻衣子はそれを拒む。折しも美容師の事件の控訴審が開かれ、麻衣子は再び美容師の冤罪の可能性に言及していた。その矢先、麻衣子は忽然と姿を消してしまう――。 横溝正史ミステリ大賞・優秀賞作家、渾身のリーガルミステリ! 金子幸代・装画 -
ヨーロッパ・イン・オータム
ジョン・ル・カレ×クリストファー・プリースト!! 包丁と諜報の二刀流でマイクロ国家が乱立する欧州を飛び回る、驚愕のSFスパイスリラー 西安風邪によるパンデミックの影響で、ヨーロッパの勢力図は激変した。U2のファンやギュンター・グラスのファンまでもが国家を作り、マイクロ国家が乱立した。ポーランドでシェフとして働くルディは、マフィアの男から変わった頼み事をされる。国境を越え、ある男に数字を伝えるだけだった。しかし、それは“森林を駆ける者(クルール・デ・ボワ)”という、巨大な謎の組織への入社試験のようなものだったのだ。 組織の一員となったルディは、淡々と任務をこなしていく。時に成功し、時に失敗する。スパイごっこのような、暗号を使ったやりとりは気恥ずかしい。だがまあ、こういう生活も悪くない。――そう思っていた矢先、彼が見ていた世界は一変する。 「ジョン・ル・カレとクリストファー・プリーストが合作した作品」と評された、オフビートなSFスパイスリラー。
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